空深カナタ「スタンド?」 (16)

―時告げ砦 カナタの部屋―

カナタ「ふああ、暇だなぁ」

カナタ「……あの戦い以来、セーズじゃ特に目立った事件も無いし、音楽会も上手くいって万々歳なんだけど」

カナタ「今までがはちゃめちゃ過ぎたせいか、こう退屈だとやる気が……」

カナタ「でもまぁ、平和が一番だよね。ラッパの練習でもしようかな」

ゴオオオオ

カナタ「ん? 外から何か……」

ガタガタガタ

カナタ「! ま、窓が震えてる……!」

ゴオオオオオオオ

カナタ「……ああっ! なにあれ、空に太陽が二つ!?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1382527764

カナタ「って、なんか片っぽはこっちに落ちて来てるような……」

バァン!

クレハ「カナタ! 窓から離れて!」

カナタ「クレハちゃん! 見てよあれ、空から太陽が――」

クレハ「このバカナタ! さっさとこっちに来なさい!」グイッ

カナタ「うぐぇ」

ゴオオオオオオオオオオ

クレハ「耳塞いで! 姿勢を低く!」

カナタ「う、うん。でもあれは」

ゴオオオオ



┣″┣″┣″┣″┣″┣″┣″┣″┣″

カナタ「……」

クレハ「……」

カナタ「く、クレハ、ちゃん?」

クレハ「……カナタ、あんた生きてるの?」

カナタ「え? ど、どうかな。多分生きてると思うけど」

クレハ「……呼吸、確認! 体温、正常! 脈拍……あり! 瞳孔の散大、無し!」

クレハ「はぁ、なんとか助かったみたいね。感謝しなさいよ、カナタ」

カナタ「うん。ありがとう、クレハちゃん。それで、さっきのは何だったの?」

カナタ「なんだかすっごい音がしたから窓の外を見たら、空にもう一つ太陽が見えて、そしたらそれがいきなり落ちてきて」

クレハ「……カナタ。私はね、今の、『爆弾』だと思うの」

カナタ「えっ……?」

クレハ「どっかの国が開発した新型爆弾。その試験にノーマンズランドが選ばれて、それであんなとこに落ちたのかも」

カナタ「そ、それって」

クレハ「……いくらセーズが辺鄙な町だからって、自国を攻撃されて黙ってるヘルベチアじゃないわ。すぐに爆弾を落とした国を特定して、仕返しするでしょうね。そうなれば」

カナタ「戦争……!?」

クレハ「も、もちろん今のは私の想像よ! 旧世界のタケミカヅチだってこんな攻撃出来ないのに、一体誰があんなに強い爆弾を作れるのよ!」

カナタ「……」

クレハ「……とりあえず、食堂に行きましょう。みんな集まってるはずだから、ね」

カナタ「……うん…」

―時告げ砦 食堂―

クレハ「隕石ぃ!?」

リオ「ノエルの見立てではそうらしい。人騒がせな石だ」

ノエル「地球上には毎日数百個の隕石が接近してる。多くは大気圏突入の際に空気との摩擦で燃え尽きるけど、ごくまれに形を保ったまま地表に衝突するものもある。今回は、そのごくまれなケース」

カナタ「よかったぁ、戦争じゃないんだ」

リオ「戦争? 何の話だ?」

クレハ「な、なんでもありません! あははは……」

フィリシア「みんな、いい? こんなことになって落ち着かないのは分かるけど、街の人たちはもっと不安なはずよ」

フィリシア「このまま放っておけばきっとパニックになるし、変な流言が広まったりする前に、私たちがみんなを安心させなきゃならないわ」

リオ「うむ」

フィリシア「これより我々第1121小隊は、駐屯地域における災害発生時の緊急出動基準に従って、救護活動を開始します!」

カナタ「あの……」

フィリシア「何かしら、空深カナタ二等兵」

カナタ「大したことじゃないんですけど、あの隕石ってどうするんですか?」

フィリシア「え?」

クレハ「……あんたねぇ、状況を考えなさい! セーズの危機なのよ!? ちょっと珍しいだけの石なんて放っておきなさいよ!」

カナタ「ち、違うよ! だってほら、宇宙から来た石なんでしょ? 変なバイ菌とか付いてたら危ないし……」

リオ「それは私たちの分野じゃないだろ。直に本国の科学者達が来るはずだ、彼らに任せておけばいい」

カナタ「確かにそうなんですけど、でも……」

クレハ「カナタ……まさかリオ先輩に逆らう気? 隊長、なんとか言ってやって下さいよぉ!」

ノエル「ボクはカナタの意見に賛成する」

クレハ「ノエルまで……もうっ!」

ノエル「大切なのは、現場に無関係の人物を近づけないこと。隕石に汚染されない為ではなく、隕石を汚染しない為に。この手の隕石には貴重な金属が多分に含まれてる」

ノエル「旧世界でも貴重だった隕鉄を得るチャンスを失いたくない。フィリシアが許可を出してくれるなら、すぐに現場に向かうべき」

フィリシア「うーん……そうね、セーズの人が好奇心で近づく可能性もあるし……」

フィリシア「分かったわ。カナちゃんは隕石の落下現場を特定して、周辺に民間人が立ち入らないように保護してちょうだい」

カナタ「了解!」

クレハ「そんなぁ」

リオ「カナタ一人でか?」

フィリシア「あまり人数は割けないもの。街のこともあるし」

ノエル「カナタ、一人で大丈夫?」

カナタ「えっと……」

カナタ「>>11

1.平気だよ! みんなはセーズをお願い!

2.《1121小隊の誰か》に付いてきて欲しいな……(名前も書きこんで下さい)

>>10
ソラノヲトっていうアニメ

安価は1

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom