あずさ「ついているハンカチ?」(34)
私の名前は三浦あずさと申します。765プロダクションというアイドル芸能事務所に所属しています。
アイドル候補生だった私がなんと…竜宮小町というアイドルユニットに私が選ばれたんですよ~!
こんな嬉しいことは当時はなかったと思いました!しかし…そんな私には悩みがありました…それは…
新作乙
ありがとうございます。亀更新になりますがよろしくです。
亜美「どうしたの?お姉様…?」
伊織「ないのよ…ダイヤのネックレスが、お母様の形見がなくなってる!」
メイド「」
あずさ「…メイドさんが殺された…」
あずさ「犯人を見つけましょう。私達三姉妹の手で…」
そしてクライマックスへ
あずさ「新しい人生を始めましょう。さようなら…思い出の日々…」
律子「次は『どっきゅん生ラジオ』にゲスト出演ね。一度事務所に戻るけど、30分ぐらい休んだら、すぐ出かけるわよ」
亜美「えー? この後真美と、最終ステージ攻略する約束してたのに~。30分じゃラスボスまでの所まで行けないよ~」
律子「仕方ないでしょ。仕事とゲームと、どっちが大事なの?」
亜美「そんなの選べるわけないっしょ!」
伊織「そうそう。ドラマの撮影終了を記念して、私から『ゴージャスセレブプリン』をご馳走するわ!」
律子・亜美「ゴージャスセレブプリン!?」
亜美「って人気スイーツランキング5週連続第一位の!?」
律子「発売開始から50分で売り切れてしまうというあの!?」
あずさ「」プルプル
あずさ「ゴージャスセレブプリン…」
あずさ「はっ!ダメダメ!私は今ダイエット中で…そんなもの食べたらってあら?」
あずさ「ここは一体どこなんでしょう?」
伊織ちゃんの話を聞いた私は、1人で欲望という名の敵に苦しまれていた。そして迷子になってしまった。
ポチャン
あずさ「あら?雨?」
ザー
あずさ「雨宿りしなきゃ…あそこのバス停に屋根があるからそこで…」
あずさ「え?このバス今日は運休!?そんなあ…」
あずさ「はぁ…今日は晴れだって言ってたのに。それにびしょ濡れ…ハンカチ…あら?ないわ。忘れて来たかしら?」
あずさ「あらあら…どうしましょう…雨が止むまでといってもこの大雨では当分止まないわね…それにハンカチがないんじゃあ風邪を引いてしまうわ…ん?」
あずさ「お婆さん?もしかしてあなたも雨宿りですか?困りましたよね?バスは運休ですし…。」
謎の老婆「………。」
あずさ「あら?なんですこれ?『ついているハンカチ売ります?』」
あずさ「まあ!お婆さんお店やっているんですか!ちょうど良かった!私、雨でびしょ濡れでハンカチがなくて困っていたんです。」
あずさ「でも、この『ついている』ってなんですか?」
謎の老婆「『ついている』という意味でございます。」
あずさ「…?どういうことですか?」
謎の老婆「それはお買いになった方だけがわかるのでございます。」
あずさ(このハンカチ…なんだか妙だわ…それに1000円もするハンカチなんて…でも、ちょうどハンカチが欲しかったんだしまあいいか。)
あずさ「お婆さん。これ買います!」
謎の老婆「お買い上げありがとうございます。」
あずさ「これで髪と服を拭いてっと…あら?晴れてないけど、雨は止んだわ!お婆さん!今日はありが…あれ?」
あずさ「お、お婆さん?どこですか?お婆さーん?」
あずさ「目を離してる間にいなくなっちゃったわ…でも、またどこかで会えるだろうし、お礼はまたその時にしましょう」
あずさ「さて、早く家に帰らないと…ってどっちの方向にいけば…」
キラーン
ビュォオオ!
あずさ「きゃっ!」
バサッ
あずさ「あっハンカチが…待って!」
私は突風で飛ばされたハンカチを追いかけた。それから数分後。ようやくハンカチが私の元へ落ちた。
そして周りを見渡すとそこは…
あずさ「あら?ここは…私の家…?」
あずさ「まあ無事帰れて良かったわ。さて、帰って着替えて洗濯しなきゃね!」
それから翌日。
あずさ「今日はライブのリハーサル。無事に現地につけばいいけど…」
あずさ「タクシーを探さないと…あっ、ハンカチ…よしちゃんと持ってる!さて、出発~!」
キラーン
ビュォオオ
あずさ「ひゃっ!」
あずさ「あ!ま、待って!」
ハンカチが再び突風で飛ばされ、私はそれを追いかける。そしてようやくハンカチが私の元へ落ちた時…
あずさ「ここって確か…ライブの開催地…よね?」
ピリリリ←着信音
あずさ「はい。もしもし?」
律子「あもしもしあずささん?今どこにおられるんですか?」
あずさ「えっと…それがですね…今現地に着いたところなんです」
律子「ええ!?もうそっちにいるんですか!?」
あずさ「ええ…」
律子「わかりました。私達は10分くらいで到着するんでそこで待っててくださいね!」
あずさ「はい!」
ピッ
伊織「あずさ、どこにいるって?」
律子「それが…」
伊織・亜美「ええ?!」
あずさ「それにしても不思議ね…昨日と今日、道に迷わずにまっすぐ目的地に着くなんて…」
あずさ「それにハンカチが…ハンカチ?」
その時。私の頭に、あのお婆さんの言葉がよぎった。
謎の老婆「『ついている』という意味でございます。」
あずさ「」
それを思い出した私は確信した。
この『ついているハンカチ』は突風で飛ばされたハンカチを追いかけることによって自分の行きたい場所へ案内してくれる。
つまり、どんなに方向音痴な私でも目的地に『着いている』という意味を持つハンカチだったのです。
あずさ「私はなんてすごいものを手に入れたんでしょう!今度お婆さんに会ったらお礼をしないと……!」
あずさ「あのお婆さんだわ!お婆さん!」
謎の老婆「いらっしゃいませ。『ついているハンカチ』は如何だったでしょうか?」
あずさ「それはもう!私、方向音痴なものですから、毎回迷子になってしまうんですよ。でもおかげで無事に目的地にたどり着くことが出来ました!」
謎の老婆「それはよろしゅう御座いました。」
あずさ「…?これなんです?」
謎の老婆「『ついている香水』でございます。」
あずさ「あらあら~ハンカチの次は香水ですか!うーんでも、ハンカチとはまた何か違うんでしょうか?」
謎の老婆「それはお買いになれば分かることでございます。」
あずさ「もうお婆さんたらいじわるですね~」
謎の老婆「……。」
あずさ「でも私、気になるので買います!おいくらですか?」
謎の老婆「5万円でございます。」
あずさ「ご、5万円ですか!?ちょっと高すぎではないでしょうか…?」
謎の老婆「高いか安いかは、お客様のお考え次第でございます。」
あずさ「そんな~…」
あずさ(でも、それだけの価値があるって事は、きっとものすごいことが起こるに違いないわ!)
あずさ「わかりました!5万円ですね?はい!」
謎の老婆「お買いあげありがとうございます。」
あずさ「さて、帰ったらさっそく使ってみましょう!」
懐かしいなあ
律子「いよいよ竜宮小町の初めてのライブ…緊張するわ…」
伊織「あんたが緊張してどうするのよ!」
亜美「そ→だよりっちゃん!」
律子「あなた達は気楽でいいわね…見てる私だって緊張するんだから!」
あずさ「あらあら~」
幼女「……」ジー
あずさ「あら?」
幼女「!」ノシノシ
あずさ「うふふ」ノシノシ
母「ほら!パパが見えたわよ!」
幼女「あ!」
父「おーい!」
幼女「パパ~!!」ダッ
母「あ、ちょっと…」
ブブー
あずさ「!!危ない!!」ダッ
律子「あずささん……!?」
伊織「あずさ!?」
亜美「あずさお姉ちゃん!!」
ドンッ!
幼女「きゃっ!」
あずさ(あ…私…!!)目を瞑り
キラーン
キキー
バタン
運転手「おい大丈夫か!?誰か!救急車を!!」
ナンダドウシタンダ?
ジコダッテ?
ワイワイガヤガヤ
あずさ(う…ん…?)パチ
律子「あずささん!!大丈夫ですか!?」
伊織「待ってて!!もうすぐ救急車くるから!!」
あずさ「あの…」
亜美「ここで死ぬなんてやだよあずさお姉ちゃん!!」
あずさ「あの…私は…」
伊織「ダメよ!!遺言なんて聞きたくなんか…」
あずさ「大丈夫ですよ?」
「「「えっ?」」」
あずさ(私も…そのような顔をしたいくらいよ…でもどうして?)
運転手「おい君!大丈夫なのか!?」
あずさ「え、ええ…全然大丈夫ですよ~ほらっ」クルッ
あずさ「うふふ」
律子「」
伊織「」
亜美「」
あずさ(変ね…確か私は確実にトラックに牽かれる場所で倒れるはずなんだけど…)
あずさ(まさか…この香水のおかげ?…でも『ついている』とどういう関係が…?)
伊織「あずさ…?」
あずさ「?」
律子「ゆ、幽霊じゃないわよね?」
あずさ「もう~。私は生きてますっ!」
一事はどうなるかと思ったけど、なぜ私は助かったのか、よくわからなかったけど、私はそれを後回しにしてライブに集中した。
そして無事に幕を閉じ、打ち上げを終えてからまた翌日。
久々のオフなので何をしようかなと考えながら散歩をしていました。
カンカンカン
ガガガガガガ…
オラーイオラーイ
あずさ「あら?工事かしら?」
業務員「はーいこちらへお進みくださーい。」
業務員「おっ!…君もしかして竜宮小町の三浦あずささん?」ヒソヒソ
あずさ「あらあら~バレちゃいました~」
業務員「実は大ファンなんです!ですが昨日こういう仕事でライブには来れなくて申し訳ありません。」
あずさ「まぁ~!お気持ちだけでも嬉しいです~」
工事長「おーい!ちょっと手伝ってくれ!」
業務員「あはい!それじゃあ…今度は絶対行きますから!」
あずさ「ありがとうございます~」ノシ
あずさ「やっぱり変装してもわかる人にはわかっちゃうのね」
鉄骨「……」
自演
保守
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