女「巻き舌できない」 (26)
女「ねぇねぇ
どうやればいいの?」
男「えっとねー
こうやるるるるるぅぅうううんだよ!」
女「・・・。
こうやるぅ!だよ!
できない…」
男「んー・・・」
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女「舌の感じがわからないの!」
男「舌先を上側にかるくつけて
るるるるぅうううう!って」
女「…舌先を…上側にかるくつけて…
るぅうううううううう!!!
ううぅ…できないぃ…」
男「んー・・・」
男「んーじゃあ
まずは声を出さずに
ふるるるるる! ってやってみて」
女「ふぅううう!!ふぅううう!!」
男「ちょっと涼しい」
女「できない…
舌おかしいのかなぁ?」
男「いやいや
舌のせいじゃないはずだから
感覚がつかめたらすぐさー」
女「・・・。
感覚つかみたいぃいいい!!」
男「巻き舌は
ら行にしか対応してないからね」
男「そうだ!
よくある巻き舌のセリフで練習しよう! まずは ゴルァ!
はい、どうぞ」
女「ごあぁ!」
男「ゴルァ!」
女「ごああぁ!!」
男「ゴルァ!!」
女「すぅー…
がぁああああ!!!!」
男「こわいこわい」
男「こんなにも巻き舌を教えるのが難しいとは…」
女「こんなにも巻き舌を教わるぅ!のが難しいとは…」
男「できてないできてない」
女「教わるぅ!!」
男「教わるるるぅう!」
女「教わるぅ!!!!」
男「教わるるるるぅう!」
女「教わ…
るぅうう!!!!!」
男「んー
教わるを巻き舌で言う機会ってあまりないだろうから
違う言葉で練習しようか」
女「教わるぅ!!!!」
男「勢いはいいんだけどなぁ」
男「んー
やっぱり巻き舌への近道はゴルァだと思うんだ」
男「だからそれを言う状況をリアルに想像するといいかもと思ったり」
女「想像…」
男「例えば大事ななにかを壊された想像とか」
女「大事ななにかを…
想像…」
男「リアルにリアルにね」
女「リアルに…リアルに…。
…うぅ……」シクシク
男「…なぜ…!」
女「リアルに想像したら悲しくなってきちゃって…」
男「悲しみじゃなく怒るの!
壊した相手に怒る!怒る想像!」
女「…怒るぅ!!」
男「…できてない
できてないから」
女「ちょっと寸劇をしてみて
その流れで自然に言うとうまい具合に言える気がする」
男「じゃあ
すれ違うときに肩がぶつかってゴルァ! って感じでいこうか」
女「それでいこう!」
私はこっちから歩いてくから
男はそっちから歩いてきてね
んじゃスタート!」
女「フンフンフンフン♪フンフンフンフン♪
フンフンフンフン♪フーンフフーン♪」スタスタスタスタ
男「(やる気あるのかなぁ)」スタスタスタスタ
ドン!
女「(よし!今だ!)」
男「(今だ!言うんだ!)」
女「にいちゃん
どこに目ぇつけてんだ
がぁあああ!!!!!!」
男「(失敗だー!!)」
近所の家の窓ガラッ
近所の人「うるせぇぞゴルァ!!!」
男「すみません…」
女「(巻き舌いいなぁ)」
かわいい
いいな
どうゆう関係かな?この二人
男「打開策がみつから…あっ」
女「どうしたの?」
男「いやぁ、確か女って
ダジャレ言う人を張り倒したくなるくらいダジャレ嫌いだったよね?」
女「その通りです。私はそうです。」
男「その気持ちを利用して
演技じゃないゴルァを引き出せばいいんだよ!
くだらないぞゴルァ!って!」
女「あまり気乗りしない作戦だけど
男がそこまで言うなら乗ってあげるわ!
男「(うぜぇ…)」
男「じゃあ始めようか!
布団がふっとんだ!」
女「くだらないぞごあぁ!」
男「アルミ缶の上にあるミカン!」
女「つまらないぞごあぁ!」
男「猿が去る!」
女「この猿以下がごあぁ!」
男「コンドルがめりこんどる!!」
女「めりこますぞごあぁ!!」
男「(巻き舌関係なく怖い)」
男「…よし!この作戦は止めよう!」
女「え?もう?」
男「怖いから止める!
夢に出るレベルの怖さだった!」
女「…夢にでるぅうう!」
男「怖い思いしてダジャレ言っても
巻き舌できるようにならなそうだしな!」
なにこrw
可愛い
みすった
なにこれな
女「男はいつどのように巻き舌できるようになったの?」
男「気づいたらいつのまにか。
たぶんたいていの人がそうだろうなぁ」
女「男が巻き舌してるときの断面図見てみたい」
男「たぶん見てもやれるようにはならないと思うなぁ」
女「断面図は無理だから
どうにか正面から巻き舌中の舌を見れないかしら」
男「見れるような口の形にしたら巻き舌できないと思うなぁ」
女「そこをなんとか!」
男「んー…」
女「とりあえず 口を横に開いて!」
男「んー…
ほお?」
女「舌先見えない!
もっと上唇を上にして
口ももっと開いて
舌先を手前に!
男「…おお?」
女「まだ見えにくいけどさっきよりはマシになったー
さぁ!巻き舌をしてみせてくれたまえ!」
男「・・・」
女「どうしたの?
はやく!」
男「・・・んん…。」
女「巻けてないよ!
巻きで巻き舌を!さっさと!」
男「んんん……!」
女「まーきじた!まーきじた!
ショーミーショーミーロールタン!」
男「……んんん……
ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙!!!!!!」
女「ひぃいいいいいい!!!」
女「…ごめん」
女「あの状態なら巻き舌できないと思ってお願いしてみたのはいいものの
あんなゾンビみたいになるとは…後悔…
男「自分でもびっくり。」
女「煽ろうとしたあまりに
巻きで巻き舌をなんて
ダジャレめいたこと言ってしまったのも後悔…」
男「まぁまぁ。気にしなくていいさ。」
女「巻き舌をマスターすることできなさそう
付き合わせちゃってごめんね…」
男「そんなに萎れるなんて…
ゾンビってすごい」
おつ
女「後悔したらお腹空いてきた」
男「じゃあ。冷蔵庫にあるものでなにか適当に作る。」
女「お願いー」
〜数10分後〜
男「お待たせー。」
女「おー、待ちくたびれた!
いい匂いー
チャーハン?」
男「当たり!
冷めたご飯があったからなぁ」
女「では早速いただきます!」
男「召し上がれー」
女「うまうま!うま!
なんたるパラパラ!
家庭用コンロでなんたるパラパラ!
私がつくるとべちゃべちゃになるー」
男「ご飯を卵と最初から混ぜたり
具材は別のフライパンで炒めておいたり
あとは慣れかなぁ」
女「巻けない舌で舌鼓連打!」
男「そんなに喜ばれると作ったかいがあるよー」
女「こんなにおいしく作れるなんて感心感心!」
男「感心…感心…!!」
女「ん?」
男「女…あんた舌巻けたよ…!」
女「ん?」
男「見事な巻き舌だよ!」
女「ん?」
男「だからさー
感心することをそういうでしょ!」
女「ん?」
男「 舌 を 巻 く ってさ!」
女「・・・。
くだらないぞごあぁ!!」
男「てへっ」
おわり
書き込んでくれた方
読んでくれた方
ありがとうございましたー。
女と男の関係性は
恋愛に発展しない幼なじみという感じを想定しましたよー
ありがとうございました!
おつ
かわいかったわ
オチもなかなか
乙でした
おつ
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