モバマスSSです。
例によってオールスター第二戦です。
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甲子園の番狂わせが予想外に面白かったためについ疎かになっていました。
P「いやぁ、いい話だった…」
P(まさか、あんな過去があったとは…今度事務所に皆にも教えてやろうっと)
P「と言うか、オープン戦とは言え、ドジャース相手に六割越えとか普通に凄いな。42番が永久欠番になるのも分かる気がする」
P「…さて、今日は神宮だったかな」
P(仕事の日よりも移動が激しいってのもなんだか面白いな)
P「友紀たちは仕事やってるかな…?」ピポパ
友紀「はいはーい?」
P「それが、プロデューサーからの電話に出る態度かよ…」
友紀「あ、ごめんごめん。それで、どうかしたの?」
P「いや、ちゃんと仕事してるかなって…」
友紀「そりゃ、勿論ちゃ…」
実況『打ったー!』
P「してないのか?」
友紀「ち、違うってもう終わったんだよ!Pさんと一緒に観る為に!今は、高校野球見てるけど…」
P「なんだ、そうだったのか」
友紀「そうだよー…もう」
P「ちなみに松伊君は勝ってるのか?」
友紀「勝ったみたいだよ。TVKじゃ中継してなかったけど」
P「ん?友紀は今自宅にでもいるのか?」
友紀「なに言ってんのさー、ウチの事務所は、東京と神奈川と千葉と埼玉のテレビ見れるじゃん」
P「そうだっけか?普段テレビあんまり弄らないから分からないんだ」
友紀「まぁ、ポチポチ弄ってたら偶然見つけたんだけどね」
P「そうなのか」
友紀「うん。びっくりだよねー」
P「他の県のが見れるっていいな。得した気分になる」
友紀「うんうん。特に神奈川とか激戦区だからね」
P「そうだな。個人的に松伊君に勝って欲しいけど…」
友紀「けど?」
P「三振は凄い獲るけど毎試合失点はどこかしらでするから打線が援護出来なきゃ辛いなぁってさ」
友紀「あー、なるほどね。ま。どこもそうだとは思うけどさ」
P「ま。確かにな。援護がないってのはプロも同じだからね」
友紀「そうだね。ウチの所にもそういうのがいるしね」
P「あぁ、でも、今回は賞貰えたからいいじゃないか」
友紀「まぁねー。あ、そう言えば、どこで待ってればいいの?」
P「流石に球場で待ち合わせすると注目されそうだから事務所にでも集合するか」
友紀「分かった。それじゃあねー」
P「千葉だと…習志野とか木更津かなぁ」
P(神奈川が激戦区なのは当たり前だとして、埼玉も千葉も数校は激戦になるだろうなぁ…)
P「さて、事務所に向かうとするか」
事務所
ちひろ「プロデューサーさんからですか?」
友紀「うん。そうだよ。待ち合わせの確認だって」
巴「確か、昨日は北海道にいたはずじゃなかったけ?」
友紀「いたって言ってたね。澤山田に対するどよめきを生で聞いたみたいだよ」
奏「オールスターの選手と一緒に移動してるって言っても過言じゃないわね…」
ありす「忙しい人ですね」
友紀「とか何とか言っちゃって一緒に観れるの楽しみにしてたんでしょ?」
ありす「なっ…別に。ただ、プロデューサーさんがチケットを持ってるから…!」
奏「あら、そうなのね」
奏(それじゃ、橘さんはいいかしらね)
柚「しっかしさー、埼玉のテレビが映るなんてびっくりしたよー」
唯「だよねー。ま、普段はあんま見ないんだけど」
沙紀「確かに…地元局はあんまり見ないすね…」
唯「ま。この時期ならちょっとだけ見るって感じかな。今年は、浦和かなー」
友紀「順当に行けばそうじゃないかな?」
巴「広島は…どこかのぉ。意外に強いのがおるし予想がし辛いんじゃ」
友紀「あはは。ナマーズの順位予想と反対だね」
巴「おう。いつも五位にいると思ってるんじゃないけ!」
奏「今年の順位は読めないわよね。…読めないで欲しいわ」
巴「話戻すが、実際はどこかのぉ…如水館か広陵、広島新庄か瀬戸内け」
沙紀「結構候補あるんすね…神奈川も多いんすけどね」
友紀「さっき、Pさんと話してたけど予測は難しそうだよねー」
沙紀「そっすねぇ…。どこが勝ってもおかしくないすから」
奏「と言うか、あの高校の数で一枠ってのが酷い話よね」
友紀「確か、200校以上で二つに分けるんだったけかな?」
沙紀「そうなんすよね。190かそこらしかなかったはずなんすよ。記念大会の時はブロックが分かれたんすけどね」
唯「大変だねぇ…」
柚「野球の時だけ県境を消してブロックにしちゃえばいいのになー」
友紀「まぁ、色々あるんだろうねぇ…」
ちひろ(私も野球の話付いていけるように勉強しようかなぁ…。全く話入れないし)
P「ただいま。皆いるか?」
李衣菜「はいっ!いますよ」
P「お、李衣菜も来るのか」
李衣菜「えぇ!一年に一度しかないなんてなんかロックじゃないですかっ。ロックアイドルとして行かねばなりませんよ」
P「奏が誘ってくれたのか」
李衣菜「え、あ、まぁそうなんですけどね」
P「誘ってくれなかったら知らなかったもんな」
李衣菜「そ、そうですけどっ!」
友紀「あ、Pさんお帰り」
P「おう。これお土産な」
巴「律儀じゃのぉPは」
P「まぁな、巴食べるか?」
巴「おう。悪いの」
奏「ここのバターサンド美味しいのよね」
唯「ホントだよねー☆」
沙紀「お、いただきますっす」
P「ちひろさんもどうぞ」
ちひろ「あ、すみません。と言うか、お休みでも結局出てきちゃうんですね」
P「まぁ、皆ここにいるんでしょうがないですね。あ、そうだ、まだ出るには時間があるんで手伝いますよ」
ちひろ「い、いいですって」
P「構いませんよ」
ちひろ「…そうですか?それじゃお願いしちゃいますね」
P「えぇ、任せて下さい」
ちひろ「それじゃ、私はお茶でも汲んできますね」
友紀「いやー、しかし、オールスターが見れるなんて思わなかったよ」
巴「ホントそうじゃのぉ…。テレビで我慢するしかないと思ってたんじゃ」
友紀「そうそう。ホントにPさん愛してるー」
P「…そういうのは事務所の外で言うなよ?スキャンダルになるし」
P(まぁ、ノリだっていうのは分かってるんだけどさ)
巴「なっ…!う、うちも…」
P「どうかしたか巴?」
巴「な、なんでもないわ!」
ありす「うちの父が今仲選手を今でも愛してるのと同じですかね」
P「あの応援歌に山科さん何回出てくるんだろうな…」
ありす「ずっと出てきますよ」
ちひろ「あ、お茶です。どうぞ」
P「あ、どうもありがとうございます」
奏「えーとね、この選手が注目かしらね」
李衣菜「ふむふむ。なるほど…」
P「あの二人は、何してるんだ?」
友紀「なんかねー、最初は、ほとんど知らないのに試合に行く私ロック!みたいな感じだったんだけど、誰も知らないと応援に乗れなくてただダサいだけって奏ちゃんが言ったら涙目になって、今、最低限のだけ教えて貰ってるみたいだよ」
巴「さっき、ウチの広島伝説を教えておいたんじゃ」
智香「私もさっきジャンプすればいいんだよ!って教えておきましたっ!」
P「まぁ…間違ってないか」
唯「でも、あれだよねー柚ちゃん」
柚「んー?なになに?」
唯「こう、一年に一回だけだけど他のチームの応援コール出来るのって楽しいよね」
柚「言われてみれば、なんだか面白そうだよねー」
P「さてと…俺はもう少しだけ仕事でもするか…」
P「さて…こんなもんでいいかな。それじゃ行くか」
友紀「待ってましたぁ!」
巴「何で行くつもりなんじゃ?流石にこんな大所帯だと目立つんじゃ」
P「そうだなぁ…、車で行ってもいいけど止められる気がしないし…」
奈緒「あれじゃないか?現地で合流する感じでいいんじゃないか?」
P「まぁ、神宮まで一本だしそれでもいいか。えーと……」
友紀「ん?どうしたの?」
P「いや、誰が来るのかなぁって」
P(友紀、沙紀、巴、奏、奈緒、柚、唯、ありす、智香、李衣菜か…それで奏が二枚持ってるから8枚か)
P「ギリギリ足りたよ。それじゃ、渡すから、各自入っててくれ。ちょっと場所離れてるかもしれないけど我慢してくれ」
友紀「ありがとねーっ!」
巴「この借りはいつか返すけ。待っとれP」
奈緒「……ん。なんて言うか…ありがとな」
唯「ありがとー。流石Pチャンだよ」
柚「お礼に今度バドミントンでもしようね」
ありす「仕事でお返ししてみせますから」
智香「一緒に応援頑張りましょうねっ!」
李衣菜「ど、どうもありがとうございます」
P「しかし、みくや千奈美はいないんだな」
ちひろ「みくちゃんはお仕事じゃないですか」
巴「半泣きで行ってたのぉ…」
巴(まぁ、藤並選手出るらしいし気持ちは分からんでもないがの)
友紀「千奈美ちゃんは、サッカー観に行くって言ってたよ」
P「あー、海外のチームと日本のクラブチームが試合してるんだよな」
P(よく獲れたなチケット…)
駅
P「なんだかんだで皆上手く別れたみたいだな」
奏「そうみたいね」
P「ん?どうした?」
奏「これ、あげるわ。さっき自分の分まで渡してたでしょ?」
P「…よく見てたな」
奏「まぁね。ま。私としては、足りててもPさんに渡すつもりだったのだけれど」
P「皆で見ないのか?李衣菜とか楽しみにしてそうだけど…」
奏「勿論、見るわよ。だけど、最初位はあなたは独り占めしたいと思ってね」
P「そうか」
奏「…連れないわね」
P「いや、後ろにさ…」
奏「後ろ?」
巴「なにやら面白い話が聞こえてきてのぉ?」
奏「あら、巴ちゃんじゃないどうしたの?」
巴「それはこっちのセリフじゃ。一体いきなり何を言うて…」
奏「別に何も変なことは言ってないわよ。それに、巴ちゃんだってPさんと二人で応援したいでしょ?」
巴「む…ま、まぁ、それは否定しないが」
奏「否定しない。なんて難しい言葉使わなくても、一緒にいたいって言えばいいじゃない。ふふふ、可愛いわね」ポンポン
巴「か、可愛いはナシじゃ!」
P「まぁまぁ、二人共」
神宮球場
友紀「いよいよだねぇ…」
ありす「そうですね」ワクワク
友紀「今日は先発が須賀野だからね。アタシもテンションがあがるよ」
ありす「私は、大嶋選手に期待してますね。それと、ルーキーリレーも」
巴「それはウチも楽しみじゃな」
巴(ウチの選手がいないのが癪じゃが)
友紀「それじゃ、早速入ろっか」
奈緒「まぁ…しょうがないよな」
唯「しょうがないねー」
柚「別にセリーグ側のど真ん中って訳じゃないからそこまで気にしないでもいいと思うけど」
智香「精一杯応援しましょうねっ!」
唯「あ、見て見て先発、巻田だよっ」
奈緒「この間言ってたピッチャーかぁ」
唯「なんでもねー、上から投げるって言ってたよ」
奈緒「えー、なんでさ、折角下手投げを期待してたのに」
柚「ま、まぁ、ずっと上手じゃないと思うから、そこは気にしなくていいんじゃないかな」
奈緒「ってか、大峪が一番かー。野球を観る前のアタシでも知ってるくらいの選手だよなぁ」
唯「きっと、千秋チャン達は見たかっただろうね」
柚「今何してるんだろ?」
智香「さっき聞いてみたら、向こうでそのままローカル番組に出演してるんだって」
柚「そっちの仕事も取ってくるあたり流石だよねぇ」
奈緒「まぁ、プロデューサーやってるだけはあるよなぁ」
巴「今日ばかりは共闘じゃ、勝つで!」
友紀「そうだねっ!」
奏「…なんで、ライアンが先発じゃないのよ」
ありす「そこは疑問ですね…成績的にも会場的にもライアンが最適だと思いましたが…」
友紀「アタシもそれは分かんないなぁ…てっきり二番手だと思ったし」
巴「邪推はしたくないけこれくらいにしとくわ」
奏「そうね。結局投げるんだし気にしないわ」
李衣菜「そろそろホームラン競争かなぁ?」
友紀「ってか、奏ちゃん席は?」
奏「私は別のトコなの。それじゃあね」
友紀「ふーん。あとで来てもいいからねー」
奏「えぇ、そうするわ」
友紀「…そう言えば、Pさんどこー?」キョロキョロ
P「お、来たか」
奏「えぇ、ホームラン競争が始まりそうね」
P「そうだな。昨日は…酷かったな」
奏「ロースコア対決だったわね」
P「そうだったなぁ…」
ウグイス嬢「間もなくホームラン競争の出場選手をご紹介します――」
奏「始まったわね」
P「お、おぉ?」
奏「ブランティン対バレンコね…」
P「そうだな」
P「……まぁ、こういうこともあるか」
奏「……」プルプル
P「1-2か」
P(しかもバレンコは、10球行かずに記録越えちゃったし…)
奏「ま、まだよ、シーズンではホームラン記録越えてやるんだから」
李衣菜「なかなかホームランて出ないんですね」
ありす「そうですね…」
友紀「飛ぶと言っても飛ばない球だからねぇ…」
沙紀「個人的にはバレンコが打ってくれたんで満足っす」
ウグイス嬢「先攻はパリーグ一番、ライト大峪」
ワァー
奈緒「す、凄い盛り上がりだな」
唯「持ってるねぇ、大峪チャンは」
柚(背負ってるって言ってた人が前いたような…?)
ウグイス嬢「対しましてセリーグはピッチャー、須賀野」
友紀「行け行けーっ!」
巴「とりあえず、抑えて欲しいのぉ」
李衣菜「あ、思い出しました。ブランティンに当てようとした人ですねっ!」
ありす「今はそんなこと関係ないでしょう…」
奏「彼が神宮で登板して歓声が沸くなんてこういう試合の時しかないんじゃないかしら…」
P「まぁ、気持ちは分かるけどそれは言い過ぎじゃないか?」
奏「どうかしらね?まぁ、今はしっかりとそのマ――」
カキーン
P「あ、打たれた」
奏「これは二塁まで行かれそうね…あ、行かれちゃったわ」
P「流石と言うべきかな」
奏「先発投手の立ち上がりを叩くのは定石だものね。本当に彼はルーキーなのかしら」
P「まぁ、お互いがルーキーらしからぬプレーだからなぁ…」
友紀「あ、打たれたっ!コラーなにしてるんだーっ!」
ありす「ツーベースですか。昨日を思い出しますね」
沙紀「そうっすね。また先制されるんすか…」
巴「嫌な流れじゃのぉ…」
カキーン
友紀「あっ!」
沙紀「あー、ゲッツーの間に一点入ったっす」
ありす「まぁ、しょうがないというかツーベースを打たれた時点で一点は覚悟してましたが」
*
唯「よしっ!先制したね」
奈緒「おー、凄いなぁ」
奈緒(打った選手の名前を見てもさっぱり分からない…誰だ?)
一回裏
友紀「さぁ!気を取り直していくよーっ!」
友紀「オーオオーオー燃えろっ!誰よりも強く勇ましく」
巴「ノリノリじゃのぉ」
沙紀「嫌な流れを何とかして欲しいっすね」
カキーン
友紀「来た来たきたぁ!」
巴「よっしゃ回れぃ!」
沙紀「長打コースっすっ!」
友紀「いやー、ナイスツーベースだねぇ」
巴「やられたらやり返さんとのぉ」フフフ
ユメヲノセテ ハバタケヨー
友紀「さぁ、酉谷!今日は打っていいからね」
巴「ここでも、ボールを見そうな気がするけ」
カキーン
李衣菜「あっ!」
友紀「あー、足りないか…残念」
*
奏「ツーアウトね」
P「そうだな。普通に次のバッターも凡退したし」
奏「でも、問題ないわよ」
P「自信満々だな」
奏「えぇ。一緒にやって貰うわよ?」
P「分かった」
ウグイス嬢「次のバッターはブランティン」
ワーワー
奏「勝利の女神が微笑むー♪ スタンド揺るがす一振り♪」
P「アーチを 描けー」スッ
奏「GO! ブランティーン♪」グッ
奏「流石ねPさん」
P「まぁ、これくらいは知ってるよ」
P(何か普段とは違うけどこういう奏もいいなぁ…)
奏「ん?私の顔に何か付いてる?」
P「いや、別に…」
奏「ふーん?」
若林さん、いきいきしてるなあ。
野球観戦の温度がリアル
奏「こんなに声出したの久々だなぁ…」
P「良かったぞ」
奏「何が良かったのかしら?」
P「奏の新しい一面を見ることが出来てかな」
奏「…ふふ。またPさんを魅了しちゃったわね」
P「あぁ、そうだな」
奏「…もう、連れないわね。キスでもしてあげようかと思ったのに♪」
巴「お、ブランティンけ」
沙紀「この応援歌カッコいいっすよね」
李衣菜「えーと、腕をこうしてこうするんだよね…」ブツブツ
友紀「アーチを 描けー GO! ブランティン~♪」
巴「友紀さんは綺麗に出来過ぎじゃの…」
沙紀「でも、なんかいいっすねこういうの」
李衣菜「会場が一体化してる…ロックですねっ!」ワクワク
カキーン
奈緒「お、おおおお、よっし!ナイスキャッチ!」
唯「流石巻田チャンだよ」
柚「完璧だったね」
カキーン
奏「きゃあ!」
P「おっ、ナイスバッティング!」
奏「これで追いついたわね。流石ね」
P「スパローズ一筋で2000本打ってるだけあるな。選ばれた時はどうなるかと思ったけど、やっぱり神宮だと強いのかもな」
奏「かもしれないわね。慣れ親しんだ場所だから自然体でいられるのね」
P「リラックス出来るのかもな」
奏「やっぱり、自然体でいたいものね」
友紀「よっし!ナイバッチ!」
沙紀「ナイバッチっす!」
巴「よう打ったで!」
李衣菜「な、ナイスゥ!」
三回表
ウグイス嬢「ピッチャーの交代をお知らせします。ピッチャー須賀野に代わりまして…小河」
ワァァァァ
友紀「うっわ、凄い歓声だね」
巴「割れんばかりとはこのことじゃ」
巴(ウチにもこんな選手が欲しかったのぉ)
李衣菜「ど、どうしたの?」
友紀「やっぱり、ホームは違うねぇ」
李衣菜「あのピッチャー投げ方カッコいい…」キラキラ
李衣菜(あれこそロック…!)
奏「さぁ、来たわね!」
P「真打登場だな」
奏「ライアンが降りたら私も戻ることにするわ」
P「そうか」
奏「えぇ、だから、それまで私と一緒に楽しんでよね」
P「勿論」
奈緒「お、やっと知ってる選手に回ってきたぜ…」
智香「鈴来選手だね。頑張れーっ!」
唯「敵の応援してる感じなってるけど…お祭りだからいっか」
柚「だねぇ」
唯「って柚ちゃん何食べてるの?」
柚「うん?そこで売ってたソーセージ盛りだっけかな。なんでも名物らしいよ」
唯「一口ちょーだい」
柚「うん。ほいっ」
唯「美味しいねっ☆奈緒チャン達も――」
カキーン
奈緒「っし!」
奈緒(やっぱり知ってる選手が打つと気分いいなぁ)
奈緒「あ、ごめん、何か言ってた?」
唯「ううん。別に。はい。あーん」
奈緒「ん。お、これ美味しいな」
柚「やっぱり雰囲気かねぇ…」
智香「こういう所だとより美味しく感じますもんねっ!」
奈緒「あー、なんで、続かないんだよ…」
三回裏
カキーン
友紀「おっ!」
巴「よっし!」
ありす「前川さんがここにいないのが残念ですね」
友紀「メールで教えてあげようっと…『打ったよ!新居が!』」
巴「随分簡素じゃの…」
友紀「だって、細かく書いたらハイライトとかで見た時つまらないじゃん」
ありす「一理ありますね」
沙紀「新居さんメッチャニッコリしてるっす!」
友紀「…どうしたの巴ちゃん?」
巴「どうして…そう、ウチを出てから頑張るんじゃ!」
ありす「悲しいですね」
ソーセージ盛り……なんて心惹かれる名前だろう!
ちょっと書き溜めがほぼ尽きたのでここで、一度中断します。
朝から読んで下さりどうもありがとうございました。
今日中には再開する予定です。
乙ですっ☆
みんな楽しそうだが、お嬢……元気だせ。
五回表
ウグイス嬢「ピッチャー交代をお知らせします…」
奏「さて、そろそろ、私も向こうに行くわね」
P「おう」
奏「巴ちゃんでも連れて――」
ウグイス嬢「ピッチャー石岾」
奏「やっぱり、気が変わったわ。もう少し見て行くことにするわ」ストン
P「まぁ、スパローズのピッチャーだしな」
奏「えぇ、ライアンの次に期待してるわ」
カキーンカキーン
P「劇場型?」
奏「た、たまたまよ…。抑えてくれるわ」
P「なんとかツーアウトか。ここで大峪か」
奏「大丈夫よ。須賀野とは違うわ」
バスッ
奏「きゃあ!」
P「おっ、見事なフォークだな!」
奏「み、見たかしら今の」
P「完璧な球だったな。これ以上ない」
奏「そうよねっ」
奏「さて、私はそろそろ向こうに行くわね」
P「あぁ、分かった」
奈緒「あーっ!なんだ今の」
唯「よく落ちたね」
柚「まぁ、普通あんなん打てないよねー」モグモグ
友紀「よしっ!キャッツに来てもいいよ」
巴「何様のつもりじゃ…」
ありす「本当ですよね。パイロンズに来てもいいですよ」
李衣菜「あれ…あんまり変わらないんじゃ?」
奏「こっちも楽しんでるみたいね」
友紀「あ、お帰りでいいの?」
奏「いいんじゃないかしら?」
友紀「そう言えばさーPさんどこいるの?」
奏「あっちにいるわよ。隣空いてるから誰か行ってくる?」
友紀「あ、それじゃ、アタシが行ってくる」
巴「早く戻ってくるんじゃ」
友紀「ん?巴ちゃんも行きたいんだね」
巴「なっ…なにを言うとるんじゃ!」
友紀「あははー、じゃ、行ってくるね」
P「ソーセージ盛り美味いな」モグモグ
友紀「あ、いたいたPさーん」
P「お、なんだ友紀が来たのか」
友紀「なんだってなにさー」プー
P「はは、悪い悪い。隣座るか?」
友紀「もちろんっ!その為に来たわけだしね」
五回裏前
友紀「Pさんさー、なんでこんなとこにいるの?」
P「ん?まぁ、奏からチケット貰ったからな」
友紀「でもさ、自分で買ったんだからそっち座ればいいじゃん」
P「まぁなぁ…」
友紀「あ、もしかして、アタシたちにあげたら無くなっちゃったとか?流石にそんなこと…ホント?」
P「まぁな」ハハハ
友紀「…ありがと、あのさ――」モジモジ
P「ん?どうかしたか?あのピッチャーいいよな。千加投手」
友紀「…わぁー!」
P「ど、どうした?」
友紀「今、アタシ凄い恥ずかしいこと口走ろうとした気がする…」カァァ
P「大丈夫か?」
友紀「え、なになに?千加投手?凄いよね。さっきの回も三振を二個とも取ったし」
P「…?あぁ、そうだな」
友紀「さっきのピッチャーもそうだけどフォークってカッコいいよね。最近じゃ、縦スラに
役目を奪われ気味だけど…」
P「そうだな。やっぱり中継ぎや抑えはフォークがあるとカッコいいよなぁ」
友紀「しかも、千加投手のチームにはフォークを教えてくれるおじさんがいるしね」
P「個人的には、その人に復帰して欲しいんだけどな」
友紀「反対のリーグだったから応援とかしてなかったけど、あのマウンドに立った姿は相手チームには
絶望感を与えただろうねー」
P「本当そうだよなー」
友紀「Pさんちょっと詰めていい?」
P「ん?あぁ、いいぞ」
友紀「…えへへ」
沙紀「いいピッチャーすよねぇ…」
ありす「彼をスカウトしなかったウチのスカウトは大目玉を喰らったのはいうまでもありません」
巴「まぁ、パイロンズはあのメジャーリーガーも取り逃してるしのぉ…」
ありす「それは本当に謎ですね」
巴「ピッチャーとして見ていたとしても、打率7割越えは人間じゃないと思うわ…」
沙紀「タイムスリップして教えてあげたいっすね」
六回表
ウグイス嬢「ピッチャー代わりまして…」
李衣菜「あ、もう代わっちゃうんだ」
沙紀「まぁ、しょうがないんじゃないすかね。イニング的に」
沙紀(てか、スターズのルーキーは今日投げないんすかね?ブルペンにも見えないんすけど…)
ウグイス嬢「ピッチャー藤並」
オオオオオ
巴「盛り上がってるのぉ」
ありす「まぁ、気持ちは分からなくありませんが」
奏「高卒即オールスターだものね。盛り上がらないはずがないわね」
沙紀「ルーキーじゃないっすよね。落ち着き具合が」
奈緒「しっかし、背高いなぁ…」
智香「並んだら見上げるほどだよね」
唯「なんて言うか華があるよねー」
柚「柚たちのチームにもああいうのがいると嬉しいよね」
唯「そだねー」
唯(横浜高校の二人は凄かったなぁ…)
友紀「あ、見て見て大阪桐蔭対決だよ」
P「お、そうだな」
友紀「どんな対決をするのかな?戦う前からストレート一本で勝負しろとか言ってるのかな?」
P「藤並は藤並で了解しといてからあっさり破りそうな気もするけどな」
友紀「確かに先輩がミスしたのを真似するしねー」
フワッ
P「ん?」
友紀「あっ!」
P「まさか超スローボールとはな」
友紀「背中通しちゃいけないけどね」
沙紀「今の見るとやっぱり番長は凄いっすねぇ…」
ありす「ふわりとした球をコントロールするのは難しいですね。慣れた動作をどんなスピードでも変わらずに行うことは大変ですから」
ありす(前監督が遅い球が打てればどんな球でも打てると言ったのもそういうことから来てるんでしょう多分)
巴「緩い球でもええんじゃが…あそこまで逸れるとそれはそれで興が削がれるのぉ…」
奈緒「うっわ、見た?今の凄いなっ」
智香「うーん?」ジー
奈緒「なんだよ、実は凄いわけじゃないのか?」
智香「あっ、いや、凄いと思うよっ、ただ、セリーグのベンチでもの凄く笑ってる人がいるんだよねぇ…」
唯「んー?あ、アメリカ旅行から帰ってきた人だよ」
柚「うん?この時期に旅行行ってたの?」
智香「やっぱりかぁ…」
智香(そう言えば、あの人も同じ高校だった気が…)
奈緒「こういうの見てるとさ、野球漫画で九分割で投げるピッチャーとかあり得ないんだなぁって思うなぁ…」
唯「あはは。流石にね。ずっと、そんなことが出来たら人間じゃないし」
奈緒「言われてみればそうかも」
奈緒(でも、漫画のエースがコントロール悪くて逆球ばっかりってのも面白くはねぇな)
柚「ああいうのは、外連味があってこそだからね」
友紀「それじゃ、アタシも戻るねー。それじゃっ!」
P「おう、足元気を付けろよ」
友紀「大丈夫、大丈夫。Pさんじゃあるまいし」
P「どういう意味だよ全く…」
友紀「ただいまー。どうぞ巴ちゃん」
巴「べ、別にウチは…」
奏「あら?いいのかしら」
巴「…行ってくるけ」
ありす(しかし、パイロンズの選手がほとんど出ませんね…)
沙紀「うーん。どうやらスターズのルーキーはルーキーとしてカウントされてないみたいっすねぇ…」
沙紀(まぁ、らしからぬ活躍をしてるからかもしれないすけど)
P「お、巴か」
巴「そうじゃ。隣ええか?」
P「いいぞ」
巴「と言うかの、早く廣池辺りが出ないかのぉ」
P「そうだな、俺も巴とスクワット応援したいし」
巴「…!」
巴「よう言ったでP!」ニコニコ
P「あの応援カッコいいもんな」
巴「それが分かるなんて流石Pけ。また、広島行ったら試合観るんじゃ、約束け」
P「まぁ、時間が合えば」
巴「オールスター三連戦に休みを取れるんじゃ、合わせられないわけないじゃろ?」
P「確かにそうかもな」
ウグイス嬢「バッター代わりまして…廣池」
巴「来たぁ!」
P「お、皆やるっぽいな」
巴「当たり前け、普段は敵じゃが、今は味方同士、呉越同舟じゃ!」
巴「かっとばせー、かっ飛ばせー、廣池!」
P「かっとばせー、かっ飛ばせー、廣池!」
*
奏「スクワットって意外に足にくるわね…」
沙紀「でも、楽しいっす!かっ飛ばせー!」
*
智香「……」ウズウズ
奈緒「別にやってもいいんじゃね?こっち側の応援席いるんだし」
智香「そ、そうだよねっ!」
智香「かっ飛ばせー!」
唯「唯たちもやろっか」
柚「そだね!」
P「しかし、ブルーウェーブの選手も出てるんだったらあいつも連れてくればよかったなぁ」
巴「あのピッチャーそこまで速い球投げそうもない顔してえげつない球放るのぉ…」
P「150kmは出せるみたいだしな」
巴「人はみかけによらないのぉ…」
巴(Pも見かけによらずウチの若衆より、根性あるけぇのぉ)
P「このまま3-1で決まりかなぁ」
李衣菜「あ、ピッチャーがまた代わるよっ!」
奏「…随分とスパローズファンに好まれそうなリレーね」
友紀「まぁ、お祭りだしいいじゃん」
ありす「ここを抑えれば勝ちですね」
カキーン
友紀「ショートゴロかな?」
ありす「みたいですね」
沙紀「よっし!勝ったっす!」
奈緒「あー、負けちゃったかー」
柚「ねぇねぇ、そう言えばさー」
唯「ん?なになに?」
柚「巻田選手は、いつ上から投げたのかな?」
唯「んー…アタシも分かんなかったなぁ」
智香「でも、最初サイドハンドじゃなかったでしたっけ?」
唯「そうだっけ?」
P「さて、帰るか」
巴「そうじゃの」
P「寮まで俺が送ってやるから事務所集合だって言ってきてくれ」
巴「任せとくんじゃ」
P「あと、ちゃんと、周りに気を付けてと言っといてくれ。巴たちはアイドルなんだからさ」
巴「そうじゃの。まぁ、大丈夫じゃ、いざとなったらウチの若いモンが…」
P「こっちにも来てるのか?」
巴「一人や二人は来てるっぽいけ、この間聞いた話だと」
P「なら安心だな」
事務所
友紀「いやー、いい試合だったね」
奏「勝ててよかったわ」
奈緒「悔しいなぁ…、最初良い流れだと思ったんだけどなぁ」
智香「まぁ、まだもう一試合あるからね、ね?」
奈緒「そうだな、明日は勝とう!」
まゆ「お楽しみだったんですねぇ」
P「楽しかったよ」
まゆ「まゆたちとも楽しんでくれますかぁ?」
P「当然だろ」
まゆ「はい♪嬉しいです。あ、綾瀬さんは…」
P「聞いてる。現地集合だってな」
まゆ「お仕事が…ってお仕事の話は話すだけ野暮ですね」
P「まぁ、俺が取ってきてるからね」
まゆ「そうでしたぁ、うふふ、ごめんなさい」
まゆ「あ。まゆが新幹線の切符は取っときましたよ」
P「本当か?」
まゆ「はい。明日の夜に取っておきました」
P「凄いなぁまゆは」
まゆ「…もっと、褒めて下さい♪」
P「凄い、凄い」ナデナデ
まゆ「まゆは尽くすタイプなんですよぉ」
友紀「はいはーい。そこ何やってるのー」
まゆ「それじゃ、明日楽しみにしてますね」
P「その前に仕事だけどな」
まゆ「分かってますよぉ」プー
奏「それじゃ、また明日ね」
沙紀「お疲れっす」
奈緒「楽しかったぜ、じゃあなー」
李衣菜「お疲れさまー」
唯「いやー、凄かったね」
柚「うん。凄かった凄かった」
柚「なんて言うか、熱気が凄かったね」
唯「だねー」
唯「ゆい達は野球やるわけじゃないけど、いつかライブとかやって、ああやって会場を沸かせられるように、なりたいなぁ…」
柚「そうだねー。アタシも頑張ろっと」
唯「二人で頑張ろうねー。イエーイ☆」
柚「いえ~い」
終わりです。
読んで下さった方ありがとうございました。
毎回のことながら素晴らしい。乙でしたっ☆
臨場感が良かった
乙
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