P「響が調子こいてたのでクビにする事にした」 (587)
~会議室~
ワイワイ ガヤガヤ
春香「大事な話ってなんなんだろうね?伊織は聞いてる?」
伊織「いいえ。でも、わざわざ全員を呼び付けてる位だから結構重い話なのかもしれないわね」
伊織「業績悪化で倒産するとか」
真「こっ怖い事言わないでよ伊織っ!」
伊織「冗談よ冗談。けど他に考えられる事とすると…」
ガチャッ!
皆「!」
P「…………」ザッザッザッ! スチャッ!
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真美「ど、どうしたんだろう兄ちゃん…?」ヒソヒソ
美希「すっごく険しい顔してるの…」
あずさ「何か気分を害する事があったのかしら…?」
雪歩「こ、恐いですぅ…」
P「…皆、今日は忙しい中集まってくれてありがとう」ギリギリ
春香「ど、どうしたんですか?プロデューサーさん」
P「……………」
伊織「何よ、人を呼び付けといて態度悪いわねぇ」
P「…悪いな、凄く腹の立つ事があって。ちょっと感情が抑えられないんだ」
真「腹の立つ…?まさか961プロがまた何かっ!」
P「違う。…惜しいっちゃ惜しいけどな」
やよい「あ、あの。プロデューサーちょっと質問があるんですけど…」
P「どうした?やよい」
やよい「これって全員参加なんですよね?」
やよい「響さんが見当たらないけど、どうしたのかなーって…」
P「そいつだあああああああああああっ!!!!!!」ズビシッ!!(指差し)
やよい「ひぅっ!?」ビクッ!?
伊織「やよい泣かせてんじゃないわよこの類人猿っ!!」スパーン!!
P「げふぅっ!?」
雪歩「」ホウシンジョウタイ
真「雪歩っしっかりして雪歩っ!」ユサユサッ!
千早「全く、何をやってるんですかプロデューサー」ジト
P「ホントごめん。感情が暴走しちゃった」
貴音「それで、一体どういうことなのですか?」
貴音「ここに響が居ない理由と、プロデューサーがそこまで怒りを覚えている理由は」
P「順を追って説明していこう。この雑誌、読んだやつ居るか?」バサッ
美希「あ、今日発売のm@sm@sなの」
律子「有名なティーン向けファッション誌じゃないですか。これに何か問題が?」
春香「あっこれって響ちゃんが前取材受けたって話してたやつじゃない?」
千早「そういえば言ってたわね。久し振りに自分の本当の魅力が出せたとかなんとか…」
P「そう。これはコイツ、我那覇響の特集が組まれたファッション誌だ」トンッ
律子「等身大の響のPOP…どっから出したんですかそれ」
P「中身は写真とインタビューがメインになっていて」
P「写真のページはこんな感じになっている」パラパラ
やよい「うわーっ響さんすっごくカッコ良いです!」
伊織「なんか懐かしい感じね。961プロに居た時みたいな…」
雪歩「そうえば響ちゃんって、昔はこういう路線だったよね」
春香「あぁなるほど、それで久々に本当の魅力が~って言ってたんだね」
亜美「ひびきんはホントはこういう仕事がしたかったのかもしれないですなぁ」
伊織「…それで、これがどうしたの?」
伊織「折角765に移籍して、本性を露わにしてやったのに」
伊織「まだクールでカッコイイ路線にしがみ付こうっていう根性が気に入らないとかそういう話?」
真美「いおりんww」
P「いや、違う。この写真が腹立つのは腹立つけど、まぁこの路線が向いてないって事も無いし」
P「そもそも仕事を取って来たのは俺だからな。多少調子に乗った顔してる位は大目に見るさ」
春香「それじゃあどうして?」
P「…インタビュー記事、読み上げるぞ」
――今日は我那覇さんのカッコイイ姿が見れて嬉しかったです
響『フフッありがとう。自分も久し振りに自分の『本音』を見せる事が出来て楽しかったぞ』
――765プロに移籍してからは、バラエティ等での露出が増えましたね
響『自分はただそこで求められてる役割を全うしてるだけ。何でも出来ちゃうんだよ。自分カンペキだから(笑)』
――どちらが本当の響さんなんですか?
響『どちらかって言うなら、今の方が素に近いのかな。
尤も、皆を笑顔にする事が大好きなのも本当だけどね』
――折角ですので、おもしろショットも一枚撮っておきます?
響『…悪いね、今日はそういうヘンな先入観みたいなのは捨てて、仕事に臨もうと思って来てるから
ありのままの我那覇響を見て欲しいんだ。最近のファンになった子は驚くかもしれないけど、これが自分だから』
P「がああああああああっ!!!」ダンダンッ!!
律子「つっ机叩いちゃ駄目ですって!ふふっww」
亜美「こ、これはww」
春香「なるほどwwぷふふっww」
P「ヘンな事って何だオラァッ!!!」
P「俺が必死で考えて!どうしたらアイツの魅力が一番出せるのか悩み抜いてやって来たプロデュースは!」
P「765プロの皆で作っている番組で出来た、アイツのアイドルとしてのイメージは!」
P「全部ヘンな先入観だって言うのか!?あぁんっ!?」
真美「兄ちゃん荒ぶってるねえww」
伊織「ふふっ気持ちは分からなくはないけどね」
P「765プロでの活動は恥ずべき事だっていうのか!?ふざけんじゃねえっつうんだよ!!」ダンダンッ!!
真「いや響はそんな事思ってないですってww」
春香「あはははははっwww…ごほごほっww!!」
雪歩「春香ちゃん笑い過ぎじゃ…大丈夫?」サスリサスリ
春香「あ、ありがと雪歩。いや~緊張と緩和の効果でツボっちゃって…」あはは
あずさ「で、でもプロデューサーさん、私はこれ位は許してあげても良いと思いますよ?」
あずさ「久しぶりにカッコイイ仕事が出来て、嬉しくなっちゃってたんでしょうし…」
貴音「響はさーびす精神が旺盛ですからね。相手の方や読者の事を思って」
貴音「つい大きな事を言ってしまったのだと思います」
貴音「響にはよく言って聞かせますので、ここはこの私に免じてご容赦を…」
ピラッ
貴音「?プロデューサー、それは?」
P「雑誌には載ってないインタビュー文だ。取材相手から無理言って貰ってきた」
――響さんの765プロ移籍の真相。こっそり教えて頂けませんか?
響『え~出来る限りなんでも答えてあげたかったけど、流石にそれは…』
――雑誌には載せませんから、ここだけの話でお願いします!
響『うーん…しょうがないなぁホントに内緒にしてよ?』
響『961を辞める時、自分はもうアイドルの次のステージしか見えてなかったから』
響『ちょっと故郷の沖縄で充電した後、外(海外)へでるつもりだったんだけど』
響『765のプロデューサーが、毎日涙ながらに土下座して』
響『「どうしても君が欲しいんだ。君が居れば夢を見られるんだよ!」なんて言って懇願するもんだから』
響『最後にはもう根負けしちゃってね(笑)』
響『最初はちょっと面倒見てやるか位の気持ちだったんだけど、今じゃ他の(アイドルの)子達にも情が移ってるし』
響『まだまだ当分はあそこを離れる訳にはいかないさー』
P「おるあああああっ!!!」ベキィッ!!!
亜美「ひびきんの等身大POPがwww」
伊織「安くないでしょそれ…ww」
貴音「………………」タラリ
律子「貴音もさすがに絶句ね…」アハハ…
真「実際はどんな感じだったっけ?」
美希「んーあんまり覚えてないけど、なんやかんやでミキ達3人は961をクビになって」
美希「これからどうしよっかなーって思ってたら」
美希「プロデューサーが行くとこ無いなら来るか?って声掛けてくれたの。その時たしか響泣いてたの」
春香「そりゃプロデューサーさん怒るよww」
P「はぁはぁ………」ゼェゼェ
P「えー…取り乱して悪かったな」
春香「いえいえ、しょうがないですよ」
やよい「そうですね。ちょっと響さんよくないと思います」
亜美「これは恐ろしい拷問が予想されますなぁw」
P「さぁ皆、ここで重大な発表がある。心して聞いてくれ」じっ
雪歩「は、はいっ!」
貴音「…畏まりました」
P「我が765プロは、我那覇響を………」
「―――クビにします!!」
皆「!?」
ざわざわざわざわ がやがやががや…
春香「wwwえっ?クビ?響ちゃんクビですか!?」
真「これは予想を越えて来たね…」フム
真美「まさかの二度目解雇www」
やよい「えっじょっ冗談ですよね!?プロデューサー!」
P「俺は本気だ。俺はアイドルをバカにする奴が大嫌いで、765プロをバカにするやつはもっと大嫌いだからな」
P「あんな初心も恩も忘れて調子乗ったアホはウチには必要無い」
律子「そんな辛辣な…w」
千早「流石にそれは可哀想では…」
亜美「そうだよ兄ちゃんwwひびきんにチャンスをあげてあげよーよ!」
あずさ「響ちゃんが居なくなったら私達寂しいですよ~」
貴音「何とか御容赦をお願い出来ないでしょうか…?」
ソーダヨソーダヨ! ユルシテアゲテッ イヤコレハモウシカタナインジャナイ? ハルカww アフゥ
P「………皆の気持ちはよく分かった」
P「俺も鬼じゃない。元よりちゃんと機会はあげるつもりだったさ」
やよい「ありがとうございます!」
P「礼を言う必要は無いぞ、やよい」
P「俺が響に与えるのはチャンスじゃなくて……試練だからな」ニヤリ
貴音「試練…?」
P「これから俺は、響の765プロ愛を試すために様々な試練を与える」
P「その中で響が、「もう765プロなんか嫌だ!」とか「辞めたい!」とか一言でも言ったら」
P「即刻クビにする。もう即刻!ほら書類も出来てるし」ピラッ
律子「これガチのやつじゃないですかww」フフッ
P「勿論それ(試練)は俺一人の力で出来る事じゃない」
P「765プロの皆の力を合わせて……」
春香「響ちゃんの765愛を証明するんですね!」
P「響をクビにするぞっ!!!」
春香「そっちですかwww」
P「765プロ~~~~ファイッ!!」
「オーーーーーー!!!!」
こうして一人のアイドルの進退が掛かる戦いが幕を開けたのだった…!
つづく。某バラエティの某ドッキリのパロSSです。
捨てるには惜しいと思ったので、こっちで細々と書こうかなと。
反応がある内は飽きないと思う。多分。
~翌日~
春香「いよいよ今日からだね、響ちゃんドッキリ」てくてく
千早「ドッキリで終わると良いのだけれど…」
響「春香ー!千早ー!おはようさー!」タタタッ
千早「!が、我那覇さん」
春香「響ちゃんおはようっ」ニコッ
響「?春香、なんか笑顔ヘンじゃないか?」
春香「そ、ソンナコトナイヨー?」
響「まぁいいや。今日って皆が事務所に集まって何かするんでしょ?そんなの久し振りだな!」
春香(私達は昨日ぶりだけどね)
ガチャッ!
P「遅いっ!!コラァッ!!」
響「うわっ!?なんだなんだ!?」
P「みんなもうとっくに揃ってるんだ。遅刻してんじゃねえぞ!」
響「えー自分時間通り来たハズだけどなぁ…」ポリポリ
響「ていうか春香と千早だって来たの一緒だぞ」
P「2人はそれで良いんだよ。響だけ早く来いって言ってるんだ」
響「なんだそれ!?理不尽過ぎるぞっ!」
P「お前昨日オフなんだからそれくらい当然だろうがいっ!!」
響「オフなのはみんな昨日オフだっただろ!」ウガー!
春香(…結局打ち合わせ終わった時間はてっぺん回ってたなぁ)トオイメ
P「全く…。さっさとそこ座れ」
響「なんだよもう…」
P「えー昨今のアイドル業界は非常に厳しい情勢になっている」
P「上に居る大御所達はなかなか席を開けてくれないし」
P「そのくせ新興勢力は次々と溢れんばかりに台頭してきて、一つでも上のポジションを奪おうと虎視眈眈だ」
P「俺達765プロも、今は一定の人気と地位を手に入れてはいるが」
P「それに胡坐をかいていては一瞬で押し潰され、喰い尽されて終わりだ。その事をお前達はちゃんと分かってるのか?」
響(え…今日ってこんな真面目な事を話す日だったのか?)アセ
P「取材とかで調子乗って油断して、アホな事口走ったりしてる奴は居ないか?」
響「そ、そんなの居る訳ないぞ!もっと自分達を信じて欲しいさー」
??「ぷふっwwゴホンゴホンッ!」
響「?」
P「そんな大変な状況の中、765プロは必死に生き抜いていかないといけないんだ」じっ
皆「……………」
P「という訳で、新メンバーを入れま~す」
響「へ?」
P「おーい、入って来てくれ~」
??「はーい!!!」
伊織「うるさっ……」キーン
ガチャッ
P「じゃ、自己紹介をお願いするよ。と言っても皆知ってると思うが」
愛「皆さんこんにちは!!わたし、876プロから来ました日高愛です!!よろしくお願いしますっ!!!」
響(えー……?)
~前日会議~
春香「愛ちゃんをですか?」
P「あぁ、日高愛を765プロに招き入れて」
P「現在の響の仕事や事務所での立ち位置を、根こそぎ食らい尽くしてもらう」
P「そうなっても765プロの事を好きで居られるか。これはそういう試練なんだ」
伊織「なるほど。地味にキツいわね」フム
雪歩「うーん、でも愛ちゃんと響ちゃんってそんなに性格とか似てないですよ?」
律子「共通点も少なくは無いけど、非なるものなのは違いないわよね」
P「ま、それを言ったらキリが無いからな」
P「響はスペックだけは無駄に高いから、上位互換連れて来るのも難しかったし」
春香「それはたしかにそうですよね」
P「大丈夫。この1週間、響と一緒に居る時は事あるごとに日高愛の名前を出して」
P「サブリミナル的に不安感を煽る様徹していたから、今の響は愛を見るだけで」
P「謎の胸のざわつきに苛まれるハズだ。その種さえあれば後はちょろい」
真美「流石兄ちゃん用意しゅーとーだね」ニシシ
~今~
響(なんだ…?この胸のモヤモヤは)ムゥ
響「いやそんな急に新メンバーとか言わ「えーホントッ!?」
春香「ホントに愛ちゃん765プロに来てくれるの?わー嬉しいなーっ!」
亜美「大歓迎だよ~ん!これはこれから毎日が楽しくなりそうですな!」
やよい「愛ちゃんこれからよろしくね!同世代の子が来てくれて嬉しいかもーっ」
真「これは良いトレーニング相手が来てくれたね!一緒に頑張ろう、愛!」
アイチャンー! ヤッタヤッター! ウレシイナー! アハハハッ ウフフフフッ
響「……………」
響(なんだコレ、自分の時はこんなに…)
愛「あははははっ皆さんありがとうございます!こんなに歓迎してくれるなんて…私すっごく嬉しいです!!」
亜美「ねぇねぇ愛ぴょん。じゃあこれからずっと765プロに居てくれるんだよね?」
愛「えぇと…」チラッ
P「そういう訳じゃないんだ。あくまで一ヶ月間のレンタル移籍って事でな」
P「この一ヶ月間ウチで色々経験を積んで、終わったら元の876に戻る事になっている」
響(そうなんだ…)ほっ
響(!!じ、自分なんで今ほっとしたりしたんだ!?そ、そんなサイテーな事…)
亜美「えーやだやだっ!ずっと居てよ愛ぴょん~っ」ダキッ!
春香「一ヶ月終わったら再延長とか出来ないんですか?」
P「無茶言ってやるなって。愛は今や876の看板アイドルなんだから」
P「何だったらお前達より格上な位なんだぞ?」
愛「そっそんな事無いですよ!私なんてまだまだ勉強中の下っ端です!!下っ端!!」
P「あはは、愛は謙虚で可愛いなぁ」キーン ナデナデ
響「……………」
真美「む~それじゃさ兄ちゃん!愛ぴょんの代わりにウチがひびきんをレンタルに出すっていうのはDo-dai?」
響「えっ!」
「「「…………………」」」シーン
真美「いやいやひびきん。何を固まってんの?」
真美「そこはいつもみたく『何で自分なんだっ!』とか言ってツッコミ入れるとこじゃん!」
響「あ、あぁ、そうだな!ごめんごめん油断してたぞ…」アハハ…
亜美「まさか本当に自分が愛ぴょんと交換で追い出されるんじゃと思ったんじゃないの→?」ウリウリ
響「っ!そっそそそんな訳にゃいだろ!ない言ってんだ!バカ!」
伊織「動揺し過ぎでしょアンタ」
愛「あははっやっぱり響さんって面白い人ですね!」ニコッ!
響「はっ…ははは。そうだろー?」ハハハ…
~会議室~
真「真美達飛ばし過ぎでしょ」
真美「いやホントゴメン!ひびきんの顔見てたらS心がウズいちゃって…w」
春香「それは分かる。あれちょっと本気で焦ってたよね?」
あずさ「プロデューサーさん響ちゃんに何を言ったんですか?」メッ
P「まぁ導入部としてはこれ以上無い位に上手くいったな」
P「これで響に、愛に対する危機感や恐怖を味あわせる事が出来たはずだ」
P「このままじゃヤバイぞと。さぁこれからどんどん追い込んでいくぞ~」ニヤリ
春香「Pさんホント楽しそうですねw」
P「と言っても、この第二パートではちょっと回復させるんだけどな」
あずさ「今別室に、響ちゃん、貴音ちゃん、伊織ちゃん、雪歩ちゃん、千早ちゃん、美希ちゃんの6人が居ますね」
やよい「これはどういう意味があるんですか?」
P「この6人が『日高愛反対派』だ。厳密には美希は中立なので5人だがな」
春香「反対派?」
P「今響は、愛が新メンバーとして765に入って来た事を嫌がっている」
P「同時に、そんな事を考えてしまう自分に罪悪感を感じていたはずだ」
あずさ「そうでしょうね。響ちゃん良い子だから…」
律子「なるほど。そこに、響と同じく愛ちゃん加入を納得していない仲間が居る事を伝える」
律子「それによって『嫌だと思うのは自分だけじゃないんだ…』となって」
律子「罪悪感を軽減させる助けにする訳ですね」
P「まぁ本当に病まれても困るしな。一応フォローは入れておかないと」
春香「流石プロデューサーさん。それが分かってるから私達も全力で煽りに行けるってものですよね」
真「いや絶対春香フツーに全力で楽しんでたでしょ」
P「―――ただし」
皆「?」
P「当然日が経つにつれて、その仲間はどんどん減って行く」ニヤリ
春香「!ま、まさか……」タラリ
P「そう。仲間として一緒に過ごして行く過程で、愛の良さを知った仲間達は」
P「一人、また一人とほだされて裏切って行く」
P「そして最後に一人残されるのは……」ニタリ
春香「ゲスいっww本当にゲスいですねプロデューサーさんww」
真「あーもうその瞬間が早く見たいような見たくないような!」
亜美「それなら亜美もあっち側が良かったよー!あーすっごく楽しそうっww!」
現在の状況
賛成派『P・春香・真・あずさ・やよい・亜美・真美・律子』
反対派『響・雪歩・伊織・千早・貴音』
中立派『美希』
~別室~
伊織「いや別に私もさ、愛が嫌だって事じゃないのよ?」
雪歩「それは私だってそうだよ。誰だからって事じゃなくて」
雪歩「ライブだって番組だって、今迄みんなで頑張って来たのに」
雪歩「状況が厳しいからって、安易に新しい人入れるのは違うかなって…」
伊織「今回は愛一人で、しかもレンタルだからまだいいけど」
伊織「あの言い方だとヘタしたら今後も、もっとドバっと新しいのが入るとかになりかねないわ」
貴音「私達には私達のばらんすというものがあります」
貴音「それを軽々に触れるというのは、些か無神経だと言わざるを得ませんね」
伊織「春香達もどうかと思うわよ。そりゃアホだから仲間増えて嬉しいって思うのは分かるけどさ」
響「…………」ウルウル
~会議室~
亜美「ひびきんの顔www」
春香「もう泣いちゃってるじゃんww駄目でしょアレww」
あずさ「これ愛ちゃん見たらどう思うのかしら…」
真「あの泣き顔も種類どっちかによって変わるよね」
律子「そうね。仲間が居た事の安堵によるものか、愛ちゃんが入る事のショックによるものか…」
律子「まぁ両方だろうけど。ワリと後者が強めの」
真美「だとするとひびきんどんだけ愛ぴょん入るの嫌なのww?」
真美「これ愛ぴょんの方が泣くって!見たら!」
P「あーもうヤバい。こんなもんずっと笑ってられるわww」
真「見ててちょっと思ったんですけど、雪歩の台詞多くないですか?」
亜美「台詞?これ台本とかあるの?」
P「いや、大まかな流れくらいは言ってあるが、基本はアドリブだ」
真美「へー。じゃあたしかに雪ぴょんがこんなに自分から喋ってるの違和感あるね」
P「喋ってるっていうか、演じてる気分なんだろうな。最近雪歩は芝居の方面が伸びて来てるし」
P「そういう事もあって、今回の雪歩の役割はかなり重要なものを置いてみた」
P「気合い入ってたぞ『頑張ってお芝居してみせますぅ!』って」キュッ!
真「似てるww」
春香「実際私達の中では一番経験ありますし、雪歩なら上手くやってくれそうですね」
~別室~
雪歩「…陰口言う訳じゃないけど、真美ちゃん良くないよね。響ちゃんに向かって…」
響「!」
伊織「あぁ、交換がどうこうってやつ?」
雪歩「うん。あの時ちょっと様子おかしかったから、響ちゃん大丈夫かなって」
響「じっ自分は全然何ともないぞ!あの時はただちょっとボーっとしてただけで…」
雪歩「でも…」
伊織「雪歩」じっ
雪歩「あ……。うん、ごめん。なんでもない」
響(雪歩………)じーん
~会議室~
春香「あー今の雪歩上手かったね。自然だった」
真「うん。響の好感度がグーンと上がったね」
あずさ「伊織ちゃんも流石ね。空気を察してちゃんとフォローして…」
亜美「自然だけど、事情知ってここから見てると色々と意図が見え見えで面白いよねw」
春香「真美、地味に本気で凹んでない?」
真美「そっそういうのは言わない約束っしょー!」アタフタ
P「実際あれ本音でもあると思うしなぁ」
真美「追い打ちまでかけるの!?」
~別室~
伊織「美希、アンタはどう思うのよ。さっきから黙ってゴロゴロしてるけど」
美希「んーミキは別にどっちでもいいの」
美希「どっちにしたって良い事もあるし、悪い事もあるって思うな」
響「…………」
伊織「アンタらしい日和った意見ねぇ」
響「まぁ、それはそれで良いんじゃないか?美希はそれで…」
―――――――――――――――――――――――――――
律子「これが美希を中立として置いた理由ですか」
P「味方になってくれないけど、絶対敵にならない存在っていうのは」
P「ある意味味方よりも安心できますからね」
春香「でも美希も最後には裏切るんですよね?」
P「うん」
雪歩「千早ちゃんも美希ちゃんと同じ?」
千早「………同じというか、意志をはっきりさせる必要は無いと思うのだけど」
伊織「自分の思う所はあるでしょ?」
伊織「千早はさっき愛を歓迎してる様には見えな…まぁ千早は誰でもそうかもしれないけど」
千早「意見と言うなら……痛いのよ」
響「痛い?なにが?」
千早「耳が…ほら日高さん、声が大きいから。だから私はちょっと苦手で…」
伊織「………っ…」プルプル
雪歩「っ…!……」ギュギュッ
千早「?苦手で……」
「「「ふふふふふっwwそういうww話してんじゃないでしょww」」」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
春香「あははははははっwww」ケタケタ
真「これ駄目じゃないですかww!?千早回収するべきじゃないです!?」
やよい「響さんも笑っちゃってますね…」フフッ
P「いやまぁwwこんなんもアクセントで挟んでみようかなとね?」
亜美「いやでもコレ強いかもよ。愛ぴょんがうるさい限り千早お姉ちゃん味方だもん!」
やよい「それってずっとって意味なんじゃ…」
真美「案外最後まで残ってるかもねww」
伊織「…それで、結局響はどうなのよ?多分一番キャラとか被ってるのはアンタよ?」
響「う…」
響(やっぱりそうなのか…)
千早「そうかしら?髪型なら春香とかの方が…」
春香『千早ちゃんww』
真『千早もうなんなのww?ちゃんと趣旨分かってる?』
伊織「…っ……っはぁ!響、どうなの!?」
あずさ『伊織ちゃんよく堪えたわ』パチパチ
響「…正直、素直な気持ちで歓迎は出来ないぞ。やっぱり何か違うんじゃないかなって思うし」
響「自分だって後から入った組なのに、ズルいこと言ってるかもしれないけど……」
貴音「日高愛の事は、どう感じているのですか?」
響「そりゃ良い子なんだと思うぞ?まっすぐで素直で明るくて……自分とは…」
響「………あ~!」グシャグシャッ!
響「もうよく分かんないぞ!自分は自分で頑張る!それだけ!」
伊織「フン…まぁ結局はそれしかないんでしょうね」
貴音「そうですね。迷っている時は、無心に己の修練に励むのが吉です」
春香『一旦ここで終わりですか?』
P『いや、最後にここで顔合わせをさせておく』
律子『顔合わせ?』
ガチャッ!
響「!」
愛「あっ皆さんここに居たんですか!お疲れ様です!!」
つづく。出るキャラ多くてコロコロ場面変わるので
分かりにくいかもですが、想像力でなんとかして下さい。質問とかあれば受け付けるので
暇な時に書きたいだけ書く感じ
響「っ!……う、うん。お疲れ、愛」
春香『一気に空気がざわつきましたね』
律子『端的に言えば、陰口叩いている時に当人が現れたみたいな絵だものね』
亜美『ひびきんももっと自然に返さないとw愛ぴょんだから気付かないけどさぁw』
伊織「どーも。アンタも大変よね、いきなりこんな訳の分かんない事になってさ」
愛「大変なんてことは全然無いですよ!尊敬してる皆さんと一緒の事務所で仕事が出来るなんて感激です!!」
千早「うぅ…。ず、随分高く評価してくれてるのね」キーン
愛「はいっ!!中でも千早さんの歌声は特に凄く凄いって思ってます!!!」
千早「ぐぅっ…!嬉しいわ、ありぎゃ…あーあー。ありがとう…」
春香『千早ちゃんそんな自分からダメージ受けにいかなくていいからww』
真『あれ一瞬自分の声が分かんなくなってたのかな…?』
貴音「日高愛、これから宜しくお願いしますね」
美希「あふぅ。まぁ頑張り過ぎない程度に頑張ればいいの」
春香『さすが皆自然にこなすね』
あずさ『実際にこうなっても、こんな感じになりそうよね』
やよい『あれ、雪歩さん…?』
真美『?やよいっちどしたの?雪ぴょんが何を…ぶふぉっwww』
雪歩「…………」ムスッ ギロリ
春香『雪歩あれ何やってんのww!?』
亜美『愛ぴょんのことめっちゃ睨んでるwwいやいやいやww』
真『これ演技過剰過ぎじゃないですかww!?ヤバイヤバイww』
P『ゆ、雪歩なりに役を全うしようとしてるんだと思うが、しかしこれは…ww』
春香『これ響ちゃん気付いたら絶対変に思いますよね!?』
P『響気付くなよ!絶対あっち見るなよ!』
伊織(何やってんの雪歩…)アセ
伊織「愛、それ何持ってんの?」
愛「これはですね…じゃーん!私のストラップです!!」
千早「私のって…あぁ、なるほど。日高さんのグッズという意味ね」
愛「はい!Pさんが移籍祝いにって作ってくれたんです!!」
愛「さっき春香さん達にもお配りしたんですけど、お近づきの印に差し上げます!!どーぞ!!」
律子『地味に貰って困るもの出してきましたね』
亜美『まぁ要らないは要らないよねww』
愛「はい伊織さん!!全部で20個くらいしかない非売品なので貴重ですよ!レアです!!」
伊織「別に要らないんだけど…。だっさいくせに無駄に金掛かってるわねコレ」
千早「私の携帯にも付けられるのかしら…?後で春香に聞いてみるわね」
貴音「…ありがたく、受け取らせて頂きます」
美希「あふぅ。そこのバッグの中に入れといて~」
響(自分の時は最初にグッズ作ってもらったのいつだったっけ…?)
真美『ひびきんはストラップを見て何を思うのか…』
春香『デザインは置いといて、あれ良いですね。私のも作って下さいよ~』
P『これ(響の試練)でかなり経費使っちゃってるかなそのうちな』
律子『聞き捨てならない事いいましたね今…』
亜美『あっ愛ぴょんが雪ぴょんのとこ行ったよ!』
愛「雪歩さん!どうぞ貰って下さい!!ハートマークですよ愛なのでハートですっ!!」
春香『愛ちゃんうるっさいなあww』
真『見りゃ分かるよねwwさぁ雪歩ちゃんとやってよ!?』
雪歩「ん……そこ、置いといてくれる?」シセンソラシ
亜美『声低っww!雪ぴょん何キャラなのそれwww』
やよい『雪歩さんどうしちゃったんでしょう…?』
真美『やばいって!ひびきんも今「え?」みたいな顔してたよww!?』
愛「それじゃあ私は失礼しますね!!それでは!!」クルッ
雪歩「……………」ギロリ じっ
亜美『そんで愛ぴょんが背を向けたらまた親の仇みたいな目でww』
真『雪歩!雪歩!演技抑えてww』
春香『この子私達の中で一番ドラマとか出てる子ですよねww!?なにこれww』
雪歩「………ふふっw……」ニヤッ
亜美『笑っちゃったよwww』
あずさ『ゆ、雪歩ちゃっww』フフフッ
P『もうめちゃくちゃだよwwそりゃあずささんも笑うわww』
P『響ー!今絶対雪歩の方見んなよ!見たらぶっ殺すぞww』
P「ふー。響もレッスンをしに部屋を出て行って、これで第二パート終了だな」フー
春香「Pさん。雪歩のアレってすぐ代役立てないと駄目なやつじゃないですかww?」
P「あぁマジで検討しないとまずいな…」
亜美「まさか雪ぴょんがこんな問題児になるとは…ww」
真「そろそろこっちに戻って来る頃ですよね?」
ガチャッ
雪歩「ふー。緊張しました~」
P「お前なにしてんだ?」
雪歩「えっ!?」
眠い。つづく
ピヨちゃん出すの忘れてたから、速報で書く時は出そうと思ってたらまた忘れてた
社長ともども見えない所で裏方として活躍してるよ
雪歩「なっ何ってどういう事ですか!?」
真美「いやいやww」
春香「雪歩のあの芝居なんなのww?」
雪歩「えぇ…?私はただ一生懸命反対派の役を…」
真「色々言いたいことあるけど、最後雪歩笑ってたよね?あれはなに?」
雪歩「なにって言われても…」ムゥ
真「いや、シリアスな空気の反動で笑っちゃう気持ちは分かるんだけどさw」
伊織「どっちかと言えば自爆でしょ?自分の演技がアホ過ぎて思わず…「えっとね」
雪歩「私は怒ってる訳だから、『かかって来なよ』みたいな気持ちで挑発的な笑みを…」
真・伊織「!?wwwwwっ!!www!?www!!」
春香「あっははははははwww」バンバンッ!!
雪歩「み、みんなどうして笑うの!?私おかしな事言ってないよね!?」
P「www雪歩、お前明日から劇団通ってくれなw」
雪歩「えぇ!?そんなぁ…」シュン
やよい「伊織ちゃん、お疲れ様」
伊織「ホントよ…。何度吹き出すかと思ったか分かんないわ」フー
春香「いやホントよく耐えたと思うよ?私だったら絶対無理ww」
亜美「はるるん基本ゲラだもんねw」
千早「何とか不自然にならずに乗り切れてほっとしたわね」
春香「いや千早ちゃんはそれ言う資格無いよw?」
伊織「そうよ!雪歩の陰に隠れてるけど千早も大概だからね!」
雪歩「えぇっ!?」
伊織「騙し相手が響じゃなければとっくに気付かれてたっておかしくないのよ!?」ぷんすか
千早「そう言われても…。私はPの『千早は自然に思った事を言ってくれれば良い』という指示を遂行してただけだから」
伊織「アンタの所為だったのね…!」ギロリ
P「まぁまぁアクセントの一つとしてそういう立ち位置も必要だって」
P「…ここまで自由なことになるとは思わなかったけどなw」ボソッ
~反省会中~
美希「あと、春香最初の時普通に笑っちゃってたよね?」
春香「うっ!」ギクッ!
真「あぁ。あの響が「そんなの居る訳ないぞ!」みたいな事言ってた時でしょ?」
亜美「あ~あれヤバかったよね→w」ニシシ
春香「くっそれは上手く誤魔化せてたと思ったのに…」
P「全然だよ。そういう油断したみたいなのホント止めてくれよ?」
P「もっと緊張感を持って、真剣に現場に臨んでくれ」
春香「はい…。申し訳ありませんでした」ペコリ
P「よし。ま、反省点はあったが、一日目にしてはそれなりに上出来という所だろう」
P「反省は次に生かして、これから頑張っていくぞ。なぁ雪歩!」
雪歩「はっはいぃ!もう一度自分の中での演技プランを練り直しておきます…!」メラメラ
伊織「プランとかそういう問題なのかしら…」
こんな感じで、響の試練一日目が終了した。
~一週間後・会議室~
P「みんな、忙しい中集まってくれてありがとう」ペコリ
真美「そんなのお安い御用だよ兄ちゃん!」
春香「そうですよ!私なんてこれが楽しみで一週間頑張って来たみたいなとこありますし!」
伊織「しかしよく全員のスケジュール都合付けてるわよね」
伊織「ちゃんと響だけには別の仕事入れて、ホワイトボードにカモフラージュまでして…」
P「俺には座長としての責務があるからな。それくらい当然だよ」キリッ
亜美「つくづくひびきんも愛されてますなぁww」
P「それで、この一週間色々やって来た訳だが、誰かプライベートの響の様子について知ってる人は居るか?」
あずさ「あ、はい」スッ
亜美「おぉっ!あずさお姉ちゃん!」
あずさ「このドッキリが始まって、たしか三日目の夜だったと思うんですけど」
あずさ「響ちゃんから電話が掛かって来て、2時間位『自分これからどうすればいいんだろ…』って話を…」
春香「www3日目でもうですかww」
あずさ「えぇ。実はそれからも今日まで二日に3回位のペースで相談の電話を受けています…」ウフフ…
P「あずささん最近ちょっとやつれ気味だと思ったらww大丈夫ですか?」
真「いやでもまぁ分かるよw相談するならやっぱりあずささんだよね」
伊織「それ、私にも掛かって来たわよ」
真「えぇっ!?伊織に!?」
伊織「あぁん?何よその反応」
真「いやだって心弱ってる時に伊織に相談するとか逆効果でしょ。ズタボロにされるだけじゃん」
伊織「否定しないけど、私だって本気で凹んでるんならそれなりの対処はするわよ」
伊織「…まぁ、今回の場合はそれ以前の問題だったケド」
やよい「?どういう意味?」
伊織「四日目の夕方だったかしら。アイツ、のっけから号泣して絡んで来たのよ」
亜美「のっけから号泣ってww」
伊織「延々『伊織ぃ~!伊織いぃぃ~~~!!』あとたまに『愛のバカヤローーー!!』って」
伊織「酔っぱらってんのかと思ったわ」
春香「重症過ぎるでしょそれww」
貴音「4日目の夕方…」フム
雪歩「何か知っているんですか?貴音さん」
貴音「えぇ。その日はたしか、響は私の家に泊まりに来ていたはずです」
千早「?それならどうして水瀬さんに電話を…?」
貴音「そうえば…あの日、響はすたっふの方から貰ったらしいウイスキー入りのチョコを沢山食べていて」
貴音「私が追加の食べ物の買い出しを終えて家に戻った時には、ソファーに寝転がって眠っていましたね。今思えば仄かに涙の跡が…」
伊織「ベタな事やってるわねぇ」ハァ
雪歩「あ…。もしかしたらあの電話、響ちゃんだったのかも」
雪歩「声がガラガラで誰か全然分からなかったから恐くてすぐ切っちゃったけど…」
亜美「見せて見せて。あーこれひびきんの番号だね」
P「伊織と雪歩に電話して来たのは、前の反対派会議の影響が大きそうだな」
律子「まぁ賛成派にはヘタなこと言えないですからね」
ねっむ。つづく
春香「それでPさん、事務所の中での試練(追い込み)は皆に聞いたりして大体把握してますけど」
春香「他の所ではどんな事やってたんですか?」
P「俺がって事なら、特別なことはやってないぞ」
P「丁度プロ野球が契約更改の時期だったから、その話題で響と色々喋った位だな」
P「戦力外とか育成落ちとか移籍とか色々」ニヤリ
真「悪い顔してますねぇw」
やよい「765プロが好きだから辛いなんて事にならなければいいですね…」
雪歩「あの、じゃあプロデューサー以外の人が何かを仕掛けていたんですか?」
P「おっ鋭いな雪歩。その通りだ」
真「へー知らなかったな。誰がそんな使命を受けてたんだい?」
真美「亜美知ってる?」
亜美「ううん。ちぇーそんな仕事があるなら亜美に任せて欲しかったのになー」ぶー
P「ははっ悪い悪い。まぁこれはこの人にやってもらう事に意味があったからな」
伊織「無駄にもったいぶらないでよ。誰なの?そいつ」
P「そろそろ来る頃なんだけどな」
千早「!このうるさい足音は…」
ガチャッ!!!
愛「みなさんお疲れ様です!!!日高愛が参上しました!!!」
伊織「見りゃ…というか、聞きゃ分かるわよんな事…」キーン
貴音「プロデューサー。ここで日高愛が来たという事はもしかして…?」
P「あぁ。この一週間、愛には色々と暗躍してもらっていた」
愛「はい!!暗躍してました!!」
あずさ「愛ちゃんが暗躍…?」
律子「キリンがかくれんぼするみたいな話の気がするんですが…」
P「まぁそう難しい事をやった訳じゃないからな」
P「愛はこの一週間、ずっと。我那覇響にイタズラを仕掛けていたんだ」
亜美「イタズラとな?」キラン
真美「んっふっふーん。この真美達を差し置いてイタズラとは愛ぴょんもなかなか…」フフフ
伊織「なんのプライドなのよそれ」
春香「イタズラって、普段亜美達がやってるみたいな事なんですか?」
美希「愛に対するムカツキをアップさせる狙い?」
美希「響はそーいうの、にちじょーさはんじで受けてるから、そんなに効果無いと思うケド」
P「まぁまずは見てくれよ」
P「リストとパネル作っておいたから、次々発表していくぞ」トンッ
律子「相変わらず凝り性ですね」
P「まずは愛が加入した翌日の、11月1日」
『イタズラその① 響のブラを隠す』
ねっむい。つづく
なんか忙しくて日にち空いちゃってすまぬ。
人居なくならなければ今月中には多分終わる読み。どっかでドカっと書かないとなぁ
亜美「しょーもなwww」
真「ふふっwwえっパクったって事ですか?響のブラをw?」
P「パクったとは人聞きが悪い、ちょっと隠しただけだよ。所持品を隠すのはイタズラの基本だしな」
P「響が仕事終わりで銭湯行った時に、愛に脱衣所へ忍び込んでもらった」
真美「それ愛ぴょんがやったって分かんないでしょww」
春香「ただの下着ドロボウだって思ってるよねww」
愛「ちなみにその時に盗んだのがこれです!!」ばーん!
真「ホントだww見た事あるこれwww」
伊織「相変わらず無駄にデカいわよね」
千早「…………」
律子「ていうか盗んだって言っちゃってるじゃないですか」
P「試練が終わったらちゃんと返すよ。多分掃除のおばちゃんが間違えたんだろうって事で納得もさせてるしな」
P「ちなみにそのあと我那覇さんは、ノーブラで家まで帰られました」
春香「あはははっwwそりゃそうでしょうねww」
真美「その場面に出くわさなかったのが一生の不覚…!」
亜美「揉みに揉みしだいてやりたかったですなぁ」ムムム…
律子「普段から散々やってるでしょアンタ達は」
美希「あふぅ。やっぱりアレ、プロデューサーの仕業だったんだね」
貴音「灯台下暗しですね」
P「あぁ、そうえばあれはフェアリーでの活動の帰りだったな」
美希「あ、じゃあもしかして時計もそうなの?」
伊織「時計?あのダッサいやつ?そうえば最近見ないわね」
美希「そうそうあの有り得ない位ダッサいやつ。ダッサい時計」
春香「あぁ、あの製作者の人格を疑う位ダッサい時計ね」
雪歩「それってあの見てると気持ちが不安定になる色使いの時計のことで合ってる?」
真美「あれでしょ?通行人が三度見するっていう噂の…」
真「野性動物が絶対近寄らないやつだよね。あれがどうしたの?」
美希「あの時、ブラと一緒に時計も無くなってるって響が言ってたの。盗まれたかもしれないって」
亜美「誰が盗むのあんな気持ち悪い時計www」
春香「下着盗まれる方がまだ万倍は有り得る事だよねww」
P「まぁ実際パクってるんだけどな。わざとでは無いが」
愛「ブラを取る時に、間違えて一緒に持って行っちゃったんです。ごめんなさいっ!!」
伊織「別に謝る様な事でも無いわよ。響にとってはむしろ良かったんだろうし」
春香「じゃあ今はあれってプロデューサーさんが持ってるんですか?」
P「いや、持ってると何か呪われそうだったから、今は預かってもらってる」
やよい「誰にですか?」
P「次の日にたまたま伊織の収録の現場で一緒になった、モバイルプロの…名前なんて言ったかな。あの面白い子」
伊織「あぁ、あのブン殴り甲斐のありそうなやつね。主に腹を」
春香「何でそんなよく知らない人に渡しちゃってるんですかww」
P「ちなみに昨日の響のバラエティ収録にその子も居て、休憩時間に響はめちゃくちゃその子の時計見てた」
真「そりゃそうですよwwあんなの世界に二つと存在する訳ないですしww」
律子「葛藤があったんでしょうねw『まさか…?いやでも証拠も無いのにそんな事聞けないし…』みたいな感じで」
亜美「ホントひびきん可愛いなぁww」
P「続いて、更にその翌日の11月2日。ブーブーエステレビの喫茶店にて」
『イタズラその② 響の注文したジュースを薄める』
亜美「更にしょーもないwww」
真「何の意味があるんですかコレww」
P「我那覇さんはブーブーエステレビの喫茶店に行く時、いつもシークワーサージュースを注文されてます」
あずさ「あぁ、たしかにしてますね。響ちゃん」
真美「東京では珍しく本場の味が出せてるとかえらそーに言ってたよねw」
P「その注文されたジュースは、響の元に届く前に愛が半分位飲んで」
P「減った分は水を入れて、響の前に出されました」
愛「とっても美味しかったです!!ちょっとだけ苦かったですけど…」
春香「半分水ならそりゃ薄いですよね」
伊織「私ならそんな舐めた真似されたら店主呼びだして三時間は土下座させ続けるわね」
P「ちなみにその時の響はこんな感じだった」
響『ん…?』
P『どうかしたか?響』
響『これ、ちょっと薄い気がする…』
P『薄い?いつも注文してるやつだろそれ。味が落ちてるなら聞いてみるか?』
響『いや、違ってたら悪いからいいよ。多分自分の気の所為なんだと思うし…』
響『…最近あんまり眠れてないからその所為なのかなぁ』ボソッ
千早「…我那覇さんって本当に良い子よね」
伊織「舌がアホなだけでしょ」
亜美「いおりんwwwまぁそうなんだろうけどさぁww」
真美「半分水ではっきり気付かないって相当だよねww」
春香「響ちゃん何食べても大体美味しいって言うもんね」
P「俺も隙を突いて試しに飲んでみたが、ちょっと酸味のある水だったな」
律子「お酒って言って水出したら酔っ払っちゃいそうですね…w」
貴音「この悪戯はどのような意図があったのですか?」
P「別に、何となくやってみたかっただけ」
真「やっぱりですかww」
P「まぁ強いて言えば、響に『愛が765来てからツいてない』みたいな印象を与える事が目的ではあったかな」
P「だが、次のイタズラはそれ以外にもちゃんと意図があるぞ」
亜美「ほうほう。どんなものですかな?」
P「11月5日。バラエティ収録前の響の楽屋にて」
『イタズラその③ 頼んだサインを忘れていく』
春香「地味に傷つきますねコレww」
P「学校の友達に響の大ファンが居るだのなんだの言って持ち上げて」
P「響の自信と愛への好感度が上がった後に、思いっきり下にどーん!!」
春香「あはははっwwあ、愛ちゃんもよく自然に置き忘れられたね」
愛「私もどうやろうか悩んでたんですけど、気付いたらいつの間にかどこかに行っちゃってました!!」
亜美「ガチで忘れたんかいww!」
P「忘れられた自分のサインを発見した時の我那覇さんは、物凄い絶妙な表情をされてました」
真美「それ見たかったなーww兄ちゃん写真撮っといてよー!」
P「写真は無いが、その時書いたサインはここにあるぞ」スッ
真「多っww10枚くらいあるじゃないですかww」
亜美「しかもこれ本気サインだwwめっちゃ丁寧www」
ねっむい。飽きて来たな…
P「続いての愛のイタズラ。11月8日自宅にて」
『イタズラその④ 2ちゃんねるに響の悪口を書き込む』
春香「ちょww」
律子「こ、これはホントに駄目じゃないですかw?」
千早「えぇと、私達が見る事を禁止されているインターネットでしたっけ?」
P「愛には、俺の指示した響の悪口を書き込んで貰いました」
愛「はい!絵理さんにウチまで来てもらって、ウチのパソコンを2ちゃんねるに繋いでもらいました!!」
伊織「何をやらされてんのよアイツは」
春香「まぁ絵理ちゃんは詳しいだろうねぇ」
P「後でちゃんと水谷さんには事情を説明しておいたぞ。何故かちょっと残念そうだったが」
真「どんな事を書き込んだんですか?」
P「これだ」スッ
762 :名無したんはエロカワイイ:2013/11/08(金) 15:40:39.96 ID:+zsDLGYM0
我那覇響の口臭は犬クサイ
亜美「ホントだwww普通に悪口だww」
春香「これ響ちゃんのスレですよねw?どうなったんですか?」
P「スルーされてた。響のスレではこの程度は何でもないみたいだな」
伊織「それはそれでどうなのって感じだけど…」
真美「でもこれって世界中誰でも見れるんでしょ?このドッキリ世間巻きこんじゃってるよねww」
P「世間巻きこんでるのはこれだけじゃないぞ?」
真美「え?」
『イタズラその⑤ youtubeに響の寝起き動画をアップする』
春香「これはwww」
真美「これバレちゃうんじゃないのww?兄ちゃん攻め過ぎだってww」
P「現在全世界に配信されています。こちらがその動画」ポチッ
貴音「これはまことに響の自宅ですね…」
亜美「髪ボッサボサwww一応目線入ってるけどこれじゃすぐひびきんだってバレるってww」
あずさ「け、結構きわどい所までお腹が見えちゃってますけど…」アセ
律子「そもそもこれどうやって撮影したんですか?」
P「撮影ハム蔵。編集は小鳥さん。最後にエンターキーを押す役が愛という布陣でこのミッションに当たってもらった」
愛「はい、押しました!」
春香「愛ちゃんほぼ関係無いじゃないですかww」
伊織「でもこれ、ほんと下手したら結構な話題になりかねないわよ?一応響もアイドルなんだし…」
P「そこは大丈夫だ。水谷さんに相談したら、上手い事そうならない様にコントロールするって言ってくれたから」
P「個人的には春香のゆうパックのアレ並みの再生数欲しかったんだけどな」
春香「その話はもう止めてくださいよっww!」
律子「情報をコントロールって一体どうやって…?」
愛「絵理さんならそんなのちょちょいのちょいですよ!パソコン詳しいですから!」
雪歩「詳しいとかそういう問題なのかな…?」
P「…とまぁ、こんな感じで愛にはこの一週間色々暗躍してもらってた訳だ」
律子「まぁ……暗躍は一応暗躍ですか。証拠は一切残してないですし」
亜美「残しようが無いよねw」
真美「愛ぴょん実質何もしてないのもいくつかあったしw」
P「この一週間で、大分響を精神的に追い詰めて弱らせることには成功した」
P「だが、これはあくまでただの下ごしらえだ」ニヤリ
春香「まさか…w?」
P「そう、次の2週目からいよいよ…『日高愛反対派』の裏切りが始まっていく」
亜美「キターー!!」
真美「うわぁ遂に始まるんだね!チョーわくわくする→!!」
P「これからは更に演技力が必要になってくるから、反対派のメンバーは特に頑張るんだぞ」
雪歩「はい!私頑張ります!」
伊織「返事は良いのよね。……不安だわ」ハァ
響の試練はまだ始まったばかりだ…!
ねむい
~ロケバス~
P「さて本日はいつもの会議室では無く、このロケバスで試練を監視していきます」
亜美「イエー―イ!!」
真美「ロケバスでのモニタリング!ザ・ドッキリって感じだよねっ!」
P「はしゃぐのも良いがその前に、皆ちゃんと携帯は持ってるか?」スッ
春香「持ってますよー」スッ
あずさ「ちゃんと愛ちゃんのストラップも付けてます」スッ
P「そう。この愛のストラップは、試練に於いてとても重要な意味を持っている」
P「だから試練の間は必ず常にずっと付けておいてくれよ?」
P「これを付けているという事が、愛を765プロに迎え入れているという証になるからな」
亜美「りょーかいりょーかい!ちゃんとひびきんの前でジャランジャラン見せびらかしてるからw」
春香「社長と小鳥さんも付けてますよねコレw」
真「昨日たるき亭行ったらマスターと小川さんも付けてたよw」
P「追加生産して、765プロの関係者にはバラまいてるからな」
律子「流石に不自然だと思いますけどね。皆どれだけ愛ちゃんの事好きなのって話になりますからw」
P「このストラップ作戦は、響に愛には逆立ちしても敵わないって思わせる狙いもあるからな」
雪歩「じゃあ今このストラップを付けていないのは、私達反対派のメンバーだけなんですね」
伊織「反対派じゃなくてもこんなダッサいの付けたくないけどね」
P「あぁ。つまり反対派のメンバーがこのストラップを携帯に付けた瞬間が、裏切りの瞬間という事になる」ニヤリ
真「なるほど、見た目にも分かりやすいですねw」
P「雪歩、伊織、貴音、千早。そして美希」
P「響の心の寄り所となっている味方が……今日から。一人ずつ。寝返って行くぞ~www」
アハハハハハッww サァココカラガホンバンダネ! ドウナッチャウンダロww
そして怒涛の勢いで作戦は進行された!!
Case1「千早の音楽ロケ番組に響がゲストで出たけど、たまたま通りがかった愛ちゃんが全部持って行っちゃったよ!」
千早『えっ知ってるの?この曲のこと…』
愛『はい!!ママが好きで、この作曲家さんのレコードは殆ど持ってますよ!!』
愛『独特の清涼感のある世界観が魅力ですよね!私、薫風のBメロのぐぁーーって行く感じが特に大好きです!!』
響『へ、へー…』
千早『日高さん、ごめんなさい。私、貴方を見くびっていたかもしれないわ』
千早『こんなに歌に対して深い思い入れを持ってくれている人だったなんて…』
愛『私ももっと千早さんと歌についてお話してみたいです!!今度ウチに遊びに来てください!』
千早『えぇ、是非』ニコッ
千早『…あの、日高さん。前に貰ったこのストラップなのだけど、どうやって付ければいいのかしら…?』
愛『わぁっ!千早さんも付けてくれるんですか!!嬉しいです!!これはですね…』
響『……………』ずーん
春香「響ちゃん、終始薄ら笑いみたいなの浮かべてたねww」
P「友達と一緒に歩いてる時に、友達が自分の知らない別の友達とバッタリ会って」
P「友達が、自分と一緒に居る時には見せた事無い顔で、楽しそうに話してるのを」
P「少し離れた位置で見てる……みたいな顔ずっとしてたな」
真美「具体的過ぎるwwすっごい分かるけどww」
雪歩「それで相手が複数だった時の疎外感ったら無いですよね…」
真「てかさ。千早、素で感激してるっぽくなかったw?」
春香「『毎週録画して三回見てます!!』の時はかなり顔綻んでたよねw」
伊織「ま、絶対見てないだろうけどね」サラッ
亜美「千早お姉ちゃん節が炸裂してる時は、ホント何言ってるのかよく分かんないもんねww」
Case2「難攻不落の中立地帯かと思いきや、普通におにぎりであっさり寝返るの巻」
愛『美希さん、美味しいですか?』
美希『もぐもぐ…うん!サイッコーなの!』
美希『これはミキが今迄食べたおにぎりの中でも五本の指に入るって思うなっ』モグモグ
愛『ありがとうございます!ママの地獄の特訓に耐えて一生懸命作った甲斐がありました!!』
美希『見上げた根性なの』モグモグペロリッ
美希『このおにぎりに誓って、これから何があってもミキはずっと愛の味方で居続けるね!』スチャッ!(ストラップ)
愛『ありがとうございます!まだまだあるからどんどん食べて下さいね!』
響『……凄く美味しく出来たんだけどな。このさーたーあんだぎー』ボソッ モグモグ…
亜美「ちょっと前のひびきんのモノマネやりまーす!」
亜美「『も~!自分はミキの飯使いじゃないんだからな!作ってあげるのは今回だけだぞっ』ニヤニヤ」
春香「止めて涙出てきちゃうww」
Case3「家族の絆?そんなもん犬にでも食わせとけばいいんすよ(笑)」
響(愛の奴、大丈夫かな…?)タタタッ
響(自分が留守にしてる間、全員の面倒見るなんてやっぱり無茶だぞ)
響(ハム蔵なんて『俺達の可愛い響を傷つけた落とし前をつけさせてやる』とか言ってたし…)
響(酷い目に遭わされて無いといいけど…)
ガチャッ
響「ただい――
いぬ美「はふっ!はふっ!」ハッハッ!ペロペロ
愛『あははははっ!!も~いぬ美ちゃんったらくすぐったいってば!』
愛『慌てなくてもフリスビーは逃げたりしないよ?うりうり~~!』ワシワシッ!!
響「………………」
愛『わぷっ!シマ男くんにねこ吉くんお腹空いたの?はいっ愛ちゃん印のきびだんご!』
愛『あっブタ太くんちょっと待って!ちょっと足が腫れてるから手当をしないと…』
愛『モモ次郎くんどうしたの?ふむふむ…あーそれはうさ江ちゃんが悪いね』
愛『だけど、モモ次郎くんも他に言い方があったはずだよ?…うん!じゃあ二人で仲直りの握手!』
愛『オウ助くん、気持ちは嬉しいけど駄目だよ?君は響さんの大事な家族なんだから』
愛『ワニ子ちゃん!へび香ちゃん!大丈夫!?』
愛『身を挺して私の事を守ってくれるなんて…うわああああーん!!!』ビエエエーン!!
愛『ぐすっひっく…慰めてくれてありがとう、ハム蔵さん』
愛『よーし!皆で一緒に外で遊びに行っくよーーー!!』タタタッ!
響『…………ははっ』ヒキツリ
愛『あっ響さん!お帰りなさい!!みんなすっごく良い子ですね!この半日でとっても仲良くなれました!!」
響『うん…そうみたいだね。良かったぞ……』
愛『これからみんなで公園に行くんですけど、響さんも良かったら一緒にどうですか?』
響『自分は……いいや。読みたい小説あるし、愛に任せるよ』
愛『そうですか!了解です!みんなの事は責任持ってお預かりしますから、心配しないで下さいね!!』タタタッ!
バウワウッ! ニャーニャー! キュイキュイッ! アイー!スキー! ブーブー!
ズドドドドドッ!! ダダダダダダッ!! 「痛っ!」 タタタタタッ!
響『………はー』ストンッ
響『いたた…ハム蔵のやつ、出て行く時自分の足を引っ掻いて行きやがったぞ』
響『全くもう。誰がお前達のご主人様だと思って……思って………うううううっ!』グスグスッ!
春香「まぁこれは泣いてもしょうがないよねww」
真「期待しちゃった分の罪悪感も合わさってって感じかな?今の響の心情は」
P「家族根こそぎNTR作戦に協力してくれたみんなには謝礼を弾まないとな」
P「これで家の中すら安息の場で無くなった響の明日はどっちだw!」
伊織「いよいよ大詰めって感じになってきたわね」
ねる。
~ブーブーエステレビ・控え室~
P「よし、それじゃあ定例報告会を始めるぞ」
春香「これもいい加減慣れて来ましたね」
亜美「もう始まって3週間は経つもんねw」
真「始まったのが、遠い昔の様な、つい最近の様な…って感じだね」シミジミ
律子「ドッキリとしてはかなり長期の部類ではあるわね」
P「長くやってる甲斐あって、響を精神をカッサカサにする事は順調に進行している」
P「が、未だに響の口から『765プロを辞める』という類の言葉は出て来ていない。それはみんなの前でも同じだな?」
あずさ「はい。私は聞いていないです」
真美「真美も聞いてないよ~」
貴音「最近響はわたくしの家に泊まってる事が多いのですが、その様な言葉は一度として」
P「ふむ。俺の読みではここらで音を上げるかと思っていたんだが、なかなかしぶといな。響のくせに」
雪歩「そうですよね。私ならとっくに逃げ出しちゃってます…」
亜美「それだけ765プロのことが好きなんだって事でしょうな~」ウンウン
真美「そこまで想って貰えて、真美達も光栄だよね」ウムウム
春香「どの口でそれ言ってるのw?」
P「あ、そうだ。昨日俺の携帯に、鬼ヶ島さんから連絡がありました」
亜美「あまとうから?何で?」
P「『アンタんトコの我那覇が、スゲー悩んでるみたいだったけど、大丈夫なのか?』って」
春香「あははははははっwww」
真美「あまとうwww」
亜美「ガチ心配www」
やよい「良い人ですね…」
P「電話の最後らへんで『アンタらの大事な仲間だろ!ちゃんと見といてやれ!それが絆ってもんだろうが!』」
P「みたいな熱い説教を俺は食らってました」
春香「wwwPさん笑い堪えるの大変だったでしょw?」
P「しかもアイツ、わざわざ俺の連絡先を調べて電話して来たみたいだった」
真「ホント良い奴ですねww」
P「あんなアホだけどな。良いアホだよアイツは」
律子「というか、連絡先交換してなかったんですか?」
P「俺は知ってるけど、俺から掛ける時は非通知にしてたからな」
亜美「なんでww」
美希「でも結構そういうの聞かれるよね。スタッフさんとかに」
伊織「一応仕事場では隠そうとはしてるみたいだけど、わっかりやすいからねぇ響は」
千早「それだけ心配してもらえるのも、我那覇さんの人徳なのかもしれないわね」
P「事情説明したらソッコーで協力してもらえるのもそうかもな。ストラップの生産が追いつかない追いつかない」
春香「だからアレ配りすぎですってww業界の社会現象みたいになってますよw?」
P「ちなみに、羅刹さんには教えてません」
亜美「まぁ絶対態度に出ちゃうだろうからねぇあまとうはww」
伊織「騙しやすさで言えば響と双璧よね」サラッ
P「っと、そろそろ響に教えてる入り時間だな」
P「今日はフェアリーと竜宮のテレ○ジョン表紙撮影。ここで伊織の裏切りを行う」
亜美「遂にいおりんの出番か~」
春香「雪歩らないでよ?」ニヤニヤ
雪歩「雪歩るってなに!?」
伊織「はぁ?ナメたこと言ってると張っ倒すわよ?」
伊織「こんなちょろい仕事、私にとっては造作も無いわ。サクっと響のメンタルをズタズタにしてやるわよ」ククク…
あずさ「た、頼もしいわ~」
真「これが終わったら、反対派で残るのは雪歩と貴音だけだね。ほんとクライマックスって感じだ」
P「貴音は本人の意向で、中立に回る事になったから実質は雪歩だけだけどな」
春香「あ、そうだったんですか」
貴音「えぇ。汚れ役を買っている皆には申し訳無いのですが、今の響を見ているとわたくしにはどうしても…」シュン
春香「そんなの気にすることないですよ!みんな好きでやってるんですから」ニコッ
亜美「そーそー。なんだったら亜美が代わってあげたいくらいなんだけどね→」ニシシ
真「所詮遊びなんだから、自分に出来る役割をこなせばいいんだよ」
伊織「ま、実際そのポジションも必要だろうしね。本気で壊れないように面倒見るのは任せたわよ、貴音」
やよい「貴音さんが見ててくれるなら安心ですねっ」
貴音「みんな……」ウルッ
貴音「ありがとうございます。響がこの試練を乗り越えた暁には、この恩は必ず…!」
ソンナノイイッテー コマッタトキハオタガイサマダヨ! ワタシタチハオナジジムショノナカマナンダカラ
P「…良い話だな。やっぱり765プロは最高だぜ」グスッ
律子「デスネー」
~モニタールーム~
春香「竜宮とフェアリー以外のメンバーで、このモニタールームに移動しました!」
千早「誰に説明してるの?」
春香「なんとなく必要かなってね。あーあ、でもテ○ビジョンの表紙なんて羨ましいな~」
真「たしかにね。生っすかで一回やったけど、あの時は全員だったから写真も小さかったし…」
真美「てゆーか兄ちゃん、この撮影はガチなの?」
P「流石にな」
P「愛がフェアリーの新メンバーとして入ってる事の説明はしてあるから、そのへんは上手い事やってもらうことになってる」
春香「そのままでも面白そうですけどね。この試練の記録の一つとして」
雪歩「ファンの人まで騙すことになったらまずいんじゃないかな…」
P「響のファン層なら受け入れてくれそうだけどな」
真美「そーえば、愛ぴょんにどっちのユニットに入るかを決めさせたのも作戦の一環なんだったっけ?」
P「あぁ。竜宮かフェアリーかの二択で、あえてフェアリーを選ばせることで」
P「響に『コイツマジで自分を潰しに来てるのか…?』と思わせることが目的の一つだ」
春香「まぁフェアリーでの立ち位置も、完全に今までの響の役割を食いに来てる感じですもんねw」
真「フェアリーは961時代からの大事なユニットだけに、心中穏やかじゃないだろうなぁw」
真美「ミキミキは言わずもがな『妹分子悪魔』を可愛がってるし、お姫ちんも立場上普通に接してはいるからね~」
P「実際、妙にハマってるんだよな。愛のフェアリー入りって」
春香「分かります。愛ちゃんって謎の色気を出す時がありますからね」
P「そのへんは血筋だよなぁ…」
やよい「でもプロデューサーさん。伊織ちゃんはまだ反対派なんだから、竜宮小町に入るっていうのは元々難しかったんじゃないですか?」
真「たしかにそうだよね。まぁ仮に賛成派だったとしても、それは伊織拒否しそうだけど」
春香「思い入れ強いもんね。私も前に冗談で竜宮小町入れてよ~って言ったら、死ねって言われたよ」あはは
雪歩「それは春香ちゃんだからなんじゃ…」
P「伊織は意志が強いからな。嫌な時は嫌ってはっきりズバズバ言うし、自分を曲げることはまずしない」
P「そしてそんな伊織だからこそ、響は相当な信頼を置いているハズだ」
P「何人から裏切られようと、伊織だけは最後まで自分の味方でいてくれるに違いない。ってな」
やよい「そうでしょうね…」
P「まぁ、その幻想は今から脆くも崩れ去る訳だが」
春香「ふふふふふっwwあ~こわいっ!これホントドキドキしてきたよっ!」
真美「ひびきん泣き顔で表紙になるんじゃないかなぁw?一体どんな顔するんだろうww」
伊織『…悪いわね、響。愛をそっちに押し付けたみたいな形になっちゃって』
響『そんなの伊織が気にすることじゃないぞ』
響『選んだのは愛だし、それにこれはこれで新鮮で楽しいしね!』
伊織『バーカ。私にまで虚勢張る必要ないわよ。…ホントにキツイ時はちゃんと言いなさいよね?』
響『伊織ぃ……』ジワッ
P「落とす前に上げておくのは基本。流石伊織だな」パチパチ
P「雪歩、ちゃんと見とけよ?あぁいう風に自然にやるんだぞ?」
雪歩「わ、分かってますよぅ…」
真「完全に飼いならされてるって感じですね」
真美「まーいおりんのことだからガチ心配も混ざってるだろうけどねww」
やよい「立場的に、最近伊織ちゃんは響さんと一緒にいること多かったもんね」ムゥ
春香「伊織編の台本はどういう流れになってるんですか?」
P「作りは単純だよ。伊織の本を愛が読んだって言って話し掛けて、どこに感銘を受けたか色々話してく内に」
P「伊織の目尻に不覚にも涙が浮かぶという」
真美「ベタだけどありそうww」
真「伊織は意外とストレートに褒められると弱いからねw」
春香「それ、愛ちゃんが言うからこそみたいなところありますよね」
P「あぁ。偉大な家族というコンプレックスを持つ者同士…ってことでな」
P「伊織が抱えてる闇の、かなり近い所を刺激することになるから」
P「これは伊織の本気泣きも有り得るかもしれない」ニヤリ
やよい「…………」ムゥ…
愛『ほら、見てください!わたし、良いなーって思った所に蛍光ペンで線を引いて付箋つけてるんです!!』
伊織『全部にやったら意味無いでしょそれ』
伊織『…ったく。ホント、アホなんだから』フフッ
響『っ!!』
真美「ひびきんwww」
春香「『伊織ぃ!?』みたいな顔だったねww」
やよい「伊織ちゃん、ホントに嬉しそうな笑顔…」
愛『…辛かったんですね、伊織さん。分かります』
愛『「私はここに居る」っていう当たり前のことを、不安に思っちゃった時は。私も…っ…ひっく』グスッ
伊織『な、なに泣いて……っ!?』ツーッ… クルッ!
愛『いおりざん…?ひっく!…どうかじたんですか?』
伊織『ちょっちょーっと目が乾いたから目薬さしてるだけよ!』
伊織『…アンタもこれ位のことでイチイチ泣くんじゃないの』
伊織『愛だって…私と同じで、もうそんな下らないことで悩んだりしてないんでしょ?』
愛『はいっ!!だって今の私には、私のことを見てくれている大事な人がいっぱい居ますから!!!』ニコッ!
伊織『そう。そりゃ結構なことだわ』
愛『伊織さんだって、その中の大事な一人ですよ?』
伊織『勝手に加えないでよ図々しいわね。私はまだアンタが765プロに入ったことを認めたわk『大丈夫です!!』
愛『その代わりに、私もずっと見てますから!!憧れの伊織さんのこと!!!』じっ!!
伊織『――――っ!』
P「落ちたな」
春香「落ちましたねw」ニヤニヤ
やよい「…………」イライラ
響『…………』ハラハラ
伊織『…なにが大丈夫よ。文脈めちゃくちゃじゃない』ハァ
愛『あはは…ごめんなさい。私バカだから、思ったこと言うことしかできなくて…』
伊織『…羨ましい才能だわ』ボソッ
愛『え?』
伊織『そのバカ正直さに免じて、その約束?は受けてあげるって言ったのよ』
伊織『目が眩まないように気を付けなさいよね。にひひっ』
愛『?眩むって…おデコを見てですか?』
伊織『誰のデコがピカピカ光ってるですってぇ!?』ガタッ!!
マチナサーイ!! ワ、ワタシソンナコトイッテナイデスヨ!! アラアラ~フタリトモナカヨシネ アフゥ。ヤケチャウノ
響『………あー……』ガックシ
P「伊織陥落。響轟沈っとな」
真美「いや~流石はいおりん。いい仕事してくれましたなぁw」
真「なんか普通に良い話だったよね。ボクもちょっと泣けちゃったよ」
春香「良い機会ではあったよね。伊織のことも知れて…あとで愛ちゃんに本貸してもらおっと」
千早「読み終わったら私にもお願いするわ」
真「いやそこは買いなよwwやよいだって買ってるんだよ?」
春香「へ~そうだったんだ」
やよい「…私のはもうボロボロなので、お貸しすることはできないですけどね。ごめんなさいっ」
春香「いいよいいよ。ブックオフで探してみるから」
真「春香ww」
P「さて、それじゃあやる事はやったし引き上げ――ってアレ?」
響の試練が始まって約3週間。残る日高愛反対派が、雪歩一人となった時
「響が―――居ない?」
その事件は起きた。
ねるの。
たまには中身読んでる人の反応がほしいって思うな
ぷんむくれてるやよいっちかわいいとか途中で言いたかったんだけど投下中とか大丈夫かな
投下間は雑談したいけど変なのいて感想とかも言いにくいのよね
>>233
むしろ無いと困るっす
伊織『どうすんのよこれ…』アセ
美希『これは予想外だったの…』タラリ
ざわざわざわざわ どよどよどよめき
P「あの野郎…」ギリッ
真美「兄ちゃんこれどういう事!?ひびきんどうしたの!?」
真「部屋を出て行った…みたいだね。取材が終わって、みんなが写真撮影の為にカメラの前に行ったタイミングで」
雪歩「に、逃げ出したってこと?」
春香「どっちかって言うと怒って出て行ったっていう方が近いかも…」
やよい「響さん…」
千早「律子がすぐに追いかけて行ってたわ。今は説得してる最中なのかしら…」
雪歩「説得って…現場に戻るようにってこと?」
千早「恐らくは、そうでしょうね」
春香「現場、騒然としてますね。ガチでシリアスな空気…やばい。なんか凄い楽しくなってきたww」
真美「分かる分かるww台風の時みたいなカンジだよねw」
真「そんな場合じゃないだろ今ww」
やよい「…向こうに居る皆さんは、みんな青ざめた顔してますね」
春香「伊織、あれガチで凹んでるっぽいね。まぁ発端だし無理もないけど」
真美「それ言ったら愛ぴょんもだよね。あずさお姉ちゃんが頭撫でてフォローしてるよ」
雪歩「伊織ちゃんの裏切りで、プチンって来ちゃったのかな…?」
真「…でも今にして思えば兆候はあったよね。出て行く前の取材の時もさ」
春香「伊織が『さっきは冗談で認めてないとか言ったけど、愛はもう立派な765プロの仲間だから~』みたいな事言ってからは」
春香「顕著だったよねwもうほぼ俯いて何も喋ってなかったしww」
真「『新生フェアリーのメンバーとしての抱負を一人ずつお願いします』って言われた時さ」
真「響、『特にありません』って言ってたよ。キレ気味で」
春香「wwwえっホントにw!?うわーそれ見逃してたな~ww」
真美「標準語なのがもうなんか色々表わしちゃってるよねww」
やよい「…そういうのは、よくないですよね」
律子『ちょっと、美希と貴音も一緒に来てもらえる?』
貴音『分かりました』スクッ
美希『はいなの…』
春香「わ。美希と貴音さんも説得に呼ばれてる」
千早「かなり難航してるみたいね」
真美「ホントこんなシリアスな空気のドッキリなかなかないよね…w」
やよい「怒っちゃうことがいっぱいあったのは分かりますけど…」
雪歩「響ちゃん、ホントに帰るつもりだったのかなぁ?」
真「だとしたら凄いよね。ボクはどれだけ腹が立つ事があってもちょっと無理だなぁ」
千早「そうよね。私も帰りたくなった事は何度かあるけど、仕事だから…」
やよい「春香さんは途中で帰った事ってあります?」
春香「無い無い!ちゃんと最後までやってるよ。仕事だからやらないと仕方ないもん」
やよい「そうですよね…」ムゥ
真美「…ていうかさっきからやよいっちどうしたの?なんかめちゃ怒ってないw?」
やよい「うん…ちょっとね」
真「ふふっww珍しいよねwやよい、思ってること言っていいんだよw?」
春香「あはははっwwや、やよいは何に怒ってるの?」
やよい「……まず、これはテレビ○ョンの取材じゃないですか」
雪歩「うん、お仕事だよね」
やよい「取材なのにずっと俯いて喋らないっていうのは有り得ないかなーって」
真美「なるほどなるほど。取材の態度が気に食わないってことだね!」
真「それが一つ目の理由だね」
春香「ふふっwwこんな黒いやよい見るの初めてだよ私ww」
千早「そ、そうね…」ドキドキ
やよい「それで、765プロの二つのユニットを呼んでの座談会ですよ?」
やよい「そんな風に取り上げてくれることって、今まで無かったわけじゃないですか?」
やよい「そういう折角用意してくれたチャンスの場なのに、途中で逃げ出すってどういうことなんですか!」プンスカ
春香「うんうん。フェアリーというユニットの恥。ひいては765プロの恥になるってことだね」
真「それが二つ目の理由だね」
真美「やよいっち、三つ目は?」
やよい「……みっつめ?」きょとん
春香「あっははははははっwww」バンバンッ!!
千早「くふっwwふふふふふっww」プルプル
真「ごほっごほww!に、2点。その2点で怒ってたんだねwやよいはw」
雪歩「たっ、たった2点だったんだねw?」
やよい「?はい、私はこの2点で響さんに怒ってたんですけど…」
真美「いやいやwwみっつって振られたら絞りだしてよwwなんでもいいからさぁww!」
春香「っと、そうこうしてる間に戻って来たね、響」
真「表情はかなりブスっとしてるけどね」
雪歩「説得はされたけど、納得したわけじゃないって感じかな」
『ではレモンを顔の横にして、笑顔お願いしまーす!』カシャカシャッ
千早「我那覇さん、全然笑ってないわね…」
春香「使えないでしょこれwwクールキャラ気取ってた時でももうちょい笑ってたよww」
P「絶対許さねえぞコイツ…!」ブツブツ
真美「兄ちゃん怖いってwwいつまで地獄みたいな顔してひびきん睨んでんのww」
P「…フン。場を和ませてくれたやよいに免じて、この事は試練の後で徹底的に糾弾することにしてやろう」
千早「それ全然許されてないんじゃ…」アセ
P「そこまで精神的にキてるって事も分かったしな。一気に最後の仕上げといこうか…なぁ雪歩」ククク…
雪歩「が、頑張りますぅ…!」キュッ!
ねるの。
雪歩「いぬ美だって食べていかなきゃいけないんですぅ!」
美希伊織響愛「ブフゥwwwww!」
――今日は我那覇さんのカッコイイ姿が見れて嬉しかったです
響『フフッありがとう。自分も久し振りに自分の『本音』を見せる事が出来て楽しかったぞ』
――765プロに移籍してからは、バラエティ等での露出が増えましたね
響『自分はただそこで求められてる役割を全うしてるだけ。何でも出来ちゃうんだよ。自分カンペキだから(笑)』
――どちらが本当の響さんなんですか?
響『どちらかって言うなら、今の方が素に近いのかな。
尤も、皆を笑顔にする事が大好きなのも本当だけどね』
――折角ですので、おもしろショットも一枚撮っておきます?
響『…悪いね、今日はそういうヘンな先入観みたいなのは捨てて、仕事に臨もうと思って来てるから
ありのままの我那覇響を見て欲しいんだ。最近のファンになった子は驚くかもしれないけど、これが自分だから』
こんなこと言ったら残念でもないし、当然
ちゃんと最初から読めば大体そういうのはなくなるはず
~11月29日夜・某料亭~
P「よし、隠しカメラのセッティングはうまくいってるな」
春香「場所ってホントにここで合ってるんですか?随分高そうなお店ですけど…」
P「あぁ。雪歩のお父さんがよく利用してる店らしい」
真「それってヤバいんじゃないですか…?」アセ
亜美「もう奥の部屋で、ひびきんと雪ぴょんは一緒にご飯食べてるんだよね?」
P「あぁ。落ち込んでる響を雪歩が誘って、響の愚痴を聞いているという形になっている」
P「まぁ雪歩が話させる様に誘導してるんだけどな」
真美「そっからどういう流れになるの?」
P「特殊なお茶を飲んでテンションの上がって来た雪歩は、愛をここに来るように呼び出す」
P「そこで徹底的に今までの愛の行為を糾弾し、愛を泣かせることで響の溜飲を下げることが今回のプランの目的だ」
春香「ここんトコずっと落とし続けてたから、ここでまた一度上げておく訳ですね」
P「実はそう単純なことでも無い。此処はラストへの布石も兼ねた超重要なシーンだ」
P「それだけにもう心配で心配で……」ソワソワ
あずさ「あの、特殊なお茶っていうのは…?」
P「お茶です。特殊な」
あずさ「…………」ジト
露骨に元ネタの名前出すのはださいと思うの
亜美「兄ちゃん兄ちゃん。そのお茶あとで亜美も飲んでみていい?」
P「子供はまだ駄目だよ。あと7年経ったらな」
あずさ「やっぱりそういうことなんじゃないですか!」ぷんぷん
P「冗談ですってwwちょっと興奮作用があるだけの合法のお茶ですよ。雪歩が言うには」
伊織「よくそんなもん持ってるわねアイツ…」
春香「なるほど。だから今回は珍しく愛ちゃんもこっちに居るんですね」
愛「はい!!雪歩さんに呼び出されるのをここで待機しています!!」
真美「待機ってそんな元気よくすることじゃないからww」
千早「でも日高さんもなかなか難しい立場よね、今」
律子「そうよね。雪歩に言われる分には演技だからいいとして、響が言うのは本気だから…」
愛「はい…今すっごくドキドキしてます。でも私頑張りますよ!!憧れの皆さんとのお仕事ですから!!」
春香「wwホント愛ちゃんは前向きで良いねぇw」
やよい「これってお仕事だったんですか?」
真「仕事よりもずっと真剣にやってるのは間違い無いだろうね」
P「あーもうマジで雪歩大丈夫かな…。やっぱ俺も横に付いとくべきだったか?」
真美「いやいやもうちょっと雪ぴょんのこと信じてあげよーよww」
貴音「萩原雪歩はやる時はやる女ですよ。プロデューサー」
真「そうですよ。雪歩はこの一ヶ月、劇団行って基礎から鍛え直してたんですから」
真「その成果はきっと出るはずです!」
春香「ホントに行ってたんだwww」
亜美「たしかに雪ぴょん頑張ってたよね。凄い一生懸命練習してるトコ何回も見たし」
美希「ミキも何回か練習相手に付き合わされたの。よくやるなーってカンジだよね」
P「………まぁたしかに、信じてやるべきなのかもしれないな」
P「綿密な自主練やって、今日だって昼間は俺と入念なリハーサルをずっとやってたし」
P「演技プランは完ぺきに固まってるはずだ」
伊織「姿が見えないと思ったらそんなことやってたんかい」ハァ
亜美「つくづくガチですなぁww」
真美「もはや、本気で役を降ろされかけたあの時の雪ぴょんとは別人ということですな」ウンウン
春香「Pさんが愛ちゃんにプレゼント買って来た時の事?あれはホントヒドかったよねww」
真「えっそれボク知らないかも。どうなったの?」
P「俺を怒らなきゃいけないのに、何故かずっとニヤけが止まらずに」
P「『もぅっwwプロデューサーさっwwこっwwこういうのは駄目でっ…駄目ですよぅww!』みたくなってた」
真美「似てるww」
伊織「あれはもう蹴り飛ばしたくてしょうがなかったわね。響が居るからすぐに注意する訳にもいかなかったし…」
亜美「必死でひびきんに顔を見られないようにはしてたけど、めっちゃ不自然だったよねww」
春香「肩プルっプル震えてたもんね。いやホントよくバレなかったもんだよww」
真「そんなことあったんだwwうわー見たかったな~!」
P「いやいや今だから笑い話だけど、あの時はホント先に雪歩クビにしてやろうかくらい思ってたんだぞ?」
亜美「マジでww!?」
P「一番ドラマとか出てるから信用してたのに、あんな出来ないやつだとは思わなかったからな」
春香「あはははっwwいやまぁ普通のお芝居とかならちゃんと出来るんだと思いますよw?」
愛「でも昨日は雪歩さん凄く良かったですよね。私、演技だって分かってたのにビクっとしちゃいました」
伊織「たしかに、昨日の『ごめんなさいは?』はまぁまぁ迫力あったわね」
~回想・11月28日ブーブーエス第4会議室~
P「じゃあ再来週はラーメン探訪の尺を5分増やして…」
春香「プロデューサーさん。愛ちゃんって今日どうしたんですか?」
真「今日生レボの打ち合わせがあるっていうのは知ってるんですよね?」
P「あぁ。愛は今病院に行ってて、それが終わったら来るって言ってた」
響「病院って…愛、どっか悪いの?」
P「いや、行ってるのは動物病院だよ。飼い犬が去勢手術するらしい」
亜美「飼い犬かいwww」
真美「しかも去勢手術ってwww」
やよい「?去勢手術ってどんな手術なんですか?」
亜美「おっやよいっち知らないのww?」
真美「えっとねww兄ちゃんで例えると…
伊織「げっ下品な話してんじゃないわよ///!」ベシッ!ベシッ!
アハハハハハッ! モ~イオリンハカホゴナンダカラ~ww イオリチャン、ドウイウコト? ボタボタ…
P「まぁそんなに長くは掛からないらしいから、そろそろ来るだろ」
雪歩「そろそろって…それでいいんですか?プロデューサー」
P「ん…そりゃまぁよくはないが、用事があるんじゃ仕方ないだろ?」
雪歩「用事って…それ私用ですよね?」
雪歩「それがいいんだったら、私たちも好きに用事入れていいのかってことになっちゃいますよ。おかしいですよね?」イライラ
響(雪歩……)
春香「まぁまぁ雪歩、分かるけどさ。今日しか予約取れなかったのかもしれないし…」
雪歩「そんなの理由にならないよ。春香ちゃんは黙ってて」
春香「」イラッ
雪歩「…ちょっと愛ちゃんに甘過ぎるんじゃないですか?プロデューサー。響ちゃんの時はあんなに怒ってたのに」ジロッ
P「そ、そんな事は無いと思うが…」アセ
雪歩「前も愛ちゃん現場に犬連れて来てましたよね?あれもプロデューサーが許可したんですか?」
雪歩「収録中もCM入るたびに、スタッフさんに抱かれてカメラさんの横に出てきて。あんな勝手が――
「おはようございまーーーすっ!!!」 ガチャッ!!!
雪歩「っ!」ムスッ
春香「あ、愛ちゃん!ナイスタイミングで来たね。ちょうど愛ちゃんのコーナーについて話すトコだったよ」
愛「えっそうなんですか!よかった~ギリギリセーフですねっ!!」
亜美「んっふっふ~ん。愛ぴょん、クッキーちゃんの大事なトコはちゃんとカットできたかなww?」
やよい「大事なところ…?」
伊織「だから止めなさいっての///!」
愛「うんっ手術は無事に成功したよ!一緒に行ってくれた涼さんは、終わった後なんだか複雑そうな顔してたけど…」
春香「ぶふぉっwwあっはははははwww」バンバンッ!!
律子「…ホント不憫ねぇあの子は」フゥ
愛「だから大丈夫です!!さぁ打ち合わせを始m
「――ごめんなさいは?」
愛「っ!?」ビクッ!?
雪歩「……………」ギロッ!
愛「ご…ごめんなさぃ………」ペコッ…
雪歩「はー………」タメイキ
真「オーケー!じゃあ会議を再開しましょうかプロデューサー!」
あずさ「そうね~。プロデューサーさん、私前の収録の時に思ったんですけど」
響「…………っ…」
~回想終わり~
春香「まだ多少過剰だった感もあるけどねw」
亜美「はるるんが黙っててって言われた時は笑いそうになっちゃったよww」
P「実はあれ過剰ってことも無いんだよな」
P「みんなには言ってなかったけど、実はあの会議の前に雪歩は伊織から」
P「一昨日の響脱走未遂の事件の流れについて聞いて、その事で伊織を怒鳴るっていう行程を経てるから」
P「あの会議の時の雪歩はだいぶイラついていたんだ」
春香「へーそんな裏設定があったんですね」
伊織「裏設定じゃないわ」
春香「へ?」
伊織「ホントに私、会議の前に雪歩に怒鳴られてるのよ」
真「?演技でってことでしょ?そんなことして何の意味が…」
伊織「響が曲がり角を曲がる直前で、ね」
亜美「なるほどww『たまたま聞こえちゃった』を意図的にやった訳ですなww」
伊織「私の位置からはちょっと見えちゃってたけどね。気付いてないフリして流したわ」サラッ
美希「雪歩がデコちゃんにどなったのって、裏切りを責めるとかそーゆうコト?」
伊織「そんなカンジ」
伊織「『酷いよ伊織ちゃん!!』から始まって、20分くらいずーっと響がいかに傷ついてるか演説を食らったわ…」ずーん…
春香「20分wwだから過剰だってww」
やよい「伊織ちゃん、おつかれさま」ナデナデ
伊織「ありがと…」
亜美「いおりん地味に心労が重なり続けてるよねww」
貴音「会議室に入って来た響の目が赤かったのはその様な理由があったのですね…」
P「この二つで、響の雪歩への信頼は絶大なものになった。それが今日のコレに繋がっている訳だな」
春香「なるほど。反対派最後の一人に相応しい関係性になってる訳ですね」
亜美「そりゃあここまでやったら裏切られるとは思わないよね~」
伊織「愛に対して、明確に怒ってるっていう立ち位置の人間は今までいなかったしね」
あずさ「響ちゃんはそれをどう感じているんでしょうね。嬉しいのか、それとも…」
PRRRRR!!
皆「!」
愛「でっ電話が鳴りました!雪歩さんからです!!もしもしっ!!!」
P「…お膳立ては済んだみたいだな。頼むぞ、雪歩…!」
ねるの。
~料亭・雪原の間~
響「Pも言ってたけど、この世界ってホント厳しいぞ…」
響「でもここ(765プロ)にいれば大丈夫だって…。だから頑張ってこれたのになぁ」グビッ… グスグスッ
雪歩「響ちゃんは何も悪くないよ。誰よりも仕事に一生懸命なこと、私知ってるもん」ナデナデ
雪歩「悪いのは…………よし、決めた」ゴクッ トン!
ピポパ PRRRRRR
響「?雪歩、誰に電話掛けてるの?」ずびびっ
雪歩「愛ちゃん。今からここに呼ぶね」
響「えぇっ!?」
雪歩「大丈夫、私に任せて。あの子にガツンと言ってあげるから」
雪歩「あ、繋がっ…痛っ!!」キーン!!
響「……………」ドッドッドッ
ガラララッ
愛『こんばんはー!』
雪歩『うん、こんばんは。いきなり呼びだしちゃったりしてごめんね』
愛『いえいえっ!丁度お仕事が終わったところだったので!』
響『こんな時間まで働いてたのか…ホント忙しいんだな』
P『ちなみに我那覇さんは、今月仕事量が激減しています』
亜美『wwwそんなトコまで手配してたのww?』
律子『その分、来月に思いっきりしわよせが来てるけどね』
P『来月も765プロに居ればの話だけどな』
春香『愛ちゃんも地味に芝居が細かいよね。呼び出された先が先だけに』
春香『いつもより大分声が小さめだよ』
美希『それでも十分うるさいけどね』
真『愛が合流して、さぁここからが本番だね』
ガラララッ
愛『こんばんはー!』
雪歩『うん、こんばんは。いきなり呼びだしちゃったりしてごめんね』
愛『いえいえっ!丁度お仕事が終わったところだったので!』
響『こんな時間まで働いてたのか…ホント忙しいんだな』
P「ちなみに我那覇さんは、今月仕事量が激減しています」
亜美「wwwそんなトコまで手配してたのww?」
律子「その分、来月に思いっきりしわよせが来てるけどね」
P「来月も765プロに居ればの話だけどな」
春香「愛ちゃんも地味に芝居が細かいよね」
春香「呼び出された先が先だけに、いつもよりだいぶ声が小さめだよ」
美希「それでも十分うるさいけどね」
真「愛が合流して、さぁここからが本番だね」じっ
響『…………』じっ
春香「響、愛ちゃんのことめっちゃ見てますねw」
亜美「もうこれガン飛ばしてるレベルでしょww」
律子「これ愛ちゃんは圧力キツいでしょうねえ…。大した度胸だわ」
愛『わーこのお刺身すっごく美味しいです!』パクパクッ
雪歩『…………』ゴクゴク
雪歩(大丈夫。お説教の流れは一言一句漏らさずに頭に入ってる)
雪歩(あれだけ練習したんだもん。Pの期待に応える為にも、ここは絶対に完璧な演技をしないと…!)
愛『このお茶も美味しいです!流石雪歩さんのおススメですね!』
雪歩(大事なのは話の入り方…。自然に、愛ちゃんがお茶を置いたタイミングで)ゴクリ
雪歩『愛ちy
「愛はさ、自分と仕事するのやりにくいか?」
雪歩(!?)
真美「ひびきんから行った!!」
P「馬鹿っ!!雪歩からだろ!!」
春香「いやそれはしょうがないですよww」
真「雪歩、焦っちゃだめだよ!落ち着いて主導権取り戻して!」
響『正直…最近の自分は、そういう気持ちが態度に出ちゃったとこもあると思う』
雪歩(ど、どどどどどどうしよう!?台本では私からなのに…は、はやく流れを取り戻さないと!)
雪歩(でも話を急に遮ったら不自然だし…そ、そうだ!とりあえず怒ってるって事を態度で示して…!)
雪歩『…………』ギロッ!!
真美「ゆwwwきwwwぴょwwwんwww」
亜美「睨み過ぎwww何あれwww」
春香「だから演技が過剰だってずっと前から言ってるじゃんww!」
P「完全にミスだな……立て直してくれよ雪歩ぉ!」アセ
伊織「いやいやこれ本気でまずいんじゃないのw?」フフッ
あずさ「出だしで躓いちゃったのは痛かったわね~」アラアラ…
真「まずは響から話の主導権を奪わないとね。多少強引にでも、早いうちに取りにいかないと…」
響『だから~~~~で…』
響『自分が知りたいのは愛がどういう気持ちで~~~』
響『もしホントに765プロに移るなら~~~~』
雪歩『……っ……』アセアセ
真「だんまり!?」
春香「あっははははははっwww」
やよい「ゆ、雪歩さん頑張って!」
貴音「自分を信じるのです、萩原雪歩!」
雪歩『…………』ギロギロッ!!
亜美「それもういいからwww」
伊織「その芝居はもう飽きるほど見させられてんのよ!」
雪歩『……っww…w…』ニヤッ
真「笑っちゃったwww」
春香「見た見たもうその芝居もww」
律子「もはやお馴染みみたくなってきたわねww」
雪歩『…っ~~…………』ギロリンッ!!!
千早「くふっwww」プルプル
真美「だwwwかwwらwwww何っ回も見たってそれwww」
伊織「なんでループしてんのよww」
P「ヘタクソかっっ!!!」ダァンッ!!
P「説教しろや早く!!オラァッ!!」
春香「プロデューサーさんww」
真「ゆきっww雪歩早く本題にww!」
やよい「あ!雪歩さんやっと話し出しましたよ!」
雪歩『私は直接その現場見た訳じゃないから、詳しくは知らないけど』
雪歩『千早ちゃんの音の流浪人。響ちゃんがゲストの時に行ったりしてたんでしょ?』
愛『それはたまたま近くを通りがかったから…』
雪歩『別にそれあえて行く必要ないよね?響ちゃんがゲストに居るのに…』
愛『響さんがゲストなことは知らなかっ『それってさ』
雪歩『私には(千早ちゃんに)媚びてるようにしか見えないよ』ギロッ
愛『…っ…………』
真「よーしよし、立て直して来たよ!」
春香「雪歩性格わっるいなぁww思っても言っちゃ駄目なやつでしょそれww」
P「まぁまぁそれだけ響の事を想ってるってことでなw」
雪歩『テレビジョ○の撮影の時もさ、伊織ちゃんの本持って行ったりしてるんでしょ?』
愛『わっわざと持って行ったわけじゃなくて…』
雪歩『伊織ちゃんに見せるにしても、スタッフの人とか他のメンバーの居ない所で見せるべきだよ』
雪歩『愛ちゃんのそういう…あざとさ、みたいなもの私駄目なんだよね』
雪歩『媚びて皆と仲良くなろうとかそういう…』
愛『そんな風に思ってないですっ!』
雪歩『そうじゃなかったらこんなことやらないよっ!!』
亜美「おぉっ!雪ぴょんがカウンターで言い返した!」
律子「ようやくエンジンが掛かって来たって感じかしらね」
春香「でもさ、あざとさがどうこうって雪歩が言えることじゃないよねww」
愛『………わたしは、ただ』
愛『伊織さんは私と同じ悩みがあるみたいだったから、力になってあげたくて…00』
愛『千早さんは…前に色々あったから、少しでも楽しい気持ちにって…そういう私なりに出来ることを』
雪歩『色々あったってなに?』
愛『だから…えっと……』
雪歩『えっ?なにっ?』
愛『…………』ウツムキ
雪歩『それは全然関係ないよね?それはこの事と全然関係ないよね?』
雪歩『そんなの…千早ちゃんも伊織ちゃんもいらないって言うよ。失礼だよ。愛ちゃんの言ってること』
真美「たたみかけていくねぇ~」
やよい「雪歩さんちょっと怖いです…」
真「実際どうなの?そのあたり」
伊織「あん?普通聞く?そういうこと」
真「いや…良い機会なのかなって。嫌ならいいよ」
伊織「…憐れまれるより不愉快なことは無いわ。善意からだって分かっててもね」
伊織「ただ……やっぱり、なんでもないわ」
愛『…っ…ぐすっ…』ジワ…
あずさ「!愛ちゃんが…」
亜美「すっご。ホントに涙出てるよ」
やよい「かわいそう…」
春香「涙はある意味お家芸とはいえ…。愛ちゃんホント芝居出来るよね」
P「役に入り込む力が凄いんだろうな。皆も見習えよー」
愛『じぶ…なりに一生懸命やってきたつもり…だっだんですけど、皆さんがそんな風に…ぐすっ…思ってるとは』グスグスッ
雪歩『みんながどう思ってるかは知らないけど、私はそう思ってるんだよ。…私は騙されないからね?』
愛『騙ずなんてっ…ひっく……ずびびっ!』ボロボロ ヒック
雪歩『泣いたって終わらないからね?』
春香「ヒドっwwなんか別の意味で殴りたくなってきましたねww」
P「若干調子に乗り過ぎの感があるな…大丈夫だろうか」
響『……………』ムゥ…
亜美「ひびきんもワリとややこしい立場だよね。今」
春香「響の気持ちを雪歩が代弁するっていう名目だったけど、もはや勝手に暴走してるもんねww」
真美「『そこまでは思ってないぞ…』っていうひびきんの苦悩が見えるww」
雪歩『入ったばかりだからって、何しても許されるって勘違いしてない?』
愛『…ない……です』ウツムキ
雪歩『生っすかの現場にさ、犬連れて来てたよね?いぬ美ちゃんみたいなタレントじゃなくて、ただのペットを』
愛『それは………』
雪歩『収録中もスタッフさんにずっと抱っこさせてたよね。あんな勝手ありえないよ。新人アイドルが』
愛『……………』グスグスッ
雪歩『歩かせなよ。犬だったら抱っこしないで』
春香「んんwww!?」
亜美「また雪ぴょんがアホなこと言いだしたよww?」
伊織「もうホントやめなさいよねそういうのww!」
響『っww……ふっw…』プルプル
貴音「響も笑いを堪えていますね…」
春香「そりゃ笑うよww歩かせろとかそいいう問題じゃないでしょwww」
真「春香やめてってwwふふっww」
P「あんな台詞俺書いてねえぞ…」アセ
亜美「調子乗って来たがゆえに、アドリブ挟みたくなっちゃったのかなww?」
真美「台詞のクオリティーがガクンと下がるから分かりやすいよねww」
千早「でもこれ、本当にまずいんじゃ…」
律子「響の反応で思いっきり動揺してるわね。雪歩」アセ
P「もう大体やることはやったから、ボロ出す前に早く帰って来てくれ…!」
愛『あれは、スタッフさんが面倒を見てくれると言ってくれたので…』
春香「よしよし愛ちゃん。ナイスフォローだよ」
雪歩『そ、そもそも連れてくれるのがおかしいんだってば』
雪歩『昨日遅刻した原因だって、その犬でしょ?』
響『でもあれはPがいいって言ったから…』
雪歩『響ちゃんは黙ってて。犬でさ、仕事休んでいいと思う?』
愛『別に休んだ訳じゃn
雪歩『普通のカタギの人が犬が理由で仕事休んだりできるの?』
愛『…出来ないです』
雪歩『出来ないよね?』
P「よしよし、一瞬ん?と思うとこはあったけど、どうにか立て直したな」
春香「愛ちゃんが笑わずに我慢してくれたおかげですね。よく頑張りました」パチパチ
雪歩『愛ちゃんが頑張ってお仕事しないとさ』
P「後は話を終わらして帰ってくるだ――
『犬…食べていけないでしょ』
P「はぁっ!?」
皆「www!?wwwwwwっ!?!?ww!!wwww!?ww」
響『ぷっww!あっははははははwww』ケラケラ
雪歩『!?』
春香「あっはっははははははwwwwあははははっwwwごふっがふっww!!」ケタケタ
伊織「もうコイツマジでさぁっwww!!ふふふふっww」クスクス
あずさ「ゆっ雪歩ちゃwwwそれはっww」
亜美「犬…食べていけないでしょ」キリッ
真「亜美wwwやめっwww」
春香「もうこれどうするんですかww放送事故ですよww!お蔵入りですww!!」
P「」
真美「兄ちゃん放心状態www」
響『www雪歩wwごめっwwでもなにそれww』フフフッ
雪歩『いやあの……っww』フフッ
真「まーた自分で笑っちゃったよww」
亜美「愛ぴょんは今回も健気に耐えて、シリアス壊さないようにしてるのにww」
春香「もうこの際別にいいんじゃないww?台無しだよ台無しww」
P「俺もうマジで今からあそこ行ってアイツ殴ってきていいかなぁ!?」
律子「殴るのは駄目ですってww気持ちはわかりますけど…ww」
響『あーもうなんでみんなこんな…
雪歩『いやいや、今ちょっと言い方おかしかったけど!』
雪歩『本気で言ってるんだよ?私は』
愛『はい…深く反省します。響さん、本当にすみませんでした!!』グスッ ペコッ!!
響『い、いや自分は別に…。頑張ってな、愛』
春香「ふー長かった雪歩パートもやっと終わりかー」ノビーッ
亜美「実際の時間はそんなでもないけど、体感ハンパなかったねww」
やよい「最後でちょっと、二人が仲直りする感じが見えましたね。よかったです」
亜美「笑ってリラックスした結果だとすれば、ケガの孔明ですなぁ」
P「どうにか最悪の結果は回避したか…?まったく…」タメイキ
春香「おつかれさまです。プロデューサーさん」
ガラッ…
雪歩「も、戻りましたぁ……」ビクオド
真美「雪ぴょんww」
P「いや~~~~~」
P「―――ホントお前駄目だな」ギロリンッ!
雪歩「ひぅっ……」シュン…
nrn。
雪歩「本当にごめんなさい……」
P「俺達のこの一ヶ月の苦労を何だと思ってんの?なぁ?あぁん?」
真美「まぁまぁ兄ちゃんw雪ぴょんだって悪気があった訳じゃないんだからさw」
伊織「信じ難いことだけどね。ホントなんであんな超アホ台詞が出てくるのよ」
春香「どんな気分だったのw?あれ言った時」
亜美「絶対言ってる途中で『ヤバいっ!!』って思ったでしょ→ww」
雪歩「頭真っ白だったからあんまり覚えてない…。気付いたら響ちゃんが爆笑してて」
春香「wwwもう天才じゃんwwただのww」
真「まぁ…たしかにドッキリでアレは駄目だよねw」
律子「駄目っていうか、有り得ないって感じよね」フフッ
亜美「覚えてる?何て言ったのか」
愛「あれですよね。犬の為に働くとかそんな感じの…」
雪歩「うん。だから犬が食べていけなくなるよって…」
春香「あははははっwww」
真「そもそも舞さん居るんだから、食べていけなくはならないでしょw」
雪歩「あの時は焦って思いつくままに喋ってたからそんな感じに…
P「これからお前が食べていけなくなるからな!!」
ブフォッww!? アハハハハハハッww タシカニwwww アンナシバイシテタラソウナルヨネww
雪歩「うぅ………」ショボン…
P「フーーー。…雪歩、頼みがあるんだけど」
雪歩「!はっはい!何ですか!?この失点を挽回する為なら私なんでもやります!」キュッ!
P「明日がさ、この響の試練の最終日なんだ」
P「クランクアップの千秋楽。そこで全員で響の前で演技をするシーンがある」
P「そこの出来次第で、この長かった試練の結果が大きく左右されることになると俺は思う」
雪歩「…………」ゴクリ
P「だから明日休んでもらえるか?」
雪歩「えぇっ!?」
亜美「ちょwww」
真美「雪ぴょん戦力外www」
伊織「まぁ…仕方ないでしょ」
春香「雪歩の分まで私達頑張るからねっ!」
貴音「まこと残念なことですね…」
雪歩「それだけは勘弁してください!ピュロップロビュッ…ふふっww」
P「お前wwwww」
亜美「もう最悪だよ→www」
伊織「なんでそこで噛むのよww」
春香「もうコレ本当に駄目なやつでしょww」
次やったら三ヶ月減給という条件を呑むことで雪歩は辛くも残留を決めて
響の試練はとうとう最後の日を迎えることとなるのだった……!
うっざ
~11月30日早朝・事務所~
P「え~…皆さん。昨日は遅くまでお付き合いいただき…ふああ」
春香「あははw流石に眠いですよねw」
真「昨日っていうか、6時間前だもんね。ボクも眠気が…」
伊織「ハナから帰宅を諦めて、そこで寝てる美希の判断は正解だったのかもね」
亜美「兄ちゃんと雪ぴょんは解散してからも反省会とかしてたんでしょ?大丈夫?」
雪歩「だ、大丈夫だよ…なんとか2時間は寝られたから……」フラフラ…
春香「wwホントに大丈夫?昨日だって猛練習でロクに寝れてないんでしょ?その成果が出たかは置いといて」
真美「はるるんww」
P「俺なんて15分しか寝てないけどな…。この一ヶ月じゃ珍しいことじゃないが」ハァ
P「今日でやっと終われるかと思うとほっとするぜ…」
亜美「15分ってwww」
伊織「つくづくアホなことやってるわよねぇ。私達…」
やよい「プ、プロデューサー大丈夫ですか?お家に帰って寝た方が良いんじゃ…」
P「何億積まれようが、ここで帰るのは有り得ないよ。俺は大丈夫だから、やよいも自分の役割を全うしてくれ」ぽんっ
亜美「兄ちゃんかっけえww」
律子「仕事の時もこれくらいのやる気を…いやまぁ、出されても困っちゃいますけど」
春香「まぁもはやこれも仕事みたいなもんですからねw」
P「さて、それじゃあ今日の流れの確認と、簡単に台詞合わせをやっていくが」
P「その前に雪歩、あれを皆に見せてやってくれ」
雪歩「はい。よいしょっ」ジャラッ…
貴音「それは…日高愛のすとらっぷですね」
千早「あれ?でも私達が貰ったものより大きい様な…」
あずさ「それ以前に、昨日雪歩ちゃんは愛ちゃんを叱って終わりでしたよね?どうしてストラップを…」
P「叱って終わり。たしかに響視点ではそうなっていますが、事実はそれだけではありません」ニヤリ
春香「?どういうことですか?」
P「料亭を出た後、家の方向が同じということで雪歩と愛は一緒にタクシー乗った訳ですが」
春香「そこで響ちゃんと別れた訳ですね」フムフム
P「まだ言い足りなかった雪歩は、愛に自分の家に来るように強要します」
伊織「恐ろし過ぎるでしょそれ…」
亜美「絶対出る時小指無いよ…」ガクブル
雪歩「う、うちはそういうのじゃないから!」
P「雪歩の部屋に連れ込まれた愛。例のお茶で酔っていたこともあって二人はホニャララの階段を……」
亜美「まさか…www」
真美「wwwまさかまさか~ww?」
P「小鳥が鳴く頃には、同じ布団で眠っていました。全裸で」
春香「あっははははははwwwえっwwホントにですかww!?」
やよい「一緒のお布団にはだかで…?どういうこと?伊織ちゃん」
伊織「さ、さぁねー。暖房が利き過ぎだったか何かじゃない?」
美希「えっヤッちゃったの?」パチクリ
伊織「アンタは寝てなさいっ!!」スパーン!!
亜美「ねぇねぇ雪ぴょんwwもといエロ雪ぴょんww」
真美「どうだったのww愛ぴょんのお味はww?」
雪歩「そっそういう設定なだけだから…///!」
あずさ「プ、プロデューサーさん。流石にそれは設定に無理があるんじゃ…///」
P「最後の裏切り者ですからね。そりゃあそれなりの裏切り方をするってことですよ」
春香「それなりのってww別に雪歩、響ちゃんと付き合ってた訳じゃないですよねw?」
真「でも精神的には、或いは恋人以上くらいの気持ちを抱いていてもおかしくないよね」
美希「フダン人に強く言ったりとかほぼしない雪歩が、あれだけ自分の為に言ってくれたワケだもんね」
美希「それがその口も乾かないウチに浮気してたとなれば怒り心頭やむなしなの。殺されるの」
雪歩「こ、怖いこと言わないでよ美希ちゃん…」
雪歩「て、ていうかプロ―デューサー。あずささんも言ってましたけど、やっぱりこれ無理がありますよぅ」
雪歩「私がそんな…///女の子ととか、そんなの……///」カアアッ
P「そうか?皆はどう思う?」
亜美「全然やりかねないんじゃない?雪ぴょんなら」
春香「他の誰かならともかく、雪歩だもんねぇ…」
伊織「意外性はそんなにないわよね。相手が真だったら「はいはい良かったわね」で終わる話よ」
真「今ボク関係ないだろ!」
千早「大丈夫よ萩原さん。私はそんな事で見る目を変えたりしないから…」
雪歩「穴掘って埋まってやりますぅ~~!!!」ジャキッ!!
P「それじゃあ今日の流れのおさらいをするぞ」
P「まず、年末の生っすかSPの事前収録という体で『愛vs響~仁義無きポジション戦争~』を行う」
真「直接戦える機会を作る訳ですね」
P「あぁ。様々な形式の勝負をする訳だが、その全てにおいて響を圧勝させる」ピラッ
伊織「積もり積もった鬱憤を晴らさせる狙いだっけ?んな事で機嫌が……まぁ、直りかねないケド」
真美「勝負内容、街頭アンケート勝負とかあるね。たしかにこーいうので勝ったら嬉しいかも…」
春香「この一ヶ月のあれこれで、絶対敵わない対象くらいに今思ってるだろうしねー」
亜美「そーやってひびきんのテンションをアゲアゲにした後で…」
P「当然、上げた後は落とす」ニヤリ
P「そしてそれが最後の仕上げになるからな。昨日も言ったが皆心して頼むぞ」スッスッ
伊織「これがそのシーン台本ね。どれどれ…」
真「あれ?雪歩は取らなくていいの?」
雪歩「大丈夫。それに書いてある文字は全部覚えてるから…」フラフラ
真「………努力、報われるといいね」ぽんっ
春香「大丈夫大丈夫。今回は765プロの皆でやるんだからきっとうまくいくよ」
春香「多少の暴走ならちゃんと私がフォローしてみせるからさ」ニコッ
雪歩「春香ちゃん…」グスッ
千早「でも、最初からミスが出ることを前提で動くのは良くないわ」
千早「ベストなのは当然、ノーミスで完璧な演技。萩原さんなら、それは決して無理な注文では無いはずよ」じっ
雪歩「千早ちゃん…」ウルッ
P「よく言った千早。俺も千早と同意見だ」
P「一ヶ月の総決算の一発勝負。プレッシャーが掛かるのは分かる。…実際俺も内心ブルってるしな」ははっ
P「だが、春香が言った様に俺達は一人じゃない」
P「周りを、皆を信頼する心を全員が持てれば、自分の事だって信じられる様になる」
皆「…………」
P「試されるのはチームの力だ。そして、それなら765プロの右に出る事務所なんて居やしない」
P「皆で力を合わせて…」
「響をクビにするぞっ!!」
「「「「「おーーーーーーーーっ!!!!!」」」」」
(適当)
そして、運命のラストミッションが幕を開け――
「自分のポジションは戦って奪い取れ!響vs愛!ガチンコ5番勝負~!!」
「えぇと…じゃあ『カッコイイのはどっち?』で勝負さー!」
「84対16!響の圧勝なの!」
「良い勝負だったけれど、我那覇さんの方が高音の伸びが良かったと思います。全体的な安定感でも一枚上手ですね」
「まだまだ愛ぴょんもひびきんには敵わないってことですな→」
「どちらもとても美味しゅうございました。味?えぇですから美味だと…」
「ヂュヂュッ!!」ダダダダダッ!!(響の所へ)
「とりゃあああああーーーー!!!!!」ドドドドドッ!!!
「ぐっ…!!うおおおおおおおーーーーっ!!」グイッ!! ブンッ!!
「響の上手投げが決まったーっ!!」
「どんなもんさああああああーーーっ!!!」グッ!!
「ワアアアアアアアアアアッ!!!」「ひーびーき!」「ひーびーき!」「ひーびーきっ!」パチパチパチパチッ!!
―――響の試練は、最後の舞台へと場所を移す
~バス移動中~
真「まさか全部圧勝で4連勝するなんてね。見直したよ、響」
やよい「響さん凄いですっ!やっぱり響さんが一番カッコイイんですねっ」
響「たまたま運が良かっただけだぞ。なんか自分に有利な種目が多かったし…」ニヤニヤ
真美「う~んこのケンキョさ!流石は765プロの大黒柱ですなぁ」ウンウン
亜美「ねぇねぇひびきん亜美と一緒にゲームしようよゲーム!」
春香「響ちゃん、私クッキー焼いて来たんだけど食べてくれない?」
あずさ「響ちゃんお疲れ様。次の勝負に備えてマッサージさせてもらうわね」モミモミ
響「もうみんな~自分の体は一つしか無いんだから、順番に頼むぞ~♪」
なけなしのやる気を振り絞って、やっと終わらせる気になったので
お願いだから邪魔しないでいただけると
ごめんね
?
美希「響完全復活って感じなの」あふぅ
雪歩「すっかりこの試練が始まる前の響ちゃんに戻ったね」
伊織「持ち上げが流石に露骨過ぎだと思うけど…あの緩みきったアホ面を見るに、勘付かれる心配は無さそうね」
P「表情を見るに、今の状況に違和感を感じていない訳では当然無いだろうが」
P「愛を直接ぶちのめせる快感がそれを覆った感じだな」
伊織「元々負の感情を溜めとけるタイプでもないし、これでスッキリしたってことも考えられるんじゃない?」
P「それはそれで問題無いさ。最早、な」
P「愛の精神的負担を減らせると思えばむしろ好都合…っと、着いたな」
キキーッ
響「ここは…?」
響「面白スカイダイビングバトル?」
春香「そう!五番勝負の五番目は、面白スカイダイビングバトル」
千早「お互いにこの紙袋の中から一つを選んで、中に入ってる衣装を着てスカイダイビングをする」
美希「その落ちてくる様がより面白かった方が勝ちっていう勝負なの」
響「…なんかいきなりバラエティー色の強い勝負になったな。いやバラエティなんだけど……」
愛「スカイダイビングですか!!よーし今度こそ絶対勝ちますよー!!」メラメラ
春香「愛ちゃんスカイダイビングやったことあるの?」
愛「微塵もありません!!でも絶対頑張りますから見てて下さい春香さん!!!」
春香「あ、愛ちゃん。今はお互いに地上に居るから…」キーン
響「愛……」
伊織「…アンタはどーすんの?」ボソッ
響「―――っ!」
響「自分だって負けないぞ!どんな仕事だろうと勝負だろうと、全力でやり切るだけさー!そして自分が勝つ!」
愛「響さん燃えてますね!!でも私だってもっと燃えてますから燃やし尽くしますよー!!!」
P「…………」
伊織「ちょっとズルかったかしら?」
P「見逃しておいてやるよ」フッ
春香「それじゃあ先攻後攻を決めるよ。二人ともクジ引いて~」
愛「これです!」ピッ
響「これだ!」ピッ
当然細工されてあるクジの結果、先攻は愛に決まり
愛は選んだ紙袋を手に、用意されていたヘリコプターで上空3000メートルまで上がって行った。
そして―――――――――――悲劇が起きる
春香「あっ!愛ちゃん飛んだ!」
やよい「あんな高い所から…」ガクガク
響「どんな格好してる!?どんな格好してる!?」
真美「ひびきんww焦らなくてもその内見えてくるからww」
最初はみんな笑顔で、賑やかな雰囲気のまま愛が落ちてくる様子を見守っていた。
しかし十数秒後、全員の顔に不安の色が浮かぶ。
伊織「ちょっと…これ大丈夫なの?」
真「全然近づいて来ない。これ相当風に流されちゃってるよね…?」
春香「愛ちゃん、ちゃんとコントロール出来てるのかな…?」
時間が経つごとにその色は深みを増し、スタッフ達から来る動揺と焦りが伝播する。
予定の着陸時間になった時、言葉を発するアイドルは誰一人として居なかった。
明らかな非常事態を受け、アイドル達は一旦ロケバスに戻って待機する事となった。
春香「………………」
亜美「………………」
真美「………………」
騒がしいといつもPから注意を受ける車中は、咳払いすら躊躇われる程の重苦しい沈黙に包まれる。
窓の外から見える険しい表情のスタッフの動きは、事の深刻さを表すばかりだった。
美希「…ヤな空気なの」
響「愛、大丈夫かな……」
千早「完全に見失ってしまったものね…。パラシュートは開いていたからそう酷いことには……」
やよい「…ぐすっ…ひっく」グスッ
あずさ「大丈夫。きっと大丈夫だから…」ナデナデ
悪い想像ばかりが加速していく中、プロデューサーが車内に現れ
本日のロケ中止を通告した。
P「とりあえずは延期…ということになるな。具体的には来週か……」
春香「プロデューサーさん。愛ちゃんは大丈夫なんですか…?」
P「……あぁ、大丈夫だ。お前たちが心配する必要はないよ」
春香「……そうですか」
歯切れの悪い言葉と憔悴した様子を見て、バスの空気は一層重くなる。
ブロロロロロロ…
美希「プロデューサー、愛はどこに落ちたの?」
P「向こうの……」
亜美「律っちゃん、連絡は付いてるの?」
律子「えぇ。今はまなみさんに付いて貰ってるから…」
P「もしもし。はい……はい、それで………そうですか。また何か分かったら連絡してください」
P「ふー……」ガシガシッ
あずさ「あっ」
春香「あずささん?」
あずさ「向こうの木のあれ…パラシュート…?」
ずっと外を眺めていたあずさが発見したのは、雑木林に突き刺さっているパラシュート。
それは紛れも無く、愛が飛び降りる際に身につけていたものと同一の物だった。
近くに止められたパトカーと、数名の警察官の姿も見留め、アイドル達の表情は一様に強張った。
響「プロデューサー本当に大丈夫なのか!?ていうか、置いてっていいのか!?」
響「自分達だけ先に帰るってそんなの…「響」クイッ
伊織「このバス…東京に向かってないわ」ボソッ
響「………っ!」ゾッ
キキーーッ…
真「病院だね…」
響「…………」
バスが着いた先は、救急病院。
そうでなければ良いと願っていた響の想いは、残酷な現実にあっけなくかき消された。
全員が予想していたのか、騒ぎもしない中、Pが重々しく口を開く。
P「色々と情報が錯綜していたんだが…今、確かなことが分かった」
P「愛は予想外の強風に流されて行って…速度を上手く殺すことが出来ず」
P「かなりのスピードで…雑木林に突っ込んで行ったらしい」
響「っ………」ウツムキ
行われたのは、最悪の答え合わせ。
実際に見た映像と最後に見た愛の姿を重ね合わせ、響は俯いて耳を覆った。
P「悪いことに…愛が選んだ衣装が、かなり肌の露出が多い衣装でな」
P「虎柄の……ラムちゃんの…」
雪歩「ひぃっ……」ゾクッ
伊織「裸じゃないの殆ど……」
春香「私たちのこと喜ばすために頑張ったんだろうね…」
その後、沈痛な面持ちのPから聞かされた情報は
意識不明。全身に深い傷を負っている。大量の輸血を必要とし、危険な状態のまま緊急手術が続いている。
悪夢というにも生温い、そんな現実だった。
春香「そんな………」フラッ
千早「春香っ!」ガシッ
律子「プロデューサー…それってまさか……」
P「…………分からない」
~救急病院・ロビー~
響「……………」ウツムキ
事故の詳細と、番組の今後のことの説明を受ける為にアイドル達は手術室のロビーに集められ
別の現場に居た番組の総監督が来るのを待つこととなった。
亜美「…兄ちゃんと律っちゃんはどこ行ったの?」
春香「876プロの人達と話しに行ってくるって…。あと、愛ちゃんのご両親と」
真「ご両親って……」
「ふっざけんじゃないわよ!!!!!」 ズガンッ!!!!!
皆「!?」ビクッ!!!
あずさ「今のって……」
真「間違えようが無いですね…」
真美「兄ちゃん大丈夫かな…?」
雪歩「ここ病院だから……」
伊織「…っ……コホン、実際私たちもタダじゃ済まないでしょうね」
伊織「一緒の現場に居た訳だし、それでなくてもレンタル移籍中のアイドルにこんな事故を起こしちゃったんだから」
真「伊織、そういう言い方は…」
伊織「本当の事でしょ?…今のうちに、ちゃんと身の振り方を考えときなさいって言ってるのよ」
伊織「もう…取り返しは利かないんだから」
皆「…………………」
~20分後~
愛の手術は、依然続いていた。
雪歩「……………私、ちょっと責任感じてるの」
例えようの無い空気の中、雪歩が重い口を開く。
春香「なんで?」
雪歩「昨日の夜……私、愛ちゃんと会ってたんだ」
雪歩「そこで…かなり私、色々キツイこと言っちゃったんだ…。例のお茶も飲んじゃってたし……」
響「……………」
雪歩「愛ちゃんが泣いちゃうくらい……厳しいことを」ウツムキ
響(……昨日の夜の一件)
『じぶ…なりに一生懸命やってきたつもり…だっだんですけど、皆さんがそんな風に…ぐすっ…思ってるとは』
『はい…深く反省します。響さん、本当にすみませんでした!!』
響(あの事が、この事故に少しでも繋がってるとしたら……)
思い返せば、今日の愛は表面上はいつも通り元気に振舞っていても、ふとした瞬間に表情に影が差し、動きや歌にも精彩を欠いていた。
整わない精神状態で、それでも懸命に頑張ろうと無理して空元気を出した結果がこれなのだとしたら
響(そうえば…相撲勝負が終わった時、愛は足を抑えてなかったか?もしかしてあの時……)
愛の様子がおかしいことには気付けたはずだった。自分は昨日あの場で愛を責めた張本人なのだから。
それなのにただ勝利に浮かれ、ライバルを叩きのめす快感に酔いしれて…
響「うぁ……ぁ…っ…」ボロボロ
響「はぁっはぁっ…!はぁ…ひっく!ごほっごほ!」
伊織「ちょっと…大丈夫?ゆっくり息を吐いて…」サスッ…
やよい「響さっ……うううっ…!」ボロボロ
あずさ「…………」ギュッ…
雪歩「言い過ぎちゃったかもしれないなって……」
春香「……何を言ったのか知らないけど、今更言ったってしょうがないよ」
雪歩「うん……そうだよね」ジャラッ…
美希「!それ…愛のストラップ?」
千早「萩原さんも持ってたのね。私たちのとちょっと違うけど…」
貴音「些か大きい様ですね」
雪歩「…昨日、ご飯の後流れで愛ちゃんはウチに泊まることになって」
響「!」
響(昨日お店を出る時、たしかに愛と雪歩は家の方向が同じだからって……)
響(それであのストラップを持ってるって事は、雪歩は…)
雪歩だけは最後まで自分の味方だと思っていた。それがまさか、この状況で…。
最悪の裏切りに、響の心は大きく揺れ動く。
雪歩「…………」
春香「泊まって…なにしたの?愛ちゃんに」
雪歩「酔ってたから詳しいことはあんまり覚えてなくて……」
春香「…愛ちゃんは765プロの大事なメンバーだよね?ねぇ」
雪歩「だから……実際最後までやったかどうかは分からなくて」
ガンッ!! ガラララーンッ!!(ゴミ箱)
雪歩「ひぅっ…!」ビクッ
春香「そんな問題じゃないでしょ!!!」ギロッ!!
千早「は、春香。そういうのは止めない?病院だから…」
春香「…………」ザッザッ グイッ!
雪歩「……………」ウナダレ
春香「ちゃんとしてよ雪歩!!しっかりしなさいよ!!」
雪歩「……もうどうしたらいいか分かんないよぅ…」グスッ
春香「…………」 スッ
春香「去年色々大変なこと乗り越えてお仕事が出来るようになって、そしたら今こんな事故が起きて」
春香「頑張らなきゃ駄目な時でしょ!?765プロを守るために!!」
響「――――っ!」
響(765プロを、守る………)
春香「伊織。伊織は765プロを愛してるよね?」
伊織「…愛してるわよ」
春香「真は?」
真「愛してるよ。当然じゃないか」
春香「美希は?」
美希「大好きなの。離れるなんてもう考えられないの」
春香「―――――響は?」
響「……………」ウツムキ
響「………ぃのか?」
春香「え?」
「いいのか…?じぶん…なむごぷろにで居ても…」ボロボロ
春香「居てもって…どういうこと?」
響「みんなごべんっ!!!」ドゲザァッ!!
伊織「ちょっ…何急にいきなり土下座してんのよ!?」
響「今回の愛の事故は…ぜんぶ、ぜんぶ自分が悪いんだ!!!」
響「新しい場所に来て、不安を無くす為に一生懸命頑張ってた愛を…自分、かっでに嫉妬して!自分の場所を奪おうとしてるなんて思っで!!」
響「挙句の果てに、皆が自分をどっかに追い出して、代わりに愛を入れようとしてるだなんて思っだりして…!!」
皆「……………」
響「そんなごとある訳のに…勝手に傷ついて落ち込んで!!それを見て昨日雪歩が……自分の所為でっ!!」
雪歩「響ちゃん……」ウルッ
響「ほがにもいっぱい!いっぱいみんなに謝らなきゃいけないことがあって……だから、責任取って、じぶっ765プロを………」ボロボロ
皆「―――っ!」
貴音「ひびっ「げどっ!!!」
響「自分ホントは辞めたくないっ!!アイドルの仕事が、765プロのみんなのことがだいずきだから…!!」
春香「響………」グスッ
亜美「ひびきん…」ウルッ
千早「我那覇さん…」ジワッ
響「…虫のいいこと言ってるってわがってる。これだけの事を起こしちゃったんだから、辞めるのがスジだって思う」
響「でも……もし、もし自分がここに残ることで、765プロを『守る』手伝いができるんだとじたら…」
響「皆がそれを許じてくれるんだとじたら…自分を……!」
やよい「ひびきさんもう良っ…! スッ!
貴音「待つのです。響の本音(こころ)を…!」ツーーッ
「765プロの仲間で居ざぜてくれぇ!!!」
響の魂からの叫びによって、場が一瞬静寂に包まれる。
初めは、響の765プロ愛を試すための試練だった。
――――――だからもう、何も必要無かった
真美「あ」
フッ ガラララララッ
手術中のランプが消え、手術室の扉が開く。
響「お医者さん!!愛は……!?」
涙でボロボロの視界の中から、響は扉から出てきた手術衣を着た男の背中を見つけ、尋ねる。
その答えは――
パチパチパチパチッ…
響「は、拍手?いや拍手じゃなくて結果を…」
??「我那覇さん、さっきの言葉は本当ですか?」
響「へ…あ、当たり前だぞ!!嘘なんかどこにも無い、自分は765プロの事を愛してるさー!!」
クルッ
P「―――――その言葉が聞きたかった」キリッ
響「」
響「え……?は………?」
P「…………っw…ww」スタスタ
春香「………ww…ふっw」プルプル…
真「くくっww……ふふふふっww……」ウツムキ
伊織「っ……w…ぷっ……w」ヒクヒク
スタスタスタ ピタッ(響の前)
P「あっははははははははwwwww」ビッ!(指さし)
ブフォッwww!!! アハハハハハハハッwww バンバンッ!! アッハハハハハwwwフフフフフッwww
ヒビキンwwww コンナモンワラウヨwwww ミ、ミズ…www アハハハハハッガハッゴホッww!!
春香「あっははははははwwwあははははははwww」ゴロゴロッ!!
亜美「はるるんwww」
響「な………ま、まさか………?わぷっ!!」 ギュッ!!!
貴音「よく頑張りました!!!よくぞ成し遂げましたね…!!」ボロボロ
響「た、たかね苦しいって。ねぇプロデューサー、いいかげん説明を…」
P「あはははははははっwww」ケタケタ ユビサシ
響「笑うのをやめろぉっっ!!!」ぷんすか!
響「なにっ!?どっからなの!?ていうか(騙されたの)自分だけ!?」
P「…………」スタスタスタ(伊織の前)
伊織「?なによ」
P「『…愛してるわよ』」
伊織「なっ……!///」カアアッ
亜美「似てるwww」
亜美「思ったwwwいおりんすっなおーww!」
P「あはははははっww」
伊織「アンタが台本にそう書いたんでしょうが!!」
響「台本…?」
P「『765プロを愛してるよね?』」
春香「ふふっwwいや私も自分でクサいこと言ってると思いましたよww!?」
P「『は、春香。そういうのは止めない?病院だから…(上擦り)』」
千早「くっ……///」
あずさ「だ、大丈夫よ千早ちゃん。気になるほどじゃなかったから」
P「さて…」
スタスタスタ ピタッ(雪歩の前)
雪歩「…………」ドキドキ
P「『ここ病院だから……』」スパーン!!
雪歩「あぅっ!」
亜美「あったねww」
真美「ホントいおりんよく立て直してつなげてくれたよww」
伊織「覚悟はしておいたからね」サラッ
P「けど、他の所はよく頑張った。練習の成果が出たな」ナデナデ
雪歩「えへへ…///ありがとうございます」
P「さて、それじゃあ事情聴取といきますか」
響「事情聴取ってなんだ!!ていうか自分を騙しておいて数分間ほったらかしってどういう事だ!!」ぷんすか
春香「それはしょーがないよw愛ちゃんがダイブしてからさっきまでずーーーっと笑い堪えてたんだからw」
亜美「その間に思ったことだけでも5時間は話題尽きなさそうだよねww」
響「うーっ酷すぎるぞ自分は本気で心配してたのに…」ワナワナ
P「そんな文句を言える立場かな?我那覇さんは」
響「ど、どういうこと?」
P「この『一カ月』我那覇さんには色々なことが起こりましたね?」
響「一か月!?ってことは…うわーーーーっ!!!えっあれもあれもあれも全部!?」
P「www何のことか知らないけど、多分そうですww」
響「全部見てたの!?じゃあ自分最悪だったでしょ!?」
P「うん」
響「」ずずずーーん
春香「うんってwww大丈夫響、そんな引くような事はたいして無かったからww」
伊織「フォローになってないわよ。ま…頑張ってたと思うわよ?色々」ぽんっ
響「自分もう人生の転機だと思って、色々な人に相談とかしちゃったのに…」
P「大丈夫大丈夫。多分その人達も全員仕掛け人だから」
響「全員!?」
P「みんな事情を話したら快く協力してくれたぞ」
響「東京の人間はどうなってるんだ…怖すぎるぞ」
亜美「あまとうだけは何も知らないけどね→」
P「そもそも何でこんなことをやったのかと言うと」
P「最近の響は調子に乗り腐ってカッコイイ系の仕事ばかりに傾倒して」
P「765プロで今までやって来た仕事を疎かにしてるんじゃないか。バラエティーを馬鹿にしてるんじゃないか」
P「そんな風に思えた訳だ」
響「うっ…そ、そんな事無いと思うけど……」
P「引いては765プロへの愛が薄れて来てるんじゃないか、765プロのみんなや俺を見下してるんじゃないかとな」
響「そ、それは絶対無いぞ!自分がそんなこと思う訳…」
P「ん」ピラッ(例のインタビュー記事)
響「」
P「それならこんな奴はもう765プロに必要無い。クビにしてしまえ!…という事で」
P「この一カ月間、響が765プロを嫌になることを、どんどんどんどん仕掛け倒しました。覚えがあるよな?」
響「家族全員の両手足使っても足りない位あるぞ…」
P「だが、響は全ての試練を耐えきった。最後まで辞めるって言わなかった。これは凄いことだと思います」パチパチ
亜美「ホントそうだよね→」パチパチ
真「凄い根性だと思うよ」パチパチ
伊織「私なら到底耐えられないわね。まぁまず騙されやしないけど」パチパチ
響「みんな…」グスッ
P「ほら~ちゃんと大事なことを分かってるんだよ響は」ニコッ ポンッ
春香「wwプロデューサーさんそれ絶対分かってなかったでしょww」
亜美「ここらで音を上げると思ってたとか言ってたよねww」
真「なんで最初から分かってた風なんですかww」
千早「でもずっと見てて思ったけど、我那覇さんって本当に765プロへの愛情が凄く強いのよ」
伊織「たしかに、見てて恥ずかしくなる位ね」
雪歩「あそこまで落ち込んじゃったのも、765プロに対する想いの強さ故だもんね」
響「そ、そんなこと…///」
P「俺はな、響ならきっと俺の用意した試練を乗り越えてくれるって信じてたぜ」サワヤカ ビッ!
アハハハハッww ヨクイエルワネ…w アルイミマチガッテモナインダロウケドww
P「この一カ月、765プロが一丸となって響の試練に取り組んでいた訳ですが」
P「この方が居なければこの企画は成立していませんでした!助演女優賞の日高愛さんです!」
愛「みなさんこんばんわーーー!!!」ダダダッ!!
響「」ぶわぁっ
亜美「ひびきんww何で号泣してんのwww」
律子「愛ちゃんスカイダイビングやってないからねw?ずっと奥の部屋でマンガ読んでただけよ?」
響「だってじぶっ…本気で心配してたからぁ…!もう二度と元気な愛には会えないんだと思って……」ボロボロ
愛「響さん…!そんなに私のことを想って…!!」ウルッ
P「無事を喜ぶ前に、響は愛に言うことがあるだろ?」
響「本っっっっ当に申し訳ございませんでしたぁっ!!!」ドゲザァッ!!!
P「www」
愛「や、止めてください響さん!そんな、私だって演技とはいえ色んなこと響さんにやっちゃってますし!!」
亜美「まぁまぁ愛ぴょん、ここはひびきんに謝らせてあげてよww」
真美「いや~でもたしかに特にここ2週間あたりは結構な態度とってたよねw露骨に避けてたし」
響「だって昨日話すまで自分ホンット愛のこと大嫌いになってたんだもん!」
春香「wwwまぁサインの事とか色々あったもんねww」
響「この間のテ○ビジョンの時とかもすっごい睨んだりとかしちゃって…」
亜美「知ってる知ってるww」
伊織「…実際あれ、どうするつもりだったの?逃げた後」
響「いや…あの時はもう頭の中めちゃくちゃになっちゃって」
響「皆が愛を入れて自分を抜こうよみたいな話してると思ったから、じゃあもう出て行ってやるよ!みたいな…」
美希「そんなことひとっことも言ってないの」
貴音「はい。フェアリーは私と美希と響の三人が揃って初めて完成するゆにっとです」
P「ま…そこまで追い込まれてた事を見抜けなかった俺も少しは悪いし、そのことは不問にしといてやるよ。いいか?やよい」
やよい「はい!でも響さん、もうあんなことやっちゃ駄目ですよ?」めっ
響「う、うん…。って何でやよいが…?」
亜美「あの時やよいっちひびきんのこと嫌いになってたもんねw」
真美「あんなに好きだったのにねw」
響「えぇっ!?嘘だろやよい!?」
やよい「えぇと………」
春香「嫌いになる理由が2点あったんだよねww」
やよい「はい!みっつめはありませんでした!」
アハハハハハハハッ!!
P「さて、細かいツッコミ所はいくつかあるが、とりあえずこれで無事終了大団円って感じだな」
P「協力してくれた皆さん本当にお疲れ様でしたーーっ!!」ペコッ
ワーーーーッ!!! パチパチパチパチーーーッ!! オツカレデース!! オワッターー!!
響「こんな爽やかな感じで終わる様な企画なのかこれ…?」ぶー
春香「まぁそこはそれだけ響が信頼されてたってコトで良いんじゃない?」
亜美「約束されたハッピ→エンドってコトですな」
千早「あれ?でもプロデューサー、この5番勝負自体はホントに放送される企画なんですよね?」
千早「日高さんと勝負していることは別の理由を付けるとしても、5番目の勝負はどうするんですか?」
P「別に別の理由つけたりもしないぞ。この一ヶ月のあれこれは、年末特番でほぼ全部流すからな」
皆「!?」
春香「ちょっ!そ、それどういうことですか!?ただの身内のお遊びだったんじゃ…」
P「いやいや流石にここまで色んな人に手間掛けてもらって、時間と金だt
春香「ちょっ!そ、それどういうことですか!?ただの身内のお遊びだったんじゃ…」
P「いやいや流石にここまで色んな人に手間掛けてもらって、金だって相当これの為に出してんだから」
P「何もなしで終わる訳無いだろう。最初の会議から全部小鳥さんにカメラ回してもらってるしな」
響「ちょっちょっと待ってよ!こんなの放送されたら自分の好感度ダダ下がりだぞ!?」
春香「それ言ったら絶対私の方がヤバいよ!めちゃくちゃ性格悪い女だって勘違いされちゃうって!」
亜美「はるるん基本笑ってたもんねww」
真美「それ別に勘違いでもないんじゃないの→?」
雪歩「プロデューサー止めてください!!お願いします!!」ドゲザァッ!!
真「雪歩www」
伊織「たしかに一番ダメージデカいのは雪歩でしょうね。一本も演技の仕事来なくなるわ」
美希「デコちゃんは随分余裕だね」
伊織「私は自分の行動に後ろ暗いところは一つも無いからね。ただアホみたいにはしゃいでたアンタ達とは違うのよ」サラッ
真「愛ちゃんに褒められて泣いてたのは?」
伊織「テープ寄こしなさい!!ズタズタに切り裂いてあげるから!!」
響「…っていうか雪歩は自分と同じで何も知らされてなかったんじゃなかったのか?だってあまりにも…」
雪歩「」
春香「wwwまぁほぼ好きに暴走してたから間違っては無いよww」
あずさ「でも愛ちゃんは放送してほしいわよね。きっとたくさん演技のお仕事来るわよ?」
愛「ホントですか!?やったー!!!」
P「いやホントにそん位の報酬じゃ申し訳ない位なんだけどな。愛が良かったら、マジでウチに来てくれてもいいんだぞ?」
愛「ありがたいお話ですけど、私は876プロの皆が大好きですから裏切れません!ごめんなさい!」ペコッ!!
P「清々しいねぇ」
愛「でもまた一緒にお仕事する機会があったら是非呼んでくださいね!もっと頑張っちゃいますから!」
P「あぁ。次に響を騙す時には真っ先に声掛けるよ」
響「自分またそのうち騙されるのか!?」
伊織「でも真面目に、大丈夫なの?」
伊織「間違い無く抗議の電話が殺到すると思うけど…。良くも悪くもシャレが分からない奴ってのは居るんだから」
真「身内だから通じるノリが多々あったのは間違い無いもんね」
P「まぁそのへんは編集の妙とか色々で何とかするさ。お前達のプロデューサーを信じろって」ニッ
響「こんな酷いこと考える人のこと信じられる訳無いぞっ!」ふんっ
P「ははっ悪かったよ。すまん、響」ペコッ
響「ふんっそんな今更取ってつけた様に謝られたって……」
P「…ホントはな、俺は響に主役をやらせてやりたかったんだよ」
響「え?」
P「アイドルとしての素質は十分過ぎる位にあるのに、何故かメインを張る機会に恵まれず」
P「いつのまにか脇役体質みたいなのが身について、他の皆を支える側に回っている事が増えた。自分でも薄々感じてたんじゃないか?」
響「……………」
P「それでも765プロの歯車の一つになれれば良い。そんな風に思っていたのかもしれないが、俺は違う」
P「アイドルの誰一人として引き立て役なんてやらせたくないし、動きを縛る鎖があるなら解いてやりたい」
P「だからどうしても一度、主役をやらせてみたかったんだ。物語の、な」
響「自分が……主役」
P「考えてみろよ。この1カ月…こんなに個性の強い連中が、響の為にずっと動いてたんだぜ?」
P「普通じゃ有り得ねえよ。こんな贅沢なバックダンサーは…」
P「これできっと、世間の目も変わる」
P「765プロのアイドルの中の一人じゃなくて、我那覇響という一人の存在で認識されるんだ」
P「そうなれば後は時間の問題でトップアイドルまで駆けあがれるよ。なにせ響はカンペキだもんな」スタスタ…
グイッ!
P「ぐえっ」
響「そんな良い話に風にまとめて騙されるほど今の自分はピュアじゃないぞ。一ヶ月前ならいざしらず」ぷぅ
P「そりゃ成長が見れて何よりで」
響「大体仮に自分のことを思って企画を考えたんだとして、なんでドッキリなんだ!!」
響「絶対他にいっぱいあっただろ卓球トーナメントとか沖縄ロケやるとか色々!!」ぷんすか
P「しょーがねーだろ考えてる時にあのインタビュー記事見たんだから。…言っとくがアレに怒ってってのも3割くらい事実だからな?」
響「う……それは…ごめんなさい。喜んでほしくてついテキトーなことを…」
P「じゃ、これでおあいこだな。ほい、握手」サッ
響「全然あいこじゃないぞ!!」
響「もぅ……足りない分は、自分の初めての主役……良い番組にして返してね?」
P「出来なきゃクビにしてくれて構わねーよ」
ギュッ!
「それじゃあもう1回だけ信じてあげる!」
弾ける様な笑顔と共にそう言った響と俺は握手を交わして、この長かった…本当に長かった物語は大団円で幕を閉じた。多分。
と言っても、最後に交わした約束を守る為の延長戦が俺にとっては本番の様なものだったが…それはあえて語る様なことも無い。
表舞台で輝くアイドルとは違い、こちらの裏方(引き立て役)が俺の本業だからだ。
『…は、ご覧のスポンサーでお送りいたしました』
そして、それを成す事が出来たかどうかの答え合わせはもうじき出る。
賛否両論を避ける事はまぁ無理だろうが、番組のクオリティと響の魅力を出すことが出来たかという点においては
絶対の自信を持っても咎められはしないだろう。
P「ま、後は世間の懐と水谷絵理さんの手腕にご期待って所かね」
バンッ!!
皆「……………」
P「どうした?皆そろって」
P「恥ずかしいから番組見てる間は一人にしてくれって言ったろ。終わったけど」
皆「……………」ゴゴゴ…
P「な、なに?俺の編集にまずい所でもあった?雪歩パート以外は細心の注意払ったつもりだったが…」
春香「編集に文句は一つも無いです。正直めっちゃ笑いました」
P「じゃあ何が…?」
律子「こちらをご覧下さい」ピッ!
P(何だこれ…周りのスタッフを見るに、あの収録の時のテープ?何で俺が見てないやつが…)
バラララララッ(上空3000メートル)
『あ、そうだ。スイマセン、今の内にあのダサイ時計返しといてもらえますか?落ちる時外れても困るので』
『分かりました。おーい~』スタスタ
……………
『だからどうしてボクが代わりに飛ぶ必要があるんですか!?人形とかでいいでしょう別に!?』
……………
『どうぞ、お返しします』
『ありがとうございます。…なんか大きな声出してましたけど、大丈夫ですか?』
『やる気に満ち溢れているんですよ。「まだ飛んじゃ駄目なんですか!?早く飛びたいですっ!」ってね』
『ほう。こんな汚れ仕事にも全力とは…ウチのアホアイドルにも見習ってほしいです。羨ましいなぁ可愛い子沢山いるし』
『ははっそれならウチに移籍してみます?歓迎しますよ』
『そいつは良いですね!担当してみたい子いっぱい居るんですよ!しぶりんにウサミンに楓さんに…』ペチャクチャ
『ははっ765プロの皆さんの事は良いんですか?』
『良いんです良いんです!あんな友達の事を平気で騙す様なクズ共に掛ける愛想は尽きてますから』アッハッハ
P「」
ピッ
春香「その後も散々、765プロの悪口を楽しそ~~に語ったあげく」
伊織「向こうのプロデューサーにカード300枚くらいねだって、ホックホクの顔で地上に降りる所でテープは止まったわ」
P「…………」カチッ フー…
ダッ!!!
「逃げたぞ!!」「捕まえろっ!!!」「ちゃっかりカードは持って逃げてるわよ!!」「許せません!!」
響「ぜーーーったい765プロへの愛を証明させてやるからな!!」
響「大丈夫!プロデューサーならきっとクリア出来る試練だって!!」ダダダダッ!!
その後、とっつかまったプロデューサーは765プロへの忠誠を証明する為に
産まれてきた事を5秒に1度後悔する様な、こっぴどい試練を受けることになるのだが、それはまた別の話。
P「もういっそクビにしてくれぇ~~~」
おしまい
あと、ドッキリの放送の後、雪歩が決まっていたドラマの主役から降ろされることになり
取り戻す為に奮闘したりすることにもなるのだが、それもまた別の話。
雪歩「えぇっ!?冗談ですよね!?」
ほんとにおしまい
色々沸くのはスレタイ的に仕方ないとして
読んでるまともな人からツッコミをほぼ得られなかったことが残念かなぁ。
まぁしゃーないの
SSスレを続き見たい以外の気持ちで開く人の目的とは何なのか
日本を史実と異なる悪役に仕立てあげた漫画を世界中に配信しておいて クレームがきたら「嫌ならみるな!」って返した韓国漫画家の事象と完全に一致する。
閲覧注意も書いてないのにこんな鬱じみた内容で作品内のキャラ崩壊させてるんなら、文句も許容していいと思う。
「[田島「チ○コ破裂するっ!」]公開するぜ!二次キャラをぼろくそに乏すけど文句は許さん!」はないと思う。
公開の自由を主張しながら閲覧批判の自由を認めないこの理不尽さが韓国人のそれと似通うわけ。
>>566
「批判を認めない」という対応をしたことと、韓国人であるということの間に何の因果関係も見て取ることができませんねぇ。
韓国人じゃなくても同じような対応する人間はいるだろうし、ただ単に君は相手を貶す記号として「韓国人」って言葉を使いたいだけなんじゃないの?
>>566
この程度の内容で悪役に仕立てられたとか貶してるとか感じてるならまじで病院いけよ
糖質かなんかだわ
人付き合いとかもっと多くもったほうがいいぞ
>>569
いじめは悪ではないと(笑) さすがですね(笑)
>>568
つまらない揚げ足を取り、本質には一切触れないやり口 汚いな(笑)
上記に関しては、 話がずれている。あなたの読解力の不足なのでよろしく。
下記に関しては 実際韓国で起きた事柄で例えただけだから
あなたの希望的観測が付け入る余地はないのである 残念w
無駄だよ。
こりゃ重度のネトウヨだ。
屁理屈こねて勝手に勝利宣言する会話が成り立たない典型例だ。
ところでその韓国人が書いた漫画ってなんてタイトル?
>>573
会話が成り立たないからスルーしろと呼び掛けながら
自分は会話しようとするんだね?(笑)
スマフォじゃハングルは出てこないけどググればいくらでもネットで出てくるよ
で?無駄な会話続けるの? 耐性ないなら無理に大人ぶらず素直に一動一足にいちいち顔真っ赤で反応した方がいいよワラカス
このSSまとめへのコメント
ドッキリでも何でもないただの陰湿なイジメだよなあ…
世の中のイジメの加害者側はこんな感覚でイジメているんだろうな
でもめちゃイケのドッキリもこんなんだったぜ?