魔美「常盤台中学に転校!?」 (49)
・とある科学の超電磁砲 × エスパー魔美
・設定は深く見ないで下さい。
・キャラの口調がおかしい場合は脳内変換お願いします。
・とある理由で亀投稿になる可能性があります。
・読んで頂ければ幸いです。
どうかご了承下さい。
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美琴 「ふあっ…眠いわね…ゲコ太特集とか素敵番組が26時から始まるなんて卑怯よ…」フゥ
黒子 「まったく、録画して寝れば良い物を自業自得でしてよ?お姉様?」ヤレヤレ
美琴 「…フフ…抜かりはないわ…勿論、録画もしているわよ……」
黒子 「お姉様……」
清々しい朝、通学する学生達で賑わう通学路を2人は気怠い雰囲気で歩いていた。
普段はそれほど苦でも無い通学路だが、ほぼ徹夜の状態の2人には些か辛い物が有る。
フラフラとした足取りはお世辞に見ても『お嬢様』という雰囲気からかけ離れていた。
美琴 「まさか…3時間番組とか…ぬかったわ…でも良かったわ…」
黒子 「それに付き合わされた黒子の身にもなってほしいですの…」
美琴 「なによ?ゲコ太可愛いじゃない!それだけでもこの辛さに耐える価値が有るわ」
黒子 「はぁ…もう…好きにして下さいまし…アフゥ…」
?? 「えっと…ここがあっちで…そこがこっちで…うーん…分かんないよぉ!助けてぇ高畑くぅん」シクシク
2人の目線に電光案内板を見て四苦八苦している薄い赤毛の特徴的な髪型をした少女の姿が飛び込んできた。
制服を見るとどうやら同じ常盤台の生徒らしい、特徴的な髪型の割りには見覚えが無い、ただ傍から見ても
道に迷っているのは確かだった。
黒子 「そこの方、ジャッジメントですの」
?? 「へ?…じゃっじめんと?」
黒子 「随分とお困りのようですけど、どうなされましたの?」
美琴 「その制服、私達と同じ常盤台よね?」
?? 「え?あっよかったぁ…これで遅刻しないですむ~」ガシッ
黒子・美琴 「!?」
感極まったのか少女は思わず2人に抱きつく、あまりにも突然だったので面食らった2人は為す術無く
少女の両腕の中で締めあげられた。
美琴 「ちょ!?ちょっと落ち着いて~!」
黒子 「放しなさ…ハッ!?…もっと締めあげてもヨロシイデスノォォォォォ!【お…お姉ェ様のお顔がこんなに近くにッ!】」クンカクンカ
?? 「あっ!ごめんなさぁい!?」パットハナス
美琴 「」ドサッ アイタァ!
黒子 「」ウェヘヘ…ドサッ グヘェ!
美琴 「アイタタタ…で?一体どうしたの?…」
黒子 「」アフンヘフン…
?? 「あ…あの…その前にこの人は…」
美琴 「気にしなくてもいいわ、直ぐに元に戻るから」ハァ
魔美 「そうなの?…えっと、私は佐倉魔美、常盤台中学って所に転校したんだけど道に迷っちゃって…」
美琴 「転校生!?…あ、うん、私は御坂美琴、でこっちが」
黒子 「白井黒子と申しますの佐倉さんよろしくですの」フッカツ
魔美 「『魔美』でいいよ」
魔美は思わず苦笑いを浮かべそうになった、常盤台中学とは『お嬢様学校』と聞いていたので堅苦しい行事や
厳格なルールに頭を悩ますだろうと覚悟していたにも関わらず、ここで出会ったのはこの凸凹コンビである。
案外フリーダム?と少し気が楽になった感じがした。
美琴 「それにしても、入学試験より難関と言われている常盤台の転入試験をクリアするなんて…凄いわね」
黒子 「資格無き者は王族とて容赦なく落とすのが常盤台ですの、転入生なんて…あっ…婚后光子がいたか…」
魔美 「え?…転入試験?…受けてないけど?」
美琴・黒子 「へ?」
黒子 「いやいやいや、そんな訳ありませんの」
美琴 「そ…そうよねぇ、公立中学じゃないんだし~」
魔美 「うーん、パパがフランスに絵画留学して、ママもマスコミの仕事で海外に行くことになってね」
魔美 「それで、私もどっちかに着いて行く~ってなったんだけど、その時に学園都市から転入の話が来たの」
美琴 「へ?…それじゃ…」
黒子 「魔美さんは、外から来ましたの!?」
美琴と黒子は通学の途中で2度も吃驚させられるとは思わなかった。
佐倉魔美が学園都市の外から来たと言うことは、所謂「原石」と言われる存在に他ならない、しかも常盤台に
転入することが出来ると言うことは、少なくとも『Level3』以上の能力を持っていることになる。
3人が学校に到着すると、辺りから一斉に挨拶の声が飛んでくる。
その殆どが美琴に向けられての言葉だった。
最初は気軽に行けるかな?と考えていた魔美もこれには面を喰らう、そう、何だかんだ言ってもお嬢様学校なのだ。
魔美 「うわぁ…『ごきげんよう』とか『麗しゅう』とか…本当に使ってるんだ…」
黒子 「当たり前ですの、ここは名門の常盤台中学なのですから、魔美さんも早く慣れて下さいまし」
魔美 「あはは、努力します…あ、職員室へ行かなきゃ、また会いましょうね、黒子さん美琴さん」
黒子 「あっ!走っては行けませんの!まったく…お転婆ですわね」
美琴 「アハハ、まぁいいじゃない、いい子ね友だちになれそう」
黒子 「ですわね、さっお姉様も教室へ行って下さいまし」
美琴 「んもぅ!わかってるわよぉ」
美琴は教室へ入ると自分の机に座り一息入れる。
結局、魔美の能力は聞けず仕舞いだったが、それは追々と教師が来るまで目を瞑っていることにした。
すっかり忘れていたが、ほぼ徹夜である。
美琴 「」
モブ子 「あら?御坂様が」
モブ美 「しっ、きっと何か考え事をしていらっしゃるのですわ」
モブ江 「何という凛々しいお姿…きっと我々じゃ想像もつかない事を考えているのですね」
美琴 「むにゃ…ゲコ太…エヘヘ…」スヤスヤ
始業のチャイムが常盤台に鳴り響いた、その音に美琴も目を覚ますと軽く背伸びをして教師が入ってくるのを待つ
数十秒後に教師が入って来ると、教室は一気にざわつく事になった。
綿辺教諭 「おはようございます皆さん、急ですが転入生を紹介します」
モブ子 「て…転入生ですか!?」
モブ美 「入学試験より難関と言われている常盤台の転入試験を…」
モブ江 「まぁ、どの様な方なのでしょう?」
美琴 「あ…ぴーんと来た、同学年だったんだ」
綿辺教諭 「佐倉さん、入ってきなさい」
魔美 「ひ…ひゃい!」
若干緊張気味の表情で魔美が教室に入ってきた。
その姿に皆の視線が一気に集まる、あまりにも緊張し過ぎてお腹が痛くなるような感覚を魔美は覚えた。
不安になって辺りを見回すと、ふと美琴が小さく手を降ってくれているのを見て一気に緊張が和らいでくる。
魔美 「すぅぅぅ…はぁぁぁぁ…佐倉魔美と言います佐間丘陵にある明月中学から転校してきました」
魔美 「学園都市に来て間もないですが、一生懸命勉強したいと思います、よろしくお願いします」
<<ザワザワッ>>
魔美 「あ…あれ?」
モブ子 「魔美さんは、外から来られたのですか?」
魔美 「あ、はい、壁の向こうから来ました」
<<ザワザワ>>
色々な質問攻めに疲弊しそうになった所で綿辺教諭が〆に入った。
魔美の席は偶然にも美琴の隣側、転校したてで情緒不安定な魔美にとって、既に面識のある美琴の隣と言うのは
これ以上にないくらいに心強い感じがした。
魔美 「ふぅ…初日が終わったー!」
美琴 「お疲れ様、どうだった?」
魔美 「勉強が難しすぎて分かんない……」
美琴 「ま…まぁ仕方ないわよね、わからないことが有れば何でも聞いてね」
魔美 「ありがとう!御坂さん!」
美琴 「同級生なんだし、『美琴』でいいわよ、それより…質問タイムみたいね…頑張ってね」ニガワライ
魔美 「うえぇ~…」グデー…
いいね
不二子作品のあの子でいいのかな?
魔美は『念動力(テレキネシス)』のLevel4(暫定)として書庫に登録されていた。
能力に関しての質問はそれで通すことにしているのだが、流れで実演することになってしまった。
実は既に魔美のテレキネシスは戦術レベルの粋に達しており、迂闊なことをしないように常に能力を
制御している状態だ、魔美は極力抑えて能力を使うことにした。
魔美 「えっと…じゃぁ…念動力で物を動かします」
モブ美 「常盤台に相応しいか…」
モブ子 「この目でしかと…」
モブ江 「確かめさせていただきますわ」
モブ達 「」ゴクリ
美琴 「朝には聞きそびれたし…丁度いいかな?さてと、お手並み拝見っとあれ?…先生達もいるし…」
偶然にも常盤台はグランド整備のために重機や資材が置かれていた。
魔美は適当な物を見つけると、ソレに向けて指を指し能力を行使し始める、誰しもドラム缶やパイプ程度を
動かす物だと思った瞬間、その考えは覆された。
<<ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…>>
モブ達 「( Д ) ゚ ゚」
美琴 「∑(゚д゚lll)ガーン」
教師ズ 「( ̄□ ̄;)!!」
魔美が浮かび上がらせたのはドラム缶や資材ではなく『ブルドーザー』だった。
総重量にして約30トンの重機を5mほど浮かび上がらせた後に、ゆっくりと元の場所に下ろす。
魔美としては十分に制御して力を抑えたハズだったが、周りの人間の表情を見ているとそうでは無いらしい。
魔美 「ふぅ…あ…あれ?」
美琴 「す…凄いわね…魔美さん…」
魔美 「え…えぇ!?【やり過ぎた!?】」
モブ子 「…パネェですわ…」
モブ美 「…ハラショーですわ…」
モブ江 「あ…貴女達…口調がおかしくなってましてよ…」ガクブル
美琴 「もしかしたら、Level5かもね…割と本気で思っちゃうわ」
魔美が『念動力(テレキネシス)』でブルドーザーを浮かび上がらせた話題は瞬く間に常盤台中学全体に広がった。
『Level4』とて30トンもの重量物を持ち上げるのは本来なら不可能と言える、それを外から来た転入生がいとも簡単に
行ったとなれば、話題に上がらないはずがなかった。
常盤台中学3人目のLevel5誕生か?とも囁かれた程に、常盤台中学の中で魔美は1日にして有名人になってしまった。
黒子 「いきなり教室に話題が飛び込んできた時には…驚きましたの」
美琴 「この目で見た私はもっと驚いたわよ」
魔美 「あははは~いやぁ~」
黒子 「念動力は珍しい能力ではありませんが、それでも30トンは学園都市の新記録だと思いますの」
美琴 「私も見たことないわよ、10トン超の重量を動かす能力者って…あっ…第一位くらいか…」
魔美 「でも…あっ……これ…」キィィィィキィィィィキィィィ
黒子 「?…いかがいたしましたか?魔美さん?」
美琴 「魔美さん?おーい」
魔美の頭に突如ベルが鳴り響いた。
思わず走りだす、いきなり豹変した魔美の行動に慌てて美琴と黒子は着いて行く、
魔美は路地裏に入って行くと、鐘の音は更に大きく頭に響いてきた。
スキルアウトA 「いい加減に諦めろや、なぁ?」
スキルアウトB 「そうか?抵抗されたほうが俺は燃えるけどなぁ?」
スキルアウトC 「うっわ変態乙!まぁ嫌いじゃないわなw」
スキルアウトD 「気持よくしてやるからよ、大人しくしろやwww」
女子生徒 「ひっ…いやっ!来ないで!」バシッ!
スキルアウトD 「いてぇ!?…てめぇ…」ギロリ
スキルアウトA 「あーあ、やっちゃったなぁ」
スキルアウトB 「コイツ、キレッと何すっかわかんねぇしなぁ」
スキルアウトC 「顔はやめとけよ?萎えっからよ」
スキルアウトD 「あぁ?わかってんヨォ!」ドカ!ドカ!
女子生徒 「ひぐっ!ウグゥ!…や…やめてぇ…」ガクガク
スキルアウトA 「ナイスボディ、ギャハハハ!だから最初から大人しくヤられときゃいいんだよw」
魔美 「非道い…助けなきゃ…」
思わず飛び出そうとした魔美よりも先に美琴と黒子が前に出た。
いつの間にか黒子の腕にはジャッジメントの腕章が付けられている。
美琴 「まったく…いつでもどこでもクズは湧いて出てくるのよねぇ…」パリッ…
黒子 「お姉さまは下がっていてくださいな、そこの方々!ジャッジメントですの!婦女暴行の現行犯で貴方達を拘束いたします」
スキルアウトA 「あぁ?なんだ…ガキが3人増えただけじゃねーか」
スキルアウトB 「お?でも俺、あのショートの子すげぇ好み!」
スキルアウトC 「マジで、俺アッチの赤毛の子な!」
スキルアウトA 「あぁ?…まぁ俺はこのツインテールのちんちくりんでいいや」
黒子 「まったく…どうして殿方はこうも下品なのか…まぁ少し痛い目に会って反省するんですの」シュン
美琴 「私もアイツ等にターゲーットにされたみたいね、じゃぁ遠慮はいらないか」<<バシィィィ!>>
魔美 「えっ!?え!?」
突然の乱闘開始に魔美は思わず尻餅をついた。
黒子が消えたと思ったら、美琴が電撃を放ち瞬く間に2人を行動不能にする。
消えた黒子が3人目に対し高角度ドロップキックをお見舞いしその意識を断ち切った。
美琴 「さて…後はアンタだけね、さっさとその子を放しなさい」パリッ
黒子 「それが身の為ですわよ?」
スキルアウトD 「う…うるせぇ!」グイッ
女子生徒 「やだ!放してぇ!」
スキルアウトはナイフを取り出すと震えている女子生徒を引き寄せてその顔にナイフを当てた。
刃が頬に食い込み、軽く引くだけでも一生モノの傷が残る可能性がある、うかつに動けなかった。
美琴 「アンタねぇ!いいかげんにしなさいよ!」ビリビリ
黒子 「お姉様!今は抑えて下さいですの…」
魔美 「女の子の顔に!?ゆ・る・せ・な・い!ちょっと!そこのスットコどっこい!」ムキー
美琴 「」
黒子 「」
女子生徒 「」
魔美のSS初めて見た
期待
突然、魔美の声が路地裏に響いた。
その声には明らかに怒りの感情が込められている。
そ魔美は顔を真赤にさせて一歩一歩と男に迫った。
スキルアウトD 「な…なんだ!」
魔美 「そんなことして恥ずかしくないの!まったく情けないわね!」
スキルアウトD 「な…なめんなぁ!この女が怪我してもいいのか!」
魔美 「無理ね!だって、もう貴方は動けないもの!」
美琴 「え?」
黒子 「へ?」
スキルアウトD 「ざけん!…あれ?…動けねぇ…」
魔美 「ぬぬぬぬー!」グググ
魔美は男に向けた指を動かすと、男は何か巨大な力に動かされるように女子生徒を解放した。
その様子を見て黒子が女子生徒を確保する。
黒子 「もう大丈夫ですの」
女子生徒 「うえぇぇぇん…」
黒子 「お姉様…」
美琴 「えぇ、黒子…やっちゃっていいのよね?」バリバリ
黒子 「( ´∀`)bグッ!」
スキルアウトD 「ミギャァァァァァァァァァァ…」プスプス…
魔美 「」ウワー…
黒子の通報により到着したアンチスキルがスキルアウトたちを連行していった。
女子生徒に関してはアンチスキルが保護しメンタルケアを施す事になるらしい、
幸い本人に怪我は無かった。
美琴 「それにしても、男性1人を念動力で制御するなんて、精密操作もできるのね…」
黒子 「…魔美さん…一つ聞きたいんですの…何故、あそこで犯罪が行われているのが分かったんですの?」
美琴 「そういえばそうね、距離も有ったし」
魔美 「えっと…それは…【学園都市の能力者って1人1能力なんだよね…どうしよう…】」
美琴 「もしかして……」
黒子 「まさか………」
魔美 「えーいままよ…そう!私は人の助けを呼ぶ思念波が聞こえるの!」
美琴 「え?…勘じゃなく?」
黒子 「能力でしたの!?」
魔美 「……」エー…
美琴と黒子は魔美が試験免除で常盤台に転入出来た理由がよくわかった。
学園都市の中でも恐らく2人と居ないデュアルスキルの持ち主となれば、それはLevel5に匹敵する事になる。
その様な能力の持ち主を学園都市が見過ごすはずはなかった。
美琴 「なるほどね…確かに、常盤台ならセキュリティーも万全だし…」
黒子 「えぇ、いざという時は周りも高能力者が居ますから…」
魔美 「うん…黙っていてごめんね、誰にも言っちゃいけないって言われてたから…」ショボーン
黒子 「いいえ、そのお陰であの女子生徒を助けることが出来ましたの、ジャッジメントとしてお礼を申し上げますわ」
美琴 「そうね…魔美さん改めてよろしくね♪あ、ちなみに私は電撃使いよ」
黒子 「私はテレポーターですの学園都市でも希少な能力ですのよ」フフン
魔美 「うん!よろしくね!…あの…バレたついでにもう一つ言うんだけど…私もテレポーテーション出来るんだよね…」エヘヘ…
美琴・黒子 「( Д ) ゚ ゚」ポーン
美琴 「ト…トリプルスキル…」
黒子 「いよいよ以って…Level5ですの…」
魔美 「あ…でも…」
黒子 「はいはい、わかってますの」
美琴 「誰にも言っちゃいけないってやつでしょ?ってか言わないほうがいいわね…」
魔美は入寮の手続きを行うために寮監と共に常盤台の事務室に行くことになっていた。
それもあって、3人は一度解散と言う事になる。
相部屋である美琴と黒子は魔美の事が気になっていた。
黒子 「お姉様…魔美さんのことですが、気にかけていたほうが良いですの…」
美琴 「うん、本人が凄くいい子だけど、トリプルスキルが発覚したら色々な勢力が手を出して来るわね」
黒子 「えぇ…しかも…後見人扱いの研究所自体が掌を返して無茶な研究を行うかも知れませんの…」
美琴 「より大きな研究所に手柄を取られるかもしれないしね…そうなったら命すら危ういわ」
黒子 「せっかくお友達になれましたし、黒子は魔美さんとお姉様を全力で守りますの!」フンスー!
美琴 「はいはい、でもそうね、お友達は守らなきゃね、だから、私も魔美さんも守ってね黒子♪」クス
黒子 「ほ…ほねぇさま…黒子は黒子は…ベットの中からお風呂場!おトイレまでお姉さまに付いて行き守りますのぉ!」ルパンダイブ
美琴 「ちょーしにのんじゃないわよ!!」ビリビリ!
黒子 「あぁん!?お姉様の!お姉様の愛が厳しいビビビビビビィィン」シビビビビ
美琴 「さて…と…じゃぁ…食堂でご飯でも食べましょうか?」
黒子 「お姉さま、今夜は早めにお休みに?」ビビビ…
美琴 「え?ゲコ太大特集の2幕があるから今夜も寝ないけど?」
黒子 「」ガックリ…
食堂に行くと人集りが出来ていた。
その中心には、すっかり萎縮してしまった魔美が困った顔で矢継ぎ早に投げかけられる質問に対応している。
美琴と黒子は軽くため息を付きながら、助け舟を出すために人集りに突入していった。
案の定、美琴が姿を現すと常盤台のお嬢様方の視線は当然そこに集まる。
美琴 「ほらほら、魔美さん御飯食べられずに困っているでしょ?ここは食堂なんだからね?」
モブ江 「あ…あら、そういえば…私としたことが」
モブ美 「確かに、少々はしたない行為でしたわ」ショボン
モブ子 「ごめんなさい佐倉さん、…もし宜しければ一緒にお夕食をどうですか?」
魔美 「え…えっとぉ…」
美琴 「いいんじゃない?私達も一緒だし、皆で食べましょ?」
モブ江 「まぁ!御坂様とご一緒に!?」
モブ子 「なんというサプライズ!私、嬉しさのあまり即倒しそうですわ」フラッ
モブ美 「あらあらどうしましょ…とりあえずお席を確保しますわ」ダッシュ
ガヤガヤ…コウナッタラ!パーティーケイシキニイタシマショウ…ナイスアイディア!
リョウカンサマハ?……ジゴホウコク!……ナイスアイディア!
黒子 「なんですの?この惨状は…」ポカーン
美琴 「まぁ…いいんじゃない?たまには…」
黒子 「寮監様が怖いですの…」ガクガク
美琴 「そうなったら一目散に逃げるわ…」
魔美 「あ…あの…私は…」
美琴 「ほら、魔美さんは今日の神輿…ゲフン!主役だからね」プイ
黒子 「流石に…寮監様は相手が悪すぎですの…」ガクブル
魔美 【…優しそうだし良い人に見えたけどなぁ…】
パーティー開始から数時間、魔美は寮監に対する認識を改める目に遭うことは終了30分前に
『予知能力(プレコグニション)』で把握していたが、運命を変える事はできなかった。
魔美 「く…首が…」イタタ…
美琴 「痛い…」アタタ…
黒子 「ですの…」オアッタァ…
翌日、常盤台中学の生徒の大半が首に湿布を貼って投稿する姿が見られたという。
続く
以上で今回分は終わりです。
こんな感じで続けていこうと思いますがいかがでしょう?
『とある』と『エスパー魔美』のクロスSSを探していたのですが、無かったので自分で書いちゃえ!
という感じで勢いで書いたりしますので、色々と稚拙なところも多いですが、是非読んで頂ければと思います。
エスパー魔美懐かしいね
父親が画家で娘をモデルにヌードデッサン描くんだっけ?
乙。面白そうなので期待します!
乙
また珍しい題材持ってきたな
エスパー魔美のSS自体初めて見たから期待してるよ
期待乙
懐かしいな
再放送で見ていたわ
ありそうでなかった題材だな
期待してます
乙
原石で多重能力になるのか
アニメは確かかなりの長期シリーズだったっけ
マミは終盤かなりのチートになっていたと記憶している
期待
がん細胞をテレポートで取り除いた話を鮮明に覚えてるけど、これチートどころの騒ぎじゃないな
父親と別居って事はおっぱいは出てこないんですかねぇ
素晴らしい!
楽しみにしてる
ほ
ミーンミンミン…ジーワジワジワ…
魔美が学園都市に来て数日、常盤台中学の生活にも慣れた魔美は美琴に紹介したい友人が
いると言われ、第七学区にあるファミレスへ来ている。
学園都市に来て1人で行動することが少なかった魔美は、不慣れな土地というのもあり、
道に迷ったりもしたが、地図との格闘の末なんとか辿り着いた。
魔美 「暑い…疲れた…やっと着いたぁ…」ダラダラ…
店の中を覗くと、こちらに気が付いたのだろうか美琴が手招きしてるのが見える。
外気温の暑さに耐えかねていた魔美は、ファミレスに入店するとクーラーの冷気の
心地よさに思わず顔がほころぶ。
美琴 「魔美さんこっちこっち~」
黒子 「放課後に研究所へ呼び出されるなんて、ついてませんのねぇ」
魔美 「本当、もう疲れちゃったわ…しかも暑いし…」グテ…
黒子 「来て早々にテーブルに突っ伏すなんて…はしたないですの…」ヤレヤレ
美琴 「アハハ~お疲れ様~でね魔美さんこの子たちが」
はっ!と魔美はテーブルに突っ伏した体を起こすと、その前には頭に大量の花飾りを付けた女の子と、
黒髪の長髪の女の子が困った表情で苦笑いしているのが視界に入る、もう遅いがとりあえず体を起こし
体裁を整えるために微笑んでみた。
黒子 「いまさら遅いですの…」
魔美 「だよね~…」
美琴 「ま…まぁまぁ、え~こちらが初春飾利さんに、そちらが佐天涙子さんよ」
初春 「初めまして、初春飾利です」ニッコリ
佐天 「あたしは、佐天涙子って言います」ニヤリ
初春 「ちょっと佐天さん!?なんですか今のニヤリって!?」
佐天 「ん?ん~ん?何でもないよ?初春ん」ニコ
初春 「誰ですか!?『ういはるん』ってだれですか!?んもう佐天さんってば」プンプン
魔美 「」パクパク…
黒子 「圧倒されてますの…」
美琴 「わかるわー…佐天さん今日はテンション高いわね」
佐天 「あ、分かります?」テヘヘ
目の前の少女2人に圧倒されつつも、気を取り直して魔美はも自己紹介を行う。
2人に対抗すべきか、普通にやるべきか迷ったが、佐天のテンションに勝てる気が
全然しないので、普通に挨拶することにした。
魔美 「えっと、私は佐倉魔美よ、よろしくね初春さん佐天さん」ニコ
美琴 「ちなみに私と同じクラスよ」
黒子 「お姉様と同じクラスとか羨ましい限りですの」ブー…
初春 「でも凄いですね、常盤台に転入とか普通はできないですよ?」
佐天 「あたし達の知っている人なら婚后さんくらいですよねーっと・こ・ろ・で!魔美さんの能力は何ですかぁ!?」ズビシ!
魔美 「うぇぇ!?えっとテレポォむぐぅ」ムググ
美琴 「あらぁ?魔美さん?お口にホコリが付いてるわよぉ」ゴシゴシ
黒子 「常盤台の淑女として、身だしなみは大切なんですのよ?オホホホホ」アセタラー
初春・佐天「?」キョトン
危うく『テレキネシス』ではなく『テレポーテーション』と言いかけた魔美の口を美琴が慌てて塞ぐ。
それもそのはず、トリプルスキル(本当はマルチスキル)であることは魔美のためにも秘密にしなければ
ならないことだった、それに気がついた魔美は内心で「危なー!」と思うも顔には出さない。
魔美 「ぷはぁ、あ…ありがと美琴さん」ケホケホ
美琴 「いえいえ、どういたしまして」ニコニコ
黒子 「コホン…えー、魔美さんはLevel4の念動力(テレキネシス)ですの」
初春 「へぇ~念動力ですかぁ」スゴーイ!
佐天 「しかも大能力者だよ初春!憧れちゃうなー!」ソンケー
魔美 「え?いやぁ…えへへ…」テレッ
黒子 「あ、テレましたの」
美琴 「赤くなっちゃったわね」
外の世界ではエスパーのことを1人を除いて魔美は隠し続けていた。
調子に乗りすぎて発覚しかけたこともあるが、持ち前の運の良さと力技で乗り切った事も有る。
学園都市は自分と同じ様に能力を持っている人間が多い、そういった意味でこの街は魔美には
気の休まる場所になっていた。
魔美 「ふーん、色々なことが有ったのねぇ…幻想御手とかそんな眉唾なものも有ったんだ」
初春 「本当、あの時は大変な目に会いました」
佐天 「いやぁ…面目ない…」ドウシテコノハナシニ…orz
黒子 「でも、佐天さん居たからこそ解決の糸口に手が届きましたの」
美琴 「佐天さんが居なかったら、あの事件はもっと長引いたと思うわ」
佐天 「本当、昔から変なものにだけ鼻が効くんですよねぇ」
初春 「佐天さんは自重して下さい、お陰様で変なトラブルにも巻き込まれたりしますし」
佐天 「ひどっ!?初春!ヒドいわぁ…今日のパンツが桜色なだけ有るわぁ」
初春 「」ブバァ!?
魔美 「アハハ…仲いいのね、この2人…」
談笑を終え、ジャッジメントの仕事の為に先に席を離れる黒子と初春を見送ると、3人はまだ時間も早いと
いうことでそのまま談笑を続ける、実際は佐天が引き止めたのだが美琴も魔美もこれと言った用事も無く、
暇を持て余すよりはと佐天に付き合うことにした。
佐天 「で、魔美さんっていつから能力に関して気が付いたんですか?」
魔美 「うーん、意識したのは最近かな?最初は変だなーと感じただけだけど」
美琴 「え?じゃぁそれまでは能力に目覚めていなかったの!?」
魔美 「ぜーんぜん、高畑さんが…あっ高畑さんってのはね」
能力の話を聞いたのに男の話をされる、美琴と佐天は「ナンテコッタイ」と思ったが、その『高畑』という男子が
魔美の能力を語る上でどうしても外せない人物であると理解すると、その人物に対しても興味が湧いてくる。
いつの年代も、異性の話に関して女子は貪欲であった。
美琴 「その高畑さんって人…凄いわね…外科的手法に特化している学園都市の開発とは別だわ…」
佐天 「そうなんですか?」キョトン
魔美 「そうなの?」ポカン
美琴 「えぇ、学園都市の能力開発は主に学習装置による教育や薬物による開発だけど、高畑さんはメンタル面を重視しているわ」
佐天 「たしかにそうですね、カウンセラーは居ますけど、重視されているわけでは無いですし」
美琴 「高畑さんの言葉を聞いて能力を使う、時には高畑さん自身が身を挺する事により、無意識に魔美さんの『パーソナルリアリティ』を構築したの」
魔美 「まっさかぁ~、高畑さんは確かに頭は良いけど、そんなこと微塵も考えてないわよ?」
美琴 「そこが凄いの!2人共が無意識だったからこそ築けた物だと思う…まるで…その…えっと…」モジモジ
魔美 「どうしたの美琴さん?まるで…なに?」
佐天 「『愛』ですねぇ」ウンウン
美琴 「佐天さん…よくそんな恥ずかしいセリフをドヤ顔で言えるわね…」
魔美 「え?……ええええええええええ!?」ブバァ!?
親身になり魔美を支えてくれた高畑を流石に意識しないわけではなかった。
念動力が人を傷つける可能性があると気が付き、それが基でトラウマに陥った時も高畑が
居たから立ち直ることが出来た、そう考えると魔美は不思議と高畑を意識し始める。
佐天 「ヤバイ、恋する乙女の目だ…」
美琴 「ちょっと佐天さんどーすんのよ」
佐天 「どーするって…恋する乙女なら御坂さんの方が現在進行形じゃないですか」
美琴 「はっはぁ!?だ…誰がアイツの事を好きって…あっ…」
佐天 「………御坂さん」アゼン
魔美 「うん、高畑さんも近いうちに学園都市に来ることになっているはずだから、その時ね!」ガッツポーズ
佐天 「あ…ここでは何か自己完結した人がいる…」
魔美 「で、美琴さんどうしたの?」
佐天 「さぁ?」ニガワライ
美琴 「」プシュー…
魔美、美琴、佐天の3人はファミレスから退店すると、そのまま寮に戻ることにした。
翌日が休日ともあって街にはまだ制服姿の学生たちが数多く青春を謳歌している。
比較的外出制限の緩い佐天はもう少し遊ぶ気満々だった。
佐天 「え~、もう帰っちゃうんですか~?」
魔美 「うん~、ごめんね佐天さん」
美琴 「最近は寮監の目が厳しくてね…門限辛いのよ」ハァ
佐天 「そっかぁ、それじゃ仕方ないですね…じゃぁ私はもう少し本屋とか巡ってから帰りますね」
美琴 「最近、物騒な事件を耳にするから気をつけてね」
佐天 「らじゃー!美琴さんも魔美さんも気をつけて下さいね~♪」
そう言うと佐天は本屋に向かって歩いていく。
時折振り返っては大きく手を降っている姿が妙に可愛いと魔美と美琴は思ったりもした。
2人は常盤台女子寮に戻ると、一度部屋に戻ってから食堂で合流することにする。
魔美 「それにしても…ファミレスから帰ってきてその後に寮の食堂ってのもねぇ」
美琴 「そう思うけどね、まぁ紅茶の一杯くらいなら良いんじゃない?」
美琴 「そういえば、高畑さんって学園都市に来るの?」
魔美 「え?なんで知ってるの?」
美琴 「…いや、さっき言ってたじゃない…」
魔美 「あっそっか…うん、学園都市へ転校するみたいな事を電話で言ってたわ」
美琴 「え!?じゃぁ高畑さんも能力者!?」
魔美 「えー、違うわよぉ」ケラケラ
高畑は昔から異常な記憶力を持ち、教科書や参考書などは一目見ただけで全て暗記してしまう程らしい。
話を聞く限りだと、本人が気が付いていないだけで『完全記憶能力』では?と思ったりもしたが、魔美曰く
物忘れも結構あるらしく、単純に脳の基礎能力が常人より上なんだろうと美琴は結論付けることにした。
美琴 「話を聞けば聞くほどに凄いのねその高畑さんって」
魔美 「本当、アレでワザとテストは満点を取らないとかねぇ」
美琴 「アハハ…で、何処に転校するとか聞いてるの?」
魔美 「うーん…ちょうてんナントカ学園の中等部とか?」
美琴 「ブッ!?…ながてんじょうきがくえん!?……凄いとこ行くわね…」
魔美 「あーあ…常盤台が共学ならなぁ~」ブー
美琴 「そればかりは仕方ないわね」アハハ
魔美 「ちえー…っ!?」キィィィィキィィィ……
美琴 「どうしたの?急に立ち上がって」
魔美 「ごめん美琴さんちょっと来て」ヒソヒソ
美琴 「ちょ!?魔美さん!?」アワワ
魔美は美琴を自室に引き入れると、頭に鳴り響く『非常ベル』の事を伝えた。
信じられない気もすると美琴は思ったが、魔美がこの能力を使ってスキルアウトに襲われている
女子学生を見つけ出したのは記憶に新しい、そうとなれば「助けなきゃ!」と今にも部屋を飛び出そう
としている美琴を魔美は慌てて引き止めた。
魔美 「まって美琴さん!私に捕まって」
美琴 「え!?」
魔美 「見通しの良い場所に先ず飛ぶから、それに場所分からないでしょ?」
美琴 「あっ…そ…そうね…でも飛ぶって…」
魔美 「いいから!早くってば!!」
美琴 「わっ、わかったわよ!」ギュ
魔美 「いくわよぉ!」<<パチン>>シュン
美琴 「ちょっ!?なにこれ凄い!?」ビックリ
魔美 「放すね?」パッ
美琴 「えっちょっと!?落ちるやめて!おち……あれ?」フワフワ
魔美 「念動力で浮かせているから大丈夫よ、それよりも」キィィイキィィィ!
魔美 「声が聞こえる…この声って…佐天さん!?なんで!?」【ヤダーッ!ハナシテヨォ!!】
美琴 「」マタカー
美琴 「と…とにかく、場所の特定は」アセッ…
魔美 「うん、だいたい見えたわ…」
美琴 「見えたって…遠隔透視(リモートビューイング)!?」ガーン
魔美 「よし…これなら1回で行ける…美琴さん飛ぶわよ!」ガシッ
美琴 「わっ!?ちょっえぇ~!?」
<<パチン>>シュン
大通りから一本抜けた道を1人の少女が全速力で走っている。
本屋から出て家路を歩いていたら、急に周りを囲まれたと思うといきなり路地裏に押し込まれた。
不幸と思っても仕方がない、少女はあらん限りの力で自分を拘束する男の指に噛み付いた後は、
脱兎の如く逃げていた。
佐天 「出て!初春!早く出て!!!」プルルプルル…ガチャ!
初春 「「佐天さん?どうしました?」」
佐天 「初春!助けて!変な人達に追われてる!」ゼェゼェ
初春 「「落ち着いて下さい!場所を調べますから携帯は切らないでください!」」
佐天 「うん!うん!」
「みぃーつけたぁ~!ほらほら早く逃げないと食べられちゃうよ?ウサギちゃん」ガシッ!
佐天 「「ひっ!やだーっ!放してよぉ!」」ガチャン
初春 「佐天さん?佐天さん!?」ツーツー…
黒子 「初春?どうしましたの?」
初春 「白井さん!救急出動お願いします!」カチャカチャ…
初春が佐天の携帯の発信位置を特定する時間は20秒とかからなかった。
連続テレポートを駆使して佐天が襲われているであろう場所に黒子は向う。
単なる暴行目的なら事が起こる前に間に合うはず、そう願いつつ黒子は能力で飛べる
限界距離を繋いでいった。
男A 「いやぁ、こんな可愛い子が釣れるなんて運がいいなぁ?」
男B 「ホント!マジで楽しみだわ、早くひん剥こうぜ?」
男C 「焦んなよ、車回してるからよぉ」
佐天 「ムグゥ!」ポロポロ
男B 「うっは!泣き顔可愛いわ!」
男C 「口も塞いで縛り上げてんのがもったいねぇ…」
男A 「俺らのアジトに連れ込みゃいくら叫んでも無問題だべ?」
男B 「ちげぇねぇwお嬢ちゃんよぉ、たっぷり楽しめるぜ?」
佐天 【冗談じゃないよ!誰かたすけて!初春!白井さん!御坂さん!】ムググッゥ…
泣きながらも佐天は、目線を動かしなんとか逃げる手段を考える。
手を縛り上げられ口を防がれても、なんとか走れそうだと判断すると隙を見て立ち上がろうとした。
行動に移そうとした瞬間、手も触れられてないのに地面に押さえつけられる感覚が襲う。
男A 「わりぃねお嬢ちゃん、俺これでも能力者なんだわ」
男B 「そ、コイツは念動力の強能力、あぁ俺は電気使いの強能力ねw」
男C 「そんな訳だからよ、能力者様の相手ができるんだ、嬉しいだろww」
佐天 【そんな……無能力者狩り…】
佐天の視界が歪む、無能力者である佐天はこの絶望的な状況を打破出来る気がしなかった。
最後の頼みの綱といえば、初春が状況を把握して黒子か美琴がこの場に来ることだった。
なるだけ時間を稼げればそれだけで助かる可能性が高くなる、念動力で抑えつけられる中
佐天は精一杯藻掻いた。
男A 「うぜぇな…少し黙らせるか…」
男C 「あぁ?…演算ミスって殺すんじゃねーぞ?」
テレキネシスを使うといった男が佐天に視線を向けた瞬間、佐天の首に閉められる様な圧迫感が
襲いかかってきた。呼吸が阻害され溺れるような苦しさが全身を包み込む、なんとか呼吸をしようと
口を開くが、酸素は一向に入ってこない、「ガッ…ゲァ…」という自分が発しているであろう声と男達の
下品な笑い声が入ってくるだけだった。
佐天 【やめて…やめ…助け…て…】
<<ジャッジメントですの!>>
路地裏に声が響いた。
全員が声がした方に視線を移すと、そこにはツインテールをなびかせ独特のポーズを決めた
黒子が立っていた。相当慌てていたのが原因か、それとも最大距離のテレポートを繰り返した
演算疲れのためか、その顔には若干の疲労感が見て取れる。
黒子 「佐天さん、もう少しだけ辛抱して下さいまし」
佐天 【白井さぁん…】
黒子は佐天を安心させるように声をかけると、常備している鉄矢を取りだす。
間髪入れずに男Aの服を地面に縫い付けるように矢を転移させると、男達は目の前のジャッジメントが
テレポーターであることを悟った。
男A 「テレポータかよ…」
男B 「ガキ1人増えただけだ、人数的にはコッチに部が有るぜぇ!」
黒子 「威勢の良いことですが、わたくし若干ブチ切れ気味ですの…手加減いたしませんわよ?」
男C 「上等だゴラァ!!」ゴウゥ!
男Cが手を前にすると炎が目の前に広がった。
「パイロキネシスト!?」と黒子はつぶやくと、男Cの真上にテレポートを試みる。
真上を取った瞬間、今度は竜巻が目の前に出現した。
黒子 「エアロハンド!?くっ!!!」
男B 「いらっしゃーい♪」<<バチィン!>>
黒子 「ぎゃん!?」シュン
男B 「んだぁ?今のくらってまだ飛べるのかよ?」
男C 「もうちょい出力上げとけやボケ…」
黒子は咄嗟に間合いを取ると、自分がさっきまで居た場所が炎に包まれたにも関わらず焦げた後や臭いが
無いという事に気が付いた。咄嗟に男Cの能力が『幻覚能力(イリュージョン)』であると悟ると、ペテンに
引っ掛かった気がして自己嫌悪に陥りそうになる。
電撃の影響か演算が上手くいかない、油断が招いた代償は決して安くはなかった。
男A 「よっと、外れた外れた、ったくメスガキが…お気に入りの服が穴だらけだぜ…」
男C 「代金代わりにあとでたっぷり可愛がれよw」
男B 「さっさと眠らすか」ビシッバチン…
佐天 【ん!!!ん~!(白井さん!逃げて!)】ガシッ!
黒子 「佐天さん!駄目ですの!」
男B 「んだぁ?立場がわかってねぇなぁ」バリバリ
<<シュン>>
<<ズバシィィィィン!!!>>
電撃を帯びた男Bの手が佐天に触れようとした瞬間、その数十倍にも相当する威力の電撃が男Bに襲いかかった。
凶悪な衝撃が一瞬にして突き抜けると男はその場で操り人形の糸が切れたように突っ伏す。
佐天と黒子は『目の前に突然現れた』美琴と魔美に対し、思わず歓喜の声を上げそうになったが、2人の表情は
歓喜を受けるとは程遠いほどに怒りに包まれている。
美琴 「やってくれたわね貴方達…」
魔美 「よくも私達の友達に…」
魔美琴 「手ぇ出してくれたわね!!」
美琴 「ぶっ潰す!」
魔美 「ギッタンギッタンにしてやる!」
黒子「」
佐天【】
男A 「」
男C 「」
いくら強能力者といえど、『Level5』相当の2人に襲い掛かられたらたまった物じゃなかった。
念動力で抵抗を試みた男Aは逆に魔美に主導権を握られると、その場で自分で自分を殴るように操られ
気絶する。男Cは幻覚であるのを黒子にネタバレされると、満面の笑顔の美琴の電撃をくらって同じく
気絶した。何も知らないで車を取りに行っていた男Dはタイミング悪く戻るとそのまま黒子に拘束される。
こうして、能力を悪用していた能力者達は魔美達の活躍を持って御用となった。
魔美 「やりすぎちゃったかな?」
美琴 「丁度いいくらいよ、私あーゆーのは本っ当にムカつくわ」
黒子 「ま…まぁ死んでなければ…」
佐天 「あの…ごめんなさい…」ウルッ
美琴 「ううん!佐天さんは悪く無いわよ、悪いのはアイツ等なんだから」アセ
魔美 「そうよ!佐天さんはちぃーっとも悪く無いわ!気を落としちゃダメよ」アセアセ
黒子 「いーえ!佐天さん、はっきりと申し上げます、佐天さんは危機管理がなってないですの!」ズビシッ
佐天 「……うっ」ウルウル…
美琴 「ちょっ!黒子!」
黒子 「お姉さまは口を挟まないで下さいまし、佐天さんのためにも、言わなければ行けませんの!」プンスカ
魔美 「うわぁ…白井さん怖い…」
黒子 「と~に~か~く、お説教は177支部でいたしますの!」スタスタ
佐天 「クスン…はい…」トボトボ
そうして、黒子に引きずられるように佐天は177支部へ引きずられて行った。
魔美と美琴は苦笑いを浮かべつつも黒子達の後について行ったのだった。
続く
かなり間が開いていますが2回目終了ですorz
今後も亀投稿になりそうですが、お付き合いしていただけたら嬉しいかもです。
>>17
売れない画家で何処かの学校の美術講師が魔美の父親です。
娘のヌードデッサンよりも、小遣い欲しさに裸になる娘のほうがある意味危険?
>>22 >>23 >>24
「念動力・空間移動・思念波」大まかに分けて3つの能力が魔美の能力なのですが、
それらの分野での応用力が魔美がチートたる所以だと思ってます。
学園都市基準で考えたらまず確実に実験体扱い!木原一族が拉致りに来るレベルですね(´ε`;)
それにしても、「エスパー魔美」と言っておきながら、魔美はESP分野は苦手なんですよね
逆にPKが得意だという、今で言うタイトル詐欺…
皆様、乙ありがとうございます。
本当に更新遅いと思いますが、何卒、お付き合い頂ければ幸いです。
あの頃の超能力漫画といえば、「超人ロック」とか「バビル二世」などのハイパーチートクラスのエスパーがたくさんあったなぁ。70~80年代超能力ブームは調べれば調べるほどおもしろい。とあるとは相性よさげなのに全く無いのはなんでだ
上条さんならきっと魔美にもフラグを……
やめよ。なんかNTRするようで気分が悪くなる
乙乙
いいな俺得
記憶違いかも知れないけど、タイムトラベルもできなかったっけ?
苦手と言っても突発的な予知だけでもレベル4ぐらいいくと思う
テレポートには仁丹というかこっちに飛んでくるものが必要だったような
アニメだと違うのかな?
漫画が仁丹、アニメはビーズじゃなかったっけ?
こっそり生存報告。
>>41
アニメ版の51話くらいで突発的に過去にタイムスリップしてましたね
あれは未だに魔美の能力でいいのか謎すぎて…。
>>42
プレコグニションですね、予知夢として描かれた記憶があります。20話か30話かな?
能動的に使えればレベル4はありそうな予感…
>>43 >>44
魔美のテレポーテーションガンは漫画では仁丹、アニメではビーズですね。
アニメも最初は仁丹にする予定が、「女の子らしくない」の理由でビーズに変更されたという。
ちなみに、魔美は自身に直接被害を受けそうと認識したら直撃寸前で自動的にテレポートしたりします。
ぶっちゃけ、認識さえしていれば超電磁砲や原子崩しなども回避離脱可能というチートっぷり!
テレポート可能距離が5kmの時点でオセロ涙目!
ということで、近々続きを投げます。遅れて申し訳ありません。
おぉ
生存報告乙!
これは楽しみだ
待ってます
高畑が学園都市に来ることになったのは、実は魔美がマルチスキル保有者だとばれてるけど、
そうなったのは高畑のおかげだと勘違いされてスカウトされたとかかな?
>>39
高畑は高畑で気の強い女の子に好かれるたちだから
高畑がほかの子とフラグを立てそうになって魔美が焦るって展開はありそう
まだかい?
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