エレン「お前ら、ナニヤってるんだよ!」(30)


エレン「はぁ、暇だな。ミカサもアルミンも掃除当番かよ」テクテク

エレン「心配だな。ジャンも同じ当番らしいし」テクテク

エレン「確か、掃除場所って『第一倉庫』だったよな・・・あ、ここじゃん」

エレン「・・・別に掃除を手伝うくらい良いよな? よし」ソーッ

『ひゃっ!? もう止めて・・・ひっ、ちょっ、あぁ!』

エレン「」

エレン(え? なにこの声?)

『そこは・・・ダメだっ、てばぁ・・・』

エレン(何で喘ぎ声が聞こえんだよ!?)

『あっ・・・うぅ・・・』

『止めてほしいのなら、やり返せば良い』

『そ、それはっ』

『出来ない? アルミン』

エレン(ってアルミンかよぉぉぉ!?)


『だって・・・ミカサが後ろから・・・はぅ!』

エレン(で相手はミカサァァァ!?)

『お願い、だから・・・もう止めっ、て・・・っ』

『楽しいからダメ』

『そんなぁ!?』

エレン(そんなぁ!?)

エレン(てかあいつ等いつの間にデキてたんだよ。おかしいだろそんな素振り一度も見せなかっただろ!)

エレン(アルミン、お前この間猥談したとき「金髪が良い」とか言ってたじゃねぇか。ライナーやベルトルトと好みが合って「じゃあエロ本貸し借りしよ!」とかはしゃいでたじゃねぇか。
なんでミカサ? なんで黒髪のミカサ?)

エレン(ミカサもこの間「私はエレンがいてくれればそれで良い」って言ってたじゃねぇか。ミーナに恋バナ振られたとき「私はエレンを守るために強くならなければならない。ので、恋愛をしている暇はない」とか言ってたじゃねぇか。
アルミンとあんなことする暇はあんのかよ! 矛盾してんぞこら!)


『んっ・・・ひゃぁ!』

『なるほど。ここが弱いの』

『アハハッもうダメだってばぁ!』

『ふふっ』

エレン「・・・・・・」

エレン(俺がこんなに怒ってるのに、二人はキャッキャッウフフイチャイチャラブラブクソくらえ!)

エレン(もう扉バーンッ!って開けて空気ぶち壊してやろうかな。うんそうしよう)

『おい、お前らいつまでヤッてんだよ』

エレン「!?」

エレン(この声は・・・!)

『すまない。ついつい手が止まらなくて』

『ちょっ、ミカサもう手ぇ止めて!』

『予想以上にアルミンの反応が良くてつい』

『助けてよぉ! ジャン!!』


エレン(ジャン居たのかよ! よく今まで耐えてたな。てかあいつ等人に見せてヤッてるとか上級者だな・・・)ゴクリ

『普通に脱出すれば良いだろ』

『ミカサにガッチリ捕まって・・・ひゃあ!?』

『・・・ミカサ、早く掃除終わらせて後からヤれば良いだろ。離してやれ』

『む・・・分かった。ここら辺は大方終わった。そっちは?』

『まだちょっと棚辺りがな』

『なるほど』

『助かった・・・』

エレン(ナイスだジャン! よく終わらせてくれたな! 後でお礼しよ)


『それっ!』

『うわぁ!?』

エレン(新しい声!? 一体・・・)

『そーれそーれ。ジャンどうだー?』

『ちょ、クリスタいきなり止め、ひゃっはは』

エレン(クリスタだとぉぉぉ!?)

『ふぅ』

『クリスタもしたくなったの?』

『ついつい楽しそうで。ごめんね、ジャン』

『・・・・・・別に良いけどよ』

エレン(いや待てナニをしたんだよ!? この少ない時間にナニをしたっていうんだ!? くそう気になるジャン爆発しろ)


『私、ミカサがアルミンにしているのを見て、衝動を抑えられなくて・・・嫌だった?』

『そんくらい良いっつの』

『あはは、ジャンはミカサにやられてる僕を見て羨ましかったんだろ?』

『はぁ!? 急に何を・・・』

『そうだったの?良かったぁ』

『べ、別に・・・』

エレン(おいいきなりどういう展開だ。ていうかクリスタはジャンにナニをしたんだ。はやくジャン爆発しろ)

『言ってくれれば、ジャンにもしてあげたのに。なんなら今から・・・』

『いや、いいから! それより掃除しようぜ!! な?』

『せっかくのチャンスだったのに・・・』

『うっせぇアルミン!』


『ミカサ、ジャンはしてほしいみたいだよ?』

『そう。だったらしよう』

『いや待て!』

エレン(いや待て!)

エレン(なに軽々しくしようとか言ってるんだよ! いつからそんな女になったんだミカサ!)

『遠慮しなくていい』

『そ、そういう事じゃなくて・・・』

『ジャン抑えました!』

『いけミカサー!』

『ふっふっふっ』

『止めろ、ガチで・・・・・・!』


エレン(家族がこんなことしている所を俺は黙って聞いているしかないのか。道を踏み外している家族は救う、そうだろ!)

エレン(というかジャン爆発しろぉぉぉぉぉ!!)

ガラッ!!

エレン「お前ら、ナニをやっている!」

ジャン「こちょこちょは勘弁してくれ!!」

エレン「・・・・・・」

アルミン「・・・・・・」

ミカサ「・・・・・・」

クリスタ「・・・・・・」

ジャン「・・・・・・」

エレン「・・・・・・え?」

―――
――


クリスタ「エレンが手伝いに来てくれたおかげで助かっちゃったね」

ジャン「いきなり叫びながら入ってきたのはびっくりしたけどな」

アルミン「本当だよ。一瞬教官かと思っちゃった」

ミカサ「独りが寂しかったから来たの?」

エレン「・・・・・・」

エレン「・・・・・・お前らさ。なんでこちょこちょしてたの」

クリスタ「今、女子の間で流行っているの」

ジャン「こちょこちょの何が楽しいんだよ」

アルミン「その割には残念そうだけど」

ジャン「はぁ!? んな訳ないだろ///」

ミカサ「惜しかった」

エレン「・・・・・・」

エレン「・・・・・・オヤスミ」

翌日

エレン(昨日なんてなかった)

アルミン「エレン。今日は嵐で立体機動がなくて残念そうだね」

エレン「あぁ。それどころか外の訓練全部なかったんだから、体が鈍ってる気がしてならねぇよ」

アルミン「あはは。でもこの機会に体を休ませなきゃ」

エレン「まぁ、体は休めるかもしんねぇけどよ・・・。頭は休めねぇよな?」

アルミン「講義は早めに終わったんだし、この量の課題を終わらせるにはこういう時間にコツコツとしなきゃ、ね?」

エレン「ちょっとぐらい休ませろ。もう計算ばっかりで嫌だ」

アルミン「そう?」

エレン「なんでそんなサラサラ解けるんだ? アルミンの頭おかしいだろ」

アルミン「失礼な!」

エレン「あぁーもう気分転換に外行ってくる!」ダッ

アルミン「え、ちょ、外は嵐だよ!」


エレン「クソッ・・・」ポタ ポタ

エレン「外が嵐だったこと忘れてた。全身ビチャビチャで気持ち悪・・・」ポタ ポタ

エレン「はぁ、戻るか・・・ん?」

エレン「あの教室、明かりが・・・?」



エレン(教室前まで来ちまった)

エレン(とりあえず聞き耳立てるか)ソーッ

『もう一回! もう一回しよう』

『アニ。もう無理だろ』

『やだ。ねぇもう一回しようよライナー』

エレン(アニとライナーか。しかし何をしているんだ?)

『しょうがないな。じゃああと一回だぞ。ベルトルト、よろしく』

『あぁ分かった』

エレン(ベルトルトもいるのか)


『準備は良い?』

『俺は良いぞ』

『私も』

『――はいっ』

『・・・っ』

『おぉ・・・』

『んっ・・・んんー!』

『よっと』

『あぁ! もう!』

『ハッハッハッ』

『酷い。急に押し倒すなんて』

エレン(は?)

『いやそういうものだろ』

エレン(は?)


エレン(押し倒す? ナニをヤっているんだコイツ等!)

『チッ。じゃあもういい』

『なんだ? もう終わりか?』

『ベルトルト、あんたもヤるよ』

『えぇ? 三人でやるの?』

エレン(3P? 3Pなのか?)

『おいおい。3人は流石に無理だろ』

『イケるよ。ベルトルトがそこだったら』

『それ完璧アウトだろ!』

エレン(あぁアウトだ。間違いない)


『僕は構わないけど・・・』

『俺が構うだろ!』

『ライナーうるさい。ほら、準備』

『くそ・・・・・・』

『じゃあ僕はここでいいのかな?』

『うん。・・・流石だね。おっきい・・・』

エレン「」

『む。大きさは俺も同じくらいだ』

『いや、ベルトルトの方が大きいよ。見ればわかるでしょ』

『そんな変わらんだろ』

『ライナー。僕の方が大きいから』

エレン(そうだ・・・洗い場でチラッと見た。ベルトルトはデカかった。ライナーは普通だった。いや、ライナーもデカい方だろう。しかしベルトルトと並ぶとやはり・・・)

エレン(となれば、俺なんか極粒だ。悔しいが、もう俺は見たんだ・・・・・・現実を。やっぱり女はデカい方が好きなのか・・・)


『・・・・・・別に大きさが全てじゃないだろ』

エレン「!」

『なにそれ負け惜しみ?』

『まだ負けてねぇ! 勝負はここからだ!』

エレン(アニキ・・・! そうだよな。大きさが全てじゃないよな。はは・・・大切な事、忘れてたな)

『ライナー、やるんだな!? 今! ここで!』

『あぁ!! 勝負は今!!ここで決める!!』

エレン(いけ!ライナー! アニをヤっちまえ!!)

『んーっ!やぁ!』

『ぐっ・・・』

『んっ・・・。ちょっと、ベルトルト。ちゃんと動かしてよ』

『あ、ごめっ・・・。でもこの姿勢、地味にキツイ』


『私、も・・・キツ・・・ッ』

『分かった。じゃあいくよ』

『く・・・っ』

『うん』

『・・・っ』

『うわぁ!』

『やったね。ベルトルト』

『あぁ。やっぱり大きい方が有利だよね』

エレン(そんな・・・)

『負けたのか・・・俺は・・・』

エレン(アニキが・・・負けるなんて・・・)

『大体、卑怯だぞ! そんな手!』

『戯言は聞きたくないね』


エレン(俺は・・・なんでデカくなくてもいいなんて思ったんだ・・・? デカい方がみんな良いに決まってるっていうのに・・・)

エレン(そうだ・・・。俺は・・・・・・欲しかった)

『2対1の時点でズルだろ!』

『あーあー聞こえなーい』

エレン(俺が小さくないっていう確信が。もうたくさんなんだ。惨めな思いをするのは・・・)

エレン(だから、大きさが全てじゃないって・・・そう、思いたかっただけなんだ)

エレン(そっちの方が、都合が良いから)


ガラッ

エレン「ナニヤってるんだよお前ら!」


ベルトル「!?」ビクッ

アニ「は?」

ライナー「・・・いや、何をやってるかって言われると・・・」

アニ「腕相撲だけど」

エレン「・・・・・・」

ベルトル「・・・・・・」

アニ「・・・・・・」

ライナー「・・・・・・」

エレン「・・・・・・」

エレン「フッ」

ベルトル「?」

エレン「失礼しました」ガララ

ピシャッ


エレン「・・・」

エレン「・・・っ」ダッ


ザアアアアアアアア

エレン「うおぉぉぉおおおおおおおおお!!」

ザアアアアアアアア

エレン「うおぉぉぉおおおおおおおおお!!」

ザアアアアアアアア

エレン「バッカァヤロォオオオオオオオ!!」

ザアアアアアアアア





終わり

短いけど以上です。
最後まで付き合ってくださりありがとうございました。

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