由暉子「…あの、どうしたんですか？」

咲「！」

咲「っ、なんでもないです！」ｸﾞｼｸﾞｼ


由暉子（なんでもないわけない…そんな真っ赤な目をしておいて）

このとき知りました、宮永さんは嘘つきだって。

咲「……」

由暉子「……」

咲「…えっと、有珠山の方たちは良いんですか？」

由暉子「大丈夫です。明日には北海道に帰るので、それぞれ自由行動ですから」

咲「そうですか…」

由暉子「はい」

咲「……」

由暉子「……」

由暉子「…あの。せっかくですし、どこか行きませんか？」

咲「ふぇ？」

由暉子「なにがあったか知りませんけれど、宮永さんも明日は長野ですよね？」

咲「は、はぁ…」

由暉子「では観光、行きましょう？東京なんて滅多に来れませんし、勿体ないですよ」

咲「…でも」

由暉子「良いから、行きますよ」ｸﾞｲ

咲「あっ！ひ、引っ張らないｄ

由暉子「……」

咲「……」

由暉子「やはり先ほどの角は右だったのでは…」

咲「そ、そんなことないです！きっとこっちであってるはずっ」

由暉子「そう仰ってから、もう同じ場所を二周目ですよ？…東京に来たことあるのでは？」

咲「うーっ、あ！あれですよっ、
ほら！」ﾄﾞﾔ


由暉子（凄いシタリ顔…でも、なんか可愛いかも）

しかも一度いったら曲げません、宮永さんは意地っ張りです。

由暉子「なかなか有意義な一日でしたね」

咲「はい！いろいろあったけれど、凄く楽しかったです！」

由暉子「ふふ、それでは来年のインターハイで…あ、宜しければ携帯番号を交換しませんか？」

咲「えっ…えっと…」

由暉子「…迷惑ですか？」

咲「そ、そんな！迷惑とかではなくてっ、私…その、携帯…」


由暉子（？）

いまどき携帯を持ってない人がいるなんて、宮永さんは古風な方です。