八幡「SOS団?」 (59)
八幡(入学式の当日に事故に遭い、一ヶ月遅れで学校に通うことに
なった)
ハルヒ「ねぇ」
八幡「…」
ハルヒ「ねぇってば」
八幡「あ?あれか?」
ハルヒ「ほかに誰がいるって言うのよ」
八幡(えらい美人が、そこにいた)
八幡「な…なんだよ」
ハルヒ「アンタ、昨日までいなかったわよね」
八幡「あぁ」
ハルヒ「なんで?」
八幡「事故った」
ハルヒ「事故?ふーん」
八幡(…行っちまった、なんだったんだ?)
>>1
初っ端ミス恥ずかしいな 八幡「あ?俺か?」
八幡(翌日)
八幡(どうやらもうすでにクラス内でのグループが出来上がっちまってるみたいだな)
八幡(ま、今更どっかにズカズカ入っていく気もねーし、別にいいか、どうせ最初から
いても同じだったろうしな)
ハルヒ「…ねぇ」
八幡「あ?あぁ、ども」
ハルヒ「なんか暗いわねー」
八幡「あ、すいません」
八幡(別にいいだろうが)
ハルヒ「まぁいいわ、昨日の続きだけど」
八幡「昨日の続き?」
ハルヒ「アンタ、事故に遭ったって言ってたわよね」
八幡「あ、あぁ」
ハルヒ「ついてないわね」
八幡「ほっとけ」
ハルヒ「どんな感じだったの?」
八幡「どんなって、どう言う意味だよ」
ハルヒ「察しが悪いわねー、輓き飛ばされたとか高いとこから突き落とされたとか
色々あるでしょ?」
八幡「あぁ、車に撥ねられたんだ」
ハルヒ「へー、災難だったわね」
八幡(…まーたどっか行っちまった、なんなんだよ)
八幡(んで、さらに翌日)
ハルヒ「アンタも不幸ね」
八幡「は?」
八幡(何いきなり)
ハルヒ「入学式の日に車に撥ねられるなんて普通じゃ中々ないわよ」
八幡「そうだな」
ハルヒ「貴重な体験をしたわね」
八幡「…おちょくってんのか」
ハルヒ「そんなわけないでしょ?むしろ羨ましいわ」
八幡「はぁ?」
八幡(何言ってんの?お前)
ハルヒ「アンタは普通じゃ出来ない体験をしたのよ」
八幡「俺が望んだわけじゃない」
ハルヒ「わかってるわよ、ただ…」
八幡「…?」
ハルヒ「普通じゃありえない体験って、すごくいいじゃない」
八幡「…いや、わけわかんねぇ」
ハルヒ「私はね、一度もないのよ」
八幡「そりゃいいこった、これからも気をつけろ」
ハルヒ「事故のことじゃないわよ」
八幡「じゃあなんなんだよ」
ハルヒ「普通じゃ体験出来ないことをよ」
八幡「…ほう」
これハルヒが八幡の高校にいるの?
八幡がハルヒの高校にいるの?
八幡「だがな、えーっと」
ハルヒ「涼宮よ」
八幡「おう、涼宮、あのな普通でないことなんて、大概いいもんじゃないさ」
ハルヒ「…どう言う事?」
八幡「お前は普通に飯を食って、普通に学校に通って、普通に自分の家に帰って、
普通に布団で寝てるだろ?」
ハルヒ「そうね」
八幡「それが普通じゃない奴らだってこの世の中にたくさんいる」
ハルヒ「まさか、アンタもそれが幸せだの贅沢だの御託を並べるつもり?」
>>19 八幡が東校に通ってる
八幡「違う、こんなことを言うのは正直少し気が引けるが、そんなんソイツらが
日本に生まれなかったのが悪い」
ハルヒ「アンタ、最悪ね」
八幡「ほっとけ」
ハルヒ「…ふん」
八幡「だがな、それ以上のことを欲するなら、それはお前が自分で動かにゃならんだろ」
ハルヒ「少しはやったわ」
八幡「そうだろうよ、その髪型とかな」
ハルヒ「アンタ、気づいてたの?」
八幡「三日も連続でそんなにバンバン髪型が変わってるのに気づかないわけないだろうが」
ハルヒ「そ…そう」
八幡「だがな、その程度じゃ無理に決まってる」
ハルヒ「…もう少し聞くわ」
八幡「過去の偉人は、大抵そのマンネリを壊すために革命だの革新だのを起こしてきただろ」
八幡「だがそれはたったの一部であって、当然教科書には載ってないプロセスだって
あったに決まってる」
ハルヒ「わかってるわよ、それがなに?」
八幡「お前は結局その結果だけを求めてるだけだ、自分で行動も起こさずにやれ俺が
羨ましいとか、普通じゃつまらないとかほざいてるだけだ」
八幡「それじゃあ、お前は餌皿をくわえて飼い主の前で吠えてるだけの犬だ」
ハルヒ「はぁ?アンタに私の何がわかってのよ」
八幡「なんにも知るわけねぇだろ、何言ってんだ?」
八幡「だがな、仮にお前が努力してようが、それに結果が伴わなきゃなんの意味もねぇ
ってのも事実だ」
ハルヒ「結局何が言いたいのよ」
八幡「そんなに普通が嫌なら、帰られるまで自分でなんとかしろ」
ハルヒ「最初からそう言いなさいよ」
八幡「すませんね」
ハルヒ「…」
八幡(行ったか、おかしな野郎だな)
八幡(まぁ正直事故でちょっとイライラしてたってのもあるんだがな、高校生にも
なってあんなおかしなことを言い出す奴にはこれくらいがいいだろ)
八幡「…」
朝倉「ねぇ、比企谷くん」
八幡「あ?」
朝倉「あなた、随分と涼宮さんと仲がいいわね」
八幡「アンタ誰」
朝倉「ん、それはちょっとひどいんじゃないかな、同じクラスの朝倉涼子よ」
八幡「あぁそう」
朝倉「涼宮さんね、入学初日にすごいこと言ってたし、自分からも全く人と
話そうとしないから一人ぼっちなのよ」
八幡「あっそ、一人ぼっちとかそう思うならアンタが友達になってやれよ」
朝倉「それは無理よ」
八幡「なんで」
朝倉「もうすでにふられてるからね」
八幡「へぇ」
>>28 帰られる→変えられる
朝倉「あなたも、随分と冷たいのね、私嫌われちゃった?」
八幡「別に」
朝倉「そ、ならよかった」
朝倉「とにかく、涼宮さんとは仲よくしてあげてね」
八幡「はいはい」
八幡(まぁもう二度と話すことはないだろうがな)
(ハルヒは北高じゃね?)
>>32
思いっきりミスった、ごめん
八幡(んで、翌日)
八幡「どうしてこうなった…」
ハルヒ「なにボソボソ言ってんのよ」
八幡「なんでもないです」
ハルヒ「アンタのセリフはかなりムカついたけど、わかったわ」
八幡「何を」
ハルヒ「変えるのよ!」
八幡「だから何を」
ハルヒ「この普通を!」
八幡「…いや、それはいいけどよ」
ハルヒ「…?」
八幡「なんで俺まで?」
ハルヒ「まずは活動拠点を決めないとね!」
八幡(全然聞いてねぇ)
八幡(俺は登校直後、わけもわからんうちに涼宮に腕を引っ張られ謎の活動表明を
聞かされていた)
ハルヒ「ま、放課後までにはどうにかするわ!任せなさい!」
八幡「…」
八幡(もう何もいう気にならん)
ハルヒ「返事は?」
八幡「はいよ」
ハルヒ「それじゃ、アタシは早速行動するから、アンタはいつも通り大人しく
本でも読んでなさい」
八幡「あぁ、おう」
八幡(なんでコイツ俺のいつもを知ってるんだよ)
八幡(放課後)
八幡(さて、今日はタイガーマスクの再放送か、早く帰ろっと)
ハルヒ「どこに行くのよ」
八幡「ん?」
八幡(げっ!)
ハルヒ「答えなさい」
八幡「…家」
ハルヒ「はぁ!?アンタ何言ってんの!?今から部室棟に行くわよ!」
八幡「いや、タイガーマスクを」
ハルヒ「さぁ出発!」
八幡(耳、付いてる?)
八幡(部室棟に着いたわけだが)
ハルヒ「ここよ!」
八幡「拠点か?」
ハルヒ「そ、わかってるじゃない、ほら入った入った」
八幡「おい、押すなって…れ?」
ハルヒ「紹介するわ、彼女が長門有希、同じ一年生よ」
八幡「いや、というかここ文芸部って書いてあんだろ」
ハルヒ「それは我々の活動組織の名前が決まるまでの仮の名前よ」
八幡「いや、マジで何言ってんの」
ハルヒ「んで、こっちが比企谷」
長門「…」
八幡「…」
ハルヒ「アンタは暗いくせに意外と喋るからね、読書キャラとしては少し弱い
わけよ」
八幡「…はぁ」
ハルヒ「その点彼女は完璧よ?少しは見習いなさい」
八幡「はぁ」
長門「…長門有希」
八幡(その本、俺も読んだことあるぞ)
ハルヒ「それと、ちょっと待ってなさい」
八幡「何を」
八幡(あ、行っちまった)
長門「…」
八幡「…」
長門「…」
八幡「…」
長門「…」
八幡「…」
ハルヒ「お待たせ!」
ハルヒ「紹介するわ!二年生の朝比奈みくるちゃんよ!」
八幡「…」
長門「…」
八幡(同じ場に無口がもう一人いると黙りやすいな、長門さんありがとう)
ハルヒ「ヒキ!なんか感想はないの!?」
八幡「ヒキってなんだよ、いや別にねぇよ」
みくる「あの~ここはどこなんでしょう」
八幡(俺が聞きたいわ)
ハルヒ「それはね!みくるちゃん」
みくる「は…はい」
ハルヒ「申請なるSOS団の部室よ!!」
八幡「…」
長門「…」
みくる「へ…へぇ~」
八幡「SOS団?」
>>45 ミス 申請なる→神聖なる
ハルヒ「そっ!SOS団!」
八幡(あえて意味は聞かん)
ハルヒ「あそこの暗いのが団員その1、奥の子が団員2よ!」
八幡(長門もいつの間にかメンバーに入れられてるんだな、つーか暗いのって俺?
いや、いつ加入したの俺、これ噂の詐欺ってやつじゃないの?)
みくる「いえ、私は書道部に…いえ、私も入ります、よろしくお願いします」
八幡(何?今の間は」
ハルヒ「それじゃあ今日はここまで!明日の放課後、またここに集合ね!」
八幡(どうしてこうなった)
八幡(翌日の放課後)
八幡(今日は確か宇宙戦艦大和の再放送が)
ハルヒ「アンタ、また逃げる気?」
八幡(!?)
八幡「いやだって」
ハルヒ「だってじゃないわよ、ほら行くわよ」
八幡「いや、マジで嫌なんだけど」
ハルヒ「なんで?」
八幡「なんでもへったくれもあるか、やりたいなら俺を抜きでやってくれ」
ハルヒ「アンタ一々冷める事言うわね、つまんないわよ?」
八幡「つまらなくて結構、じゃあな」
ハルヒ「アンタがやれって言ったのに逃げるの?」
八幡「あぁ、逃げるね」
ハルヒ「そう、ならもういいわ」
八幡「じゃあな」
八幡(当然だ、どっかのやれやれ系主人公ならばなんだかんだ言いながらもついていく
んだろうが、俺は別だ)
八幡(あんなわけのわからん奴に捕まって謎の団とやらに入れられるのはまっぴら
ごめんだ、俺は意地でも付き合わん)
長門「待って」
八幡「おわっ、いつの間に」
長門「あなたは来るべき」
八幡「なんで」
長門「涼宮ハルヒはあなたを必要としている」
八幡「俺は無償で自分を献身するほどボランティア精神にあふれてねぇんだ、悪いな」
長門「そう…」
八幡「じゃあな」
八幡(その夜)
小町「お兄ちゃーん、お客さーん」
八幡「あ?そんなわけねぇだろ」
小町「いや小町もお兄ちゃんにお客さんなんておかしいと思うんだけどさ」
八幡「おい、お兄ちゃん今結構傷ついたぞ」
小町「ごめんごめん」
八幡「…まぁいい、それで?」
小町「あぁそうそう、お兄ちゃんと同じ制服を着たやけにイケメンのお兄さんが
『八幡くんはいますか?』って聞いてきてさ」
八幡「いや、マジで心当たりがないな」
小町「いいから早く行ってあげなよ、そこの公園で待ってるって」
八幡「わかったよ、じゃあ行ってくる」
古泉「こんばんわ」
八幡「…えーっと、どちらさん?」
古泉「おっと、申し遅れました、僕は明日北高に転校することになっている古泉一樹
と申します」
八幡「はぁ、で?なんのよう?」
古泉「なにから話せばいいのかまだ僕にも整理がついていないのですが、とりあえず
ひとつだけ」
八幡「あ?」
古泉「涼宮ハルヒについて…です」
八幡「………いや、どゆこと?」
古泉「いきなりこんなことを言う僕を、あなたは不審に思うでしょうが」
八幡(いや、当然だろ)
古泉「今から言うことは全て本当のことです」
八幡「…」
古泉「……と、思ったのですが、どうやらあなたを口で言いくるめるのは無理な
ようですね」
八幡「だからなんなんだよ」
古泉「あなたに見せたいものがあるんです」
八幡「いや、いいよ、気持ち悪い」
このSSまとめへのコメント
おもしろ!
気持ち悪いで終わってるwww
そこで諦めるなよww