男「変な勘違いはやめてくれよな」
ツンデレ「な、…なによ!こ、こっちだって、アンタなんか願い下げよ!」
男「別に幼馴染っていってもただの腐れ縁だしな」
ツンデレ「…っ…」
ツンデレ「そ、そうよ!なによ!?何が言いたいのよ!?」
男「…」スタスタ
ツンデレ「…何よぉ…」
男「…」シコシコ
ツンデレ「…何よぉ…」
男「うっ…」シコシコ
ツンデレ「…何よぉ…」
>>2 続きはよ
>>6
シコシコ何男「よぉ…」
レンツ「…デ…」
女「あらぁ、男くんどうしたのかしら?」
男「な、何だよその猫なで声は」
女「わざわざ私が話してあげているのよ?光栄に思いなさい」
男「へ…へへぇ。…で、何の用?」
女「あら、アナタも無粋なこと聞くのね。今日は私と一緒に帰らない?」
男「いいんですか!?」
女「下僕へのご褒美よ」ニヤ
ツンデレ「……」
ツンデレ「…ねぇ、アンタ」
男「なんだよ」
ツンデレ「よっぽどあの女がお気に入りみたいねっ」
男「あぁ、あのSっ気がたまらん」
ツンデレ「な…っ…」
ツンデレ「ふ、ふん!アンタみたいなのにはあの高飛車女がお似合いよ!」
男「女さんを悪くいうなよ!!」バンッ
ツンデレ「ひっ…」
男「なんだよお前は!」
ツンデレ「…な、なによぉ!アンタが悪いのよ!」
男「いや、お前が悪いね」
ツンデレ「私の、気持ち…ちっとも知らないくせに…!」
女「あらあら、何の騒ぎよ?」
男「女さん!」
女「ふふ、そうよねぇ。男くんと貴女は幼馴染ですもの。仲は良くて当然よねぇ」ニヤニヤ
男(めっちゃニヤニヤしとるでぇ…)
ツンデレ「な、別に私とコイツはそん…」
男「えー!!コイツは本当に腐れ縁!本当に!うん、恋愛対象なわけないだろ」
ツンデレ「…!!」
ツンデレ「バカ…バカァアア……!!」ダッ
女「あらあら」
自宅
ピンポーン
男「はーい」ガチャ
ツンデレ「……これ」
男「お、肉じゃがだ」
ツンデレ「つ、…つ、作りすぎただけだから…仕方なく…アンタに…」
男「…これをもらうのはあまりにお前が惨めだから、てことだからな」
ツンデレ「え…」
男「別にお前が作ったから美味そうとか全然思ってないしな」
ツンデレ「…なによ…人がせっかく…!」
ツンデレ「…ねぇ…」
男「なんだよ」
ツンデレ「女さんと、付き合ってるの…?」
男「いや」
ツンデレ「!」パァッ
ツンデレ「そ、そうよね!アンタなんか冴えないから…」
男「お前も彼氏いないよな、まぁお前は冴えないから出来ないだろうけど」
ツンデレ「っく…ぇぐっ…何よぉ…そこまで言うことないじゃないっ…!」
ツンデレ「…ぐすっ…ひぐっ…もう、口効いてやんない!」
男「こっちもせいせいするさ」
ツンデレ「…っ!ひどいっ…!」ダッ
男「…」
男「…」
男(楽しい…Sの血が騒ぐ…)
男「おっと、俺は女さんにとってはMなんだよな…」
女「男くん」
男「なに?」
女「私の手にキスしなさい」
男「ま、まさかの教室内で?」
女「教室内だからよ」
男「…」チュッ
女「あら♪」
ツンデレ「……!」
ツンデレ「……」
ツンデレ(いいや、アイツから話しかけてくるまで許してやんない!)ブンブンッ
男「アハハ-モットフンデクダサーイ」
女「仕方ないわねぇ。ほら、何か言うことは?」ギュムギュム
男「アアンッ…アリガトウゴザイマ-ス」
ツンデレ「……バカ…」
コピペ
ツンデレ「そ、そろそろ許してあげるわ!私も優しいから」
男「…」スタスタ
ツンデレ「ね、ねぇ!私が許してあげるって言ってんのよ!」グイッ
男「無視解除か、お前が話しかけたから応答してるだけだからな。こっちはあと半年、10年口効かなくても大丈夫だったんだ」
ツンデレ(…私のこと、そんなに気にもとめてないんだ…。口を効かなくても大丈夫な程度の扱いなんだ…)ジワ
ツンデレ「…ねぇ…」
男「なんだ」
ツンデレ「私たち、もっと仲良くしてもいいんじゃないかな…小さかった頃みたいに、いつも一緒で、それで…」
男「あれはまだ子どもだったからな。あれはノーカン、ノーカンだ。腐れ縁だし」
ツンデレ「…バカァ!!なによ!なによなによなによぉっ!!」
ツンデレ「…ひっく…なによぉ…」
ツンデレ「私、何か嫌われることしたのかなぁ…?なんでなのかなぁ…?」
ツンデレ「そうだ…アイツの役に立つことをすれば、きっと…きっと…」
ツンデレ「男ー!」
男「なんだよ」
ツンデレ「あ、朝…、弁当のおかずが余って、寄せ集めだけど…アンタの…」
ツンデレ「か、勘違いしないでよね!別に…」
男「勘違いするなよ。別にお前の弁当だからと言って受け取るわけじゃない。貰えるものは貰うというドケチ根性に基づくものだ」
ツンデレ「…そ、そっか…そうよね…」
男「…」ゾクゾク
女「退屈ね…」
男「そっか」
女「ね、破裂してみてくれないかしら」
男「そ、それは…」
女「そう、じゃあご褒美は抜きよ」
女「してくれたら…たっぷりかわいがってあ♪げ♪る♪」
男「」パァ-ンッ
バトンタッチだ兄弟
男「はっ!?」
ツンデレ「きゃっ!な、何!?」
男「あ、あれ?ここは…屋上?」
ツンデレ「ど、どうしたのよ…?」
男「いや…なんか破裂する夢を見た…」
ツンデレ「は、はぁ?」
男「なんかSな女の子が居て…」
ツンデレ「Sな?」
男「そうそう。それで…うーん、よく覚えてないなぁ」
ツンデレ「そ、そう…」
男「ところでさ…なんでお前……」
ツンデレ「う、うん!」
男「膝枕してんの?」
ツンデレ「な、なによ!文句あるの!?」
男「いや、別にないけど…」
ツンデレ「じゃ、じゃあこのままでもいいでしょ?」
男「ダメ」
ツンデレ「え……」
ツンデレ「な、なんでよぅ…」
男「だってもうすぐ授業始まるし」
ツンデレ「…じゃ、じゃあもうやめてあげるわよ!」
男「あ、いや、ちょいまち」
ツンデレ「なによいまさら…」
男「もうちょっとだけなら、このままでもいいよ」
ツンデレ「…え?」
ツンデレ「…ま、まぁ、アンタがそう言うんならいいわよ!うん、アンタが言うなら…」
男「………」
男「素直じゃないなぁ」ボソッ
ツンデレ「何か言った?」
男「別に」
男「うーん。気持ちいい」
ツンデレ「ひぇっ!?」
男「なんて声を出してるんだ」
ツンデレ「あ、アンタこそ何言ってるのよ!」
男「俺は思ったことをそのまま述べただけだけども」
ツンデレ「うっ……ふ、ふん…」
男「顔真っ赤だぞ」
ツンデレ「あ、赤くないっ!」
男「……授業始まっちゃったな」
ツンデレ「アンタのせいで評定下がっちゃうわ。どうしてくれるのよ」
男「なら俺なんて気にしないで授業出ればよかったのに」
ツンデレ「う、うるさい…」
男「まぁ、俺はお前に膝枕してもらったってだけでも、サボった価値はあったと思ってるけど」
ツンデレ「ひ、ひぇ?」
男「またそれか」
ツンデレ「うぅ…な、なんでそういうことはっきり言えるのよ!」
男「知りたい?」
ツンデレ「べ、別に!」
男「ふーん。それじゃあ俺の好きな人の話でもしようかな」
ツンデレ「……え?」
男「どうした?」
ツンデレ「好きな人……いるの…?」
男「おう。いるとも」
ツンデレ「そ、そうなんだ……」
男「お前も聞いてくれる?」
ツンデレ「……うん」
男「そうか。さて…どこから話したものかな」
男「じゃあ、まずは出会いから話していこうか」
男「その人と出会ったのは幼稚園の頃だった」
男「その人は俺が苦労して建てた積み木のお城を崩してくれやがってさ」
男「それで取っ組み合いの喧嘩に発展してな」
男「先生がとんできて二人ともこっぴどく怒られたもんだ」
男「互いに謝りっこしなさいって言われて、俺は渋々ながら謝った」
男「それ以来、俺はその人に度々ちょっかいを出すようになったんだよなぁ」
ツンデレ「………」
男「その頃はまだ互いに仲も悪い感じだった」
男「関係は変わらないまま、小学校に上がった」
男「俺は小学生になってからもその人にいたずらしまくった」
男「もちろんその人はその度に俺にやり返してきた」
男「だが五年生になったころ、友達にその人のことについてからかわれて」
男「その人のことをあまり構わなくなった」
男「仕方ないよなぁ。小学生だもん」
男「でも、その人はまだ俺に構ってきた」
男「笑ってたかな?まるで俺と遊ぶのが楽しいって顔だった」
男「当時はそんなことにも気付かずにその人に酷いことを言ってしまった」
男「ブスだとか、話しかけんじゃねーよだとか」
ツンデレ「……うん」
男「その人は悲しそうな顔をしていたような気がする」
男「今となっては確かめようもないけど」
男「その人は何も言わずにただ一言」
男「ごめんね」
男「それだけ言って走り去ってしまった」
男「俺は内心やっちまったという気持ちもあったが、すぐにその感情は消えうせた」
ツンデレ「………」
男「小学校ではそれ以来その人と話さなかった」
男「中学に上がり、俺は驚いた」
男「その人と同じクラスだったんだよ」
男「あの頃はもう頭もすっかり冷え、俺は謝ろうと思っていた」
男「それに、あの頃からすでにもう、その人のことを特別に思っていたのかもしれない」
男「俺はとにかく、また小学生の頃のように一緒に遊べる仲に戻りたかった」
男「それで謝った」
男「あのときはごめん、と」
男「その人はあっさり許してくれた」
男「それからまた、前のような関係に戻れたんだ」
男「だが、異変が起きはじめたのはこの頃でな」
男「中3になり、高校受験を考える時期」
男「その人は急に俺にそっけなくなった」
男「どこの高校に行くのと聞いても教えてくれなくてさ」
男「俺が話しかけると時間がないから早くしてだの」
男「あぁ、嫌われちゃったかと思って泣いたのは内緒な」
男「それで、俺とその人の関係は終わりになると思った」
ツンデレ「……泣いたって…言っちゃってるじゃない…」
男「そこにツッコむかね。まぁいいや、続けるよ」
男「終わりになるかと思ったけど、その人から話しかけてくれることもたくさんあってな」
男「俺は困惑した。なんだコイツとも思った」
男「だが、嫌われてはいないと思えて嬉しかった」
男「思春期の男子はな、好きな人からされたことなら些細なことでも喜んじゃうアホな生き物だから」
男「ある日、俺はその人に進学先を聞かれた」
男「俺が行こうとしていた学校は、いわゆる普通校」
男「底辺でもなければ進学校でもない。ふっつうの高校」
男「対してその人は成績がすごく良くて、この辺じゃトップの高校にも楽々合格できるとも言われていた程だ」
男「進学先を聞いたその人は、アンタにはお似合いね。なんて失礼なことをぬかしやがった」
男「だから俺はてっきり、その人は進学校に通うもんだと思っていた」
男「そして俺は無事受験を終え、合格した」
男「今思えばなんで気付かなかったんだろうな」
男「その人も俺と同じところを受けていたんだよ」
男「入学式では驚きのあまり椅子から転げ落ちるかと思った」
ツンデレ「………」
男「驚きもしたけど、それ以上に嬉しかった」
男「中学じゃ結局告白できなかったけど、高校も同じならまだチャンスはあることに」
男「好きな人とまた同じ学校に通えることに」
男「それからもその人はちょいちょい俺につっかかってくる」
男「今までと変わらずに、相変わらず憎まれ口をたたきつつも俺に構ってくる」
男「なんか最近はお弁当まで作ってくれるし」
男「もうなんなんだって感じだ」
男「好きになっちまうじゃねぇか。元々好きだったのに、さらに好きになっちまうじゃねぇか」
男「いい加減、素直になってくれよ」
男「……なぁ、お前もそう思わないか?」
ツンデレ「………」
ツンデレ「……うん」ポロポロ
男「俺はずっと昔からお前のことが好きだったんだ」
ツンデレ「…うん」ポロポロ
男「でもお前はなかなか素直になってくれねぇ」
ツンデレ「…うん」ポロポロ
男「……俺は言ったぞ。お前は正直に言ってくれないのか?」
ツンデレ「……グスッ…ごめん」
ツンデレ「ごめん…なさい……」
ツンデレ「わ、私も……」
男「………」
ツンデレ「私も……男のことが……好きでした」
ツンデレ「ずっとずっと……昔から…好きでした」
男「……ありがとう」
ツンデレ「……グスッ…ごめんなさい」
男「なんで謝るのさ」
ツンデレ「今まで…素直に……なれなくて」
男「別にいいよ……そういうところも好きだし」
ツンデレ「……ありがと」
男「これからはどうするんだ」
ツンデレ「これから?」
男「これからも恥ずかしいときは本心を隠しちゃうのか?」
ツンデレ「な、なるべく素直になれるように頑張ります…」
男「そうか。頑張れよ」ナデナデ
ツンデレ「ひぇっ!?」
男「なんだよ。撫でただけだぞ」
ツンデレ「わ、分かってるけど……」
男「やーい顔真っ赤になってやんのー」
ツンデレ「う、うるさい!」
男「可愛い」ナデナデ
ツンデレ「か!?かかかかかかわかわ……」
男「耳まで真っ赤なのにすごいニヤけてる」
ツンデレ「だ、だって…嬉しい…」
男「そうか。じゃあそろそろ立ち上がりたいんだけど」
ツンデレ「へっ!?あっ!そ、そうだった、ごめん…」
男「よっこいしょういちっと」
ツンデレ「…オヤジくさい」
男「オヤジくさい俺は嫌いか?」
ツンデレ「……いじわる」
男「ごめんごめん」
ツンデレ「男、ありがとね」
男「なんだい薮から棒に」
ツンデレ「素直になれない私のこと、好きでいてくれて…」
男「……あ、あぁ」
ツンデレ「あー照れてる」
男「う、うるさい!」
ツンデレ「今までの私ってこんな感じだったのね」
男「なんだよもう…」
ツンデレ「ねぇ男?」
男「うん?」
ツンデレ「これからも、多分素直になれないときがあると思うけど」
ツンデレ「それでも頑張って正直になるから、よろしくね?」
男「……当たり前」
男「俺のほうこそ、多分素直になれないときがあるだろうけど…」
男「そのときは笑って許してくれよ?」
ツンデレ「当たり前!」
男「じゃあ行くか。大遅刻だけれども」
ツンデレ「うん!早くいこー!ほらほら!」
男「…なんかキャラ変わってる?」
ツンデレ「男のせいだよー!えへへー」
男「……これも悪くないな」
ツンデレ「んー?なにー?」
男「なんでもなーい」
おしまい
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