期待

エレン「アルミンが作ってくれた無線機を私用に使うなよ」

アニ「…私アニーさん」

エレン「いやアニだろ？」

アニ「……」ﾌﾟﾁｯ

エレン「あ、切れた」

エレン「なんだったんだ…」

アニ「…思ったよりうまくいかないな…」

アニ「せっかくクリスタが…

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クリスタ「エレンと仲良くなりたい！？」

アニ「ちょっと、声が大きいよ！…それに、少し話したいって言っただけで…」

クリスタ「うん全部わかってるよアニ！！気になってしょうがないんだよね！」

アニ「相談する相手間違えた…」

クリスタ「んーとね…あ！…この前アルミンが作ってくれた無線機！」

アニ「あれがどうしたの？」

クリスタ「あれで話してみればいいんじゃない？」

アニ「でも、さすがに恥ずかしいし…」

クリスタ「じゃあ！最近街で流行ってる、メリーさんってやつしてみれば？」

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アニ「良い感じのアドバイスくれたのに…」

アニ「…はぁ…」

クリスタ「調子はどう！！？」ﾊﾞｯ

アニ「唐突に来るね」

クリスタ「鍛えられてるから！」

アニ「…全然だめだよ、一発でバレちゃった」

クリスタ「違うでしょ！！」

アニ「えっ？」

クリスタ「バレるの当たり前じゃない！そこからが本番なの！！」

アニ「…そっか、もうちょっとやってみる…ありがと、クリスタ」

クリスタ「ふふっ頑張ってね！」

エレン「でさ、アニが無線をあそびに使ってんだよ！」

アルミン「…エレン、多分それ、最近流行ってる、メリーさんってやつだよ」

エレン「なんだそれ？」

アルミン「相手がだんだんこっちに近づいてくるんだ。そのたびに電話が来るやつだよ」

エレン「…それ怖くないか？」

アルミン「相手によっては怖いよ」

エレン「だよな…」

アルミン（まぁアニなら何の問題もないけどねぇ！！！）

アルミン「……とにかく、向こうに悪意はないから適当に話してあげればいいんじゃないかな」

エレン「そうだな！さんきゅーアルミン！」

アルミン「じゃあ僕は風呂に行ってくるよ」

エレン「じゃあまた後でな！」

エレン「…さて、俺は部屋に戻るかな…」ﾌﾟﾙﾙﾙ

エレン「うお！？…無線かよ…」ﾋﾟｯ

エレン「はい、もしもし？」

アニ「私、アニーさん」

エレン「よう、アニ」

アニ「……アニーさんって呼んでくれない？」

エレン「…分かったよ、アニーさん」

エレン（適当でいいんだ、適当で…）

アニ「…ごほん！…えぇっと…なに？……うん…わかった…」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

エレン「…なんか用でもあるのか？」

アニ「ちょっと待ってよ！！」

エレン「怒るなよ」

クリスタ「自分の口調で話しちゃダメ！」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

アニ「えぇっと…なに？」

クリスタ「だから！口調変えなきゃだめだよ！」

アニ「うん」

クリスタ「私みたいに喋って！」

アニ「……わかった」

エレン「…ﾅﾝｶﾖｳﾃﾞﾓｱﾙﾉｶ？」

アニ「ちょっと待ってよ！」

エレン「ｵｺﾙﾅﾖ…」

クリスタ「…あぁあもどかしい！！もう二人で話してて！！」

アニ「えっ…ちょっと待って…」

アニ「行っちゃったし…」

アニ「…こうなったら…もう本気だそう」

エレン「……おーい！アニー？」

アニ「アニーさん」

エレン「…アニーさん、俺忙しいんだけど？」

エレン（嘘だけど別にいいだろ…）

アニ「嘘」

エレン「！？…要件を手短に頼むぜ」

アニ「今男子トイレ横にいるの」

エレン「えっ…何処のだよ」

アニ「………」ﾌﾟﾁｯ

エレン「…ほんとに近づいてくるのか？…なら、少し遊んでやるか…」ﾆﾔｯ

エレン「とりあえず食堂に来た」ﾌﾟﾙﾙﾙ

エレン「来た…もしもし？」

アニ「私アニーさん。今食堂にいるの」

エレン「嘘ぉ！？」

アニ「そこか…」ﾌﾟﾁｯ

エレン「そこか、って…あ、騙されたのか」

エレン「くそ…やっぱ頭いいなアニは…」

エレン「…早く移動しねえと…」

エレン「おーい！ここ開けてくれよー！」ﾄﾞﾝﾄﾞﾝ

コニー「どうしたんだよ？エレン」ｶﾞﾁｬｯ

エレン「追いかけっこしてるんだよ」

コニー「はぁ？…まぁいいや入れよ」

エレン「助かるぜ…」

ジャン「てめえ！こんなとこまで何しにきやがった！！」

エレン「落ち着けよジャン」ﾌﾟﾙﾙﾙ

ジャン「これが落ち着いてられっか！！」

エレン「あっ無線だ」ﾋﾟｯ

ジャン「無視するな！！」

普通に怖くなってきてますアニーさん

アニ「私アニーさん。今何処にいるの？」

エレン「へっ、言ってたまるかよ…俺は捕まらないぜ…」

ジャン「さっさとこの部屋から出て行けえ！！」

アニ「…フッ……」ﾌﾟﾁｯ

エレン「あっ…ジャアアアアアアアアアアアン！！！てめえええええええええええ！！」ﾀﾞｯ

ジャン「…なんかよくわからんが出て行ったならいいか」

コニー「お前らってホント馬鹿だよな…」

ジャン「んだとてめえ！！」ｶﾞｼｯ

ｱｰｱｰﾓｳﾔﾒﾃｸﾚﾖ…


エレン「…ここならバレねえだろ…」

エレン「とりあえず休憩だ…」

サシャ「ひいいいいいいいいすみません教官んんん！！！！」

エレン「おぅわぁ！！！」

エレン「ってサシャかよ…脅かすなよ…」

サシャ「あれ？エレンでしたか…てっきりまた教官に見つかって走らされるかと…」

エレン「サシャが居るってことは…食料庫か、ここは」

サシャ「よくわかりましたね！！」

エレン「俺は天才だからな」

サシャ「流石です！！」

エレン「まあな！！」ﾌﾟﾙﾙﾙ

エレン「！！…来たか…」

エレン「…もしもし…」

アニ「私アニーさん。今ご飯を食べてるの」

エレン「えっ…追いかけっこするんじゃなかったのか…」

アニ「今サシャが居ないことに気づいたの」

エレン「えっ」

アニ「…今食料庫に向かってるの」

エレン「くっそおおおおおおおおおおおおおおお！！！」ﾀﾞｯ

サシャ「芋美味しいです…」

エレン「開けろ！！開けてくれ！！」

ミカサ「エレンうるさい。待ってて」

エレン「早くしろぉ！！」ﾌﾟﾙﾙﾙ

エレン「うわぁああああ！！！」

ミカサ「ほら、開いた」ｶﾞﾁｬｯ

エレン「うおおおおおおお！！」ｺﾞﾛﾝｺﾞﾛﾝ

エレン「はぁっ…はぁっ…本気で焦ったぜ…アニのやつ…」

アニ「やあエレン」

エレン「」

エレン「……ごめん」

アニ「？なんで謝るの？」

エレン「だって…ずっと追いかけてきて…」

アニ「アタシはずっとここにいたよ」

エレン「えっ」

アニ「無線はずっと使ってたけど」

エレン「つまり追いかけてなかったのか？」

アニ「そういうことだね」

エレン「はああああああああああ！？ふっざけんなよ！！どんだけ俺がひっし…で…？」

クリスタ「………」ｺﾞｺﾞｺﾞ

クリスタ「アニはエレンのことが好きなんだって」

アニ「！？」

ミカサ「！？」ｻﾞｼｭｯ

ユミル「！？」ﾌﾟｼｬｧｯ

エレン「？」

エレン「俺もアニのことは好きだぞ？」

ミカサ「」ｸﾞｸﾞｸﾞｯ

ユミル「ちょっといい加減死んじまうよ」ﾌﾟｼｬｱｱｱ…

アニ「！？…これは…そういうことでいいの…？」

エレン「アニだけじゃねえ、皆大切な仲間だ」

クリスタ「ここまでは予想付いてたよね」

アニ「今更失望なんてしないよ」

ミカサ「エレン、それでこそ私の嫁」

エレン「意味わかんねえこと言うなよ」

クリスタ「…エレン、これからは普通にアニと無線で話してくれない？暇な時でいいから」

ミカサ「削ぐ」

エレン「落ち着けよ…まぁ、別に暇な時なら…あと追いかけてこねえなら」

アニ「…ありがと、クリスタ」

クリスタ「ふふっ」

エレン「じゃあ俺もう寝るわ…なんか疲れちまった…」

ユミル「…お、や、…ス…みッ……」

エレン「あぁ、血拭いとけよ？」

ミカサ「任せて」

はよ

good