刹那「俺がお年玉だ」(91)

イアン「ほらよ刹那」

刹那「なんだこの袋は?」

イアン「お年玉だよ」

刹那「お年玉?」

イアン「なんだお前、お年玉を知らないのか?」

刹那「知らん」

イアン「新年にはお金をやる風習があるんだよ」

刹那「そうなのか?」

イアン「まぁ気持ちだ、とっとけ」

刹那「わかった」

刹那「なるほど、新年にはお年玉がもらえるのか」

刹那「スメラギ・李・ノリエガ」

スメラギ「何?」

刹那「お年玉をくれ」

スメラギ「はぁ?」

スメラギ「なんでお年玉なんてあげなきゃいけないの」

刹那「新年の風習だ」

スメラギ「それ誰に聞いたの?」

刹那「イアンだ」

スメラギ「あ~、ま、いっか」

スメラギ「はいお年玉」ポイッ

刹那「本当だったのか」

スメラギ「何?私を確認に使ったの?」

刹那「ロックオン・ストラトス」

ロックオン「なんだ?」

刹那「お年玉をくれ」

ロックオン「はぁ!?」

刹那「スメラギ・李・ノリエガは既にくれた」

ロックオン「・・・」

刹那「出せ」

ロックオン「頼み方考えろよ」

ロックオン「いいけど、いくら貰ったんだ?」

刹那「スメラギ・李・ノリエガは500円」

刹那「イアンは2万円だ」

ロックオン「ブーッ!!!」

ロックオン「500円!!?」

刹那「どうした?」

ロックオン「お前500円で納得したのか!?」

刹那「なにか問題でもあるのか?」

ロックオン「ガキの使いじゃないぜ」

刹那「?」

ロックオン「何やってんだよあの人」

ロックオン「いいか刹那、俺からは5000円やる」スッ

刹那「ありがとう」

ロックオン「ちょっと待ってろポチ袋にいれっから」

刹那「袋などいらない」

ロックオン「いいから黙っとけって」

ロックオン「ほらよ」スッ

刹那「袋が2つあるが」

ロックオン「1つは俺からのお年玉だよ」

ロックオン「もう一つはスメラギさんに渡せ」

刹那「?わかった」

刹那「スメラギ・李・ノリエガ」

スメラギ「あんたまた来たの?」

刹那「ロックオン・ストラトスからこれを渡せと言われた」

スメラギ「なにこれ?」ガサガサッ


 俺は5000円刹那にやったぜ!


スメラギ「・・・」

刹那「どうした?」

スメラギ「うるさいわね、ちょっと待ってなさい」

スメラギ「(ガンダムマイスターの扱い方をちゃんとしろってことよね)」

スメラギ「(なんで5000円も渡すのよ)」

スメラギ「(7000円や8000円じゃカッコがつかないじゃない)」

スメラギ「(これ、1万刹那に渡せってことよね)」

刹那「・・・」

スメラギ「500円返しなさい」

刹那「?」

スメラギ「はいはい、こっちが本物のお年玉ですよー」

刹那「ありがとう」

スメラギ「はぁ~」

フェルト「」スタスタ

刹那「フェルト・グレイス」

フェルト「なに?」

刹那「お年玉をくれ」

スメラギ「ブーッ!!!」

フェルト「ふえぇ・・・」

刹那「出せ」

フェルト「ちょっと待っててね刹那、用意するから」

刹那「ああ、ここで待っている」

フェルト「・・・」

スメラギ「待ちなさい!!」

スメラギ「お年玉は、大人が子供に渡すの」

スメラギ「あんたがフェルトから貰う理由はないの」

刹那「なに?」

フェルト「・・・」

刹那「ならばフェルトにお年玉をやれ」

スメラギ「(クッ・・・!)」

スメラギ「フェルトいくつだったっけ?」

フェルト「14」

スメラギ「刹那は?」

刹那「16」

スメラギ「・・・じゃ8000円ね」スッ

フェルト「ありがとうございます」

スメラギ「」グッ

フェルト「ふえぇ・・・」

スメラギ「いいフェルト、今からロックオンのところに行きなさい」グッ

フェルト「なんで?」

スメラギ「私から8000円貰ったと言ってロックオンからもお年玉を貰いなさい」

フェルト「はい」

刹那「クリスティナ・シエラ」

クリス「うげぇ・・・」

刹那「スメラギ・李・ノリエガに言えばお年玉がもらえるぞ」

クリス「ホント!?」

スメラギ「あんた22でしょ!」

クリス「若い若い!」

刹那「22はダメだな」

クリス「あんた、あとで殺す」

刹那「むっ、クリスティナ・シエラ、お年玉をくれ」

クリス「うげぇ・・・」

刹那「フェルト・グレイス、貴様も貰うのだろう」

クリス「いや、あげないし!」

フェルト「ありがとう!」

刹那「ありがとう!」

クリス「・・・」

スメラギ「あげなさいよ大人の義務よ」

クリス「いくらあげればいいんですか?」

スメラギ「あんたの歳なら3000円くらいじゃない?」

クリス「二人で6000円!?」

刹那「ありがとう!」

フェルト「ありがとう!」

クリス「わーかーりーまーしーたー!」

リヒティ「・・・」コソコソ

クリス「逃げようとしてんじゃない!」

リヒティ「いやぁ俺今月厳しいんッスよ」

刹那「出せ」

リヒティ「頼み方違うくないッスか!?」

刹那「出せ」

ティエリア「何をしている」プシュー

刹那「お年玉をもらっている」

ティエリア「お年玉?なんだそれは?」

刹那「新年の風習だ」

ティエリア「具体的に何がもらえる?」

刹那「大人が子供にお金をくれる」

ティエリア「なんだと?ヴェーダにそんな情報はない」

刹那「だが事実だ」

ティエリア「そうなのか、ならば僕もいただこうスメラギ・李・ノリエガ」

スメラギ「なんでそうなんのよ!あんたいくつなのよ!?」

ティエリア「あなたより大分若い」

スメラギ「」カツーン

刹那「ティエリア・アーデ、お前は俺より年上なのか?」

ティエリア「精神年齢で言えば大分上だろ」

刹那「精神年齢は関係あるのか?」

スメラギ「ないわよ!」

クリス「刹那、バカにされてるけど!」

刹那「精神年齢は関係ないそうだ」

ティエリア「肉体年齢で言えばおそらく君より2歳程度年上だろう」

刹那「ふむ、ならば1万2000円だな」

ティエリア「スメラギ・李・ノリエガ、1万2000円要求させてもらうぞ」

スメラギ「わーかったわよ!!」

ティエリア「ふむ、結構端金だな」

刹那「端金なのか?」

ティエリア「こういう単位でお金を貰ってもどう使えばいいかわからん」

フェルト「気持ちの問題だと思うの」

ティエリア「なるほど」

刹那「そうだったのか」

スメラギ「子供会議みたいなことしてんじゃないわよ!!」

ティエリア「このお金はどう使えばいいのだろうか」

刹那「安心しろティエリア・アーデ」

ティエリア「なぜだ?」

刹那「クリスティナ・シエラがもう3000円、ロックオンが5000円、イアンが2万円くれる」

ティエリア「なんと、増えるのか?」

フェルト「やったね」

刹那「ああ、そしてそこのリヒテンダール・ツエーリが」

刹那「自分が渡す順番は今か今かと待っているところだ」

リヒティ「待ってないッス・・・」

リヒティ「もう仕方ないッスねぇ」

リヒティ「俺も3000円で」

ティエリア「大人と子供の仕分けはどこだ?」

刹那「む?」

リヒティ「?」

スメラギ「22歳くらいまで貰ってる人は貰ってるけど」

リヒティ「俺21ッスよ」

スメラギ「(伏兵!?)」

クリス「(うわぁ、流れ読めないこれ)」

リヒティ「スメラギさん!お年玉くださいッス!!」

スメラギ「なんでよ!」

リヒティ「そりゃそうッスよね」

刹那「貰う権利はある」

ティエリア「そこの仕分けはきちんとした方がいい」

ティエリア「貰うべきだ」

リヒティ「あ、いや、そういうわけにも」

フェルト「貰ったほうがいいと思う」

リヒティ「・・・え、そーッスか?」

リヒティ「ください!!」

スメラギ「納得いかない・・・」

刹那「クリスティナ・シエラ」

クリス「なによ」

刹那「貴様もやつにお年玉をあげろ」

クリス「嫌よ!一つしか違わない相手になんでお年玉あげなきゃいけないの!」

ティエリア「義務だ」

クリス「なんの義務よ!」

刹那「貴様はガンダムではない」

クリス「元からガンダムじゃないし!」

ティエリア「待て、スメラギ・李・ノリエガ」

スメラギ「待ちたくないんだけど」

ティエリア「あなたは先程22歳までは貰うと言っていたな」

スメラギ「・・・」

クリス「ハッ!」

刹那「むっ!」

フェルト「あっ!」

クリス「もしかして私にも貰う権利ある?」

フェルト「うんうん」

クリス「ある?」

ティエリア「」コクリッ

クリス「やったー!ちょうだいちょうだい!お年玉頂戴!」

スメラギ「・・・クッ!」

クリス「ほら!刹那もフェルトもお年玉返して返して!」

刹那「すまなかった、どうやら貴様も貰う側だったようだ」

フェルト「はい」

スメラギ「みんな聞いてちょうだい!」

クリス「えーっと刹那が1万だから私の場合1万6000円ね」

リヒティ「俺1万5000円ッス」

スメラギ「私も実は22歳だったのよ!!」

ティエリア「何を言っているだ?」

フェルト「22歳?22歳?」

刹那「」フルフル

スメラギ「クッ!」

スメラギ「なんでクルーにお金配らなきゃいけないのよ」

リヒティ「あざーッス!」

クリス「ありがとー!」

ティエリア「これで全員貰ったな」

アレルヤ「・・・」プシュー

アレルヤ「何をやっているんだい?」

スメラギ「げっ・・・19歳」

アレルヤ「ふむふむ、なるほどね」

スメラギ「・・・」

アレルヤ「僕にも貰う権利、ありますよね?」

スメラギ「・・・」

ティエリア「スメラギ・李・ノリエガ、ソレスタルビーイングとしての務めを果たしてもらおうか」

スメラギ「お年玉とヴェーダは関係ない!」

アレルヤ「僕にだけくれないんですか?」

スメラギ「キーッ!!!」スッ

アレルヤ「奇声上げてる人からお年玉貰ったの初めてです」

スメラギ「いい!これよりミッションプランを開始するわ!」

ティエリア「ミッションプラン?そんなものヴェーダにはない」

ティエリア「現在ヴェーダから出ているプランは凧揚げだ」

刹那「凧揚げ?」

フェルト「何それ」

アレルヤ「まぁまぁ、個人的なミッションプランでも聞くだけは聞こうよ」

ティエリア「私的にガンダムマイスターを使われては困るな」

スメラギ「うるさい!あんたたちそのままロックオンのとこいってお年玉貰ってきなさい」

刹那「ロックオン・ストラトス」

アレルヤ「ロックオン」

ティエリア「ロックオン・ストラトス」

ロックオン「なんだなんだなんだ!!?」

フェルト「ロックオン」

クリス「ロックオンー!」

リヒティ「ロックオン!」

ロックオン「なんだ!?」

ティエリア「お年玉を貰いに来た」

ロックオン「はぁ!!?この人数で!!?」

ティエリア「スメラギ・李・ノリエガのミッションプランだ」

ロックオン「あのなぁ!普通親族とか親しい人だけに渡すもんなんだぞ!」

刹那「ならば問題ないな」

ティエリア「ああ、問題ない」

リヒティ「家族同然みたいなもんッスからね」

ロックオン「・・・」

ロックオン「文句つけにくいようなこと言うな!!」

クリス「行こうフェルト」

クリス「ロックオンはお年玉くれないんだって」

フェルト「うん、なんだか迷惑そうだし」

ロックオン「フェルトダシに使うな!」

クリス「えへっ!」

リヒティ「あ、マジかわいいッス」

ロックオン「可愛くね~よ」

ティエリア「やれやれ君がガンダムマイスターに選ばれたのは何かの間違いのようだな」

ロックオン「はぁ!!?」

ティエリア「新年の風習にも従えないとは、君はガンダムマイスターに相応しくない」

ロックオン「ぐぬぬ・・・!わかったよ~!」

刹那「ラッセ、お年玉をくれ」

ラッセ「・・・は?」

ティエリア「義務だ」

クリス「義務よ!」

ラッセ「たかりか?」

イアン「何やってんだお前ら?」

刹那「お年玉を貰っている」

イアン「要求すんのはダメだぞ」

刹那「なんだと?」

ティエリア「そんな情報聞いていない」

イアン「あれは、あげたいやつにあげる仕組みなんだよ」

刹那「・・・」

クリス「じゃ私帰ろ~っと」

リヒティ「退散ッス~!」

刹那「スメラギ・李・ノリエガの情報と違う」

イアン「この艦ろくな大人がいないな」

ラッセ「そうだな」

イアン「ああ、フェルト、ほれお年玉だ」スッ

フェルト「ありがとうございます」

イアン「おいラッセ」

ラッセ「俺もかよ!」

イアン「刹那とフェルトに渡すくらいしろ」

ラッセ「仕方ねえな」

ティエリア「・・・」

イアン「お前も欲しいのか?」

ティエリア「うん」

イアン「仕方ないか」

刹那「それではスメラギ・李・ノリエガとロックオン・ストラトスから貰ったこのお年玉は」

イアン「あ?わざわざ返すもんでもないしな」

フェルト「でも」

ラッセ「貰っとけ貰っとけ」

ティエリア「そうさせてもらう」

刹那「うむ」

ラッセ「その金をどうするつもりだ?」

刹那「地球に行ってくる」

ラッセ「はぁ!?」

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