ライナー「そうじゃないって言ってくれ」 (30)
進撃のSSです。
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ライナー「後少しで解散式だ」
ライナー「俺はなにかと頼られる存在になってしまっているが悪い気はしない」
ライナー「ただこの先のことを思うとその時点で俺は同期を」
ライナー「全て裏切ることになるだろう。それを思うと」
ライナー「いまも俺はみんなと談笑しているが」
ライナー「そんなに面白くないな・・・本当は」
ライナー「みんな良い奴だ。俺はみんなを守りたいと思っている」
ライナー「だが俺には使命があるからみんなを殺さなくていけない」
ライナー「矛盾していることは分かっている」
ライナー「それだけだ。だからどうしろっていうんだ」
ライナー「少なくとも俺にそう見えるがアニみたいに気にせず」
ライナー「ベルトルトみたいに割り切ってしまえばいいのだろうか?」
ライナー「どちらも俺にはできない。そうすることは弱いじゃないか?」
ライナー「自分を裏切って楽をしていると思う。なら俺はだれよりも苦しむべきだ」
ライナー「それでも二人に話してみようか。どう思っているのか?」
ライナー「もしあいつらが悩んでいたら俺がなんとかしなくちゃな」
ライナー「アニは最近なんでか食堂にいるらしい」
ライナー「アニはいたが・・・一人じゃないな珍しい」
ライナー「エレンといるな・・・」
ライナー「へぇ・・・無表情のあいつが随分と表情を変えてる・・・」
ライナー「ちょっと・・・あそこには入れない」
ライナー「エレンがいったな・・・」
ライナー「ようアニ元気か?」
アニ「!・・・なんだライナーか・・・何の用?」
ライナー「なんだとは失敬だな・・・まぁいい」
ライナー「最近どうだ?」
アニ「はぁ?何言ってんの?」
ライナー「いや・・・この先のことをどう考えてるのか」
ライナー「聞いてみたくなってな」
アニ「急になに言ってるの?気持ち悪い」
ライナー・・・
アニ(言い返しなよ・・・)
アニ「私は・・・私は問題ないよ。これまで通りさ」
アニ「結局悩んでいても何も変わらないからね」
ライナー「そうか・・・お前は強いな」
アニ「強くはないから・・・」
ライナー「・・・俺は最近なにがなんだかわからなくなってきた」
ライナー「自分がどうあるべきなのかどう他の奴らに接したらいいのか」
アニ「あんたが悩み相談にきたの?」
ライナー「あっ・・・なんでだ?なんでこんなこと言ってるんだろうな?」
アニ「知らないよ」
ライナー「そう・・・だよな」
アニ「まぁいいけど。それで・・・」
ライナー「・・・悪い・・・それでどうやっても割り切れない」
アニ「そうだね・・・そうなんだ」
アニ「・・・そうだったらフリでもしてみたら?」
ライナー「フリ?」
アニ「そう。誰かを信じているフリ・・・誰かと友達だってフリとか」
アニ「・・・誰かを好きだっていうフリとか」
アニ「自分でそう思っていればいつか自分も騙せるかもしれない」
アニ「本当にそう思っていなくても」
ライナー「お前はそんなことをしているのか?」
アニ「いや・・・してない。できない」
アニ「できたら苦労はいらないね」
アニ「そうなれたらいいのに楽なのに」
ライナー「楽なのは正しいことなのか?」
アニ「正しいってなにが?何に対しての?」
アニ「誰から誰に対する正しさのことを言ってる?」
ライナー「いや・・・悪かった」
アニ「あぁ私も何をいってる?バカみたいだ・・・」
アニ「ねぇ私達のような奴らは幸せになれないのかな?」
アニ「誰かを[ピーーー]ことが悪いことだったら私達は生まれた瞬間に死ぬべきだった」
アニ「けど生きている・・・」
アニ「どんな奴も虫を殺したり、動物を殺して食っているじゃないか・・・」
アニ「生きるためには・・・仕方がなかったんだ」
ライナー「・・・殺されたものには関係ないのだろうな」
アニ「けど生きるためには関係のある話だ」
アニ「だけどどうなんだろうか?誰も許してくれないのなら」
アニ「永遠に呪われているべき?死ぬまで?死んでも?死んでからも?」
アニ「それなら私は生きたくも死にたくもない」
ライナー「アニ・・・」
アニ「・・・なーんて」
アニ「ごめん嘘だ・・・そんなこと思ってないよ。」
アニ「変なことを言ったね」
アニ「本当だよ。だから気にしないで」
ライナー「・・・すまない」
アニ「だから嘘だって信じてよ」
アニ「それに謝るのは悪いとは思わない?」
ライナー「あぁ・・・そうだな」
ライナー「・・・俺はお前達のことを何も考えていなかったんだな」
アニ「だから考えなくていいよ。私達は自分のことだけでそんな余裕ないだろ?」
アニ「今は自分のことだけ考えてくれない?」
アニ「そうしないと私達もつらくなるから」
ライナー「あぁ・・・そうだな悪かったこんなこと言って」
ライナー「お前が大丈夫そうでなによりだ・・・それじゃあな」
アニ「別に大丈夫じゃないよ・・・」
アニ「私が幸せになることは不可能だろうね?」
アニ「だけど思うことだけはさせて欲しい。だれにも気付かせないから」
ライナー「次はベルトルトと話してみるか・・・」
ライナー「最近話していないがどこにいるんだろな」
ライナー「あいつは昔から話すほうじゃなかったがますます喋らなくなってきたな」
ベルトルト「あっライナー・・・」
ライナー「こんなとこにいたのか・・・」
ベルトルト「この場所は涼しいからいいよ静かだしね」
ライナー「こんな離れた高台にいるとはな」
ベルトルト「ところで何か用?」
ベルトルト「いや・・・どうかしたの?」
ライナー「こんなことを訊いて悪いのだが」
ライナー「お前は自分が正気だと信じられるか?」
ベルトルト「・・・なに急に・・・」
ライナー「いいから」
ベルトルト「・・・僕は自分が正気であるかどうかなんてどうでもいいと思ってるよ」
ベルトルト「僕は狂っていようがなんだろうが目的があれば戦えればそれでいい」
ベルトルト「それしか考えないよ。それしかないもの」
ベルトルト「そう思わないと戦うことさえできなくなってしまうから」
ベルトルト「そうなったら僕の存在は意味がない。僕達のしてきたことも意味がなくなる」
ライナー「・・・お前は戦士なんだな」
ベルトルト「君は?」
ライナー「俺は・・・俺もそうだよ。」
ライナー「俺はこれからみんなを殺さなくてはならない」
ライナー「・・・だけど俺はみんなを守りたい」
ライナー「戦うことはできるさ!けど誰を殺せばいい!誰を守ればいい!」
ベルトルト「・・・ライナー。[ピーーー]のは僕らの敵だ。守るのは仲間だ。同士だ」
ベルトルト「それは昔から変わらない。そうだろ?」
ライナー「そうだな・・・そうだ」
ライナー「・・・なぁベルトルト仲間ってなんだ?」
ベルトルト「・・・自分で考えてみたら?」
ベルトルト「少なくとも敵は簡単にできるね」
ベルトルト「敵だと思えば僕でも敵だろ?」
ベルトルト「だから・・・そんなことを人に訊くのはどうかしてるよ」
ベルトルト「自分で責任をとれない。逃げているだけだ」
ライナー・・・
ベルトルト「言い過ぎたかもしれない」
ライナー「いやお前が正しいよ俺は・・・どうかしているかもな」
ライナー「悪かったな。こんなことを訊いて。じゃあ・・・」
ベルトルト「ライナー・・・僕も聞きたいよ。敵ってだれのことなんだろうね?」
ベルトルト「少なくとも味方はいないだろう・・・」
ベルトルト「もう考えることは嫌だな・・・」
ライナー「アニもベルトルトもきっと俺よりはしっかりしている」
ライナー「俺も俺で何とかしていく他ないんだ」
ライナー「誰にも頼ったりはしないさ。俺は頼る奴なんていないから」
ライナー「いつだって俺は・・・」
ライナー「いつだってみんなを救いたいと思っていた」
ライナー「世界の災厄から守りたいのに・・・俺が災厄なのに?」
ライナー「戦って戦って死ねるならそれで良かったのに」
ライナー「誰か俺を救ってくれ・・・」
ライナー「だけど誰か俺を殺してくれ。俺がそうしたように」
ライナー「ひと思いに殺してくれ。これ以上おかしくなる前に」
ライナー「けどそれは逃げだって言うから」
ライナー「自分で選んできた結果だ。それで仕方がないのなら」
ライナー「世界が俺を狂わしたのなら俺も世界を狂わしてやる」
ライナー「いや・・・最初に狂わしたのは俺か、それともそれより前から狂ってたのか?」
ライナー「解らない。どっちが先だったんだ?」
ライナー「くそっ!いつからこんなことを考えるようになったんだ」
ライナー「考えたくなくてもすぐ考えちまう」
ライナー「どうしたらいいんだ?俺は・・・もう」
ライナー「そりゃ俺だってもう何も考えずにいたい」
ライナー「けどできない。朝目覚めてから寝る前まであいつらといるから」
ライナー「あいつらの顔を見るたびに俺のしたことがどんなことか・・・」
ライナー「そしてこれからすることに・・・みんなの顔が浮かぶ」
ライナー「・・・誰か俺に言ってくれ」
ライナー「お前のしたことは間違っていない。これからすることも間違っていないって」
ライナー「・・・誰か俺にそうじゃないって言ってくれ」
ライナー「お前のしたことは間違っていたが、まだやり直しがつくと」
ライナー「そう言ってくれるだけでいいんだ・・・」
ライナー「それだけで俺は何者にもなれるんだ」
ライナー「もう帰りたい・・・だけどもう帰るところなんて・・・」
アニ「ベルトルトちょっといい?」
ベルトルト「アニ!珍しいね・・・ライナーのこと?」
アニ「そう・・・」
ベルトルト「アニのところにも来たんだ」
アニ「つらいだろうねライナーは」
ベルトルト「そうだと思う。深く関わりすぎてね」
アニ「つらくない?」
ベルトルト「僕のこと?」
アニ「そう。少なくとも私はつらかったよ」
ベルトルト「僕も君と同じだよ」
アニ「そう・・・」
アニ「結局は自分で決めるしかないものだけど」
アニ「誰かがいてくれるだけで大分変わることだってある」
アニ「どんなに小さなことだって何よりも強い意志を与えてくれることもある」
ベルトルト「その逆もあると思うけど、アニは良かったみたいだねその誰かがいて」
アニ「私のこととは言ってないと思ったけど?」
ベルトルト「うん。そうだね。そうしようか」
アニ「・・・何か変わった?迷いがないみたいな・・・何だろう」
ベルトルト「僕も誰かの影響かな?アニも少し変わったんじゃない?」
アニ「まぁ昔とは違うからね・・・」
ベルトルト「昔か・・・そうだアニ。今度ライナーに二人で行こう」
アニ「あってどうする?あいつは今のあいつにとって悪い意味で強くなろうとしている」
アニ「要は自滅するまで自分を追い詰めようとしている・・・だから」
アニ「私達がただいっても強がるだけじゃないか?」
ベルトルト「そんな難しいことは考えていないよ?ただ昔みたいに話せたらいいと思ってさ」
アニ「・・・そう。そうだね。じゃあ行こうか」
ベルトルト「やぁライナー。今日は休日なのに部屋に閉じこもって」
ベルトルト「調子でも悪いの?」
ライナー「ベルトルトか珍しいな・・・いやなんか体がだるくてな。体調自体は悪くないんだが」
アニ「部屋にこもっていると逆によくないんじゃない?」
ライナー「うわっアニいたのか?」
アニ「どうせ私は小さいよ」
ベルトルト「誰もそんなこと言ってないって」
ライナー「・・・でどうしたんだ何かあったのか?」
アニ「たまには昔みたいに3人で遊んでみない?」
ライナー「はぁ急に何いってんだ?」
ベルトルト「・・・いいね。やってみよう」
ライナー「ベルトルトお前までどうしたんだ」
ベルトルト「いいからさ。ほらっ」
アニ、ベルトルト「じゃんけん-」ライナー「あっちょっと待てってやるって言ってないぞ」
アニ「待たないよ」ベルトルト「はやくしてよライナー」ライナー「ああもう・・くそっ」
アニ、ベルトルト、ライナー「ぽん」
アニ「負けた・・・」
ベルトルト「自分で言って負けてる・・・アニダサいな。ってライナーが言ってるよ」
ライナー「はぁ?」
アニ「あぁ?よくも言ってくれたねライナー」
ライナー「俺は何も・・・」
ベルトルト「じゃ逃げるよライナー」
ライナー「もうわかったよ・・・逃げるぞベルトルト」
アニ「タッチされたら交替だからね?」
ライナー「わかってるよ」
ベルトルト「最後まで追う側だったら罰ゲームだからね」
ライナー「罰ゲームってなんだ?」
アニ「今から考えるから待ってな」
ベルトルト「だってさ」
ライナー「俺がやる前提かよ?」
ライナー「くそっ二人して俺を狙ってんじゃ俺が罰ゲームをくらっちまう」
エレン「あっお前ら3人で何やってんだ」
ライナー「エレンか・・・(そうだ仲間を増やせば)」
ライナー「エレンもやるか?」
エレン「なにを?」
ライナー「それは・・・ アニ「ライナーを追うゲームだよ」
ライナー「はぁ?」
ベルトルト「いまはアニがライナーを追う番だけど」
ベルトルト「ライナーにタッチするとライナーが追う番になる」
ベルトルト「そうしたらみんなで逃げるか戦うかして」
ベルトルト「・・・まぁとにかくみんなで追えばいい」
ライナー「いやルールがまったく解らな アニ「なくない」
エレン「なんかライナーばっかきつい気がするけど気のせいか?」
ライナー「そうだそう アニ「そういうゲームだから」
エレン「じゃ仕方ないな」
ベルトルト「そう仕方ない」
ライナー「はぁ!?」
ユミル「なに騒いでるんだ?うるせーな」
ベルトルト「あっユミル。君もやらない?ライナーを追うゲーム」
ライナー「これ以上人を増や アニ「そう」
ユミル「趣味の悪いゲームだな」
ライナー「そうだやめたほうがいいぞ」
ユミル「・・・よしやろう」
ライナー「なんでだ・・・」
ベルトルト「ありがとうユミル」
ユミル「お前のためじゃないからな。趣味が悪いのが私に合ってると思ったんだ」
ベルトルト「またそんなこと言って」
ユミル「本当だからな。最近お前ちょっと生意気じゃないか?まぁいいけどさ」
ユミル「あっエレン他の奴も呼んでこい。私も呼んでくるから」
エレン「あぁわかった!全員でライナーを追うぞ」
ライナー「もう好きにしてくれ・・・」
ライナー「はぁ・・・ここまで逃げれば大丈夫か?」
ライナー「結局上位のやつらに加えて更にアルミンとユミル全員で追ってくるなんて」
ライナー「サシャはなぜか食堂に陣取っていたな食堂に追い込もうとするし」
ライナー「食堂に逃げようとするし、なんだ聖地なのかあいつにとっての?」
ライナー「アニはエレンと組んで、ベルトルトはユミルと組んで来たなあいつら仲良かったっけ?」
ライナー「クリスタは・・・可愛かったな」
ライナー「ミカサは・・・怖かった」
ライナー「っはは・・・だけどみんな面白い奴ばっかりだな・・・」
ライナー「いい奴ばっかりだ・・・」
アニ「なに泣いてるの?」
ライナー「うわっいつから?」
ベルトルト「独り言の最初から・・・で・・・ハイ」ポンッ
アニ「はいっゲーム終了」
ベルトルト「罰ゲームはライナーだね」
ライナー「そんなのお前らの匙加減だろ・・・他の奴らは?」
ベルトルト「帰ったよ。今日は解散式の前夜祭だからね」
アニ「まぁこれから行かないとね」
ライナー「・・・で罰ゲームは?」
アニ「ライナーに言いたいことを言う」
ライナー「・・・いつも言ってんだろ」
ベルトルト「そんなことないって」
アニ「・・・そうだよ」
ベルトルト「じゃ・・・いくよ」
ベルトルト「なにその眉毛は自分で手入れしてるの?」
ライナー「いや・・・これは生まれつきで・・・」
ライナー「ってこれが言いたかったのか?」
ベルトルト「ごめん冗談っていうか何年も前から聞きたかったんだ」
ベルトルト「そうか生まれつきなんだ・・・じゃ次はアニで」
アニ・・・
ライナー「どうした?」
アニ「ライナーのバカヤロー!!」
ライナー「アニ?」
アニ「そんな一人で全部しょいこんでつらいことさえ」
アニ「自分の思いさえ隠していたらわかるわけないでしょ?」
アニ「なんで言ってくれない?」
アニ「なんで信じてくれない?」
アニ「なんで・・・」
アニ「・・・本当にごめん今日は・・・」
ベルトルト「最後に気持ちを言い合いたかったんだよ」
ベルトルト「だからこんなことを・・・まぁみんなが参加してくれたのが予想外だったけど」
アニ「どうしたらあんたが自分の気持ちを言うかなって思って考えたんだよ」
ベルトルト「実は僕達もそうだけど。こういう状況を作り出してね」アニ(えっ?そうなの?)
ベルトルト「最近のライナーは自分の物まねをしているようで見ていてつらかった」アニ(そうだったのか・・)
ベルトルト「いまなら何がしたいか言える?」
ライナー「俺は・・・お前達といたいと思う・・・そしてあいつらともいたい・・・」
ライナー「ただ俺にはそんな資格は」ベルトルト「もういいよライナー」
ベルトルト「その気持ちだけで十分だ」
アニ「私もそうありたいと思う。でないとどっちにしても死ぬだけだ」
アニ「心か体かどっちが早いだけの話で」
ベルトルト「君達がそういってくれてよかった」
ベルトルト「・・・僕達うまくいけるかな?」
ライナー「もし・・・うまくいけなかったら俺がお前らを少しでも助けることができたらいい」
ライナー「バラバラになったとしても今日のことを思いだせば死ぬまではなんとかなるさ」
アニ「まだそんなこと言ってる」
ベルトルト「だからそうじゃないって言ってるだろ」
ライナー「!・・・ははっ・・・ありがとうな」
アニ、ベルトルト「???」
ライナー「アニ、ベルトルト。今日は解散式の前夜祭だろ。行ってこいよ。会いたい奴がいるだろ?」
ベルトルト「ライナーは?」
ライナー「後でいくから」
アニ「わかったよ・・・ねぇ最後だから言うけど・・・私はずっと何も感じなければいいと思っていた」
アニ「だってそのほうが強いと思えたんだ。どんなに悲しいこともつらいことがあっても大丈夫だから」
アニ「一人でいることだって平気さ。けど最近私はそれとは逆で弱くなってしまったんだ」
アニ「うまく言えないけど・・・それでいいと思っている。強くなったり弱くなったりを繰り返していることが」
ベルトルト「僕は・・・弱くなりたくないな」
アニ「けどそのほうが人間らしいから・・・」
アニ「私は思うんだ。この世界は彷徨ったままで」
アニ「私はその中で何かを・・・誰かを探していたんだと」
ベルトルト「・・・僕は思うよ。この世界は戦いが続いていて」
ベルトルト「僕はその中で強くありたいと願っていた。本当の意味で・・・誰かを守れるくらいの」
ライナー「俺はこう思う。この世界は狂っていて」
ライナー「俺はその中でずっともがいていた。正しくありたいと思ったんだ」
ライナー「・・・なーんてな」アニ「はっ・・・柄じゃないよね。みんなしてさ」ベルトルト「うん・・・そうだね」
ライナー「みんな強がりなだけだったんだな」
アニ「はぁ?」ベルトルト「それは君のことだろ?」
ライナー「わかったって・・・いいからもう行ってこいよ」
ライナーが苦悩してるSSは大抵良作
ライナー「二人とも行ったな・・・あいつら今日はこれからどんなことがあるんだろうな?」
ライナー「・・・明日はどんな日になるだろうか?」
ライナー「明日が一瞬で終るような日なのか、もしかしたら永遠かも知れない」
ライナー「それぞれで選んだ答えだ。せめて俺よりもあいつらが少しでも幸せでいてくれたら」
ライナー「いまはそれを願おう・・・またそうじゃないって言われるかもな」
ライナー「だけどずっとそう思ってやるからな・・・だから何度でも言ってくれよ」
ライナー「それだけのことなのにな・・・それだけでもう少しだけ生きていける」
ライナー「それだけで俺は何者にもなれるから」
ライナー「・・・俺もそろそろ行くか。あいつらは今どんな顔しているんだろう?」
ライナー「笑っていてくれるといい。明日がどうであれ結局はそうなんだよ」
これで終わりです。ありがとうございました。
乙だった
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