・同タイトル『体験版』『拡張版』『完全版』のおまけ
・アルミンルート+本編でかわいそうだったジャンを(ある程度)救済するSSです
\シャラーン/ \ギーッ...ガリガリガリガリガリ/
『どきどきっ☆第104期訓練兵団!-番外編-』
―― 通常エンドを全てクリアしました
―― アルミンルートが開放されました
キターーーーーーーーーーー
支援
―― 休日昼間 女子寮
ミカサ「……というわけで、この文鎮の管理は私には無理だった。ごめんなさい」シュン
アニ「まあ……今回はあんただけの責任じゃないし。っていうかあんたも被害者でしょ、ある意味」
ミカサ「それでも、私は……自分の力を過信していた。今回それがよくわかった」
アニ「ミカサ……」
ミカサ「……もっと強くならないと」ギリッ...
アニ「……ところでさっきから何抱いてるの」
ミカサ「エレンとアルミンのお人形」ギュッ
アニ「……自分で作ったの?」
ミカサ「うん。等身大」スリスリ
アニ「持ち歩いてるの? その枕……じゃなくて、人形」
ミカサ「寮の中でだけ。訓練中は、二人とも私のベッドで寝ている」
アニ「……」
ミカサ「これで夜もさみしくない」ギューッ
アニ「……中の綿が寄ってエレンとアルミンが巨乳になってるからなんとかしてあげて」
ミカサ「!? ああ……っ! エレン、アルミン! 戻ってきて!」ペシペシ
アニ「あんたが戻って来なよ」
アニ「じゃあ、この鈍器は私が責任を持って預かるから。ハツデンキも私からサシャに返しとくよ」
ミカサ「そういえば、サシャはどこ? この前のお礼が言いたい」キョロキョロ
アニ「芋使って変な箱で遊んでるよ。ライナーとベルトルトが一緒にいるからすぐ見つかるんじゃない。あの二人大きいし」
ミカサ「わかった、ありがとう。探してくる」ガチャッ バタンッ
アニ「はいはい。いってらっしゃい」
アニ「……さて」
アニ「あんたとも、長い付き合いになるね」
アニ「ミーナの時からだから……一ヶ月以上は経ってるのか」
アニ「でも、あんたとの因縁も今日で終わりだね」
アニ「……」
アニ(……なんで鈍器に話しかけてるんだろ。馬鹿らしい)
アニ(まさか……私もこの鈍器に毒されてきてるんじゃ)ゾクッ
アニ「……」
アニ(とっととぶっ壊そう)ガチャッ バタンッ
―― 営庭
アニ(さて、どうやって壊そうかな……ん?)スタスタ...
ジャン「……」サッ
アニ「……ねえ、なんで木の陰に隠れたの」
ジャン「俺のことは気にしないで通れよ」
アニ「あっそ」スタスタ...
ジャン「おう、早く行け」
アニ「……そうだ。ジャン、あんたハンマー持ってない?」ピタッ
ジャン「んな物騒なモン持ち歩いてるわけねえだろ」
アニ「だよね」
ジャン「今の俺が持ってるのはこれだけだ」スッ
アニ「……? 何それ」
ジャン「笛だよ。防犯用の」
アニ「……なんでそんなもん持ち歩いてるの?」
ジャン「エレンがくれたんだよ。『お前は指笛下手くそだから、いざって時はこれ使え』って」
アニ「……私の気のせいかもしれないけどさ、あんたたちって仲悪くなかった?」
ジャン「俺が? ははっ、確かにそんなこともあったよな……でもさ、あいつああ見えてすっげえ面倒見いいんだぜ? 俺が怖くて震えてる間、ずっと隣にいてくれてさ、本当にあいつは頼りになるなって――」ペラペラペラペラ
アニ「……」ダラダラダラダラ
アニ(同期の男子が、頬を染めながら思いっきり間違った道に行こうとしてる……)サーッ...
アニ(しかもジャンは、鈍器を使うどころか目にも入れてないのにこの状態……)
アニ(……やっぱり、この鈍器は今すぐにでもぶっ壊さないと)
アニ「……ジャン」
ジャン「あ? なんだよそっちから聞いてきたんだろ? それでエレンがよ――」
アニ「あんたの仇は私が取ってくる」
ジャン「……!? 待てよ、俺の仇って」
アニ「心配いらないよ。私はもう既に奴とは三回も戦った。……最後はもう、手遅れに近い状態だったけど、なんとか持ち直した」
アニ「この因縁も……今日で終わりだ。いや、私が終わらせてくるよ」スタスタ...
ジャン「――待てよ、アニ」
ジャン「俺の仇って、つまりはマルコの仇でもあるんだろ」
アニ「そういうことになるね」
ジャン「なら、俺も手伝う」
アニ「……危ないよ」
ジャン「いや、やる。それでエレンに、俺はもう一人でも大丈夫だって言う」
ジャン「これは……俺が乗り越えなきゃならねえ壁だと思うんだ……」グッ
アニ「まあ、奴のせいで、今も苦しんでる人がいるからね……あんたの大好きなミカサもその一人だ」
ジャン「ミカサもか!? なら尚更だ!」
ジャン「なあ頼むよアニ、そいつの正体を俺に教えてくれ!」
アニ「正体、か……後悔しない?」
ジャン「ああ。男に二言はねえ」
アニ「じゃあ、ついてきなよ」
アニ「――教えてあげるよ、私たちの敵の正体をね」
―― 数分後 とある倉庫
アニ「ここなら邪魔も入らないかな」ガチャッ バタンッ
ジャン「いや、確かに邪魔は入らねえと思うけどよ……ここで本当にいいのか?」キョロキョロ
アニ「なるべく人目につきたくないんだよ」
ジャン「……こんなところにいるのか? 奴は」
アニ「いや、さっきから私たちと一緒にいるよ」
ジャン「お前怖いこと言うなよ」
アニ(椅子は……ないね。下は石畳だし……)ガサゴソ
ジャン「……おい?」
アニ「ちょっと待って」ガサゴソ
アニ(マットとテーブルクロス……これでいいか)バサッ
ジャン「……何してんだ?」
アニ「だって、そのまま床に座ったら痛いでしょ」モソモソ
アニ(よし、できた。これで簡易的なソファにはなるはず)
アニ「ほら、こっち来て」
ジャン「……」
アニ「座って。ここに」
ジャン「……」
アニ「早くしてよ。時間がもったいない」
ジャン「……俺が座った途端に蹴りかかって来ないよな?」
アニ「やるならこの倉庫に入った瞬間にやってるよ」
ジャン「ったく、わかったよ……おら、座ったぞ」ドサッ
アニ「よいしょっと」ポスッ
ジャン「……」
アニ「……さてと」ゴソゴソ
ジャン「ってなんで隣に座ってんだぁっ!?」ビクッ!!
アニ「いちいちうるさいよ。教えてやるって言ったでしょ」ギロッ
ジャン「で、でもよ……近すぎねえか? おかしいだろこの距離」
アニ「? 肩くっつけないと見えないでしょ?」
ジャン「はぁっ!? この上更に肩をくっつけろってか!?」
アニ「そうだよ」ゴソゴソ
ジャン「」
アニ「はい、これ持って」ポイッ
ジャン「? なんだこれ?」ジーッ...
アニ「ハツデンキ。……壊さないでね、あとでサシャに返すんだから」
ジャン「はつで……?」
アニ「ほら、早く回しなよ。そこのハンドル握って」
ジャン「よくわかんねえけど……こんな感じか?」ギコギコ
アニ「うん、そんな感じ。それじゃあずっと回しててね。三時間くらい」
ジャン「ずっと!?」
アニ「えっと……ここだったかな」ポチットナ
\シャラーン/ \ギーッ...ガリガリガリガリガリ/
『どきどきっ☆第104期訓練兵団!-完全版-』
ジャン『誕生日おめでとう。……これ、大したもんじゃねえけど』
ジャン「……あのさぁ」
アニ「何」
ジャン「これなんなの?」
アニ「走って喋って砲弾をぶっぱなす鈍器のような恋愛小説」
ジャン「……小説? これが?」
アニ「厳密に言えば違うらしいけどね」
ジャン「厳密に言えばって……じゃあ本当はなんて名前なんだ?」ギコギコ
アニ「えっと……ぴ……ぴーえす、ぴぃ、せん? ……すいーと、え、えでぃしょーん? だったっけ?」
ジャン「俺に聞くなよ」ギコギコ
アニ「うるさいなさっさとはじめるよ」カチャカチャ
アニ(えっと、確か……『しんきでーた』を作るんだった……)カチャカチャ
ジャン「なあ」ギコギコ
アニ「今度は何?」
ジャン「……俺の顔がびっしり並んでるんだけど」ギコギコ
アニ「うるさいなミーナに言いなよそういうことは」カチャカチャ
アルミン『はじめまして、こんにちは! 僕はアルミン・アルレルト』
アルミン『これからの君の訓練生活をサポートするよ。よろしくね!』
ジャン「!? アルミンだよな、これ」
アニ「見てわからない?」
ジャン「いちいち突っかかってくんなよ。……でもすげえなこれ、絵が動いてる」
アニ「らいぶ……なんだっけ、取り敢えずそういう名前の技術を使ってるらしいよ。詳しくは忘れたけど」
ジャン「へえー……随分面白いモン持ってたんだな」ギコギコ
ジャン「訓練生活をサポートってことは……体調管理でもしてくれるのか? 日記帳みたいな」
アニ「違うよ。アルミンは主人公の爛れた三年間を支えてくれるだけだよ」
ジャン「……もうちょいまろやかに言ってくれ」
アニ「アルミンは他の男の子と仲良くなることを助けてくれるんだって」
ジャン「……アルミン自身は誰か女子と仲良くなるのか?」
アニ「そういう話は聞かないね。一度も」
ジャン「……なんか可哀想だな、アルミン」
アニ「本人に言わないでよね、それ」
ジャン「? 言わねえだろ、そんなこと」
アニ「心当たりあるでしょあんた。妄想暴走させておかしくなっちゃった奴のこと」
ジャン「心当たり……?」
アニ「ミーナ」
ジャン「ひっ」ピタッ
アニ「ユミル」
ジャン「ひぃっ」ビクッ!!
アニ「クリスタ」
ジャン「わかったわかったわかった!! もういい、もういいからやめてくれ!!」ガタガタガタガタ
アニ「わかればいいんだよわかれば」カチャカチャ
このシリーズ好きだああ
ジャン「ったく、心臓に悪いぜ……で、相手役の男って誰だよ?」
アニ「上位六人。あんたも入ってるよ」
ジャン「……俺が俺と仲良くなるのか?」
アニ「厳密に言うと物語の主人公があんたを落としにかかる」
ジャン「……あっそ」
アニ「主人公の名前、何にする?」
ジャン「適当に決めろよそんなもん」ギコギコ
アニ「あんたと恋人になる女の子の名前なんだけど」
ジャン「ミカサで!!」クワッ!!
アニ「ミカサはないよ。ミカはいるらしいけど」
ジャン「……じゃあ何でもいい」
アニ「ならジャンにする?」
ジャン「冗談でもやめてくれ」
アニ「嘘だよ。……面倒だから私の名前にしようか」カチャッ...カチャ...
―― 十分後
ジャン「……」ギコギコ
アニ「……」カチャッ...カチャ...
ジャン(二文字だけだよな……?)ギコギコ
アニ「……」カチャッ...カチャ...
ジャン「……」ギコギコ
アニ「……」カチャッ...カチャ...
ジャン「……貸せよそれ」ヒョイッ
アニ「あっ……」
ジャン「名字も入れんのか? えーっと……」ピッピッ
アルミン『 アニ ・ レオンハート で間違いない?』
ジャン「おお……名前も喋るんだな。すげえぞアルミン」
アニ「……あんた、器用だね。感心した」
ジャン「そうか? お前が不器用なだけだろ」
アニ「……」
ジャン「……あ、その……悪い」
アニ「……いいけど。別に。本当のことだし」ムスッ...
ジャン(あー……やっちまった……)
アニ「……続き。あんたがやってよ」
ジャン「……おう」
取り敢えずここまで。夜も来ません。お盆挟むのでゆっくり進行になると思います
なので落ちそうになったらあげといてもらえると助かります
次回は今週中に投下予定です。流れも決まってるのでたぶん今月中には終わるんじゃないかなー?(適当)
乙乙!楽しみにしてるシリーズだから、ゆっくりでも完結させてくれれば嬉しいよ!
楽しみにしてるよ!
乙乙待ってた
アニとジャンの組み合わせは見たことないから新鮮
保守
待ってましたぁ!
1です、保守してくださった方ありがとうございます!
お盆中忙しくて全然書けなかったんですが、
前に多少書きためてあったのでそれだけ投下していきます(かなり短いです)
アルミン『そっか、かわいい名前だね! あだ名も教えてくれる?』
ジャン「あだ名は?」
アニ「……あーちゃんで」
ジャン「……理由は?」
アニ「……ミーナが付けてくれたから」
ジャン「へー……かわいいとこもあんじゃん」ピッピッ
アニ「……」
ジャン「? ……おい、アニ?」
アニ「……画面見てなよ。いいから」
アルミン『君の生年月日を教えてくれるかな?』
ジャン「……」チラッ
アニ「……私が自分で入れる。交替」スッ
ジャン「おう」スッ
アルミン『お部屋のデザインはどれにしようか?』
アニ(……適当でいいや)カチャカチャ
ジャン「……えらくかわいらしい部屋選んだな、お前」ギコギコ
アニ「……何? 文句あるの?」
ジャン「だから、いちいち突っかかんなって」ギコギコ
アルミン『これで、入団する準備は全部整ったわけだけど』
アルミン『三角関係モードと親友モードについての説明はいるかな?』
アニ(いらない……っと)カチャカチャ
ジャン「なあ、三角関係モードと親友モードって何の話だ?」ギコギコ
アニ「開き直った二股と愛人作り」
ジャン「おい」
アニ「うるさいな、文句は命名したユミルに言ってよ。私が付けたんじゃない」
ジャン「…………女って怖いな」ギコギコ
アニ「男も大概じゃないの?」
アルミン『それじゃあ、君が一緒に訓練したい男の子を選んでね』
アルミン『それぞれ攻略ポイントを説明するよ。プレイの参考にしてね』
ジャン「うわっ……本当だ、俺がいる」ギコギコ
アニ「飛ばしていいよね。ここ」カチャカチャ
ジャン「……ん? ちょっと待て、これなんだよ」ユビサシ
アニ「『アルミンのことを教えて』……?」
ジャン「相手の男は六人だけなんだろ? アルミンは関係ないはずだよな?」ギコギコ
アニ「……気になるから選んでみようか」カチャカチャ
短いですけどここまで! 書きため尽きたのでまたしばらく空くかもしれません
少なくとも一週間以内には来る予定ですー それでは!
とうとうレア隠れキャラの登場か
乙
二人してアルミン廃になったら笑えるが…アニがいるから大丈夫かなw
アルミンでたー
楽しみにしてます
アル厨になるキルシュタイン……
いつの間にかライナールートとベルトルトルートが攻略されているだと…
難易度ナイトメアの二人を攻略するなんて誰だよ
もちろん終わったらギャルゲ版もやるんですよね?
ベルトルトルトルトルート
やめろやめろ
エレン厨のうえにアル廃になったジャンなんて可哀想すぎて見たくない…!
アルミン『えっ、僕のこと? 僕はえっと……自分で言うのもなんだけど、座学が得意だよ』
アルミン『でも、体を動かすのはあまり得意じゃないんだ』
アルミン『訓練兵団での生活はたった三年間だけど、一緒に頑張ろうね!』
アニ「知ってることをただ繰り返されただけだったね」
ジャン「……先進むか」ギコギコ
アニ「他の男子の説明はいいの?」
ジャン「はぁ? んなもん聞いてどうすんだよ。……いや待てよ、エレンの説明ってどうなってるんだ?」
アニ「進むよ」カチャカチャ
ジャン「おい」
アニ「聞こえない」カチャカチャ
『私、アニ! 今年の春からは、第104期訓練兵団の訓練生!』
『田舎の村から出て来たばかりで、ちょっぴり不安もあるけど……』
『三年の訓練生活……私、がんばる!』
ジャン「……」ギコギコ
アニ「……何?」イラッ
ジャン「いや……アニって名乗ってるけどよ、本人とは似ても似つかねえなーって……」ジッ...
アニ「……だから?」
ジャン「これだとお前も感情移入できねえだろ?」
アニ「……まあ、確かにこの物語に同調したことはないかな」
アルミン『どうしたの? 君、ここで何してるの?』
アルミン『……道に迷った? そっか、大変だったね』
アルミン『じゃあ、僕と一緒に入団式の会場まで行こう? 案内してあげるよ!』
ジャン「……なあ」ギコギコ
アニ「何」
ジャン「女はこういうので興奮するのか?」
アニ「知らない」
ジャン「……質問変えるわ。お前、こういうので興奮するのか?」
アニ「まあ……親切だとは思うけど。興奮とかはしないかな」
ジャン「親切って……それだけか?」
アニ「だって絵だし。これ」カチャカチャ
ジャン「ああー……、絵だったな。そういえば」ギコギコ
『今週は何をしようかな?』
ジャン「立体機動・対人格闘・座学……って訓練これだけかよ。技巧や兵站行進は?」
アニ「物語の目的には関係ないから消滅したよ」
ジャン「……訓練も物語に関係あんのか」ギコギコ
アニ「例えば……あんたとなかよくなるために、私は必死で立体機動の訓練ばっかりやる」
ジャン「バランス悪いな」ギコギコ
アニ「兵士になることが目的じゃなくて、男を作ることが目的だからね」
ジャン「なるほどな、それぞれの得意な訓練を通じて仲良くなるのか。ということは……エレンなら対人格闘だな。じゃあ今週は」
アニ「座学ね」カチャカチャ
アルミン『あ……やあ、また会ったね、 アニ 』
アルミン『よかったら、僕の隣に座らない?』
ジャン「……さっきからアルミンばっかりだな。他の奴らはどこに行ったんだ?」
アニ「さあ。消えたんじゃない?」
ジャン「エレンもか? ……いや、アルミンの隣にいるよな。あいつら仲いいし」
アニ「そこまで描写されてないから知らないよ。あんたの頭の中で勝手に補完してよ」
ジャン「そうか、俺の二つ隣にエレンがいるのか……」ギコギコ
アニ「あんたじゃなくて、私」カチャカチャ
『今週は何をしようかな?』
ジャン「……一週間短いな」ギコギコ
アニ「男しか見えてないからね。時間経つのが早く感じるんじゃない」
ジャン「けど、ひたすら座学だけってのはなぁ。立体機動とかもやるべきじゃねえか?」
アニ「それだとあんたを攻略することになるけどいい?」
ジャン「……勘弁してくれ」ゾクッ
アニ「じゃあ、今週も座学でいいよね」カチャカチャ
ジャン「対人格闘は?」
アニ「いいよね」カチャカチャ
ジャン「ちょっと待てって、他に何か選べるのはねえのか?」
アニ「教官のお手伝いと、アルミンに相談するってのがあるけど」
ジャン「アルミンに相談って……何を相談するんだ?」ギコギコ
アニ「アルミンは男ども全員の恋愛事情を把握している上に、主人公に対する呼び名を変えさせる権限を持ってるから、それ関連じゃない?」
ジャン「アルミンの影響力すげえな……でもよ、そもそもなんで得にもなんねえのにアルミンはそんなことしてんだ?」
アニ「知らないよ。見返りを求めない男なんじゃないの? きっと」
ジャン「待てよ……もしかしたら、アニに脅されてるんじゃねえかな。アルミンの奴」
アニ「……は?」
>>45
なんかせわしないな
なんというゲームにマジレス
一旦ここまでー 夜は来れるかどうか微妙 今日無理でも二、三日中には来ます
ちなみに今回の番外編も、ラストまでの流れは決まってます
途中レスで正解でないか冷や冷やしながら進めてるけどまあ好きなだけ予想しててくださいなー
乙
乙乙
乙ー
ジャンが予想以上にエレン厨になっててワロスwww
まぁ、付きっきりで慰めてくれてたもんな(意味深)
ジャンはエレン好き過ぎだろ
ジャン、何でエレン落とそうとするんだよw
ジャンに何があったんだ
乙乙
まさかのジャンエレ展開
ジャンがホモになりかけてるw
まあどうせミカサは無理だろうしいっそのことソッチに走ってもいいんじゃない?(適当)
お前らジャンの扱い酷えなWWWW
エレン厨なジャンならミカサと仲良くなれるんジャン?
エレン厨でアルミン廃なジャンならミカサとシンクロ率120%を容易く突破できるはず
>>67
両手に花でエレンが羨ましいなぁ(棒)
腹筋と馬かー
いいんじゃないの(白目)
ジャンは救済しなくても、今の状態でも充分幸せじゃね?
続きを
再開 ってか読み返したら前回も流れは決まってますって書いてたわ
大事なことなので二回言いました
ジャン「そうだ、そうに決まってる……!」スクッ
アニ「いいから座りなよ。ハツデンキのケーブル抜けるでしょ。ただでさえ短いんだから」
ジャン「アルミンが優しいからって、あいつのこと利用して……! しかも、よりにもよってエレンの親友を……!」ギリッ...
アニ「ねえ、座ってったら」クイクイ
ジャン「アニの奴、絶対許さねえぞ……!」ダンッ!! (※地団駄)
アニ「もしもし? もしもし?」ユサユサ
ジャン「なんだよアニ、俺はアニを許すわけにはいかねえんだ! 止めてくれるな!」クワッ!!
アニ「あんたが止まりなよ妄想族」
アニ(もうこんなに腐ってるなんて……いくらなんでも進行が早すぎる……)
アニ(物語に出てきたのはまだアルミンだけで、しかも少しだけしか話してないのに……なんでここまで呪われてるの……)ゲンナリ
アニ「ちょっとジャン、しっかりしなよ。ミカサとマルコの仇を取るんでしょ」ユサユサ
ジャン「!! ……すまねえな。アニ」
アニ「あんたちょっとおかしいよ。元からだけど」
ジャン「わかってんだよ……俺がおかしいことくらい!」ダンッ!!
アニ「ああ、自覚があるならいいんだけど」
ジャン「でも、間違ってるのはこの世界のほうだよな……?」
アニ「いや、あんたが全面的におかしい」
ジャン「!! そうだ、俺がエレンの幼なじみだったら、ミカサともいい仲になれたんじゃねえかな……?」
アニ(悪化した)
ジャン「そうだ……そうだよ、俺、生まれてきたところからもう間違ってたんだよな! そもそも俺とエレンが――」ペラペラペラペラ
アニ(もしかして、こいつ……それなりに頭がいいから、妄想の進行が早いのかも)ウーン...
アニ(今思えばユミルのハマり方も、ミーナやクリスタに比べたらかなり異常だったし)
アニ(……いや、考えたって仕方がない。とにかくジャンを元に――)チラッ
ジャン「なあアルミン、何か悩んでることがあったら俺に話してくれ!」ガシッ
アルミン『男の子の情報が知りたいの? それなら僕に任せてよ!』
ジャン「いや、俺はお前のことが知りたい! ――他ならぬ親友のお前の悩みを聞きたいんだ!」クワッ!!
アニ「……」
アニ(……よく考えたら戻す必要ないかな。私に実害ないし)
アニ(これはこれで面白いからこのまま見とこ)
お~いジャァ~ン戻ってこ~い
―― 十分後
ジャン「――ってわけなんだよ、お前もそう思うだろ? アニ」
アニ「へえ、そうなんだ。すごいね」ギコギコ
ジャン「それでさ、話は二週間前に遡るんだが――」ペラペラペラペラペラペラペラペラ
アニ(相づち打つのも面倒になってきた……)ギーコギーコ
ジャン「だからさ、五人で住むなら庭つき一戸建てくらいじゃないと――っておい、聞いてんのかよアニ」
アニ「聞いてる聞いてるー」ギーコギーコ
ジャン「真面目に聞けよ! 俺は真剣に話してんだぞ!!」
アニ「……何? あんたいちいち私に反応してもらわないと話続けられないの?」イラッ
ジャン「な、なんだよ急に……聞いてないほうが悪いんだろ」ビクッ
アニ「」ブチッ
アニ「……なんで私があんたの脳内お花畑な妄想を黙って聞いてないといけないわけ?」
ジャン「誰の脳内が花畑だよ、誰が!」
アニ「あんたしかいないでしょ白々しい。――私が聞いてないって言ってたよね、今あんたが言ってたこと繰り返してあげようか?」
ジャン「……上等だ、できるもんならやってみろよ」
アニ「ミカサとエレンとアルミンとマルコとあんたで、内地に行って庭つき一戸建てに住むんでしょ」
ジャン「おうっ、その通りだ! なんだよ話聞いてるじゃ――」
アニ「あんたその状況にぶちこまれたミカサのことなんて言った? 男に囲まれて逆ハーレムで幸せ? いったい何様のつもり?」
ジャン「だ、だってよ、実際囲まれて――」
アニ「逆ハーレムっていうかあんたの好きな人間で周り囲ってるだけでしょうが。ミカサのハーレムじゃなくてあんたのハーレムの間違いじゃないの?」
ジャン「いや……まあ……その通りだけどさ……」
アニ「そもそもさっきからエレンエレンって連呼してる割に、自分はちゃっかり幸せ手に入れようとしてるところが腹立つんだけど。だいたいエレンは調査兵団希望でしょ、なんであんたの都合で内地に連れて行ってるわけ?」
ジャン「……」
アニ「ねえ、エレンとは純粋な友情じゃなかったの? なんなの? さっきから黙って聞いてたけどさ、あんたの脳内ってなんでそんなに快適なの?」
ジャン「……えっと……その……」
アニ「……」
ジャン「……」
アニ「どうしたの? 続きは?」
ジャン「……」
アニ「ねえ、黙ってないでさっきの続けてよ」
ジャン「……」
アニ「早く」
ジャン「……」ジワッ...
アニ「何泣いてるの? 続けて。ほら」
ジャン「……泣いてねえし」グスッ
アニ「……」
ジャン「……」ズズッ
アニ「……妄想は終わった? さっきので終了?」
ジャン「……終わりました」
アニ「そう、よくこっちの世界に帰ってきたね。おかえり。……続きやっていい?」
ジャン「……どうぞ」
アニ「どうも。――立ってないで座れば?」
ジャン「……そうします」イソイソ
アニ「……はい、ハンカチ。顔ぐちゃぐちゃだから拭きなよ」スッ
ジャン「……どうも」フキフキ
アニ「……」
ジャン「……あのさ」
アニ「何」
ジャン「……なんか、悪いな。いろいろ」ショボーン...
アニ「別に。もう慣れたよ」
アニ(泣かせる気はなかったんだけど……ちょっと言い方キツすぎたかな。悪いことしたかも)
ちまちま更新で申し訳ないですけどここまで 夜or二、三日中にまた来ます
ていうかやっぱり女子が狂ってないと書きにくいわ……
乙 狂っちゃえばいいじゃない
ジャン打たれ弱くなってるwww
乙!続き楽しみに待ってる
おつおつ
内股で座ってそうジャン…
おつー
一周回ってジャンが可愛く見えてきた俺はホモssを読み過ぎたのかな…
アニ、助けてくれ
『今週は何をしようかな?』
アニ(……座学っと)カチャカチャ
ジャン「あのさ」ギコギコ
アニ「何」カチャカチャ
ジャン「なんでこれやってんだっけ、俺ら」ギコギコ
アニ「敵の正体を見極めるため」カチャカチャ
ジャン「思ったより手強いんだな……こいつ」
アニ「なにせ関わった女子のほとんどを骨抜きにしたからね」
ジャン「……ミカサはエレンの野郎に骨抜きにされたのか?」
アニ「いや、ミカサを骨抜きにしたのは実質ユミルだよ」
ジャン「そ、そうか……よかった……」ホッ
アニ(この反応は……どうやらちゃんと現実に戻ってきたっぽいね。変な道に突っ走る前に間に合ってよかった)ホッ
アルミン『はぁっ……はぁっ……!』
アニ『アルミン、大丈夫?』
アルミン『 アニ ? ……これくらい、平気だよ……っ!』
ジャン「ん? なんかいつもと違うぞ?」ギコギコ
アニ「……これ、兵站行進だね」
ジャン「兵站行進だぁ? 消滅したんじゃなかったのかよ?」
アニ「私に聞かないでよ。……物語の都合で一時的に復活したんじゃないの?」
アルミン『お荷物なんか……死んでもごめんだ!』
アニ『あっ……アルミン、待って!』
ジャン「……」
アニ「……」
ジャン「……俺、アルミンは勉強だけできる奴かと思ってた」
アニ「ああ見えて、アルミンは結構根性あるからね」
ジャン「……それだけか?」
アニ「どういう意味?」
ジャン「お前はこういうの見て、かっこいいとか思ったりしねえのか?」
アニ「……何言ってるの? これは絵でしょ?」
ジャン「確かにこれは絵だし、このアルミンは物語の登場人物だけどよ……登場人物に何か思い入れを持つって、別に変なことじゃねえだろ。小せえころ、昔話とか読まなかったのか?」
アニ「……ああいう、現実離れした話は好きじゃない」
ジャン「おい、切り捨てんなよ。話が進まねえだろ」
アニ「変な話を始めたのはそっちでしょ。結局何が言いたいの?」
ジャン「お前って感情の沸点高そうだからさ、こういうのって参考になるんじゃねえの?」
アニ「……馬鹿にしてる?」
ジャン「なんでそうなるんだよ」
アニ「正気? こんなのに感情移入しろって言うの? ミーナやユミルみたいに騒げって?」
ジャン「そこまで言ってねえだろ……」
アニ「なら、わかりやすく言ってみてよ。私が納得できるような理由があるならね」
ジャン「……後悔するなよ?」
アニ「しないよ。どうぞ」
ジャン「エレンから聞いたんだけどさ。随分と女の子扱いされたいみてえじゃねえか、アニ」
アニ「……それで? あんたもエレンみたいに冗談扱いするわけ?」
ジャン「しねえよ。案外かわいいとこあるしなお前」
アニ「………………は?」
ジャン「でもお前ってさ、女の子扱いして欲しいって言う割に、されたらされたで照れまくるタイプだろ」
アニ「……」
ジャン「で、照れ隠しにつっけんどんな態度を取る、と」
アニ「……人を分析して楽しい?」
ジャン「ほら、照れてる。……意外とわかりやすいんだな、お前」
アニ「……」
ジャン「そういう手口を喜ぶ野郎もいるとは思うが……例えば、そうだな……エレンみたいな単純馬鹿には、その手は通用しねえと思うぜ?」
アニ「……自分は優れてるって言いたいの? 周りがよく見えていますっていう自己アピール?」
ジャン「もう少し素直になったらどうだって言ってんだよ」
ジャン「優しくしてほしいならそう言わねえと伝わんねえぞ、アニ」
ジャン「それともなんだ? ――何か隠し事があるから、本音を出すのも下手……とかか?」
アニ「…………偉そうに」ムスッ...
ジャン「正直者だからな、俺は」
アニ「……からかうなら私は帰るよ」ポイッ スクッ
ジャン「なんだよ、逃げんのか? じゃあ、今俺が言ったこと全部認めるってことだよな?」
アニ「……」
ジャン「ほら、続きやろうぜ? ――座れよ」ポンポン
アニ「……」ポスッ
ジャン「おお、怖え怖え。睨みだけは一丁前だな」
アニ「……私は、あんたとその鈍器を一緒にしておけないだけ」
ジャン「素直じゃねえ奴」
アニ「うるさいな。……第一、あんたが鈍器持ってると画面が見えないんだよ」
ジャン「はいはい、正直でよろしい」
やだジャンさんイケメン
短いけどここまで 明日は無理なので次は金曜か土曜 ていうか全然進まなくてごめんなさい
でもここからジャンアニ本番なので次回からアニがかなりあざとく無自覚でデレまくるよ 耐性ない人は引き返してね
ジャンアニって新鮮で楽しみ
待ってます!
え?ジャンアニなの?
二人してアルミンに溺れるのかと思ってたわwww
>>96
完全版でジャンアニやるって予告してたぞ
ジャンにデレるアニ期待
再開
アニ「いいからもうちょっと下げてってば。見えないんだから」
ジャン「ああ、お前ちっさいもんな」
アニ「……」ゲシッ
ジャン「ってぇっ!? 踵で蹴んなよ!!」
アニ「……鈍器、私が持つ」グイッ
ジャン「なら、もう少し高い位置で持ってくれ。こっちは覗き込む時に首が痛ぇ」
アニ「……じゃあ、いっそのこと二人で持とうか」
ジャン「二人で?」
アニ「あんたは左手でそっち持って。私が右側を持つ。……ほら、ここ掴んで」クイッ
ジャン「? おう」ガシッ
アニ「……」
ジャン「……」
ジャン(……………………え? これすっげえ恥ずかしくね? あれ?)
『今週は何をしようかな?』
アニ「……」
ジャン「……」
アニ「……ちょっと、そっちで選択してくれないと決定できないんだけど」
ジャン「わ、悪い……」ピッピッ
ジャン(……なんだこれ)
ジャン「あ、あのよ……これだとハツデンキ回せなくねえか?」
アニ「……あ」
ジャン「……」
アニ「……」
ジャン「……」
アニ「ご、ごめん……うっかりしてた……///」カァッ...
ジャン「いや、いいけど……ほら、ハツデンキ貸せよ。俺が回すから」
アニ「……はい」ポイッ
ジャン「どうも」
ジャン(わざとやってんじゃ、ないんだよな……?)チラッ
アニ「な、何?」アセアセ
ジャン「……なんでもねえよ」
ジャン(肌白いから顔真っ赤にしてるの丸わかり……って、こんなこと言ったらまた蹴られるな)
ジャン(アニの奴、一匹狼装ってる割にすぐ挑発に乗ってくるから、意外とガキっぽいとは思ってたけど……)
ジャン(これは天然か? 天然なのか? それとも、今のはただ単純に気づいてなかっただけか??)
ジャン(……そもそもなんで、俺はアニと二人で並んで座ってるんだっけ? おかしくね?)
ジャン(大体距離が近すぎんだよ、なんで肩くっつけて座ってんだ俺ら)
ジャン(少し離れるか……)ズリズリ
アニ「……ちょっと、どこ行くつもり?」グイッ ムニュッ
ジャン「」
ジャン(……もしもし? もしもし? 腕に当たってるこの柔らかいものはなんですか?)
ジャン(いやいや落ち着け、ジャン・キルシュタイン……冷静に状況を把握しろ……)
ジャン(俺は今、ハツデンキを持っている……対するアニは鈍器を手にしている……どちらも両手は使えない)
ジャン(そしてアニは、俺を引き止めるために、自らの身を寄せてきた……! よし、完璧だ! 俺は冷静! 大丈夫!)グッ!!
ジャン(むにゅって腕になんか当たってる気がするけど気のせいだ! よっしゃいける!)
ジャン「……くっついて座ってたら狭っ苦しいしよ、少し離れてもいいんじゃねえか?」モゾモゾ
アニ「あんたが離れたらハツデンキのケーブル抜けるでしょ。だからダメ」クイッ
ジャン「ダメってお前……」
アニ「……素直になれって私に言ったのは、あんたでしょ?」ボソッ
ジャン(……あれー? なんかアニがかわいいんだけどー?)
アルアニとかいらねーから
ジャン(こうして近くで見ると、アニって結構美人だよな……ミカサとは違った方向っていうか……)ギコギコ
ジャン(それに、仄かに、アニの匂いがするような……甘ったるい感じの……)ギコギコギコギコ
ジャン(っておいおいおいおい待て待て待て待て! 俺にはミカサがいるんだよ! 違う違う違う!!)ブンブン
ジャン(ってか意識し始めたらもう止まんねえよ!! 誘ってねえのにもう誘ってるようにしか見えねえなんだこれ! なんだこれ!? 誰か助けて!!)ギコギコギコギコギコギコギコギコ
アルミン『男の子の情報が知りたいの? それなら僕に任せてよ!』
ジャン(!! アルミン……!! そうだ、これはアルミンの匂いだ! 思い込め、俺ならできる!!)クワッ!!
ジャン「あっ、あのさぁっ! ……ア……、アルミンっていい匂いするよなー!! な!?」ギコギコギコギコギコギコギコギコ
アニ「……頭大丈夫? 先に進めるよ」カチャカチャ
アニ『(あれ? あそこにいるのは……アルミン?)』
アニ『アルミン! 何してるの?』
アルミン『! ……どうしたの? アニ 。僕に何か相談?』
アニ『ううん、違うよ。アルミンが一人でいるのが見えたから気になっちゃって』
アルミン『ちょっと……いろいろ考えててね』
アニ『悩みがあるなら私に話してくれないかな? 私、アルミンの力になりたいの』
アルミン『……ありがとう、 アニ 』
アニ「……またアルミンだね。他の男子が見当たらないよ」カチャカチャ
ジャン(よっしゃアルミン来た! 頼むぞ、そのままアニの気をひき続けてくれ! 俺の理性のために!!)グッ ギコギコ
アニ(……なんでアルミンが悩んでるのに、ジャンは横でガッツポーズしてるんだろう)
アルミン『僕には幼なじみの友だちが、二人いるんだけど』
アルミン『二人にはいつも助けてもらってばっかりで……』
アルミン『……一人になると、どうしても考えちゃうんだ』
アルミン『僕はなんて無力で……足手まといなんだろうって……』
アルミン『……あはは、ごめんね。変なこと聞かせちゃって』
アニ(……これ、エレンとミカサのこと話してるんだよね)
アニ(アルミン、悩んでたのか……気づかなかったな)
ジャン「なんだよ、深刻そうに切り出した割には大したことねえ悩みだな」ボソッ
アニ「……大したことないかどうかは、アルミンが決めることでしょ」ギロッ
ジャン「だってよ、こんなの至って普通の悩みじゃねえか。わざわざこんな風に大仰に話すことか?」
アニ「そりゃあ、アルミンはあんたみたいな奴とは違うからね」
ジャン「いや、俺だって劣等感を感じたことなんか何度もあるぞ。そうだな……例えば、マルコと一緒にいると、自分の頭の悪さとかしょっちゅう思い知らされてるし」
ジャン「こんなの特別な悩みなんかじゃねえよ。お前が言ったのは間違いだ。アルミンは俺たちと同じ、普通の人間だ」
アニ「…………普通の人間、か」
ジャン「まあ、アルミンは俺らより何倍も頭いいし、そのうち自力で答え見つけるんじゃねえか? 根性ある奴だって、さっきお前も言ってたしな」
アニ「……そうだね。アルミンなら、自力でなんとかするよね」
ジャン「ま、そうやって他人の心配してやる辺り、お前も普通の人間だよなー」ギコギコ
アニ「……」
ジャン「……ん? なんだよ変な顔して」
アニ「別に。…………でも、ありがとう。ジャン」ニコッ
ジャン「……」ギコギコ
ジャン(あーもー……やっちまった……)ギコギコギコギコ
ジャン(そこで笑うのは、卑怯だろおおおおおおおおお……!)ギコギコギコギコギコギコギコギコ
ジャン(しかも口の端だけちょこっとあげた照れ笑いとかあああああああ……ずっと近くで見てるせいで微妙な違いがわかるようになっちまったよおおおおおお……)ギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコ
アニ「回しすぎだよ、ジャン」
今日はここまでー 次回でラストまで一気にいきまーす
なんとか今月中に終われそうでよかったよかった
というわけで最後にage
乙おつ
あ、あまーいっ!!だが嫌いじゃない、ー嫌いじゃないぞー
乙乙
乙
乙レルト
再開
今日で最後まで行きます
アニ『よーし、今日は立体機動訓練の試験だ……頑張らないと!』
アニ「!! ……よろしく」ポイッ
ジャン「? なんだよ突然」
アニ「……これ、苦手なんだよ。だからお願い」ジッ...
ジャン(ぐうっ……!? う、上目遣いだとぉ……っ!?)
ジャン「や、やりゃあいいんだろやりゃあっ!」グイッ
ジャン(くっそ、こうなったらヤケクソだ……!)
アニ『アルミン、二人で頑張ろうね!』
アルミン『うん! はりきって行こう!』
『START!!』
ジャン「……じゃあ、はじめるぞ」
アニ「いいよ。最初はゆっくりでね。少しずつ早くしていく感じで」
ジャン「ゆっくりって……こんな感じか?」ピッピッ
アニ「へえ……はじめてにしては上手だね。……いいよ、続けて」
ジャン「お前も黙ってないで動かせよ。二人でやってんだから共同作業だろ?」
アニ「わかってるよ。……ちゃんとやる」ギーコギーコ
ジャン「……これ、結構難しいな」ピッピッ
アニ「ねえ、もうちょっと早く動かしてよ……」
ジャン「加減がわかんねえんだよ……こんな感じか?」
アニ「ん……もうちょっと、早くても、……いいよ」
ジャン「早く、って言われてもな……」グイッ
アニ「ちょっ……! ひっ、引っ張らないでよ……抜けちゃうでしょ……っ!」
ジャン(……ん?)
ジャン(……俺、今何してたんだっけ)
ジャン(……立体機動でいいんだよな? 変なことしてないよな?)
ジャン「……」ダラダラダラダラ
アニ「ジャン? 汗かいてるけどどうかした?」キョトン
ジャン「……ほら、閉めきってるからな。ここの部屋」
アニ「……そう言われてみると、確かに暑いかもね」パタパタ
ジャン「」
ジャン(うおおおおおおおおあああああ谷間あああああああああ……っ!? 襟で扇ぐな!! 胸!! 胸しまえ!! しまってくださいお願いします!!)
ナニやってんだww
アルミン『 アニ 、さすがだね! 合格だよ!』 CONGRATULATION!!
アニ「やっぱり上手だね、あんた」ギーコギーコ
ジャン「……どうも」
ジャン(くっそぉ、アルミンの奴……他人事みたいに暢気に褒めやがってぇっ……!)ギリッ...
アニ(……なんで悔しそうなんだろ)
アルミン『やあ アニ 、こんにちは!』
アルミン『突然で悪いんだけど……今度、二人で街にでかけない?』
アルミン『この前、僕の悩みを聞いてくれたでしょ? お礼をしたいんだ』
アルミン『それとも、僕と二人だと……楽しくないかな?』
アニ(アルミンってなんでこんなに自己評価低いんだろうね……)カチャカチャ
アニ(……髪邪魔だな。耳にかけよう)サラッ
ジャン「」ビクッ
アニ「……? ジャン、さっきから黙ってるけどどうかした? 具合でも悪い?」
ジャン「いや…………ア…………アルミンの髪、綺麗だなって思って」ギコギコギコギコ
アニ「絵だけどこれ」
ジャン「ア、アルミンの奴、指も意外と細ぇしよ……」ギコギコギコギコギコギコギコギコ
アニ「だから絵だってば」
ジャン(なんだよこれ……忍耐力の訓練か何かか……? そもそも俺たちの敵はどこに行ったんだ……? もしかして、まさかの自分自身ってオチか……?)
ジャン(いや、そんなことより……さっきの立体機動のせいで、なんだか俺の息子が反応してるんだが……)モゾモゾ
ジャン(……これ、アニにバレたらやばくねぇか?)ゾクッ
ジャン(今は物語に集中してるみたいで気づかれずにいるが……それも時間の問題……!)
ジャン(バレたら俺の息子ごとズタボロにされる可能性が高い……ってかそれしか考えられねえ!!)
ジャン(アルミンを代わりに褒めるのもそろそろ限界だ。こうなったら……)チラッ
アニ「……何? 人のことじろじろ見て」カチャカチャ
ジャン(そういや……笑ったアニって、今まで見たことなかったよな)
ジャン(さっき、妙に嬉しそうだったし……)
ジャン(……なんだよ。いつもしかめっ面してるくせに、中身はちゃんと普通の女の子じゃねえか)
ジャン(……)
ジャン「……あのさ」
ジャン(悪いな、アニ)
ジャン(……でも蹴るのだけは勘弁してくださいお願いします)
ジャン「……アニってさ、いい匂いがするよな」
アニ「……はぁ?」
ジャン「髪も綺麗だよな。毎日手入れしてんだろ? サラサラしてるし」
アニ「やっ、やめてよ、何さ突然」アセアセ
ジャン「指も意外と細ぇしよ。トリガー引く時大変そうだよな、そんぐらいだと」
アニ「……~~っ!!///」カアッ!!
ジャン「それで」
アニ「やっ、やめてったら!」バシッ!!
ジャン「っ!! ……痛ってぇ……」ヒリヒリ
アニ「……ジャンのこと、結構いい人だと思ってたのに」
ジャン「……」
アニ「人が嫌がってるのに、平気で続けるなんて……最低だよ、あんた」
\ガチャッ バタンッ/
ジャン「……」
ジャン「あーあ、俺の馬鹿野郎……」ゴロン
ジャン(褒めまくって照れさせて、あっちから逃げ出すように仕向けるのは成功したが……)
ジャン(アニの奴、蹴りだけじゃないのな……あーくそ、顔痛ってえ……)ヒリヒリ
ジャン(でも、あのままじゃここから逃げられなかっただろうし……かといって襲っちまうわけにはいかねーしなぁ……)ゴロゴロ
ジャン(……いや、男としては襲うべきだったのか?)ピタッ
ジャン(……)
ジャン(どっちが正しいのか、俺にはわかんねえけど…………アニには、悪いことしたな)
ジャン(……)
ジャン(あー……これから気まずくなるんだろーなー……やだなー……)ゴロゴロ
ジャン「……」
ジャン「……帰るか」ムクリ
ジャン(ハツデンキは……確か、サシャに渡せばいいんだったか)ゴソゴソ
ジャン(この鈍器は、さっさとどっかに捨てちまおう。……ん?)
アルミン『今日は楽しかったね! いい思い出になったよ、どうもありがとう』
ジャン(……いい思い出、か)
ジャン「……なあ、アルミン」
―― 同刻 倉庫外
アルミン「あれ? アニ、こんなところでどうしたの?」
アニ「! アルミン……なんでもない。ほっといて」タタタッ
アルミン「あっ、アニ! ……行っちゃった」
アルミン(あそこの倉庫から出て来たんだよね……?)テクテク...
アルミン(中で何かあったのかな?)ヒョコッ
アルミン(あそこにいるのは……ジャン? こんなところで何してるんだろう?)コソコソ
ジャン「……なあ、アルミン」
ジャン「……俺は、男になれなかったよ」
アルミン「」
―― 数分後 男子寮廊下
アルミン「……」テクテク...
エレン「おっ、アルミン! ジャンの奴見なかったか?」
アルミン「あっ……エレン」
エレン「一応防犯用に笛は持たせたんだけどよ、あいつまだ一人で出歩かせるには心配でさー」
アルミン「……」
エレン「……? どうした、アルミン。深刻そうな顔して」
アルミン「――エレン、どうしよう」
アルミン「……ジャンが女の子になっちゃった」
おわり
というわけで、これにて『どきどきっ☆第104期訓練兵団!』シリーズもおしまいです!
読んでくださった方、途中乙くださった方ありがとうございました!
前回までのアホなノリを期待していた方には申し訳ありませんが、一応当初から予定してた通りジャンは星になって子どもになってカタツムリになって女の子になりました
まあアニと密室で身を寄せあってゲームして擬似的な夜の立体機動したことを考えると充分救済できたよねー あー羨ましい
最後におまけ投下します。その後に自分が書いた他のSSの宣伝をしようと思ってるので、宣伝見たくない人はおまけで切ってください
本編に入りきらなかったおまけの蛇足:ジャン、その後
―― 男子寮廊下
ジャン「おーい、エレンにアルミン!」タタタッ
エレン「」ビクッ
アルミン「」ビクッ
ジャン「この笛返すわ。俺はもう、一人でも大丈夫だからさ」ヘヘッ
エレン「そうか……立ち直れて、よ、よかったな……うん……」
ジャン「ああ、ありがとなエレン。……俺、お前のおかげで知らない世界を知れた気がする」ニッ
エレン「」
アルミン「」
エレン「………………お前今なんて言った」
ジャン「大したことじゃねえよ。――じゃあまたな!」タタタッ...
エレン「あっ……おい……」
アルミン「……」
エレン「……どう思う?」
アルミン「本人が大丈夫って言ってるけど……言ってるけどさ……」
エレン「……俺めっちゃ心配なんだけど」
アルミン「僕もだよ……どうする? 追いかける?」
エレン「……追いかけてどうするんだよ」
アルミン「……」
エレン「……そもそも、知らない世界って、何のことだろうな」
アルミン「さあ……?」
エレン「……」
アルミン「……」
おわり
というわけで以下宣伝
一応この「どきどきっ☆第104期訓練兵団!-番外編-」でSSは二十作目になります。シリーズで一つと考えるとこれが四作目ですが
完全版の途中でトリップつけちゃったんですけど、いつもは上のトリップでラブコメSSシリーズ書いてます
シリーズはクッソ長いけど一つ一つの話は短いので、暇だったら読んでみてもらえると嬉しいです
基本はライナー×サシャなんですが、エレミカはもちろん不憫じゃないジャンや、ミーナと仲良しのアニも補給できますので是非
一番古い話はサシャ「キスの味、私に教えてください」&最新はサシャ「安心する味なんですもん……」なので、興味があったらよろしくお願いします
まだネタあるので、シリーズの他にそのうち単発SS書く予定です もうシリーズ化はしない(戒め)
取り敢えず次回はイチャイチャやカップリングなしで男子がぶっ壊れるSS書こうと思ってるので、見かけたらよろしくお願いしますー
それでは長々とお付き合いいただきありがとうございましたー! 最後にage! おしまい!
おつおつ
ライナーとサシャの好きなんだ!あんただったのか
乙!
アニと鈍器のその後がちょっと気になるけど面白かったです!
次回作も期待してます
ライサシャの人かよ!
乙乙
おつー。
サシャのも好きだよ、同じ人だったとは。
また次のも楽しみにしてるねー。
乙ー
最後のジャンにクソワロタwwww
乙です。
最後の
「ジャンが女の子になっちゃった」
ってとこがどういう意味なのかわからんのは俺がバカだからか。
ジャンのセリフと直近の言動を合わせて曲解した、ってことっしょ。
本人は何とか回復したみたいで何よりだが
ライサシャの人だったのか
どっちのシリーズも好きです
乙
このSSまとめへのコメント
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