子宮「大至急、頼む!」(144)
すまない
子宮「ああ……暇だわ」
コンコン
子宮「誰かしら」
ちんこ「ちわーっすwww」
子宮「あらいらっしゃい」
ちんこ「さっきの聞こえてましたよwwwww」
ちんこ「シャレですかwww」
子宮「///」
ちんこ「そいじゃさいならwwww」
子宮「もう行くの?」
ちんこ「また来ますからwwwwww」
子宮「そう」
子宮「……暇」
コンコン
ちんこ「また来ましたwwww」
子宮「気になっていたんだけど、なんで玄関前で前後に動いているのかしら」
ちんこ「おいらはご主人様に付き従っているだけなんでwwwwww」
子宮「じゃあ自分の意思で動けないってこと?」
ちんこ「まあそうっすねwwwwでも膨らんだり萎んだりは出来るっすよwwww」
子宮「私はずっとここから動けないの」
ちんこ「そりゃー大変っすねwwww」
子宮「それもこれも私のご主人様が私に役目をくれないから」
ちんこ「役目ってなんすか?wwww」
子宮「ここで子供を育てるの。なんでもそのうち精子ってのがやってくるから、それを迎え入れればいいはずなんだけど、一向にやってこないの」
ちんこ「それならもうすぐ来るっすよwww」
子宮「え?」
ちんこ「もう来るwwwイクwww」ビュッビュッ
子宮「きゃ!?」
ちんこ「すんませんwwwそれじゃまたwwww」
子宮「もう……失礼な人ね……あら?」
「はじめまして」
「卵子さんいますか?」
「早く合体したい」
子宮「あらあら。お客さんがいっぱいだわ。でもごめんね、卵子はまだ来てないの」
「えー」
「じゃあ俺ら無駄打ちじゃん」
「あと3日くらいしか生きられないんだけど」
子宮「ごめんね。この前部屋の掃除したら出ていっちゃったの。その内また来るから」
「しょうがねーなー」
「すみません。しばらく居候させてください」
子宮「はい。いいですよ」
正直見切り発車過ぎた
子宮「はい、お茶どうぞ」コト
「ありがとうございます」
「でも、俺たち飲めないんです」
「ごめんなさい」
子宮「あらそうなの……でも話し相手が出来て嬉しいわ」
コンコン
子宮「あら、千客万来ね」
ちんこ「ちょり~っすwwwまた来ましたwwww」
子宮「今日は素敵なお洋服を着ているのね」
ちんこ「素敵じゃないっすよwwwめちゃくちゃ苦しいっすwwww」
子宮「サイズがあってないんじゃないの?」
ちんこ「何度もそう言ってんですけどねwwwでもご主人様が聞いてくれないんですよwww」
子宮「あなたが連れてきてくれたこの子たち、どうしたらいいのかしら」
ちんこ「すいませんwwwwほっとけばそのうち死にますからそちらで片付けといてくださいwwww」
子宮「死ぬって……まさか冗談じゃなかったの?」
「そうだよー」
「僕ら子宮さんみたいなつまんないギャグ言わないよ」
ちんこ「子宮さんっていつもギャグ飛ばしてんすか?wwwww楽しい人っすねwwwww」
子宮「何でそんなに気楽で居られるの?」
ちんこ「子宮さんが子供を育てる運命を受け入れているようにwwwwこいつらも苛烈に生きる運命を受け入れているんすよwwww」
「そのとーり!」
「おれたちは飲まず食わずで卵子さんと結ばれるために存在するのだ!」
「卵子さんまだー?」
子宮「ごめんね……まだみたい」
「子宮さんが気に病む必要はないよ」
「そーそー。僕らの運がちょっと無かっただけだって」
「うん……」
ちんこ「まあそういうわけでwwwwおwwwもう出そ……ってあwwww」
子宮「……行っちゃいました」
「ちんこの兄貴はそーろーだな」
「急に帰っちゃったね」
「きっと顔射しに行ったんだよ」
「そいつらは無駄死だなー」
子宮「……私、どうすればいいの?」
「おいら……もうダメみたい……」
「へっ。俺に任せてお前は休んでろ」
「悔しいけど、お前のほうが優秀みたいだな……」
子宮(あれからどんどん動かなくなっていく)
子宮(私は見ているだけしかできないの?)
卵子「子宮さん、またよろしくー!」
子宮「卵子!?」
「卵子さんだ……」
「俺もう動けねぇ……」
卵子「あれ?精子たちが来てんじゃん」
「卵子さん、僕と合体してください」
卵子「私に拒否権無いでしょ。ほら、来なさい」
「うおおおおおー!!1」スポ
子宮「……」
卵子「というわけだから、あとよろしくー」
子宮「任せて。私がちゃんとあなたを育て上げるから」
子宮「ららら~」
子宮「うふふ。いい子に育つのよ」
コンコン
ちんこ「また来ましたーwww」
子宮「ちょっと静かにしてください。赤ちゃんがびっくりしちゃうじゃないですか」
ちんこ「そんなこと言われましてもwww俺にはどうしようもないんでwwww」
子宮「服を来たり着なかったり、何だか適当な人ね。その口調も」
ちんこ「ちょwww厳しいっすwwwwやっぱあれっすねwwww赤ん坊を育てると変わるって言いますよねwwww」
子宮「とにかく、邪魔ですからもう来ないでください」
ちんこ「俺からは何も言えないんでwww子宮さんからご主人様づたいに言ってあげてくださいwwww」
子宮「もう、しょうがないわね」
子宮「ご主人様ー?赤ちゃんがいるのでもう誰も通さないでくださいー」
子宮「……ちゃんと伝わったかしら」
コンコン
ちんこ「すみませんwwwwすみませんwwwww」
子宮「もう!こうなったらあんまり頼りたくないんだけど……うんしょ、うんしょ、えい!」ポム
hCG「なんすかー」
子宮「hCGさん、プロゲステロンさん、ちょっとご主人様に妊娠したって伝えてくれる?」
プロゲステロン「了解っす。イライラさせてくるっす」
HCG「じゃあ俺吐かせてきますねー」
子宮「あんまり無茶しないでねー!」
子宮「大丈夫かしら……」
ちんこ「子宮さんって有能なんすねwwww俺は何もできないから羨ましいっすwwww」
子宮「そんなことないよ。あんなにいい子たちを生み出せるじゃない」
ちんこ「あいつらは別に俺が生んでいるわけじゃないっすからねwwww俺はただの運び屋っすからwwwww」
子宮「そうなの……」
ちんこ「そのかわりwwwwいろんなところにいけるっすよwwwwどうっすかwwww羨ましいっすか?wwww」
子宮「いえ。私はどこにも行けないけれど、ここで赤ちゃんを育てることはできるから」
ちんこ「あれwwww子宮さんにうざがられたかったのにwwwwこれは誤算wwwww」
子宮「うふふ。私もつまらないギャグを飛ばして暇を潰しているような少女じゃなくなったのよ」
ちんこ「自分の黒歴史をいとも簡単に語るとはwwww俺マジリスペクトするっすwwwwあwwwでるwwww」びゅっびゅっ
子宮「きゃん!?」
ちんこ「すみませんwwwwwすみませんwwwww」
子宮「もう!しょうがない人なんだから!」
トクントクン
子宮「よしよし、順調に育ってきているわね」
子宮「えーっと、今は3ヶ月ちょっとってとこかしら。だとするとあと7ヶ月ね」
子宮「でも、いつまで立ってもちんこさんがやってくるのよね……幸い流産には至っていないけど……ご主人様どういうつもりかしら……」
コンコン
ちんこ「ちょり~っすwwww」
子宮「あなた最近服着ていないわね。汚すのやめてくれない?」
ちんこ「そんなこと言われたってwwww俺にはどうしようもないっすからwwww」
子宮「もう大分形になってきたわ」
子宮「これなら安定期まであと少し」
コンコン
子宮「もう……またちんこさん?」
ドンドン
子宮「ちょっと……何よ……」
バン!
子宮「キャ!?何!?あなた誰なの!?」
鉗子「」シャキーンシャキーン
吸引管「」シュゴゴゴゴ
子宮「やめて!何するの!ああ!私の赤ちゃん!」
ホギャ-!ホギャー!
子宮「あ……ああ……」
ホギャー!ホ……
子宮「ああああぁぁ…!!」
子宮「……」
コンコン
ちんこ「おい~っすwwww」
子宮「……何の用?」
ちんこ「新鮮な精子をお届けにあがりゃしたwwww」
子宮「そんなの……もう意味ないのよ」
ちんこ「そりゃあいったいどういう意味で?wwwwありゃ?赤ん坊はどうしたんですか?wwwww」
子宮「攫われちゃったのよ!!あんたのせいよ!!」
ちんこ「wwwww」
子宮「あんたが!!私のご主人様が望んでいないのに!精子たちを運んでくるから!!!1」
ちんこ「すいませんwwwwすいませんwwwww」
子宮「どうしてなの!?なんでいつも服を着てきてくれなかったの!?あの子たちさえこなければ……あんたさえこなければ!!」
ちんこ「まあまあwwwwいなくなったんならもう一回育てりゃいいじゃないっすかwwww」
子宮「あんたは人を育てたことがないからそんなことが言えるのよ!!」
ちんこ「wwwwww」
子宮「もう二度と来ないで」
ちんこ「きっとまた来ますwwwwうっwwww」ドピュドピュ
「ここで待てばいいの?」
「生きるか死ぬかだぜ」
「一旗立ててやる!」
子宮「……」
「なんかこの部屋汚れてね?」
「傷だらけー」
「本当にここであってんのかよ」
子宮「あんたらのご主人様のせいよ」
「そうなのー?」
「けっ何だ役立たずの家か」
「無駄死だなー」
子宮「っ……」
子宮(ご主人様……あなた一体何を考えているんです……?)
コンコン
子宮「……」
ちんこ「いい加減口きいてよwwwどう考えても俺悪く無いじゃんwwww」
子宮「……」
ちんこ「いや確かに俺のご主人様が一番悪いよ?wwwwでもお前のご主人様も大概どうなのよwwww」
子宮「……」
ちんこ「別に初めて来たときは無理矢理入ってきたわけじゃないよ?wwwwちゃんとお邪魔しますって言ったもんwwww」
子宮「……」
ちんこ「あwwww俺wwwwもう少しで来なくなるからwwww」
子宮「……それは良かったわ」
ちんこ「おwww口聞いてくれたwwwwwあのねwwwwお前のご主人様wwww捨てられるんだよwwww」
子宮「……」
ちんこ「やっぱ勝手に妊娠する女は面倒だってさwwwwすごい理由wwww」
子宮「っ……!」ギリッ
ドンドン!
肉棒「おら!さっさと開けろ!」
子宮「……はい」
肉棒「全く使えない奴だ……お前らは黙って俺を受け入れればいいんだよ!」ビュルビュル
「……ハズレ部屋だよ」
「一目でわかるね」
「俺らの死骸がたまってるぜ」
「うわほんとだ。くせー」
ゴンゴン!
魔羅「よう。調子はどうだい?お、なんだ先客がいたのか」
「別のやつが入ってきたー!」
「どうするどうする」
「戦うしか無いだろ!」
魔羅「俺の精子に勝てるかな?」ドビュドビュ
「うおー!敵だー!滅ぼせー!」
「卵子は俺のものだー!」
子宮「……もう、着床なんてしてくれませんよ」
子宮「……痛い」
子宮「それにすごい臭い……」
子宮「はは……暇だって言って、ダジャレを言っていた頃が懐かしいよ」
子宮「あの頃に今すぐ戻りたい」
コンコン
子宮「……入っていいですよ」
ちんこ「どうもwwwwどうもwwww」
子宮「……ちんこさん」
ちんこ「あれ?wwwwどうしたのwww元気ないじゃんwwwwうわwwwwナニコレワロタwwww」
子宮「……ちんこさんは、何時でも明るくて元気ですね」
ちんこ「おうよwwww明るいのだけが俺の取り柄だからさwwwww」
子宮「……私は、とてもそんな気分になれません」
ちんこ「だってさwww俺たちゃただの道具じゃん?wwww俺が孕ませる道具でwwwwあんたが孕む道具wwww」
子宮「道具……確かに、私はただの道具です」
ちんこ「だからさwwwwそんな責任なんて感じる必要ないんだってwwww使っているご主人様が悪いんだからさwww」
子宮「……」
ちんこ「俺のご主人様なんて最悪でさwwwあれからも何人も孕ませて堕ろさせてんのさwwwwいい加減学習しろって感じだよなwwww」
ちんこ「そんなご主人様に仕えててさwwwww滅茶苦茶罪の意識を感じるわけだよwwwwでもwwwwいちいち気にしていたら萎れちゃうwww」
子宮「あなたみたいな人はさっさと萎れればいいんです」
ちんこ「そしたらもう薬ガンガン降りかけられて蘇生させられちゃうよwwww」
ちんこ「だからさwwwwもっと元気だそうよwwwwドンウォーリビーハピーwwww」
子宮「……元気づけてくれているのですか?」
ちんこ「そう言ってんじゃんwwwwまああんたのご主人様もいつか心変わりするかもしんないんだからさwwwそんときまでがんばりゃなんとかなるっしょwwww」
子宮「……はい。ありがとうございます」
ちんこ「その調子wwwwその調子wwwあwww別にお礼とかいらないからwwww」
子宮「そうですね。このゲス野郎」
ちんこ「うほwwww罵ってくれてありがとうwwww」
すんません!メシ食ってきます!
子宮「……あれから何十人か訪れましたけど」
子宮「急に来なくなりましたね」
子宮「一体どうしたんでしょう」
子宮「……ご主人様も歳相応にまともになったってことでしょうか」
子宮「ちんこさんの言うとおり、絶望せずにいてよかったです」
子宮「でも……ちんこさんはあれから来てくれませんね」
子宮「来ないほうがいいんですけど……でも来て欲しい」
子宮「……多分、この痛みが恋、なんでしょう」
子宮「互いにロクでもないご主人様をもって、でも、そうでなければ2人は出会えなかった。そして2人は別れる運命にある……」
子宮「ふふ……とんだ感傷ですね」
子宮「……産みたかったな。赤ちゃん」
コンコン
子宮「……誰ですか?」
コンコン
子宮「……ちんこさん?」
コンコン
子宮(このノックはちんこさんよね)
子宮「……ちんこさ……」
バン!
子宮「きゃ!?」
吸引器「」シュゴゴゴゴゴ
子宮「!?」
吸引器「」ジュルジュルジュルジュル
子宮(ご主人様!私は希望を持つことさえ許されないのですか!!)
・学校
「ねえ知ってる?この学校に売りやってる娘がいるんだってさ」
「それって女さんのことでしょ?皆知ってるよ」
「女さんって……あのダブってていつも1人でいる人よね」
「そうそう。なんか大学生の男と付き合ってるんだってさ」
「彼氏いるのに何で売りなんてやってんの?」
「それがさ……彼氏にやらされているらしいよ」
「うわ。悲惨~」
「それで妊娠して、堕ろしたんだってさ」
「そんな問題起こして何で学校にいられるの?」
「学校は問題にしたくないし、親が何か権力者らしいじゃん?」
「そうじゃなくて、私だったら人の目が怖くてとてもじゃないけど来れないけどな」
「性病で脳まで腐ってんじゃない?」
「触ったら感染されるかもよ」
「近づきたくないわ~。病気がなくても絶対トラブルに巻き込まれるじゃん」
女(うわさ話は聞こえないようにしてくれないかな)
女(私だって売りなんてしたくないよ……)
女(でも妊娠した時、お前のせいだって……)
女(堕胎費用を借金したから働いて返せって言うんだもん……)
女(それでも彼のために頑張ろうって思ったのに最近抱いてくれないし……)
女(抱いてくれてもだしたらすぐどっかいっちゃうし……)
女(やっぱり私が汚れてるからいけないのかな……)
女(でもお金を稼がないと)
女(そうしないと捨てられちゃう)
女(彼に捨てられたら生きていけないよ……)
・ホテル、一室
おっさん「お嬢ちゃんが何でもオッケーの娘?」
女「……はい」
おっさん「ふ~ん。何でもしていいなんて破格の条件の割には普通の娘だね」
女「そうしないと……お金、稼げないですから」
おっさん「じゃあ早速してもらおうか。確かにお嬢ちゃんの言うとおり、安くない金がかかっているんだからさ」
女「……はい」
おっさん「うっ……でる!」ドピュドピュ
女「……」コポ
おっさん「……まあ悪くなかったけどさ」
女「……」
おっさん「声もださないし。駄目だよ?ちゃんと愛想良くしないと世の中渡っていけないよ?」
女「はい」
おっさん「どうにも辛気臭いね。あ、早く掃除してくれる?笑顔でね」ブラン
女「わかりました」ニコ
・学校
女(ふぅ。もう少しで彼の言っていた額が貯まる)
女(あとちょっとの我慢……)
ヒソヒソ
女(……)
クスクスクス
女「」ガタッ
シーン
女(こんなとこ……通っている意味あるのかな……?)
教師「席につけー」
教師「あー、突然だが転校生を紹介する」
男「初めまして。転校生の男です」
女(こんな時期に?)
教師「あー、男、くん、は仕事の関係で転校してきた。まだこちらには慣れていないだろうから皆仲良くしてやるんだぞ」
「せんせ~仕事の都合ってなんですか~?」
教師「あー、両親の仕事の関係、だな」
男「よろしくお願いします」
終わらねーぞ!どうなってやがる!
「ねーねーどこから来たの?」
「男さんって彼氏とかいるの?」
男「ごめん、質問は1つずつにしてくれるかな?」
女(おーおーモテモテですこと)ジー
男「」ニコ
女(見られてる?)
「男くんあんまりあっち見ないほうがいいよ」
「そうそう。病気移されちゃうかもよ?」
男「あんまりそういう言い方は感心しないな」
「そうじゃなくて、マジなんだって」
「気をつけなよ?あの娘売りやっててさ。騙されて病気移されちゃうかもよ?」
男「……そう。気をつけるよ」
女(まあ、どうでもいいか)
・数日後
パンパンパン
老人「うっ……」ピュルピュル
女「っ……」
老人「なかなか良かったよ、お嬢ちゃん」
女(爺さんのくせに元気なこと)
老人「はい、これ約束のお金」
女「ありがとうございます!」ニコ
老人「うんうんいい笑顔だ。儂にもお嬢ちゃんくらいの孫娘がいてね」
女「ごめんなさい!用事があるんです!」
老人「そうかそうか。じゃあ次もよろしくね」
女「はい!」タッタッタ
女(やった!ついに貯まったよ!これでもう売りなんてしなくても)
・アパートの一室、彼氏宅
彼氏「駄目だ」
女「え?」
彼氏「まだ足んねーよ」
女「え?だって、ちゃんと……え?」
彼氏「借りたら利子がつくもんだろうが。あと30万だ」
女「そん……な……」
彼氏「大丈夫、お前くらい可愛ければすぐに貯まるさ」ニコ
女「……」ブルブル
彼氏「……抱いてやるよ。こっち来な」
女「……いいの?私、汚いから稼ぎ終わるまで駄目だって」
彼氏「冗談だよ冗談。俺の彼女なんだから汚いわけ無いだろ?」
女「……うん」
彼氏「愛してるぜ」グッ
女「あ……」ドサッ
疲れて色々ミスがあるので各自で補完してくだしあ
女「じゃあ、貯まったら持ってくるから」
彼氏「おう、待ってるぜ」
バタン
彼氏「……」
シュボッ
彼氏「……」プハー
彼氏「しっかしまあ、単純だねえ。愛してるって言ってちんこ突っ込んでやるだけで俺のいいなりなんだもんな」
彼氏「ホントはあんな腐れマンコなんて触りたくもないけど」
彼氏「こいつがなきゃいけていけないもんな」プハー
彼氏「金を得るためにはやらなきゃいけないこともやんなきゃいけないんだよ、大人ってやつはww」
・学校
女(あと30万か……いえ、利子がかかるから多めに持っていったほうが)
ヒソヒソ
女(ああもううるさいわね……)
キャーキャー
女「うるさい」
男「おっと、ごめんよ」
女「!?」
男「なにか気に触ったのかい?」
「男くんそいつに近寄らないほうがいいって!」
女「……だ、そうです」
男「ふむ……こいつは困ったね。僕は女さんに用事があるんだけど」
「ほら!相手しないほうがいいよ!」グイ
男「おおっと。またあとでね」ボソ
女(……一体なんなのよ。あんたなんかに構っている暇はないんだから)
おっさん「この前の最後のほうは良かったよ。またしてくれる?」
女(我慢)
老人「よく来てくれたのう。若い子とすると元気がでるわい」パンパン
女(まだ足りない)
痩身「イクっ!僕の肉棒でイケっ!」ビュッビュ
矮躯「後に使うヤツのことを考えろよな!クソ、魔羅が気持ち悪い」ヌププ
女(もう少し)
若者「まあまあだったな」
女「……」ハァ……ハァ……
・彼氏宅
彼氏「ごめんね。もうちょっと足りないんだ。ほんと後ちょっとだけ」
女「そん……な……」
彼氏「頑張ろうな。俺も頑張るからさ」
女「ううん……彼氏さんは大学の勉強、頑張って」
彼氏「女……俺、頑張るよ。いっぱい勉強していいとこに入社して、そして楽にしてやるから」
女「うん。一緒に頑張ろうね」ニコ
彼氏「頑張ろう」ギュ
女(……あれ?)
女「彼氏さん、煙草吸うようになったんだ」
彼氏「あ、いやコレはその」
女「息抜きくらい必要だもんね。それに全然臭くないし、平気だよ」
彼氏「おお!そうそう!最近発売した匂いの少ない煙草なんだよ!」
女「それじゃ、もう行くね」
彼氏「それじゃーねー」
バタン
彼氏「あぶねー。隠すの忘れてた」
彼氏「まあ、あいつは馬鹿だから気付かないだろうけれど……」
・学校、渡り廊下
女(あぁ……頑張るとは言ったものの……)
女(今月になって大口は何回も回ったから……
bububububu
pi!
女(はぁ……やっぱり駄目っぽいし……)
女(何とか新規で金払いの良い客をキャッチで……ん?)
男「やぁ」
女「考え事があるんで話しかけないでください」
男「つれないねえ」
女「私の1分とあなたの1分では価値が違うんです」
男「じゃあ、その時間を買おう」
女「……」
男「1時間2万円でどうだい?」
女「本気で言ってるんですか?」
男「本気も本気さ」
女「……私は最低10万からです」
男「ふっかけるねえ……いいよ。買った」
女「!?」
男「放課後でいいよね。連絡先教えてくれる?」
女「……わかりました」
男「よしっと。じゃあ放課後にね~」
女(……同級生相手は初めてだ)
・放課後
男「じゃあ行こっか」
女「何処へですか?」
男「いいところ」
女(うさんくさい……10万は惜しいけど……逃げるか?)
男「そんなに警戒しなくてもいいのに」
女「……いえ。警戒なんてしてないですよ」ニコ
・繁華街、場末の雑居ビル
男「ここだよ」
女「ここ、ですか?」
男「ここは僕の持ちビルでね」
女「……探偵事務所とありますが」
男「そう!僕はあるときは高校生、あるときはフリージャーナリスト、あるときはただのストーカー。しかしその正体は!」
女「馬鹿にしているなら帰ります」
男「待ってくれたまえ。僕はある事件を捜査しているんだ」
女「……高校生に化けてまで、学校に何の調査を?」ジリッ
男「それは当然買春のこと」
女(やはり)ダッ
ガシッ
女「離して!」
男「別に君を捕まえようってことじゃない。君が派手に金を稼いでるのは知っている」
女「そうです。私の身体を使ってお金を稼いで、何か問題でも?」
男「まあそれは個人の自由だけど」
女(……こいつ、何を考えている?)
男「少し君から話を聞きたいんだ。これが欲しいんだろ?」ピラッ
女「……いいでしょう。ちゃんと払ってもらいますからね」
男「君にも真実を話してもらうよ。さあ上にあがろうか」ニコ
・雑居ビル、探偵事務所
男「さあ、どうぞ。別に変な薬は入れていないよ?」
女「そういうことを言うと逆に信用が無くなるって知ってます?」
男「僕はロリコンじゃない!」
女「……面白くないですよ」
男「コホン。さて、まずは経緯を説明しよう。僕の事務所はある事件の調査を依頼された。簡単に言うと、詐欺にあった娘がいるんだ」
女「はぁ」
男「詐欺にあった娘は自分が騙されていると気づいていなくてね。それで両親が僕に何とかしてくれと依頼してきたんだ」
女「警察に言ったほうがいいんじゃないんですか?」
男「それが娘さんのお腹に子供がいるらしくてね。世間体のためにも母体のためにもことを荒げたくないんだってさ」
女「……優しい両親ですね」
男「そうだね。で、僕はその娘を孕ませた男性を追っているんだけど」
女「……それが私の取った客にいる、ということですか?」
男「顧客リストもってるよね。見せてくれる?」
女「……このリストは私の金鉱です。ただでは渡せません」
男「やれやれ、狡辛いなあ」
女「自分の顧客を守るのは当然でしょう?」
男「でも金で売るんだよね。いいよ、もう10万」
女(20万あれば大丈夫、か)
カチカチカチ
女「どうぞ」
男「ふむ、ふむふむ。年齢層が幅広いねえ。おお、70歳。元気だねえ。僕もこうありたいものだよ」
女「セクハラですか?精神的苦痛の損害賠償を請求しますよ」
男「ただの軽口じゃないか。ところでこの詳細なプロフィールはどうやって手に入れたんだい?」
女「……それは、その」
男「真実を言わないならこの契約は無かったことになるけれど」
女「……最初に知り合いに会員制の出会い系サイトを紹介してもらました。自分のプロフィールを提出して、厳正な審査の上で入会できます」
男「ふうん。元になったデータがあるんだね」
女「はい。でもその中でも、どこまでするかによって値段が変わったりするので、そういった金払いの良さとか、あと顧客がどんな好みなのか自分で加えたりしました」
男「知り合い」
女「知り合いです」
男「ふうん……知り合い、知り合いねえ」
女「……」
男「そこで黙ったら嘘だと言っているようなものだけど」
女「それは、言えません」
男「ま、いいでしょ。どうせ後でわかるし」
女(何なのよ……時間……まだ半分も残ってるの?)
男「しかしまあ、ご立派な家柄ばっかりだなあ……社長に御曹司、誰が相手にしてもこれは一悶着ありそうだぞ」クルクル
女「まだ、何かあるんですか?無いならお金を」
男「焦るなって。まだ要件は丁度半分だよ?」
女「……」
子宮を幸せにするためにこんな訳の解らん迂遠なことをやっているんだよ!
男「ところでさ。こういう買春組織の嬢ってどうやって集めているか知っている?」
女「……そこらへんからスカウトするんじゃないんですか?」
男「甘いね。そのスカウトした嬢が何かの病気を持っていたりしたらどうするの?」
女「毎週検査をしています」
男「じゃあ暴れて客を刺したら?警察にタレ込まれたら?」
女「……じゃあどうするっていうんですか」
男「権力者ってのはサツにタレ込まれたくらいじゃ屁でもないけど、それはね……」
女「……」
男「権力者には逆らえず、保身を考える程度には権力がある家の娘を使うんだよ」
女「!?」
男「君のご両親は学校にすこーしばかりの影響力を持っているようだね」ニコ
女「そこまで自分で調べられるなら、私なんて呼ばなくてもよかったんじゃないんですか?」
男「いちいち確認して穴を埋める地道な作業が現代の探偵には求められているんだよ」
女「私の話もその穴の1つってわけですか」
男「まあ、そうだね」
女「確かに、私の両親はあなたが調べた通りの人です。自分の保身にしか興味のない、ただの小市民」
男「よしよし。だいぶピースが埋まってきたぞ。じゃああと1つ」
女「どうせそのことも大体見当が付いているんでしょ?」
男「君のお客さんに煙草を吸っている人はいるかな?」
女「?煙草がどうかしましたか。そんなのいっぱい……」
男「その煙草の特徴はね、喫煙者から独特の匂いがしないんだ」
―おお!そうそう!最近発売した匂いの少ない煙草なんだよ!
女「……」
男「その反応は知っているね?」
女「言えません」
男「言えない、言えない……か。まあ、当然守りたいもの人の1人や2人はいるもんだよね」
女「すみません」
男「まあ、構わないよ。聞きたいことの3/4くらい聞けたから、75kでどう?」
女「それでかまいません」
男「冗談冗談。ちゃんと全額払うよ。リストとあわせて20万ぽっきり。オニイサンヤスイヨヨッテイッテネ!」
女「助かります」
男「スルーされるのが一番つらいね。言うまでも無いけれど、僕の言っている煙草は特にテトラヒドロカンナビノールを含む、
多幸感をもたらす薬理作用をもつ植物の葉だ。戦争の引き金にもウィード、草、緑、葉っぱ、色んな呼び方があるけれど有名な呼び名は、
マリファナ。つまり大麻だね」
女「……」
女「……」
男「大麻自体は大した効果はない。合法な国もあるくらいだ。僕は煙草と同じくらい個人の自由だと思っているけれど、
まあ普通に日本で吸うと捕まるよねってだけ。それより大麻の怖さは、それを切っ掛けに他のオクスリまで手が伸びやすくなるってことさ。
高いお薬に手をだすと、周りの人の金にまで手をつけ始める。はじめはほんの少しちょろまかすだけ。次第に大胆になり、
暴力、恐喝、果ては」
男「彼女を風俗に突き落とすとか?」
女「」バンッ!
男「……やれやれ。せっかちだなあ」
撃たれたのになんでそんな冷静なんだ
タッタッタッタッッタ
prrrr
女「ハッハッハッ……何で、ハッ……出てくれないの……」
・彼氏宅
ギシギシギシ
彼氏「……」フゥー
「あっあっ、ああ!いい!もっとぉ~!」
彼氏「……」スパー
ドンドンドン!
「ちょっと何よ一体……」
女「開けて!」
ガチャガチャ
「一体どちらさま?」
>>131扉を叩いて飛び出した音です。わかりにくくてすみません。
重ねて大変申し訳ないのですが、小休止を取らせてください。30分ほどで帰ってきます。
女「!貴方こそ!」
彼氏「昔の女だよ。ったく連絡もよこさずに来やがって」スパー
女「彼氏さん!それってただの煙草だよね!」
彼氏「はは。何いってんだお前。ただの煙草に決まってんじゃん」トロ~ン
女「そうだよね!私、借金の20万持ってきたよ!これでいいよね!?
彼氏「おう、サンキューな」
女「元通り、仲良く出来るよね!私、別に彼氏さんに浮気相手がいてもいいよ!我慢できるから!」
彼氏「女……お前」
女「うん、何?なんでも言って?私彼氏さんのためなら何でもやるか……」
彼氏「ふっ……ふふふ」
女「なに?なんか面白いことでもあった?」
「こいつヤクでもキメてんの?」
彼氏「いや。こいつは元からパッパラパーなんだよ」
女「……え?」
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