女「京大行きたい」(31)


【注】学歴ネタが入ります。

>>2から始まります。



男「え?」

女「行きたい」

女「どうしようもなく行きたい」

女「四畳半神話大系観て更に行きたくなった」

男「面白かったもんな、アレ」

女「でも私じゃ行けない」

男「お前の偏差値だとせいぜいニッコマだしな…」

女「ニッコマだけは嫌だ」

男「ダメなの?ニッコマ」

女「マジョリティっぽくて嫌」

男「ああ、そう…」



男「勉強、すれば?」

女「無理」

男「無理ってなんだよ」

女「今から努力しても、私じゃ到底無理ってこと」

男「まあ、たしかに…」

女「男はどこ大行くの?」

男「俺?俺は専門だよ」

女「専門?何を専門とする?」

男「医療事務を専門とする」

女「医療事務…」

男「俺の家貧乏だしな。頭も良くないし、奨学金は無理かなって。専門だったら家から近いし」

女「(すげえどうでもいい)」

男「(おい)」



女「京大生は変人ばっかなんだろうなー」

男「そうかな」

女「そうだよ、きっとメガネを掛けて奇声を発するイモくさい野郎ばっかりだよ」

男「すげえ失礼だな」

女「行きたいなあ京大、イモくさい匂いを嗅ぎたい」

男「…」

男「どっちかって言えば俺は東大の方がガリ勉でイモくさいイメージあるけどなー」

女「失礼だよ」

男「おい」



女「もういいや」

男「え?」

女「もうこのさい京大でなくてもよい」

男「やっと諦めたか」

女「京都の大学ならどこでもよい」

男「えー」

女「立命館がいい」

男「どこでもよくないな」

女「うん」

女「立命館は響きがかっこいい」

男「あー、それはわかるかも」

女「立命館に入って、京大アンチになる」

男「好きすぎてか」

女「好きすぎて」



男「というか、何で京大なの?」

女「高学歴なのにちゃらんぽらんで親しみやすいというイメージ。この点において京大を超える大学は今後現れないだろう」

男「そ、そう…」

女「それに、京大だったら私でもなじめるかなあって」

男「ああ、女はクラスに友達いないんだっけ」

女「違うよ、友達がクラスにいないんだよ」

男「う、うん…?」



女「暇だなー」

男「映研って言ったってやることないもんなー」

女「なー」

男「…お前は勉強すれば?」

女「絶対に嫌だよ」

男「頑なだな…」

女「それだけは絶対に嫌だよ」

男「しつこいよ…何でそんなに頑ななんだよ…」

同志社はダメなのか…

総長とか?



見てる人いたのか…よかった…

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女「それでさー」

男「んー」本ペラペラー

女「学歴がさー」

男「へー」本ペラペラー

女「…」

男「…」本ペラペラー

女「聞いてよ」オデコベチーン

男「!!?」

女「聞いてよ」

男「ごめん…おでこ痛い…」

女「私の話を聞いてよ。おでこはごめん」



男「ごめんごめん、女の話つまんねーなあと思って」

女「正直者だな殺すぞ」

男「面白いんだよこの本」

女「へー私の話より面白い本がこの世に存在するのかー」

男「ごめんて…」

女「何て本?」

男「そば入門」

女「しぶい」

男「面白いよ」

女「私も何か読もう」ガサゴソ

男「何読むの?」

女「道徳形而上学原論」

男「しぶい」



男「そういえば、有頂天家族観た?」

女「へ?」

男「有頂天家族、森見登美彦の。舞台京都じゃん」

女「ああ、中学生のとき読んだよ」

男「いや違くて、アニメの方」

女「アニメ?」

男「アニメ」

女「…」

男「…」

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男「アニメ化したの知らなかったのか」

女「受験までアニメは控えようと思ってチェックしてなかった…」

男「勉強しないくせにまじめだな…」

女「うるせー」

女「そういえば、そのTSUTAYAの袋なに?」

男「TSUTAYAの袋だよ」

女「中に何が入ってるかを聞いているんだよ」

男「…有頂天家族のDVD」

女「えっ」



男「もし観てなかったらと思って持ってきたんだけど、アニメ禁してるとは知らなかった。悪かったな」(鞄にしまう)

女「…」(ガン見)

男「…」

女「…」(ガン見)

男「…観る?」

女「観る」




---------鑑賞中----------




---------鑑賞後----------



女「おもしろかった…」

男「何度見てもおもしろいなあ…」

女「これからは毎週観る」

男「いや勉強をしろよ…」



女「…やっぱ京大はいいや」

男「へ?いいの?」

女「いいの。首都圏の大学目指す。家族を大事にする」

男「へえ…」

女「影響されやすいなって思ったでしょ」

男「思った」

女「このやろー」ホッペビヨーン

男「ごえんにゃひゃい…」



男「そういえば、同志社はダメなの?」

女「ダメだよ、ダメダメだよ。ダメよダメダメ人間だよ」

男「ひでえな…かっこいいじゃん、志とか、〜社とか」

女「それはいいけど…」

ガヤガヤ

男「外が騒がしくなってきたな」

女「補習が終わったのかな」

男「ああ、隣の教室使ってるんだっけ」



女A「タルカッター」

女B「ハヤクカエロー」

女A「アノセンセーハナシナガスギー」

男「おー…会話丸聞こえだな」

女「うん…」

男「今日の補習お前のクラスだったっけー?」

女「うん…」

男「?」

女A「テイウカ今日アノ人イナカッタネー」

女B「アーオカッパノ?」

女A「ソウソウ」

女B「アノ人イッツモ一人デ何ヤッテンダロウネー」

男(あ)

少し寝ます。まだ残ってたら続き書きます。

>>8
同志社の名前出してくれてありがとうございます。悪く書いてしまってすみません。
僕は同志社めちゃくちゃ格好良いと思います。



男(おかっぱって…)チラッ

女「…」

女A「コノマエ本ヨンデタヨーヒトリデ」

女B「ヒトリデホン!?」

女A「ツマンナソーダヨネ」

女B「ネー」


男「…」

女「…」


女A「アノヒトガダレカトハナシテルトコミタコトナイヨネー」

女B「ワカルーナンカカワイソウッテイウカー」

女A「ネー」

女B「志田ァ、コンドハナシカケテアゲナヨー」

女A「ハァー?同野ガハナシテアゲナヨー」



志田「アー、今日塾ジャン…」

同野「メンドイネー」

パタパタパタ…

女「…」

男「…帰ったみたいだな、同野さんと志田さん」

女「…」

男「お前も単純だよなー、関係ないじゃん同志社」

女「う、うるせー…」

男「友達、ほんとにいないんだ。冗談だと思ってた」

女「わ、私…!」

男「お、おう?」



女「友達、いないの、さみしいとか思ってないから」

男「うん」

女「あんな人たちと、仲良くするくらいなら、前歯折った方がましだから」

男「お、おう」

女「あと、知らない人と喋れないだけで、根暗じゃないから」

男「うん」

女「あと、あとあと、教室で本読むの、大好きだから」

男「そっか」

女「男」

男「ん?」

女「鼻水拭くからTシャツ貸して」

男「最悪だな…」



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男「女は土地萌えなの?」

女「トチモエ?」

男「京都府が好きなのかってこと」

女「ああうん、好き。好きだよ京都。平城京ばんざい!」

男「奈良だな」



男「…お前ほんとに大学行けるの?」

女「失礼だなー!行けるとこは行けるよ!」

男「行けるとこはって…。ていうかお前どこらへん目指してんの?あのう、現実的には」

女「早慶」

男「えっ」

女「早慶というか、慶應」

男「…慶應義塾大学?」

女「慶應義塾大学」

男「えー…」

女「デコピンの準備やめてよ」



男「さすがに無理だろ…」

女「大丈夫、文章書くの得意だもん」

男「文章?」

女「ケイオーダイガクは、どのガクブでも、ショウロンブンがシュツダイされるんだよ」

男「おー、よく調べたな。えらいえらい」ナデナデ

女「えへへ」



男「文章書くの得意だもんな?」ナデナデ

女「うん!」

男「本もたくさん読んでるもんな?」ナデナデ

女「うん!!」

男「でも慶應は無理だよな?」

女「うん!!!」







おわり


読んでくれた方ありがとうございました。勉強に戻ります。

面白かった


ひょっとして受験生?ガンバレ

慶應の理工も小論あったっけ
まぁいいや

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