阿知賀の部室
憧「なにそれ?」
晴絵「テレビの企画でね。阿知賀と清澄でやりましょうって瑞原プロに言われたのさ」
憧「ふーん。テレビの企画なんだ。別にテレビ出るくらいいいけど」
晴絵「ホントにー。憧が阿知賀女子で一番可愛いって評判だからさー。憧に頼もうと思ったんだよ」
憧「わ、私が一番可愛いだなんて……///言われて悪い気はしないわね」
憧「わかったわ、出る。で、清澄と何すんの?」
晴絵「食わず嫌い対決だよ。昔、テレビで毎週やってたけど憧世代だと知らないかもしれないね」
憧「うーん。昔からテレビ見ないからなぁ」
晴絵「食べ物が五品出て来るんだ。その中に一品だけ嫌いな食べ物が入ってると」
憧「それを予想するの?」
晴絵「そうだよ。相手の嫌いな食べ物を予想する。五品中、好物が4品。嫌いな食べ物が1品」
憧「なるほどね。私も嫌いな食べ物をバレないように演技するのね?」
晴絵「そうだね。後でもう一度、選択した品物を食べて貰うから無理なら参りましたって言うんだ」
憧「おっけー☆簡単なルールじゃん。清澄の人って誰?」
晴絵「和だって」
憧「和かー。って、嫌いな食べ物とか聞いた事ないわね」
晴絵「知ってたら対決にならないじゃん(笑)」
憧「ふふっそれもそうね。私も和に嫌いな食べ物とか教えた事ないし、公平な対決になると思うわよ」
清澄の部室
久「ってわけで。テレビに出てよ~お願い」
和「うーん、私でいいんですか……」
まこ「おっ、ワシが出ようか?」
優希「和ちゃんがテレビに出たら、男子の視線は釘づけだじぇ。な、犬」
京太郎「そうだな。胸の大きさにびっく……」
咲「こらっ」ポカッ
久「うちの部は咲も優希含めて、みーーーんな可愛い子ばっかりなんだけどね」
まこ「そうじゃな///」
咲「ないです。ないない」フルフル
優希「今回の企画だと私が不利なんだじぇ」
京太郎「好きな物バレてるからなお前は」
和「うーん。私より部長の方が……」
久「だって私、来年ここに居ないじゃない」
久「阿知賀と清澄って来年、部員入らないと全国大会出れないじゃない?」
和「ええ、そうですね」
久「テレビに出たらいい宣伝になるかなーって。瑞原プロにテレビ番組を紹介して貰ったの」
京太郎「そうっすね。確実に男子部員は増えると思います」
優希「和ちゃん目当ての男子がいっぱい増えるじぇ」
咲「私は男の子より女の子の部員増えて欲しいなぁ」
久「そして!この中で一番テレビ受けするのは和だと思うわけよ」ツンツン
ポヨン
和「どどどどどど、どこ触ってるんですか!訴えますよ///」
久「同性だからセーフセーフ」プニプニ
久「まぁ、そんなわけで出てよ。ギャラも出るし」
咲「うん、和ちゃんが一番いいと思うよ」
和「咲さんも一緒に出て下さいよ」
久「あーごめん。今回の企画では、一人しか出れないの。阿知賀は新子憧ちゃんだって」
京太郎「あぁ、中堅のあの可愛い子か。でへへへ……」
優希「むっ……」
和「なるほど。憧ですか。ならば私が出る方が一番良さそうですね」
久「友達対決ね。ところで、新子さんの嫌いな食べ物って知らないわよね?」
和「全く知りません。久しぶりに会ったら洋服の趣味すら変わってました」
久「それなら問題なんて何もないわね」
まこ「ケッコー結構、いけるもんじゃの」
そして対決の日
宇治テレビのスタジオにて
恒子「さてさて司会は私、スーパーアナウンサー福与恒子と」
健夜「解説になぜか呼ばれた小鍛治健夜です」
恒子「それでは入場して貰いましょう。阿知賀女子から女子麻雀界の若きファッションリーダー新子憧ちゃん16歳でーす」
プシュープシュー、モクモク~
はやり「はややっ☆」キャピ
はやり「太陽消えてなくなればいいのにーー!って駄々こねたら、憧ちゃんキョトン顔だよ!?はやりんお姫様なのにー!あこちんのばかーーーー!ばかばかー!」
憧「どうもー、新子憧16歳です。実家は神社やってます。みなさん来て下さい」ペッコリン
恒子「えー、新子憧ちゃんと瑞原はやりプロのタッグでお送りする白組です」
健夜「新子さんってもしかしてお姉ちゃん居る?」
憧「はい、居ますよ。晴絵と共々お世話になりました」
健夜「うんうん、新子望さんの面影あるよね。似てるかも」
恒子「さてさて、お次は清澄から~」
プシュープシュー、モクモク~
和「どうも、みなさん初めまして。原村和、16歳です」ペッコリン
藤田「今日は食べる側ではなくて残念だ」
健夜(す、すごい露出。胸の谷間がくっきり見えてるよ……)
恒子「長野の若い子のファッションってエロエロだよねー」
健夜「恒子ちゃん!?そんなにハッキリ言わなくても。……まぁ、おじさん達が喜びそうだなとは思う」
恒子「視聴率爆上げ待ったなし!」
和「憧、お久しぶりです。今日は宜しくお願いします」
憧「久しぶりね。もちろん私も負けるつもりないからね。阿知賀女子の名に賭けて」
和「私も咲さんに勝って報告したいので、全力でやらせていただきます」
和「……」バチバチ
憧「……」バチバチ
恒子「はい、二人とも席に座って」
健夜「原村さんの一品目だね」
藤田(これは確か好物の食べ物だったかな)
一品目>>26
イナゴのつくだに
恒子「原村さん、一品目はイナゴのつくだにでございます!」
健夜「ほぇ?」
健夜「ほぎゃああああああああああ!??!!?!??」
和「これは美味しそうな佃煮ですね」ボリボリ
藤田「うん、イケるイケる」ボリボリ
はやり「はやや……」カタカタ
憧「うぇっ……、そういや長野の人ってイナゴ食べるって聞いた気が」ブルブル
和「高級品なんですよ?お二人もどうですか?」ゴリッ
はやり・憧「「ムリムリ、絶対無理!」」
はやり「結構、量も食べてたよ」ヒソヒソ
憧「演技じゃ無理だと思います。白っぽい」ヒソヒソ
恒子「さて、お次は新子さんの一品目です」
健夜「>>31だって」
はやり(確か一品目は好物が来るはず)
茶碗蒸し
はやり「はい、茶碗蒸し」コトッ
憧「わー美味しそう」
憧「いただきまーす」パクパク
和(普通に食べてますね)
藤田(卵が駄目だったりするのかな……。しかし、嫌がる素振りは見せてない)
憧「あー、美味しかった」
キンクリ
健夜「次は原村さんの三品目だね」
藤田「>>34」
藤田(確か四品目まで好物が続いたはず。ここは演技せず自然体で食べれるな)
うなぎ
藤田「上重さんだ」
ガラガラ
漫「誰がウナギや!……あっ、これウナギの蒲焼きです」コトッ
和「ど、どうも」
憧「あの人、姫松の先鋒よね」
はやり「このためだけに大阪からやって来たらしいよ」
和「ん~~~、美味しい。精が尽きますね」パクパク
藤田「今や鰻は高級品だからな。それ、日本産の鰻だぞ」
憧「すごーい。今年は中国産しか食べて無いのに私」
はやり「少し食べてもいいかなぁ?」
和「どうぞ」
はやり「これは美味しい☆」パクパク
憧「ホントホント。シズに食べさせてあげたい」パクパク
はやり「どうだろうね。演技かもしれないね」
憧「私も正直、自信ありません。白だと思いますけど……」
健夜「続いては>>40です」
憧(ついに来たか)
はやり(三品目は憧ちゃんが嫌いな物。演技力の見せ所だよ~)
青汁
健夜「続いては青汁です」
和「なんと」
藤田「えらい健康的なJKだな」
憧「ハハハハ……、健康には気を使ってますからねー」
はやり「はい、青汁。もちろん甘くない青汁だよ☆」コトッ
憧「さ、さっすがはやりん。甘い青汁なんて青汁じゃない!わ、わかるわ」
和「染谷先輩の髪の毛みたいな色してますね」
藤田「うむ、見るからに苦そうだ」
憧(ど、どうしよう……。チロっと舐めて終わりとか怪しいわよね)
はやり(一気に行った方が楽だと思うよ)
憧(一気?はぁ~~~!?無理に決まってるじゃん)
はやり(でもでも、チマチマ飲んでたら嫌いな物ってバレちゃうし。一気にカタをつけた方がバレないと思うよ)
憧「……」
憧「……」
憧「やるわ、私」
憧(やーーーーーってやるわよ!)
憧「……」ゴクリ
憧「んぐっ…んぐっ……」ゴクゴク
憧「おおふっ……」クラッ
憧(やばい、頭の中がフラフラして来た……。こんな不味い飲み物、人間の飲み物じゃない)
憧「うっぷ」
憧(駄目。このままじゃリバースしちゃうかも……。ああ、そうだ。シズのオシッコって考えよう)
憧「シズのオシッコシズのオシッコシズノオシッコ穏尿」ブツブツ
憧「かぁーーーーーー、マズイ、もう一杯!」ドン
藤田「おっ、不味そうだな。よし飲め」
和「私がつぎますね」トクトク
憧(ふんぎゃああああああああああ)
憧は結局、三杯も飲まされたのだった
キンクリ
健夜「いよいよ、最後の品物ですね」
恒子「うん、ホントにこの中に嫌いな物が一品混じってるんだよね?私には全然わかりませんッ!」
健夜「私は目星つけたよ。もちろんこの最後の品物見るまでわからないけど」
恒子「同時に行きましょう」
はやり「>>49」
藤田「>>51」
藤田(これまで原村は四品続けて、好物を選択した。そして最後の品。これが原村の嫌いな物だ)
藤田(さて……原村の演技次第と言った所か)
シズのつくった不格好なおにぎり
ミルク
恒子「新子さんサイドはおにぎりです!」
藤田「普通だな」
和「にしてもボロボロですね、このおにぎり」
藤田「美味しそうには見えんわな」
はやり「ちょっと試食……、うえっ、これしょっぱい」ペッペッ
はやり「絶対、塩つけすぎてる。ADさーん、ちょっとこれ処分してコンビニでおにぎり買って来て」
憧「ホント?こんなの誰が作ったのよー」
恒子「ここでVTRです」
VTR
玄『穏乃ちゃん、テレビ局の人が穏乃ちゃんに料理作って下さいって』
穏乃『私ですか?』
宥『穏乃ちゃん指名なの。私達は手伝う事も出来ないよ』
穏乃『私、料理できないので……、カップラーメンでいいですか?』
灼『流石にカップラーメンは料理にはならないと思う』
穏乃『どうしようかな……。和菓子なら作れるかもしれないけど』
玄『おにぎりでいいんじゃないかな?』
灼『いいと思う。それなら誰でも作れるし』
宥『そうだね。おにぎりなら誰でも作れるよ』
玄『じゃあ、穏乃ちゃん頑張るのですよ』
そして台所に穏乃一人残されて
穏乃『えーと、まずは塩つけてっと』ベタベタ
穏乃『よくわからないから手の平いっぱい』
穏乃『お団子を作る要領でこねくり回す』ギュギュ
穏乃『おにぎりって丸ばっかりじゃつまんないよね。四角に挑戦してみよう』ニギニギ
穏乃『具は何にしようかな。アンコでいいか。高鴨和菓子で一番高いアンコ』ギュギュ
穏乃『具に団子も入れてみよう。おむすび団子』ニギニギ
~~~~~~~~~~~
恒子「作ったのは阿知賀女子の高鴨穏乃ちゃんでしたー」
和「穏乃、おにぎりすら作った事なかったんですね」
藤田「これ、具にアンコとか入ってるのか……。食えるわけない」
はやり「これが本当の食わず嫌いだよねー。ムリムリ。おにぎりってお題だから、他のでいいよね?」
和「いいですよ」
憧「……」
憧「どいて」
はやり「ADさん、早く下げて」
AD「はい、食器ごとこのゴミ箱に入れて下さい」ササッ
はやり「うん」ポトポト
ガッ
憧「それは私のおにぎりだ!!!!!!!」
ガサガサ
はやり「ご、ゴミ箱を漁らない方がいいと思うよ」
和「そうですよ。汚いですって」
憧「いいの!私はこのおにぎりがいいの。いいえ、このおにぎりじゃなきゃ駄目なの!」ガツガツ
憧「多少、塩辛くたって」モキュモキュ
藤田「かなり体に悪いと思うが」
憧「具にアンコが入ってようと」モグモグ
和「おにぎりにアンコですよ?しかも塩辛いおにぎりですよね」
憧「形なんか気にして無い」ゴックン
はやり(よーく見たら、髪の毛入ってね?茶色の長い髪の毛)
憧「素晴らしいおにぎり!私だけのおにぎり!あ~~~~~~~、美味しかった」ニコッ
はやり「食べきっちゃった」
和「oh……」
藤田「とりあえず四品の中から選べばいいのか」
憧「さぁ、次は和の番よ」
はやり「何だっけ?ミルク?」
和(ついにやって来ましたか)
藤田「原村の胸を見てみろ。この胸でミルクが嫌いなわけないだろ!」
憧「牛乳ばっかり飲んでるから胸が大きくなったって言いたいわけですか?」
はやり「はやや~、私も小学生の時からムサシノ牛乳にハマって、ずっと飲んでたらこんなに育っちゃいました☆」プルルーン
憧「牛乳とかチーズとかって駄目な人は駄目だからね」
はやり「そうだね。そう言う人、はやりの友達にも居るよ☆」
藤田「原村、グイと飲み干してやれ。ミルク好きをアピールするんだ」
和「ま……任せて下さい」
和(ミルクは咲さん達が用意してくれるらしいですからね)
和(私も咲さん愛でミルクくらい何リットルでも飲み干してやりますよ)
清澄メンバーが待機してる楽屋
久「須賀君、例の物は持って来てくれた?」
京太郎「うっす。一週間分、溜めて来ました」
久「咲、オススメの牛乳は買って来た?」
咲「はい。私が愛用してるムサシノ牛乳です」
久「よろしい。じゃあ、ミルクのトッピングを始めます」
久「まず須賀君のミルクが沈殿しないように、牛乳の方を沸騰させます」
咲「はい」グツグツ
久「では煮えて来たので須賀君のミルクを投入します」
京太郎「一週間分ですよ、結構多いです」トロトロ
咲「このミルクは海の匂いがするね」
久「須賀君の体内で作られるミルクよ。タンパク質が多くて、お肌がツルツルになるのよ」
咲「へぇー、飲んで見たい」
久「多分、不味いから辞めときなさい」
久「では、よーーーーーーーく混ぜます」
咲「わかりました」クルクル
京太郎「……」シコシコ
久「須賀君、最後の仕上げが出来たのね?」
京太郎「はいっす。フィニッシュしたいので、咲か部長の胸でも見せて欲しいです」
咲「ええっ///むむむむむ、無理に決まってるよーーー」
久「仕方ない。私が見せてあげるわよ」
久「これが最初で最後よ?はい」ポロン
京太郎「うおおおおおおおおおおお、部長のビーチク!ビーチク!!」シコシコ
ドピュウウゥゥゥゥゥ
久「完成。清澄特製ミルク。後は時間まで冷やしとくだけ」
咲「き、京ちゃんのミルクってアレの事だったんだ////」
京太郎「はぁはぁ……、俺の遺伝子が和の体内に入って行くのか……ウェヒヒヒヒ」
阿知賀メンバーが待機してる楽屋
穏乃「交わした約束忘れないよ♪目を閉じ確かめる~押し寄せた闇振り払って進むよ~♪」
玄「穏乃ちゃん、ご機嫌だねー」
灼「おにぎり全部食べて貰えたのがうれしかったらしい」
宥「憧ちゃん、勝てるといいね」
穏乃「大丈夫ですよ、約束しましたから。勝つって」
恒子「はい、最後の品物のミルクが届きました」
咲「こ、コンニチワワ」カチン、コチン
藤田「宮永さんが持って来てくれたのか」
和「咲さん、ありがとうございます///」
咲「私、モニターで見てたけど全然わからなかったよ」
和「80%くらい青汁ですね。まぁ、任せて下さいよ。この勝負、私が貰いました」
咲「うん、頑張って。はい、清澄特製ミルクだよ」ススッ
和(憧が一気飲みしてたのです。私も一気飲みで誤魔化します)
和(大丈夫。咲さんの母乳だと思えば、ミルクくらい何てことないです)
和「んぐっ……ごくっ……ごくごく」
和「んんんっ!?」ピキーン
ガシャーン!
和「」ピクピク
咲「きゃああああああああ!和ちゃんが泡ふいて倒れた!」
京太郎の精子を全力で和のiPS細胞が拒んだため、和は痙攣を起こして病院に運ばれた。
対決は阿知賀の不戦勝となった。
終わる
このSSまとめへのコメント
安価ただのミルクなのに何勝手なことしてんのアホ作者は