曙色より夕焼けに (1)

幼い頃から、女に好意を向けられることが多かった。

小学生の頃は恋愛なんて意味も分からないまま学校の女に告白され、中学の頃は友人の彼女に好意を向けられて喧嘩になった。高校時代は教師に迫られ、大学生となった今はそれを自分の長所と見なしてバイトでホストを始めた。

特に理由があったわけでもなく、稼げそうだなっていうのと、大学生活に退屈さを感じていたから。

大して上手かったわけでもなければ、強いチームにいたわけでもないけれど、高校まではサッカーに夢中だった。

それこそガキの頃はプロになるんだと信じていたし、自分がそのレベルにいないと薄々感じつつも、高校生までは諦めきれてもいなかった。

だからこそ、高校時代にそれが叶わなかったときに、気持ちが切れてしまった。

なれると信じていたとは言えないし、俺より努力しているやつも上手いやつも世の中にはもっといることは分かっている。

それを理解した上で、夢を叶えられないという憤りと同時に、燃え尽きてしまったという諦め。

だからこそ、刺激が欲しくなった。

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