一瞬。そう、一瞬である。
彼は思いっきりプラットホームを蹴飛ばし、白線の外へと弾かれるように飛び出した。
彼は宙に舞った。疾走する鉄の箱が迫る。ぶつかる。砕ける。
ドチャッ
鈍い音が鳴り、彼を構成していた物質は、棚引く紅い残像を残しながら四方へと飛散する。
確かにそれは一瞬であった。だが、彼女にはいま起きた事が何なのか理解出来た。
そして彼女は気付く。自分が犯した過ちに、自分の愚かさに。
彼女は呟く。
この過ちを懺悔するかの様に。嘆くかの様に。
「誰あいつ?」
完
つまんね
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