滝見春「……」 (22)
ミーンミンミンミンミーン
初美「はあ、今日も暑いですねー。梅雨が明けてからほとんど雨なんて降りませんよー」
初美「たまには雨が降ってほしいけど、天気予報を見る限り無理そうですねー」
ジリジリ
初美「……もう無理。ちょっと休憩するですよー……」
初美「ぐてー」ダラーン
春「はっちゃん」
初美「なんですかー……」
春「お掃除まだ終わってない」
初美「もう十分やったじゃないですかー」
初美「あとははるるにまかせますよー……」
春「……」
春「霞さんに言いつける」
初美「……」
春「じゃ」
初美「ちっ、わかったですよ。ちゃんと掃除しますよー」
春「うん」
サッサッサッサッ
―――
――
―
30分後
初美「はぁはぁ……これだけやればもう十分ですねー……」
春「……」
巴「ハッちゃん、春ちゃん。お掃除御苦労さま」
初美「あ、巴」
巴「はい、これキンキンに冷えた麦茶」
初美「わぁ、ちょーうれしいですよー」
春「……」コクリ
初美「ゴクゴクゴクゴク……ぷはぁー!働いた後の麦茶は最高ですねー!」
初美「巴、もう一杯!」
巴「はいはい」トクトク
春「……」ポリポリ
初美「……」ジトーッ
春「?」ポリポリ
初美「なんか喉を潤したら、甘いものが食べたくなってきましたよー」
春「……」
初美「はるる、それ(黒糖)ください」
春「……」ポリポリ
春「少しだけなら……」
初美「本当ですかー!?はるるは優しい後輩ですねー」パアァ
初美「それに比べて今日も私に庭掃除させたおっぱいお化けは……」
ドタプーン ドタプーン
初美「噂をすればやってきたし……」
霞「はるちゃーん、大変よ!」
春「?」
巴「どうかしたんですか?」
霞「これ見て、これ」
巴「農業新聞……ですか?」
初美(何でそんなの読んでるですか……)
霞「うん、この記事を見てほしいの」
春「……」ポリポリ
―――――――――
沖縄で記録的干ばつ
サトウキビ減産危機
―――――――――
支援
春「えっ……」ポロリ
巴「サトウキビ減産危機ですか?」
霞「そうよ。はるちゃんはもう察してるみたいね」
春「あ、あぁ…あああ」フルフル
初美(いつも冷静沈着のあのはるるが動揺してる!?)
初美(それに常に持ち歩いてる黒糖も床に散らばってるし)
初美(あーあ、さっきの内に黒糖貰っておけばよかったですよー)
はっちゃそ~
はるるはかわいいなぁ
ふんふむしえ
霞「最近は台風がこなかったせいで」
霞「記録的な干ばつが続き」
霞「その影響で沖縄のサトウキビ畑は立ち枯れがはじまってるところもあるらしいわ!」
巴「なるほど」
巴「つまり、そのせいではるちゃんがいつも食べてる国産黒糖の価格にも影響するかもしれないんですね」
霞「流石よ巴ちゃん」
ふむ
支援
春「どうしよ……これ以上黒糖価格が暴騰すると、お金なくなっちゃう……」サッサッ
初美(あ、床に散らばった黒糖を拾い集めてる……)
春「それにアベノミクスによる物価上昇、さらに増税が待っているのにこれ以上値上げしたら……」フルフル
霞「……」
巴「……」
春「あぁ……ああああ」フルフル
バタリッ
初美「だ、大丈夫ですかー?しっかりしてください!!」
初美「はるる……はるるーーーーーーーーーーっ」
――――
――
―
ふんふむ
パタン
霞「はぁ……」
巴「どうですか?春ちゃん、まだ意識が戻りませんか?」
霞「ええ。あの子、一に黒糖。二に黒糖。三に黒糖だからショックを隠しきれないどころか、昏睡状態よ」
巴「それは大変ですね……」
初美(大変どころじゃないんですがそれは……)
霞「仕方ないわ。とりあえず今のうちに買える分だけ黒糖を買い貯めしておきましょう」
巴「それでも限度があるんじゃ」
霞「そうねよね……。どうすればいいのかしら……」
展開が読めない
初美「とりあえず、ネットで黒糖を買い占めてから次の策を考えればいいんじゃないですかー?」
巴「そうですね。じゃあ姫様にその作業はまかせて、私達は引き続き対策を練りましょう」
霞「小蒔ちゃーん、出番よー」
小蒔「待ってました!やっと私の出番ですね!」
霞「さっそくだけどインターネットではるちゃんの持ち金全部使っていいから、黒糖を注文してもらえないかしら」
小蒔「はい!いんたーねっとですね!この神代小蒔におまかせあれ!」
巴「頼みましたよ、姫様!」
小蒔「ふんふふ~ん♪」
霞「じゃあ私達は会議に戻るとして」
霞「やっぱり新道寺の政治に強い人を呼んだ方がいいのかしら……」
巴「いや、今回は自然要員なのでおそらく使い物にならないでしょう」
霞「困ったわね……」
>>小蒔「はい!いんたーねっとですね!この神代小蒔におまかせあれ!」
なんだろうこの
もんぶちの財力を借りないと
支援
ふんふむ
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