マミ「おいしい!おいしい!」(186)

私知ってます

マミ「なんだか今日はスースーするわね」プリン

杏子「おいしり!おいしり!」

マミ「今日もご飯がおいしかった!生きてるって素晴らしいわ!」

マミ「えーと、トンカツとカツ丼!」

店員「はい、どうぞ」コト

マミ「なんてこと……カツがダブっちゃったわ……」シュン

マミ「そうだ、からあげ定食もください!大盛りで」

>>7
せめて、ずぼら飯から引用してくれ

>>8
だって孤独のグルメじゃん

>>10
わかるが
マミさんだって女の子なんだぞ!

マミ「ぶた肉いためとライスください。あとおしんこ」

店員「はい」

マミ「あ……あとスイマセン、とん汁ひとつ」


常連「持ち帰り。ライスととん汁」

マミ(持ち帰り! そういうのもあるのね)

マミ(ぶた肉ととん汁でぶたがダブっちゃったわね……)

マミ(とん汁も具とお肉がいっぱい)

マミ(なるほど……この店はとん汁とライスで十分なのね)

マミ 豚肉炒め 豚汁

本当だ、豚系で3つもかぶってる。大変だな

ハフハフ

マミ「おいしい」

ズズー パリポリ

マミ(このおしんこは正解だったわね)

マミ(漬かり具合もちょうど良くて……ぶたづくしの中ですごく爽やかな存在だわ)

常連「おばさん。ウィンナ炒めとライス」

店員「はーい」


マミ「……」

マミ(あったかくていいお店ね)

マミ(……でもお店で食べてるお客さんって、ほとんどご飯よりお酒のお客さんなのね)

マミさんはデブ界一スレンダーな女の子

マミ「おかわり頂戴!」

QB「それ以上いけない」

マミ「…」

マミ「(あいつ…あの目…)」

マミ「おいしかった……」

マミ「お勘定お願いします」

店員「800円です」

マミ「ごちそうさま」チャリン

店員「ありがとうございます」

マミ(お腹がパンパンだわ……食べすぎちゃったかしら)

マミ「……」チラ

店員「……」常連「……」

マミ「……」フゥ…

マミ(やっぱり、私みたいな中学生が一人で入るには不釣り合いなお店だったかしら)

マミ「……」

豚肉炒め おしんこ ごはん 豚汁

これで800円は安いな!もちろん全て大盛りだろうし

>>26
ウィンナ炒めとライスも追加

「おーい、ヤスさんいるかー」

マミ「……!」

マミ(なるほど……あれがさっきのお持ち帰りね)


「おう、ヤマさん」

「いっしょにメシ食うべえよォ」

マミ「……」


マミ(……駄目よね)

マミ(持って帰ったって、どうせ一人だもの)


《第一話・了》

>>30
よく読め!


あと>>32、第二話まだか☆マギカ

うん。
せっかくだしPCに切り替えても少し書く

TV「アメリカで話題のバーガー!なんと!」

TV「極厚ベーコンとチーズをハンバーグでサンドしているものです!」

さやか「うわぁ……、アメリカってすげえな……」

まどか「見てるだけで胸焼けしそうだね……」

ほむら「一口で3日は持ちそう……」

マミ「……みんな、アメリカに旅行に行かない?」

キュルルル

マミ(……お腹すいたわ)

マミ(もう4時半……平日の魔女退治はこれだから困るわね)

マミ「……」

マミ(ハンバーガーって気分じゃないわね……油の匂いが今はちょっと)

マミ(牛丼屋……なんだか入りづらいわ)


マミ「あ……回転寿司」

マミ「……うん、今日はここでいいわ」

あまりにお腹空いたんでファミレスでトンカツ食べてる
美味しい

>>46
デミさん、ほどほどにね

マミさんって制服着てなかったら見た目おばさんくさそう

>>46
ぼっちファミレス?

店員「いらっしゃーい」

マミ(パッと食べてサッと出ちゃいましょう。面倒じゃなくていいわ)

マミ(この時間じゃ学生なんていないけど……その方が気が楽でいいし)

マミ(……)コポポ… 

マミ「さて、何からいこうかしら」パキッ

>>49
独りですみません

>>48
大人びてると言いなさい
彼女は落ち着いていて貫禄があるのです

マミ(とりあえず順当に、定番のマグロから)カチャ

マミ(……いかにもって色してるわね)

モグ モグモグ

マミ(これで全品……130円。案外安いかしら)

マミ(次は……ああ、きたわね。イカイカ)カチャ

モグ モグ

マミ(エビ……ネギトロ……)カチャ カタン

マミ(アナゴ……イワシ……)カチャ カタン

喰うの早過ぎるだろwww

マミさんは毎回3つくらいびっくらポンのおもちゃ持って帰るよ

マミ(……?)

マミ(よく見たらこの店、女の人ばっかりね)

マミ(それもオバサンばっかり……)


おばさん「大トロ2枚くれる?」

店員「はい」

「こっちも大トロ」 「それとエンガワ」


マミ(大トロ……)

マミ(何かしら、みんな流れてないものばかり注文してる)

さあぼっちのマミちゃん上手に注文できるかな?
頑張って!

マミ「ん……?」


『タイムサービス(1時半から5時まで) 大トロ1皿130円』


マミ(なるほど、これね……)

おばさん「ここ、いいかしら」

マミ「えっ……ああ、どうぞ」カタン

マミ(またオバサンの一人客……)


おばさん「こっちも大トロ2枚」

店員「はい」


マミ(大胆にいくわね……)

注:すでにマミさんは六皿完食しております

マミ(まいったわね……)

マミ(なんだか私だけ損してるような気がしてきたわ)

マミ(気がついたらみんな回ってない大トロ中心に食べてる……)

マミ(……よし)


マミ「スイマセン、大トロと……それとアワビを」

店員「……」


マミ(……)

マミ(……?)

マミ(返事がない……聞こえなかったのかしら)


店員「はいおまち、大トロと2枚とこちらアワビ」クルッ

マミ(まずいわね……この席、店員さんに声が届きにくいんだわ)

これは痛恨のミス・・・っ!
マミ、猛省・・・っ!

おばさん「スイマセン、大トロ2枚とエンガワちょうだい」

「こっち大トロ2枚と赤貝!」

「エンガワと大トロ」 「こっちも大トロとイクラ」


マミ(何なのかしら、この店……みんなサービスタイム狙いなの?)

マミ(あ……もう5時10分前)

マミ(やだ、なんだかろくなもの食べてない気がしてきた……ぼやぼやしてられないわ)

いえ、女子中学生のおやつにしては十分しっかり食べてますよマミさん

マミ「スイマセン、あの大トロ2枚と……」

「こっち大トロ2枚通ってる?」

店員「はい、ただいま」

「大トロ2枚ね」

マミ「……」


マミ(いけないわね、タイミングがずれてる……)

マミ「……!」


『ご注文のお客様へ カウンターからは声の方角がわかりにくいため、少し大きい声でご注文お願い致します』

ああ、お腹を空かせたマミさんのいじらしさよ
それに比べてオバサンは!少しは遠慮したまえ!

おばさん「スイマセン! さっきから注文してるんですけど!」

店員「ハーイ、注文は大きい声でよろしくっ!」

おばさん「あたくし喉が悪いんです……スイマセン、大トロ2枚とエンガワちょうだい」

おばさん「あと、こっちの方もさっきから注文してるんですよ。もう少し聞こえるようにならないかしら」

マミ(……!)


店員「はいスイマセン、混んじゃうとどうしてもそっちの声が通らなくて……えっと、お客さん何でしたっけ?」

マミ「あ、えっと……大トロとウニ、それと……アワビください」

おばさん……いい人だ……
そしてマミさんが注文したのは9皿目である

マミ「なんだかどうも……すみません」

おばさん「いいえ、困ったときはお互い様ですよ」


マミ(……なんで注文するくらいでこんな思いしなくちゃならないのかしら)


店員「ハイ、おまち」

マミ(あ……やっと大トロにありつけるわ)

マミ「これが大トロなのね……」ヒョイ パク

マミ「うん、おいし……」モグモグ

店員「ハイ終わり! タイムサービス終わりです!」

マミ「……」モグモグ

「お勘定」 「こっちもお勘定してください」

マミ「……」モグ コクン

おばさん「じゃ、お先に」

マミ「あ……どうも」


マミ「……」ポリポリ

マミ「……」ズズー

マミ「ふう……お勘定お願いします」

何をポリポリしたんだ?

店員「11枚……1472円になりまーす」

店員「毎度ありがとうございまーす」


マミ(お寿司にしては安いわよね……)

マミ(ちょっと食べすぎたかしら)

マミ(ラストの2枚……あれがきいたわね)

>>87
ガリだろ
デブさんはマミだけど

マミ「……」

ガヤガヤ…

マミ(不釣合いよね、こんな時間に……回転寿司のお店から出てくる中学生なんて)

マミ(だけど……)

マミ(あのオバサンたち……帰ってから普通にお夕飯の準備して、「いいの、お母さんは少しで」とか言うのかしら)

マミ(家族はそんなオカアサンの顔、知らないんでしょうね……)

マミ(だったら、私もオバサンたちもお互い様かしら)


≪第二話・了≫

風呂入ります。

残ってたら三話いきましょう

オバサン(あのマミさん……帰ってから普通にお茶会して、「いいの、マミさんは少しで」とか言うのかしら)

>>95
オバサンがそんなこと気にしてんじゃねえよwwwwwwwwww
普通に食うよwwwwwwww

妹に先に入られた……

三話やっちゃいましょう

どこまでやるんだよ
オリジナリティ入れてくれないか

まどか「マミさん知ってます? 近くにすっごい美味しい甘味屋さんがあるんですよ!」

マミ「そうなの? でも私は……」

まどか「絶対に気に入りますから! 行ってみてください!」

マミ「え、ええ……」


マミ(困ったわね、確かに甘いものは好きだけど……)

マミ(どちらかというと洋菓子系の方が好みなのよね)

マミ(それに、今は甘いものよりお腹が空いてるし)

マミ(……でも甘味処ならお雑煮とか煮込みうどんとか、お腹にたまるものもあるかしら)

煮込みうどんは……どうでしょうかねえ……

マミ「あ……ここかしら」

マミ(「高級甘味」ってわりには小さなお店ね)

マミ(……いえ、かえってこういうお店の方がいいのかしら)

マミ(でも甘味ってお店はやっぱり入りづらいわ……なんだか敷居が高くて)ガラッ


店主「いらっしゃい」

マミ(あら……内装は純和風ってわけでもないのね。庶民的で)

マミ(これなら変に緊張しなくてすみそうね)

マミ(何にしようかしら)

マミ(鹿目さんのおススメは「豆かん」だったわね)

マミ(……それよりも空腹を満たすのが先ね)キュルル…

マミ「ん……?」

マミ(煮込み雑炊……うん、お腹いっぱいになりすぎるのも嫌だし、雑炊って気がきいてるわね)

マミ「スイマセン、この煮込み雑炊をひとつください」

あまり好きじゃないなんて言いながら羊羹二本くらい食べるんでしょ
分かってますよマミさん

店主「あ……ごめんなさい、それ来月からなんですよ」

マミ「……」

マミ(がーんだわ……出鼻をくじかれた……)


マミ「じゃあ、この煮込み雑煮を」

店主「ですからごめんなさい、雑煮も来月からなんですよ。冬場だけのメニューでしてどうも」

マミ「……」


マミ「じゃあ……豆かんください」

店主「ハイ、豆かん一丁」

マミ(それにしても……お腹すいたわ)キュルルルー


店主「ハイどうも、お待ちどうさま」コトッ

マミ(……シンプルね)

マミ(本当に豆と寒天だけ……かかってるのは黒蜜かしら)

マミ(……)

パク

マミ「!」

マミ(これ……これ、おいしいわ!)

マミ(豆が違うのかしら……身がぎっしりしてて、皮も邪魔にならない)モグモグ

マミ(黒蜜もべったりした甘さじゃない……香ばしいくらいだわ)パク

マミ(豆と寒天だけなのに、全然飽きない……)モグモグ

ガラ…

「いらっしゃい」

「豆かんひとつね」

「ハイ、豆かん一丁」


マミ「……」モグモグ


「昨日の火事さあ、知ってる?」

「ああ、CD屋の? ボヤだっていうじゃない。野次馬行ったの?」

「うん……いやそれがさ、あそこのオヤジおかしくてさ、笑っちゃうんだよ」

「なにさ、どうしたのよ」

「消火器使ったららしくてさ、モクモクしてんのにぼんやりしてさ」

「凄いキラキラした格好の女の子が走ってったっていうんだよ」


マミ「」ブフォッ!!

マミ「とまらないわ!」モグモグ

山岡「ここは全て自家製なんだよ。ね、店主さん」

店主「ええ、毎朝その日お出しする分だけ家内と作っております」

店主「手間はかかりますが……その分納得のいくものができますから」

近城「なるほどなぁ……」

「アハハハハ」

「それがホーントなんだって。まだ子供……つっても中高生だからいい年だけどさ」

「なんか天使様を見たとか、てろふいなれ? とかブツブツ言っちゃってさあ」

マミ「……」フキフキ


「んで、ボヤはたいしたことなかったんだろ?」

「そりゃな。ほとんど火は出てなかったっていうし」

「おおかた消防車呼んどいてほとんど火も出てないんじゃ話になんないからさ、盛ってんじゃないの?」

マミ「……」

さぁこっからどうなるんだ!

マミ(なんていうか……違うわね)

マミ(ここの人たちは魔女と魔法少女の起こす現象なんて、想像することすらない)

マミ(私みたいな魔法少女とは、違った時間を生きてるのね)

マミ(私、もうこんなふうには生きられないんだわ)

マミ(……)

「すいません、お土産にあんみつ3つ。あと勘定ね」

「ハーイ」

マミ「あ、こっちもお勘定お願いします」


ガララ…

マミ「……」フゥ…

マミ(でも本当においしかった)

マミ(できれば腹ごしらえしてから食べたかったわね)

「あれ、マミさん?」

マミ「あ……」

さやか「やっぱりマミさんだ! 偶然ですね」

まどか「あっちから来たってことは……マミさん、あの甘味のお店行ってきたんですか?」

マミ「え、ええ。鹿目さんたちはこれから?」

さやか「あ、はい。まどかのおススメってことで」

マミ「そう……」

マミ「じゃあ、楽しんでくるといいわ」

マミ「あ、鹿目さん。豆かんはおいしかったわよ」スッ…

まどか「……」



まどか「マミさん、待ってください!」グイ

マミ「……どうしたの?」

まどか「さやかちゃん、甘味はまた今度にしてご飯にしない?」

さやか「……あー、うん。そうだなー、さやかちゃん本格的にお腹空いちゃったかなー」

まどか「ね。マミさんも一緒にどうです?」

マミ「……」

どうせさやかちゃん誘って来るならマミさんも一緒に連れて行ってあげてよ!
無駄にぼっち飯しちゃったじゃん可哀想に

『おおかた消防車呼んどいてほとんど火も出てないんじゃ話になんないからさ、盛ってんじゃないの?』

マミ「……」

まどか『ね。マミさんも一緒にどうです?』

マミ「……」


マミ「……ええ、ご一緒させていただこうかしら」

まどか「やった、じゃあおススメの洋食屋さんに案内しますね!」

さやか「っと、待ってよまどか! 走らないのー!」


≪第三話・了≫

妹が上がったので今度こそ風呂行ってきます

時に孤独のグルメって何話くらいまであんの
俺カツがダブってしまったと煮込み雑炊と回転寿司しか知らないんだけど

>>137
扶桑社から出た『孤独のグルメ【新装版】』に収録されているのは全19話。
どうも最近それ以外に新作が発表されたと噂に聞いたけど、確認はしてない。


マミ「……っ」クシュン

マミ「もうすっかり冬ね……」


「ほら、もっとくっついていいよ?」 「や、ちょっと……恥ずかしいよ」


マミ「……」イラッ

マミ(ああいうのが手編みのマフラーとか、セーターとか作って見せびらかすのね……使い魔に食べられちゃいなさい)

マミ(ああ、いけない。いけないわ……)

マミ(……)

マミ「手編みのマフラー、か……」

>>141
この前、spaかなんかでピザの話見たよ。

マミ「寒いでしょ、ほらちゃんと上着着て」

杏子「平気だっつってんだろ……あんたが着てなよ、寒がりなんだからさ」

マミ「私は大丈夫だから……さあ」

杏子「いいってば。それよりさ、風見野に残れよ……こっちの方が魔女も多いだろ?」

杏子「たくさん狩れば魔法も使い放題だ! そしたらあんたも、自分のために魔法使うななんて言わないだろ?」

マミ「……」

杏子「そしたら広くてあったかい部屋に引っ越して、二人で美味いもの食ってさ……」

マミ「……ほら、着てちょうだい。風邪引くわよ」

杏子「……意気地なし!」

マミ「……」

>>142
たぶんそれだ。ありがとう。


マミ「そんなこというけど……わかるでしょう、他の人にも暮らしがあるの」

マミ「私たちに力があるからって好き放題したら、そういう人たちにしわ寄せがいくのよ」

杏子「……やめろよ」

杏子「あたしたちは散々報いを受けたはずだろ……今さら他の奴のことなんて」

杏子「そうやって……こんな目にあってんのにまだ窮屈に生きてくのかよ……!」グスッ

マミ「……」

杏子「気がついたらもう魔法少女になって何ヶ月だ? 何年だ? 冗談じゃねー……」

杏子「明日死ぬかもしれねーってのに遠慮なんかすんなよ、寂しい人生じゃねーか……!」

マミ「落ち着いてよ……ほら、日も暮れてきたわ」

マミ「何かあったかいものでも食べながらゆっくり話しましょう」

杏子「もういいよ!」バッ

杏子「あたしは今まで……落ち着いて食い物食ったことなんてないんだ!」ダッ


マミ「待ってよ……」

マミ「待ってよ、佐倉さん……!」

マミ(……)

マミ(マフラー、編んでた途中だったのにね)

マミ(……)

マミ(……? 甘い匂い)クンクン


『やきそばチトセ 風見野名物焼きまんじゅう』


マミ(……)

マミ(……今の私にお似合いなのって、こういう寂しい店よね)

マミ(でも変な店……焼きまんじゅうと焼きそば、どっちがメインなのかしら)

マミ(不思議な組み合わせ……試してみましょうか)ガララ…

店主「いらっしゃい」

マミ「焼きそばと焼きまんじゅう、ひとつずつお願いします」

店主「あ、ごめんなさい。焼きそばやってないんですよ」

マミ「え……」

店主「前やってたんだけどね。ウチのが具合悪くなっちゃって、一人だと手が足りなくて……」

マミ「そうですか……じゃあ、焼きまんじゅうを」

マミ「えーと、焼きまんじゅうとアン入り一本ずつください」

マミ(本当は食べたいのは焼きそばの方だったんだけどね……)

ジジジ… パタパタ

「おじさん、焼きまんじゅう3本とアン入り3本」

「ハイ、まいど」

「駅前でも買ってみたんだけどね、やっぱりここのが美味しいから」

「ああ、ミソが違うんだね。うちのミソ、焼き鳥みたいで美味しいでしょ」


マミ(……ミソ?)

マミ(タレのことかしら……でも焼き鳥みたいで美味しいって、どういうこと?)

マミ(それにアンコが入ってて……ミソとアンコってでたらめな組み合わせすぎて)

マミ(頭がティロティロしてきたわ)

店主「はい、おまちどうさま」コトッ

マミ「どうも」

マミ(へえ……おいしそうじゃない)ホカホカ

マミ(まずはアンの入ってないほうから……)フーッフーッ ムニ

モグモグ

マミ(思ったより軽くて、淡白な味ね)

マミ(焼き鳥とは違って、香ばしいけど甘い。素朴な味……)ムグムグ

マミ(なんだか、時間が止まってるような味ね……)

マミ(さて、アン入りは……)

マミ「ん」

マミ(これは)

マミ(複雑な甘さね……いえ、凄い甘さとも言えるわね……)ムグ ゴクン

マミ(……)ズズー


マミ「ごちそうさま」

店主「はい、290円になります」

ガララ…

マミ「……っ」クシュン

マミ「寒っ……風見野は風が乾いてて嫌ね、骨身にしみるわ……」

マミ「……」

マミ「確かに、誰かにくっつきたくなるのもわかるわね……」

マミ「……」

杏子『明日死ぬかもしれねーってのに遠慮なんかすんなよ、寂しい人生じゃねーか……!』

マミ(……)

マミ(そうね、寂しいかもしれないわね)

マミ(でも、あの焼きまんじゅう屋さん……店主のおじいさんも)

マミ(この先どうなるのかしら……おばあさんが悪いって言ってたけど)

マミ(これから5年、10年経って、一人で……この街で……)

マミ(一緒よ……私たちも、他の人も)


≪第四話・了≫

「で、あるからして……例題3の意味するところは……」

マミ「……」

ムシャ… ムシャ…

マミ「……」チラ

男子生徒「……」モグモグ

マミ(早弁ね……)

マミ(どうしてああせっかちなのかしら。昼休みにゆっくり食べればいいのに)

マミ(私は昼休みまでは我慢だわ……今日はお弁当じゃないから早弁のしようもないけど)

マミ(少しでもゆっくり、味わって食べたいじゃない)

キーンコーンカーンコーン…

マミ(さて、どこで調達しようかしら)

マミ(学食は……人でごった返してるもの、行きたくないわね)

マミ(購買も同じ)

マミ(学校の外に買いに行こうかしら……少しならいいわよね)

ほむら『お弁当を売ってる場所……?』

マミ『ええ、今朝は用意してる暇もなくて』

ほむら『そうね。同じ一人暮らしとして、理解できるわ』

ほむら『……どうせなら、学校の外がいいわね。二丁目の角に「お弁当公園」ってお店ができたの』

ほむら『そこの「猿老手軒シウマイ弁当」をおススメするわ』


マミ「ここね」

マミ「さすが暁美さん、いいお店知ってるわ」

マミ「……これかしら。コンパクトでおいしそうね」カサ

「今日ジェットある?」

「ありますよ、いくつ?」

「じゃあふたつ」

マミ(ジェット……?)


「いやあ、ラッキーだなあ。いつ来てもないから」

「こいつがウマいんだよ、あったかくて。水割りセットでも買って晩酌にもいい」

「へえ、さすが常連だなあ」

マミ(……)

マミ「あの……これ、ごはんはついてないんですか?」

店員「ジェットですか? これはついてません」

店員「もしあれでしたら、隣でごはんだけっていうのも売ってますよ」

マミ「そうですか……じゃあ、これひとつ」

店員「はい、600円ね」

マミ(ごはんが230円……お茶も買って、千円でお釣りがくるわね)

マミ(思ったより早く教室に戻れたわ……時間にも余裕はあるわね)ガサガサ

マミ(なになに……ビニールテープを引き抜く)ズズ…

ズルズルズル…

マミ「……」シュウ…

マミ「……」シュウウウ

マミ「わ……」シュウウウウウウ

マミ(これは……まいったわね)

「うわ……」 「シュウマイくっせぇ~……」

「あ……ホント」 「教室でやるか? 食堂行けよ……」


マミ「……」

マミ(移動したほうがいいかしら)ソー

マミ「……あつっ!」

マミ(ああ……もう駄目ね。取り返しがつかない……)

ザワザワ… ガヤガヤ…

マミ(やっとおさまったわ)

パカ モワッ

マミ(う……フタを開けるとよりいっそう)

「……」 「……」 「……」


マミ(クサイかしら。不快かしら……?)

マミ(さっさと食べてしまいましょう……)パク

マミ(うん……おいしい)モグモグ

マミ(でも本当、これでもかってくらいのシュウマイね)ゴクン

マミ(暁美さんの言う通り、シウマイ弁当にしておいたらよかったかしら……あれには色々おかずも入ってたし)

マミ(デザートにアンズまで入ってたわよね……)

マミ(まあ、今さら言っても始まらないわね)パク

キーンコーンカーンコーン…

マミ(ふう……)

マミ(完食したはいいけど、口の中が完全にシュウマイね)

マミ(お茶、もう一本買っておくんだったわ……)


ガララ…

「きりーつ、れい」 「お願いしまーす」


教師「よーし、今日の授業は……何だ、この匂い? シュウマイ?」

マミ「……!」

教師「あー、ダメだ。こりゃたまらん。窓開けろ、換気だ換気」

ガヤガヤ… カララ…


マミ「……」ブルルッ

マミ(……入ってくる風とみんなの視線、どっちが冷たいかしら)

マミ(私のあだ名、明日からドリルジェットとか金シュウマイとかかしらね……)

マミ(ジェットで歯車がズレたか……)


≪第五話・了≫

ジェットも書けて切りがいいので、今夜はここまで。
おやすみなさい。

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