澪「もしかしたら今頃律は誰かと性の六時間を…」(242)

澪「…」ソワソワ

澪「…」ソワソワソワソワ

澪「…」ソワソワソワソワソワソワ

澪「だーっ!!ダメだ!落ち着かない!」

一週間前

唯「今年のクリスマスどうするー?」

律「どうすんべ」

紬「あ、あの…私、今年はどうしても実家で過ごさなくちゃいけなくて…」

唯「えー!」

紬「寮に入ってから両親とも全然会ってないから何が何でも年末は帰ってきなさいって言われてて…本当にごめんね!みんなと過ごしたいのは山々なんだけど…」

澪「まぁそういうことなら仕方ないな。ムギ抜きで何かやるのも悪いし、今年はみんな実家で過ごすか」

唯「…だねー。あー憂の料理楽しみだなぁ」

律「んじゃあ私もクリスマスは自分の好きに過ごすか」

澪「好きに?…って何か予定あるのか?」

律「ん…まぁ、ちょっとね」

澪「ふーん……」




現在


澪「うわあああああああ!!律が今何してるか気になって頭がおかしくなりそうだ!!」グルグル

澪「何だよ予定って…。何だよ予定って!!」

澪「メ、メールしてみようかな…」

澪「…」ポチポチ

『メリークリスマス!!今年もよろしくな!!』

澪「…ダメだな、テンション高すぎるしこれじゃ新年の挨拶だ…」

澪「…」ポチポチ

『おはよう律!元気か?私は元気だぞ』

澪「…意味がわからないな。やっぱりここはいつもどおりに…」

澪「…」ポチポチ

『今なにしてる?』

澪「…いや、でも正直に答えてくれるとは限らないしな…」

澪「やっぱ電話、か…」

澪「いや、でも…」

ホワンホワンホワワワーン

私『もしもし律?今何してる?』

律『え、あ、お、おう澪!今は家でテレビ観てるよー』

私『そっか。いや、それならいいんだ。じゃ、またな』

律『う、うん。また正月になー。じゃ』

         おーい律、誰と電話してるんだー?

私(えっ、男の人の声…?)

律『やべっ、じゃーな澪!おやすみー!』

ピッ ツーツーツー

私『もしもし?もしもし律!?』

私『りつーーーーーーーーっ!!』



澪「い、いやだ…そんなのいやだ…」

澪「……」

澪「ま、まぁ冷静に考えて律に彼氏なんてできるわけないよな!」

澪「アラフォーまでとか言ってたし、彼氏できたら私に最初に話すって約束したし」

澪「きっと予定って言うのも聡と映画でも観に行くだけだよなーあははは」

澪「うん、気にしない気にしない。大体律がクリスマスイブに何してようと私には全然マッタクなんにも関係ないんだし」

澪「さーて妖怪人間ベムでも観るかー」

澪「…」

澪「…」

澪「…」

澪「…」

澪「…」ピポパ

プルルルルル プルルルルル



律『もしもし?』

澪「あ、り、りりりりり律?」ドキドキ

律『どしたー?』

澪「い、いや…大した用は無いんだけど…今何してるのかなーって。あは、あははは…」ドックンドックン

律『え?あ、あー…家でテレビ観てるよ』

澪「ほっ本当か!?本当に今家にいるのか!?」

律『も、もももちろん。ほら、テレビの音!』

     オ、オレタチャヨーカーイニンゲーン♪

律『な?』

澪「そ、そっか」ホッ

澪「いや、ならいいんだ。うん。そっかそっか、テレビか。私も今観ようとしてたところだよ」

律『へ、へぇ…。じゃあ澪も今家か?』

澪「うん。あ、家っていうかまだ寮の部屋なんだけどな。明日の昼からは実家帰るけど」

律『そ…そうなんだー。あははは…』

澪「……」

律『……』

澪「律…何か焦ってないか?」

律『ぜ、ぜぜぜ全然!?なななにを焦ることがあるんだよわっけわかんないぞー澪ー』

澪「本当に家にいるんだな?他に誰もいないよな?」

律『だからそうだって言ってんじゃん!ほら、テレビの音!』

    サァ、フィギュアダンシフリー、イヨイヨフリーデス!

澪「……うん」

律『も、もう切るぞ?』

澪「え?あ、ちょっと待っ」

プツッ

ツーツーツー

澪「……」

寮の外


律「あっぶねー!いきなり電話してくるんだもんなあいつ!」

紬「大丈夫?バレてない?」

律「た、多分大丈夫。ちょっと怪しまれてたけど…」

唯「うぅ~寒いよりっちゃん…」

律「つーか唯っ!何でムギがベムのフリしてたのにフィギュアスケートのマネすんだよ!バレたらどーすんだっ」

唯「だって私、ベム観てないんだもん」

律「まったく…。まぁいいや、じゃあ予定通り澪の部屋の電気が消えるまでここで待機するぞ」

紬「ラジャー!……ヘックシッ」

律「唯、作戦は覚えてるな?」

唯「うん!えっと、えっと……何だっけ…」

律「……はぁ。しょうがねーなー。また最初から説明するぞ?」

10日前

澪「よいしょ、よいしょ」ズルズル

唯「ねえねえ澪ちゃん。それなに?」

澪「ん?これ?靴下だけど」

唯「ずいぶん大きいね~。澪ちゃん、足何センチあるの?」

澪「いや私が履くんじゃないから!クリスマス用の靴下だよ」

唯「クリスマス用?」

澪「唯は今年サンタさんにプレゼントのお願いしないのか?」

唯「へ?」

澪「枕元に靴下置いておかないとサンタさんにプレゼント貰えないんだぞ。唯も靴下の準備しておきなよ」

唯「み、澪ちゃん…?」

……………………
……

紬「え?じゃあもしかして澪ちゃんってまだサンタさん信じてるの?」

唯「どうやらそうみたいなんだよ~…。夢を壊しちゃカワイソウだから私なにも言えなかったや…」

律「あ~…そういや中学の時にサンタさんはいるって主張してクラス中に笑われてたっけなぁ」

紬「澪ちゃんらしいわぁ」

律「澪のお父さんもお母さんも毎年ちゃんとバレないようにプレゼント用意してたみたいだし、いまだに信じてても不思議じゃないな…」

唯「澪ちゃん愛されてるんだね~」

菖「…ね、ね、ちょっといい?」

律「ん?」

菖「それってまずくない?今まではお父さんとお母さんがプレゼント用意してあげてても、今私たち寮じゃん。誰が用意するの?」

紬「あっ!」

紬「確かにまずいわ…」

唯「え?なになに?どーゆーこと?」

律「澪は大学一年にしてサンタ神話が親の偽装だったと知ってしまうことになるな…」

唯「あー!なるほど!」ポン

菖「どうするの?このまま真実を教えちゃう感じ?」

紬「うーん…」

律「親友としては真実を教えてやりたいところだが…でも果たして澪がそれに耐えられるかどうか…」

紬「私は小学校低学年の時には知っちゃったけど、むしろ親が夢を与えてくれてたんだって思って嬉しかったわ」

律「そういう捉え方もあるけど澪がそうなるとは限らないしな…」

唯紬「…」

律「ここは私達がプレゼント用意してやって澪の夢を守ってやったほうがいいのかも…」

菖「だよね!うんうん、それしかない!じゃ、結果報告よろしくね♪」

律「はぁ~もー…お前楽しんでるだろ」

菖「幸にも話しておくから面白い結果待ってますよ律さん!じゃ、そーゆーことで!」ウププ




紬「で、どうするのりっちゃん?」

律「プレゼント用意するにも、まず澪がサンタさんに何をお願いしてるかを知らないことにはどうしようもないな。唯、お前澪が何お願いしてるか知ってるのか?」

唯「んー、そこまでは聞いてなかったや。でもおっきい靴下だったからけっこう高いものなんじゃないかなぁ」

紬「アンプとか?」

律「ベースアンプシュミレーターとか、か…。うーん…」

唯「じゃあ澪ちゃんのプレゼントのためにバイトする?アンプ買うお金なんてないよね?」

律「いやいや、まだプレゼントが何かわかんないだろ。大金出してハズレだったら目も当てられないぞ」

紬「どうにかして澪ちゃんから聞き出さないとダメね」

ガチャ

澪「なんだ、みんなここに集まってたのか。いないから探しちゃったよ」

唯律紬「うわ!?」ビクッ

澪「なんだよ大きい声出して…」

紬「な、なんでもないわ澪ちゃん!」

律「そそそそうそう!ただダベってただけだし!」

唯「い、いやー!澪ちゃんよくおいでなすった!ささ、座って座って!ほらお菓子がいっぱいあるよー!」

澪「?」

律(おい、チャンスだぞ)ヒソヒソ

紬(そうね。飛んで火に入る夏の虫。今は冬だけど)ヒソヒソ

唯「え?虫?虫いるの?どこ?」

澪「ひっ!?む、虫?!」

律(バカ!そうじゃなくて澪が欲しいプレゼントを聞き出すチャンスだろ。今のうちに聞いておこうぜ)ヒソヒソ

唯(なるほどなるほど)ヒソヒソ

澪「な、何コソコソ話してるんだ?私も混ぜてよ…」

律「あ、あー!悪い悪い!いやさぁ、今年はサンタさんに何をお願いしようかなーって話してたんだよ」

紬(早速いったわねりっちゃん!)

澪「ああ、その話か。私はもう決めたぞ」

唯「ほほう!澪ちゃんは何をお願いしたのー?」

澪「え…?な、ナイショ…」

律「まぁまぁそう言わずに~。私達の仲じゃん?」

紬「私も澪ちゃんのお願い知りたいなー」

澪「ダ、ダメ!絶対笑うもん…」

唯「笑わないよー。ささ、話してごらんよ!」

澪「じゃ、じゃあみんなのお願い教えてくれたら話すよ。律は何をお願いするんだ?」

律「へっ?私!?」

澪「みんなが教えてくれたら私もちゃんと言うから」

律「い、いやー…私は…」

律(まずいまずいまずい。なんも考えてねーよそんなの。でも何かテキトーに言っておかないと澪のお願いを聞き出せないし…)

律「えーと…えーと…」

律「か、彼氏…かなー」

唯澪紬「え」

律(ぬおおおおおおおお!!なぜよりによってこんなややこしくなりそうなウソを私は…!!)

唯「りっちゃん…彼氏欲しかったんだ…」

紬「りっちゃんって寂しがり屋だったの…?」

律(ちげーよ!デマカセに決まってんだろ!察しろ!)ヒソヒソ

澪「か、彼氏……律に彼氏……?」

律「ぬあーーー!もう!大学生なんだしそれくらいいいだろ!さ、次いけ次!ムギは何をお願いするんだ!?」

紬「私は温泉旅行かなぁ」

唯「おお!ムギちゃんしぶい!」

律「ほうほう温泉旅行ね!いいねいいね!唯は?」

唯「うーん…何にしようかなー…えーとねー…うーんと…」

律(なんでもいいからサクッと言え!澪のお願いを聞き出すのが目的なんだからな!)ヒソヒソ

唯「おお!じゃあ私はおいしいケーキで!」

律「そっかそっか!うんうん!じゃあはい、次澪!何をお願いするんだ?」

澪「り、律…本当に彼氏をお願いするのか…?」

律「いやもうその話はいいって!じゃあCD!私はCDお願いするから!ほら、早く、澪の番だぞ!」

澪「う、うん……。絶対笑わない?」

律「笑わない笑わない」

澪「……た、体重47キロ以下の身体…///」ゴニョゴニョ

唯律紬「ほほ~…」

……………
……


律「さて、澪も部屋に戻った事だし作戦会議だ。結論から言おう。無理だろコレ」

紬「そんな!諦めたら澪ちゃんのサンタさんの夢がアブクになって消えてしまうわ!」

律「どうしようもないだろ澪の体重なんて!つーか靴下の大きさ全然カンケーないじゃん!」

唯「澪ちゃんのぶんのお菓子を私が全部食べれば体重減るんじゃないかな!」

律「そんなすぐ痩せるか!ていうかお前がお菓子食べたいだけだろーがっ」

律「……んぁ~もー…ダメだ…。まさか物以外をお願いしてくるとは…」

唯「りっちゃんも彼氏って言ってたじゃん」

律「だからありゃその場しのぎのウソだっちゅーに!」

紬「はい!りっちゃん!」

律「はい琴吹さんどーぞ」

紬「澪ちゃんに体重計をプレゼントするのはどう?47キロ以上に針がいかないように細工した体重計を」

律「あ、なるほど…」

唯「さすがムギちゃん!体重計に細工なんて私とりっちゃんにはない発想だよ!」

紬「ふふ…私、探偵ドラマをよく観てるから」

律「で、細工って具体的にどーすんの?」

紬「針の根本に引っかかるような物…そうね、ボンドか何かで塊を仕込んで、47キロのところで止めるの」

律「ふむ…」

唯「どうですかりっちゃん隊員。いけそうですか?」

律「よし!それなら私らでもやれそうだ!ナイスだムギ!」

紬「やったぁ!」

現在
寮の外

律「というわけだ。私らの作戦は澪が寝静まった後に澪の部屋に忍び込んでこの体重計を枕元の靴下の中に入れる事!」

律「このためにわざわざクリスマスイブにパーティーとかしないように予め芝居までしておいたんだ。失敗は許されない」

唯「おおー!思い出したよりっちゃん!」

律「うむ!……イーックシ!」ズズッ

紬「それにしても寒いわね」

律「くそー…まだ澪の部屋電気点いてるな…。早く寝ろよ…」

唯「澪ちゃん何してるんだろ?」

律「そういやさっきテレビ観るとか言ってたな…」

澪の部屋

澪「あやしい…」

澪「どう考えてもあやしい!」

澪「さっきの電話、焦ってたとしか思えない!」

澪「やっぱり律は今頃サンタさんから彼氏を……」

澪「……」

澪「いや、でもCDお願いするって言ってたし…」

澪「……」

澪「うーん…うーん…」グルグル

寮の外

唯「へーっくし!」

唯「ムギちゃん、寒いからくっついてもいーい…?」ブルブル

紬「うん」

唯「はー…あったかあったか」ムギュウ

律「くっそ~…いつまで起きてるつもりだ澪の奴…。こ、このままじゃ凍死しちゃうぞ…」ガチガチ

唯「澪ちゃん、ずっとテレビ観てるつもりかなぁ?」

律「いや、それだとサンタはプレゼントくれないだろ。サンタって良い子のところにしか来ないんだろ?だから澪もちゃんと寝るはずだ」ガチガチガチガチ

律「…ハクション!」

律「ちょ、ムギ、私もギブ。くっついていいか」

紬「うん、どうぞ」

唯「ダメだよりっちゃん!私が先にムギちゃんとったんだから!」

律「いやマジで死ぬ。寒い寒い寒い。ムギ、こっちきて。ほんと死ぬ」ガチガチ

唯「だめだよ!ずるいよりっちゃん!」

紬「え、えっと…」

律「ていうかなんで唯までついてきたんだよ!どう考えてもお前やらかし要員じゃん!私とムギの二人でやったほうが成功しそうじゃん!」ガチガチ

唯「ひどいよりっちゃん!私だって澪ちゃんの夢を守りたいのに!」

律「なにおう~!!」

紬「あっ!喧嘩してる場合じゃないわ!澪ちゃんの部屋の電気が消えたわ!」

唯律「!!」

澪の部屋

澪(これ以上気にしてても苦しくなるだけだな…)

澪(今日はもう寝よう。今度会った時に律に問いただしてやる…!)

澪(……)モゾモゾ

澪(……)

澪(……)

澪(うう…ダメだ、やっぱり寂しい…。ベッドの中で誰かに電話しよう…)ピポパ

>>76
俺を倒せるとでも?

寮の外


ブブブブブ

唯「ふおっ!?澪ちゃんから電話が!」

律紬「!」

唯「ど、どうしよう?」

律「待て唯!出るな!唯は口滑らせそうで怖い!」

唯「むぅ。そんなことないもん。あずにゃんの時だってちゃんと秘密にできてたじゃん!よーし!バッチリ電話してみせるよ!」

紬「今出たら澪ちゃんが寝るまでの時間が延びるだけよ?」

唯「あ…そっか。じゃあ出ないほうがいいね。ごめんね澪ちゃん」

律「ムギの指示には従うのな…」

澪の部屋

澪「出ない……」

澪「ま、まさか唯まで彼氏が……?」

澪「いや、唯のことだからもう寝てるだけだ。そうに決まってる…」

澪「……」

澪(他の人に電話しよう…)ピポパ

俺「あ、ムギ。お茶入れてくれたんだ。ありがとう」

俺「あ、そうだ。ムギにわたしたい物があるんだ。」

俺「ちょっと目を瞑っていてくれないか?」

俺「……メリークリスマス」チュッ



>>80
ん?いたの?

寮の外

ブブブブブ

紬「あ、今度は私に電話が…」

唯「ムギちゃん!出ちゃダメだよ!心を鬼にして!」

紬「う、うん…。でも…」

律「唯に続いてムギにもかけてくるってことは…」

紬「澪ちゃん、寂しいのかな…」

唯律紬「………」

紬「あ、電話止まった…」

唯「うぅ…心が痛むよぉ…。…ヘッキシ!」

律「すまん澪!これもお前のためなんだ!」

紬「澪ちゃんごめんね…」

澪の部屋

澪(ムギも出てくれない…)

澪(…まぁ、そうだよな…。家族の団欒をジャマしちゃ悪いよな…)

澪(……)

澪(梓……は受験生だし……)

澪(幸も実家帰ってるはずだからジャマしちゃ悪いな…)

澪(……)

澪(……)

澪(…曽我部先パ…)

澪「いや、それはやめておこう」

澪(うう…寂しい…)ぐすん

澪(りつぅ~…何してるんだよぉ~…)ぐすぐす

>>85
ちゃんとモニター拭いとけよな

>>91
忠告ありがとう

クリスマスだしもしかしたら唇の感触くらい本物になるかと思ったのに

キミは無機質なディスプレイの世界から出てきてくれないんだね

しかし心の中にいつも君がいるんだ

それだけで僕は満足だ


そしてこのレスを観ているvipperのみなさん、メリークリスむぎゅ

寮の外

唯「り、りりりりりりっちゃん…もももももうそろそろ突入してもいいんじゃないでしょうか…」ガチガチガチガチ

律「そ、そそそそそそうだな…マジで凍死しそうだし…」ガチガチガチガチ

紬「うん、もう電話もかかってこないし電気消えてから時間経ったし、突入してもいいと思う」

律「よしじゃあいこう。さっさといこう。ししししし死ぬ死ぬ死ぬ」ガチガチガチガチ


寮の中

唯「あ~…寮はあったかいねぇ…」グニャリ

律「おい!ここからが本番だっつの!…で、どうする?誰が澪の部屋に忍び込む?」

紬「ジャンケンで決めよう!勝った人が忍び込むの」

律「オッケー。んじゃ、最初はグー!」

律「というわけでジャンケンで勝った私が忍び込んで」

唯紬「私達が見張り役になりました」

律「ところでムギ、私は今サンタコスに身を包んでいるわけだが……これは必要なのか?」

紬「あ、うん、澪ちゃんが途中で起きちゃった時に誤魔化さないといけないでしょ?」

律「なるほど!……って誤魔化せるのかよこんなんで……」

唯「りっちゃん白ヒゲ似合ってるねー」

律「あは!サンキュー!全然嬉しくねー!」

紬「りっちゃん!作戦の成功はりっちゃんにかかってるから!頑張って!」

律「う、うむ!それではこれより澪の部屋に侵入してクリスマスプレゼントの体重計を靴下に突っ込んでくる!もしものときは骨を拾ってくれ!」

唯紬「ご武運を!」

澪の部屋の前

律(とは言ったものの……)

律(いざ侵入となるとキンチョーするな……)ドキドキ

律「すー…」

律「はー…」

律(いざっ!)

ガチャ

律「ん?」

ガチャガチャ

律「……」

ガチャガチャガチャ

律(……って鍵閉まってんじゃん!!)

律(しまった…。この状況は全く予期してなかった…)

律(合い鍵なんて持ってないし、守衛さんにお願いしても澪を起こしちゃいそうだし…)

律(うーん…)

律(そうだ!隣の部屋のベランダから入れるかも!)

律(隣は晶か…。あいつまだ寮にいんのかな?)

律(とりあえずヒゲと帽子を外して、と)ゴソゴソ

コンコン

律「晶ー、いるー?」

コンコン

律「おーい晶ー」

コンコン

律「……」

コンコンコンコン

律「……」

コンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコン

ガチャ

晶「あーもーっ!うるせえな!いるよ!何だよこんな時間に!!」

律「なら早く出ろよな。……ってあれ?目、赤くね?」

晶「…っ!い、いや、これは…」

律「…ははーん、そうかそうかー。例の先輩とイブを過ごせなくて一人寂しく泣いていた、と」

晶「ち、ちがっ…!」

律「やーい乙女キャラ乙女キャラ」

晶「う、うるせえよ!ていうかそっちこそ何だよその格好!バカにしてんのか!」

律「あーこれは話すと長くなるからー……っていうか菖から聞いてないの?」

晶「は?別に何も聞いてないけど」

律「まぁいいや。ちょっと部屋入るぞ」ズイ

晶「ちょっ…おい!何勝手に入ってんだよ!」

律「ふーん?じゃあ菖と幸に晶ちゅゎんがイブにシクシク泣いていたことバラしちゃおっかなー?」ニヤニヤ

晶「ぐっ……」

律「えーと、ベランダベランダ、と」

ガラガラ

ビュオオオオオオ

律「うぅっ…やっぱ外はさみぃな~…」ブルルッ

晶「何なんだよ一体…」

律「よし、一応澪の部屋のベランダには移れそうだな」

晶「え…?お、おいまさか澪の部屋に侵入する気か?」

律「イエス」

晶「それ犯罪だろ…」

律「あ、これ澪にはナイショな。部長や廣瀬先輩にも」

晶「おま…澪に何する気だよ…」ゾワッ

律「よし、手すりに捕まって…そーっと…」

晶「お、おい…気をつけろよ…」

律「そーっとそーっと…」ススス

ビュオオオオオオ

律「うわっ!?」グラ

晶「ちょおおっ!?」

律「ぬおっ!!」ガシッ

律「あ、危なかった…」ドキドキドキドキ

晶「だから気をつけろって言っただろ!心臓止まるかと思ったわ!」ドキドキドキドキ

律「は、はははは…」ヨジヨジ

律「よいしょっと」スタッ

律「よし。オッケー。サンキューな晶」

晶「やっぱお前らおかしーわ…」

律「さて、あとは澪の部屋のベランダの鍵が開いてれば…」

カラカラカラ…

律「よし!開いてる!」

晶(…後で澪にベランダの鍵も閉めとけって言っておこう)

律「んじゃな晶。メリークリスマス」コソコソ

晶「お、おう…」


澪の部屋

律(さてさて…靴下はどこだ…?)コソコソ

律(……)

律(って暗くて何も見えねーし!!)

一方その頃
寮の廊下

唯「ムギちゃーん、そっち大丈夫?」

紬「うん、誰も来ないよ」

唯「てゆーか、こんな時間に出歩く子なんていないよね」

紬「でも念には念を入れておかないと」

唯「私、眠くなってきちゃったよ…」ショボショボ

紬「きっともうすぐりっちゃんも戻ってくるから頑張ろう?」

唯「うん…」ショボショボ


恵「あら?二人とも何やってるの?」

唯「あ!めぐみん先輩」

紬「こんばんは」

恵「どうしたのこんな時間に?」

唯「見張りです!」フンス

恵「え?」

紬「あ、えっと!わたしたち、その…み、道に迷っちゃって!」

恵「道にって…ここ寮の中だけど…」

唯「め、めめめぐみん先輩こそ何やってるんですかー?」

恵「あ、うん。秋山さんがまだ寮にいるって聞いたから、その…二人でクリスマスパーティーでもしようかなーって///」

唯(ム、ムギちゃん…)

紬(うん、ここはなんとしても止めないと…!)

恵「良かったら二人も一緒にパーティーする?」

唯「い、いやぁー今日はもう澪ちゃん寝ちゃってる気がするなぁ~!」

紬「そ、そうですね!無理に起こすのも悪いですよー!」

恵「それもそうね…。じゃあプレゼントだけ置いておこうかしら」

唯「さっすがめぐみん先輩優しい!じゃあ私達がプレゼント渡しておくよ~!」

紬「先輩!私達に任せてください!」

恵「うーん、気持ちは嬉しいけどやっぱり自分で渡したいわ」

唯「え、えっと…でもでもナマモノは時間が経つとくさっちゃうから後でめぐみん先輩が渡すより私達のほうが早く渡せるっていうかー…」

恵「これ、ネックレスよ…?」

紬「と、とにかく私達が責任持って澪ちゃんに渡しますから!」

恵「……」

恵「…二人とも、何か隠してるの?」

唯紬「ギクッ」

澪の部屋

律(ちくしょー…何も見えない…。これじゃ靴下なんてどこにあるか…)

ガチャ
ジャー…ガラガラガラ…

律「!?」ビクッ

律(やばっ!?トイレの音!?澪のやつ寝てたんじゃねーのかよ!)

律(ど、どこか隠れるところ…!)ウロウロ

ゴン!

律(~っ!!スネぶつけた!!)

律(あ、こ、これベッドだ!よし!ベッドの下に隠れよう!)カサカサカサ

澪「ん?今何か音がしたような…」

シーーーン

澪「気のせいか…」

澪(はぁ…)

澪(やっぱり律は今頃サンタさんにもらった彼氏と…)

澪(この時間帯は特にそ、そそそういう時間だって言うし…///)

澪(……)

澪「はぁ~……」ズゥゥゥン…

澪「あー!!もう!何で私が落ち込まなきゃいけないんだっ!!」

澪「律が悪い!!」

律(げぇっ!バレてんの!?)ドキドキドキドキ

澪「全部律のせいだ!律が全部悪いんだ!!」

律(ど、どうする…?どーすんの私…!)ドキドキドキドキ

澪「もういい!寝る!」ボスン ガバッ

律(な、なんだ?バレてないのか?)

シーーーン……

律(……)

律(……)

律(……寝た…のかな?)

律「……」コソコソ

澪「スウ…スウ…」

律(よし、寝たみたいだな。目も慣れてきたし……お、靴下はこれか)

律(ではではこの体重計を入れまして、と)ゴソゴソ

カサッ

律(ん?なんだ?靴下の中に手紙?)

律(あ、そっか。靴下の中にサンタへのお礼のお菓子と手紙入れておくんだっけ)

律(まぁ私は人の手紙を勝手に読むなんてことはしないけど…)

律(今の私はサンタだからこれを読む権利があるんだなーこれが!)

澪「スウ…スウ…」

律(へっへっへ…。まったく、大変な目に合わせやがって。そいじゃ澪のハズカシー手紙を読ませてもらうぜ!)

カサッ



【サンタさんへ】

『47キロ以下の身体はやっぱりいりません。』




律(な、なにぃーーーー!?)

いったいどうなってるんダヴィンチ!?

さぁ俺の出番みたいだな

ちょっといってくるわ

『そのかわり律に彼氏ができても
 今まで通りでいてくれるようにしてください。
 ちゃんと私に話してくれるようにしてください。
 私はいくら太ってもいいので、サンタさんお願いします。
 わがまま言ってごめんなさい。

   秋山澪         』


律(……なんじゃこりゃ)

澪「スウ…スウ…」

律(なんだよ彼氏って。そんなんいないっつーの。出来る予定も全然な……)

律「あ」


私『か、彼氏…かなー…』


律(あ、あー…あー…!あの時のあれ…かー…。うわ~…)

なんだ俺の出番はなしか

サンタさんは律に彼女を届けたようで

>>164
うまいな

律(ま、まずいぞ。これじゃ体重計をつっこんでも意味ないし…)

律(私彼氏なんていないから澪に話すも何もないし…)

律(…ていうかこれ、要するに澪がサンタにお願いしてるプレゼントって…)

律(わ、私じゃんか…!!)

律(……)

律(うわーーーーーー!?かゆいかゆいかゆい!)カイカイカイ

律(どうすりゃいいんだよ!?何?私が靴下ん中入るとかそういう事かよ!?)

律(アホか!できるかそんなこと!もう帰るわ!)

律(……)

澪「スウ…スウ…」

律(ぬ、ぬぐぅ~…)

律(ここで私が帰っちゃったら……)


ホワンホワンホワワワーン

澪『うわーーーー!サンタが来なかった!サンタはウソだったんだ!』

澪『りつ!りつぅー!どうしよう!サンタはいなかったんだ!りつぅー!』ユサユサ

私『『『……』』』ユサユサユサユサ


律(……澪の夢を壊さないためにやってきたんだしなぁ…)

律(……)

澪「うぅ…り、つ……律……。スウ…スウ…」グスン

律(だぁーっ!わかったよ!靴下の中入ってればいいんだろ入ってれば!!)

律(今年だけだからな!来年はもう勝手にしろ!)ゴソゴソ

律(まさか靴下の中でクリスマスを過ごす事になるとは…)ハァ

律(ん?…あ、サンタのお返しのお菓子か、これ)ゴソ

律(……)モグモグ

律(……んまい)





澪の部屋の外

恵「大丈夫!プレゼント置くだけ!置くだけだから!」ハァ、ハァ

唯「めぐみん先輩待って!お願いだから朝まで待って~!」ズルズル

紬「お願いします!お願いですから…!」ズルズル

恵「この日のためにバイト代貯めてきたのよ!夜のうちに秋山さんに渡さないと…っ!」ハァハァ

カチャ

恵「やった!鍵開いたわ!」

唯「な、なななんで合い鍵持ってるの~!?」ズルズル

恵「澪タン!メリークリスマース!!」ガチャ

シーーーン…

紬「ほ、ほら!澪ちゃんもう寝てるみたいですから!」ズルズル

恵「プレゼント置くだけだからっ」


靴下(!?)

靴下(は?何?先輩と唯とムギの声?あいつら外見張ってたんじゃねーのかよ!?)

恵「あっ!靴下!うふふ、澪タンったらまだサンタさんを信じてるなんて…///」

靴下(くそっ!どーなってんだよ!外の様子が全然わからん!)

紬「先輩静かに!澪ちゃん起きちゃいますから!」ズルズル

紬(りっちゃんは…?りっちゃんはどこ…?もう体重計は入れ終わったの…?)

恵「大丈夫!靴下の中にこの、ネックレスが入った小箱を入れたらすぐ帰るから!」

恵「えいっ」ズボ

靴下「うぁいでっ!?」ゴン

唯紬恵「!?」

唯「い、今…」

紬「靴下が…」

恵「しゃ、喋った…?」

唯紬恵「……」

唯「め、めぐみん先輩…靴下つついてみて…」

恵「う、うん」

ヅン!

靴下「んぎっ!!」ビクン

唯恵「ひぃっ!?」

恵「な、なによこの靴下…?今ビクンって動いたわ…」

唯「こ、こここ怖いよムギちゃん…」ブルブル

紬「も、もう一回私が小突いてみる!」

紬「えいっ」

ゴツン!!

律「痛っ……やめろっつーの!!」ガバッ

唯「り、りっちゃん…?」

恵「なんでりっちゃんが靴下の中に…」

紬「体重計はどうしたの…?」

律「どうしたのじゃないっつーの!ヅンヅンポカポカすんな!ていうかなんで部屋入ってきてんだよ!見張ってろよ!」

唯紬恵「え?え?」

律「まぁーったく!人が恥ずかしい思いして隠れてんのに!何すんだよ!!」

紬「り、りっちゃん落ち着いて!あんまり大きい声出すと澪ちゃんが…」

律「これが落ち着いていられるかー!!」


澪「ん……あれ?律…?唯とムギと…恵先輩…?」ゴシゴシ

律「!?」

律「…」

紬「し…死んでる…」

…………………
…………



澪「そ、そっか…。じゃあサンタさんは…私のお父さんとお母さんが演じててくれたんだな…」

紬「ごめんね澪ちゃん…。その…私達…」

唯「澪ちゃんの夢を壊したくなくて…」グズグズ

律「そう!悪気はなかったんだ!澪の事を思って!」

澪「あ、うん…。いいよそんな…。あははは…」

恵「ごめんなさい…。何か私が台無しにしちゃったみたいね…」

澪「そ、そんなことないです!みんなが私のためにここまでしてくれて嬉しいですし…。そりゃサンタさんがいなかったのはショックですけど…」

澪「欲しかったプレゼントはちゃんと貰えたので…」

律(ぬおー!かゆいかゆいかゆい!)

唯「そういや結局りっちゃんは何で靴下の中に入ってたの?」

律「やめろ聞くな」

澪「あっ!…律、まさか靴下の中の手紙読んでないよな?」

律「も、もちろんですとも」

澪「本当だな?」

律「イエースオフコース」

澪「…ならいいけど」

律「そ、それより!せっかくみんな集まったんだからクリスマスパーティー!パーティーしよーぜ!な!」

唯「でももう夜遅いよ?」

律「大学生といえばオールだろ!朝まで飲み食いできるのが大学生の特権!」

紬「わぁ!やろうやろう!」

唯「やったー!じゃあ早速ジュースを注ぎまして…」

恵「みんなグラス持った?」

一同「メリークリスマース!」カーン

翌朝

晶「はぁ……」ズーン

澪「あ。おはよう晶。…元気なさそうだね?」

晶「あ、澪…」

晶「……なぁ、私って今年悪いことしてたと思う?」

澪「え?」

晶「今年、サンタ来なかったんだよな…私のところ…。偽物は来たけど…」

晶「靴下の中も手付かずでさ…」

澪「…ねぇ晶」

晶「…ん?」

澪「まだサンタ信じてたのか?あれってパパとマ…お父さんとお母さんが仕込んでるんだぞ?」

晶「!?」




おしまい

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