サザエ「タラちゃん、もう新成人なんだからその足音やめなさい」(153)

タラヲ「呼びましたか、母上」チュルテュピュン

フネ「サザエ、いいじゃないの」

サザエ「母さんは甘やかさせすぎなのよ」

タラヲ「うぅ、すみません・・・」

タラヲ「しかし、この足音、どうやっても消えないんです」

カツヲ「僕がいい病院を紹介してあげるよ」

タラヲ「病院で治るんですか・・・」

カツヲ「治るさ!保険効かないけど」

サザエ「カツヲはいいから仕事を探しなさい」

カツヲ「姉さん、耳タコだって」

カツヲ「それに、僕だけじゃないでしょ?」

フネ「カツヲ!」

カツヲ「わ、分かった行ってくるよ。」

カツヲ「じゃ、タラちゃん。病院の住所後でメールするから」

カツヲ「行ってきまーす・・・」タッタッタ

フネ「全く、カツヲは余計なことを言うんだから」

タラヲ(あの足音、憧れるなぁ)

サザエ「とりあえず、今日は月命日だし」

サザエ「私は墓参り行くけど、母さんは?」

フネ「私も行こうかねぇ」

イクラ(19)「バブーン!」

サザエ「じゃ、タラちゃん」

サザエ「今日は病院行くのよ?お金ある?」

フネ「やだねぇサザエ。マンションのオーナーがお金もってないわけないでしょ」

サザエ「うふふ、それもそうねえ」

タラヲ「わかりました。今日中に行ってきます」

タラヲ「いってらっしゃい」フリフリ

タラヲ「さて・・・メールが来る前に問題児の世話をしなきゃ」

タラヲ「おじいちゃん、ご飯だよ・・・」コンコン ガラッ

ナミヘイ「ワカメ、学校はうまくやってるか?」

タラヲ「僕はタラちゃんだよ・・・それにワカメおねえちゃんは、もう・・・」

タラヲ「と、とりあえずごはんここに置いとくね・・・」

ナミヘイ「ワカメ、ナカジマ君との結婚h」ピシャッ

タラヲ「・・・・・・」

ピロリーン♪メールダニャンッ

タラヲ「あっ、カツヲお兄ちゃんからかな」

タラヲ「イクラか・・・」

from:イクラ

本文:とりあえず今週も30万貸して


タラヲ「・・・・・・うぅ」

さすが、ハイエナの息子だな

――公園

イクラ「悪いな、毎回毎回」

タラヲ「いや、いいんだけど・・・」

タラヲ「今までのぶんも返してくれるんだよね?」

イクラ「ああ、来週は晴美ふ頭から船が出る。そこで金を稼げるからな」

イクラ「必ず返すよ」

タラヲ「・・・・・・頼むよ。」

ピロリーン♪メールダニャンッ

タラヲ「あっ今度こそカツヲお兄ちゃんからだ」

イクラ「あぁ、あの坊主元気にしてんの?」チャーン

タラヲ「うん、元気だよ」

イクラ「姉貴のほうはお前が殺しちゃったけどな」

タラヲ「!」

どういう展開だよwwwww

タラヲ「やめろ・・・」

イクラ「お前金持ちになったからっていい気になるなよ」

イクラ「お前が結婚式の送り迎えをするって言ったんだからな」

タラヲ「やめろ」

イクラ「初心者マーク付けて納車3日目のランボルギーニに姉貴を乗っけて」

イクラ「駐車場から30mで助手席大破させた奴が」

タイコーバ「イクラ!あんた何やってるの!!」

対抗馬さんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!

タイコーバ「あらタラちゃん、ひさしブリね」

タラヲ「こんにちは」

イクラ「チッ、ッゼーナ」

タイコーバ「こら!あんたなにその態度と封筒!」バッ

イクラ「なんでもねーよ・・・返せよ!」

タラヲ「あ・・・すいません」

タイコーバ「いいのよ、あなたもホイホイ貸しちゃダメよ?」

タラヲ「すいません・・・」

タイコーバ「あっ、そうだ。ひさしブリにあの足音聞かせてくれない?」

タラヲ「・・・・・・」

ブリと鰤をかけてんのか

タラヲ「それが・・・」カクカクシカジカ

タイコーバ「あら、残念ねぇ」カクカクウマウマ

タイコーバ「あの手術、たしかすごく高かったような・・・」

タラヲ「イクラぐらいするんですかね?」

タイコーバ「350万くらいじゃなかったかしら・・・」

タイコーバ「でも日帰りよ!タラちゃんマンション経営してるしFXでも儲かってるんでしょ?」

イクラ「おいばばぁ、いつまで油売ってんだよ」

タイコーバ「こら!」

タイコーバ「じゃあ、気を付けていってらっしゃい」

タラヲ「助かりました、ちょっと不安で・・・」

タイコーバ「いいのよ気にしなくて」

タラヲ「ありがとうございました、失礼します」チュルテュピュン

タラヲ「ふう・・・イクラちゃんも悪い奴じゃないんだけど」

タラヲ「エスポワール・・・あれで少しは懲りるだろう・・・」

???「おい」

タラヲ「あなたは・・・!」

ナカジマ「この町から出て行けと言ったはずだ」

タラヲ「ナカジマさん・・・!」

――ハロワ

カツヲ「フグタの会社は外してもらいたいんです!」

アナゴ「そうは言ってもねぇ・・・」ブルァァァァ

アナゴ「残ってるのはそこと、チンケな酒屋しかないよ」

カツヲ「そうですか・・・やっぱり中卒はまずいですかね」

アナゴ「そりゃもうクソだね」

アナゴ「でも僕みたいに、一流企業からのリストラもある」

カツヲ「父さんも退職金をもらえず、今やマスオ兄さんも首の皮一枚・・・っあ」

アナゴ「ん?いいんだよ、気にしなくて・・・」

カツヲ「すみませんでした、それじゃあ」ガタッ

アナゴ「あっカツヲくん」

カツヲ「はい」

アナゴ「そういえばタラちゃん新成人だろう?今年」

カツヲ「そうですが・・・」

アナゴ「ちゃんとあの手術は済ませたんだろうね?」

カツヲ「手術・・・あぁ、足音ですか」

アナゴ「二十歳までにやっておかないととんでもないことになるからなぁ」

カツヲ「えっ・・・」

アナゴ「まあタラちゃん金持ちらしいし、心配することでもないか」ハハハッ

カツヲ「・・・だ、・・・です・・・」

アナゴ「ん?」

カツヲ「まだなんです!!!」

アナゴ「なんだってえええええええええええ」

カツヲ「あなごさん!!とんでもないことってなんですか!?」

アナゴ「カツヲくん声が大きい!」

カツヲ「っは、すみません・・・」

アナゴ「と、とにかくタラちゃんの安否を確認しないと」

カツヲ「つっ、繋がらない!!」

アナゴ「すでに手遅れか・・・っ、すまない」

カツヲ「いいんですそ・れ・よ・り!タラちゃんはどうなるか教えてください!」

アナゴ「当局に殺されるんだ」

カツヲ「」

ナカジマ「フグタ、この日を待ってたよ」

タラヲ「ナカジマさん、それってどういう・・・」

ナカジマ「ナカジマさんではない、私は今警察官として仕事をしている」

タラヲ「ちょっ、なんですか手錠なんか出して」

ナカジマ「青少年育成条例違反だ」

タラヲ「?」

ナカジマ「恥ずかしくないのか、そんな淫靡な足音を周囲に晒して」

タラヲ「うっ・・・ですから今から病院に・・・」

ナカジマ「もう遅い。二十歳の成人式をむかえた瞬間からお前は罪人となるのだ」

タラヲ「そんな・・・僕、その、知らなくて」

ナカジマ「みんな同じことを言うんだ」

ナカジマ「さあ。来てもらおうか、取調室でじっくりいじめてやる」

???「待て!!」

タラヲ「三河屋さん!!」

サブロウ「おとなしくしてもらうぞ」

ナカジマ「おい!なんだお前は!銃を下ろせ!」

サブロウ「そいつの手錠を外せ」

タラヲ「ありがとうございます三河屋さん、僕いま不当逮捕されるところでした・・・」

サブロウ「何勘違いしてる?お前」

タラヲ「え・・・?」

サブロウ「お前は不当逮捕でもないし、助けるわけでもない」

タラヲ「そんな・・・!」

サブロウ「お前には死んでもらうぞ・・・」

タラヲ「え・・・」

ナカジマ「やめろ!」

サブロウ「結婚式のために大量に用意した酒、すべてキャンセルしたのはお前のせいだろ」

タラヲ「・・・・・・」

ナカジマ「三河屋!俺がその結婚式の新郎だったんだ!!」

サブロウ「!!」

ナカジマ「俺だって何度も殺そうと思った・・・」

タラヲ「ナカジマさん」

ナカジマ「だけどそれでワカメは帰ってくるわけじゃない!!」

タラヲ「!」ポロポロ

ナカジマ「その後の捜査で、俺の他にもあの結婚式についてフグタに恨みを持っている者がいることを突き止めた」

ナカジマ「まさかお前だったとはな・・・三河屋」

カツヲ「タラちゃんのGPS、ここらへんにいるはずだ・・・」

カツヲ「!!あれは・・・三河屋さん!」

――

サブロウ「お前の結婚相手なんぞ知らん」

サブロウ「俺は酒を粗末にする奴は、大嫌いだ」

タラヲ「分かった、本当にごめんなさい」

タラヲ「キャンセル料は払います」

サブロウ「そういう問題じゃねえ!!」

バン!!

カツヲ「タラちゃん!!」タッタッタ

タラヲ「うぅ・・・」バタッ

タラちゃんのSP達「社長!!」ダッダッダ

タラヲ「僕は大丈夫だから・・・」

タラヲ「三河屋さんをと、めて・・・」ガクッ

SP「しゃちょおおおおおおお」

カツヲ「たらちゃああああああああああ」

ナカジマ「イソノ!すまん、俺がいながら・・・」

カツヲ「ナカジマも聞こえたろ・・・あいつを止めるぞ・・・」

ナカジマ「あぁ、イソノ・・・この仕事が終わったら・・・」

ナカジマ「野球・・・しようぜ」ウォォォォォォ

カツヲ「ナカジマ、危ない!!」

サブロウ「よく喋るメガネだ・・・」バン!!

バタッ

カツヲ「ナカジマああああ」

SP「くらえっ」ズダダダダダ

バタッ

SP「カイ、カン・・・」

カツヲ「ナカジマ、タラちゃん!!!」

タラヲ「カツヲお兄ちゃん・・・」

カツヲ「タラちゃん、しっかりして!!」

タラヲ「大丈夫だから・・・」ムクッ

カツヲ「!?」

タラヲ「保険効かないから・・・ほら見て」バッ

カツヲ「あっ札束で止まってる!」

タラヲ「こっちの胸だったら死んでたよ、こっちは30万しか入ってないからね」

カツヲ「タラちゃん・・・よかった」

カツヲ「おい、ナカジマ!!!」

ナカジマ「うぅ・・・おれも胸ポケットに硬球でも入れとけばよかったか、な・・・」

カツヲ「やめろ、喋るんじゃない!タラちゃん、すぐに救急車を!」

ナカジマ「いいよ、タラちゃん・・・もう無理だ・・・」

タラヲ「大丈夫です、助かります!!!」

カツヲ「無理じゃない、ナカジマ!野球するんだろ?」

ナカジマ「ふふっ、最後にお前の150km/h、受けたかったよ」

ナカジマ「だけど無理だ。フラグ立てたからには、死ななきゃ、・・・・・・だろ?」ガクッ

カツヲ「ナカジマああああああああああ」ポロポロ

こうして、事件は幕を閉じた。サブロウの遺体はSPが持ち帰った。
ナカジマはいい奴だった。

――数年後

サザエ「カツヲ、あんた着替えまだなの?カオルちゃんもうドレス着て式場で待ってるらしいわよ」

カツヲ「今いくよ、姉さん」

タラヲ「カツヲお兄ちゃん、車だすよ」タッタッタ

フネ「やっぱりあの足音手術しない方がよかったんじゃないのかい?かわいかったじゃないの」

サザエ「何言ってるの、ベントレー乗ってるのにあんな足音じゃ結婚できないわよ」

――物陰

ハナザワ「イソノくん、結婚式なのに私を呼ばないなんて」

ハナザワ「それにしてもイソノくんがヤンキース入ったとたんアタックするなんて」

ハナザワ「カオル・・・許さないわ」

――

サザエ「じゃ、行ってらっしゃい」

カツヲ「行ってきます」

フネ「私たちもタクシー呼ばなきゃねぇ」

かおりだろ

おかる、かと思ってワロタwww

>>130で頼む


カツヲ「姉さん達も乗ればいいじゃないか」

サザエ「まだ化粧してないわよ」

サザエ「それにお父さんの準備もあるし」

タラヲ「じゃあ行ってきます、母上」ブゥゥゥゥゥン

――

ハナザワ「来た・・・なによ、ベントレーなんか乗っちゃって」

ハナザワ「イソノくんはあたしだけのもの・・・そうよ」

ハナザワ「あの世でずぅーっと一緒に暮らしましょ?」

ハナザワ「イ・ソ・ノ・く・ん」

ブゥゥゥゥゥン・・・ガシャーン!

サザエ「タラちゃん!!カツヲ!!!」ダッダッダ

フネ「カツヲ!」チュルテュピュン

【おわり】

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