ある日の夜

李衣菜「あああああああー…」



李衣菜「今日の番組なんか色々と大変だったなぁ」



李衣菜「◯×クイズの飛び込むやつで全部ミスって」


李衣菜「全部泥水だったなぁ」



李衣菜「挙げ句の果てにはクイーンのデビュー曲を
ボヘミアンラプソディと勘違いしちゃったし…」


李衣菜「ロックアイドルって難しいなぁ…」

李衣菜「そもそもロックアイドルを名乗るからって」


李衣菜「ロックに関係すること知ってればいいとは限らないじゃん！」ムスー！


李衣菜「そもそもロックっていうのは感じるからこそロックなのであって難しいことなんかあっちゃいけない筈なんだ！…だから…こうで……つまり……」



10分後


李衣菜「…………みくちゃんから言わせればこんなのプロ意識の欠如の言い訳にしかならないな…」

李衣菜「私にとってのロックンロールはこんなんじゃダメなハズ…！」

李衣菜「ちゃんとマジメにロックについて考えなきゃ！」



李衣菜「またみくちゃんにバカにされる…」

李衣菜「そもそも私の知ってるロックな人って泥水に飛び込んだりしてない！！！！！！！」

李衣菜「まあ、ロックな"アイドル"だからここは納得するしかないか…うん…」



李衣菜「輿水幸子ちゃんとか…カワイイアイドルだけど…なんか私以上に過酷なことしてるし…」



李衣菜「うん………」

李衣菜「なつきちはどうなるんだあああああ！！！」

李衣菜「私の認識が正しければなつきちだって同じ346プロに所属してるロック系アイドル…！松永涼ちゃんだってそのはず…！何故…！？」

李衣菜「………」





李衣菜「まさか、相方(前川みく)が原因だったり…？」

李衣菜｢いやいや、そんなはずない……
多分私に出来てなつきちが出来ないことってだけの違いにすぎないんだ｣


李衣菜｢まず、プロジェクトだって違うしね…！｣

李衣菜｢危ない危ない…相方のキャラクターだけで全部決めるのなんてもってのほかだよね！偏見はロックじゃない！｣

李衣菜｢でも、もっとよく考えたらさっき私が言ってた感じることこそだけがロックになるんだったら
偏見はロックになっちゃうじゃん！？｣



李衣菜｢私が今まで見たり聞いたりして体験したこと……プロデューサーさんや一緒に仕事した仲間との経験なんて
全部ロックと関係なくなっちゃうじゃん！｣


李衣菜｢やっぱり……私……今までロックじゃなかった……｣

李衣菜｢もっとよく考えたらみくちゃんの方が色々ロックしてるように感じちゃう時あるしな……｣


李衣菜｢明日、みくちゃんに色々聞いてみようかな｣