【ゆるキャン△】星に願いを (15)
・本編開始前のお話し
・原作準拠。五巻を読もう!(ダイマ)
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ーー野クル部室ーー
千明「キャンプがしたい。」
千明「・・・という思いで4月に野クルを作ったうちらだが」
あおい「もう一学期も終わりや・・・」
千明「キャンプどころかこれといった活動もしてないんだが」
あおい「雑誌とか読んで話ししとるだけやしなぁ・・・」
千明「結局道具が無いとどうにもならんな」
あおい「テントすら無いしなぁ・・・。あ、せや、ビバークの新刊借りてきたで、テント特集やて」
千明「おっ!よぉし、出来るだけ安くてそれなりの性能のヤツを探すぞぉっ!」
あおい「安さが最優先になってまうんはしゃあないなぁ・・・」
千明「しっかし何で学校の図書室にこんな雑誌置いてあんだろうな?」
あおい「登山部の人とかが読むんやない?」
千明「まぁ、あたしらにとってはありがたいけどな」
あおい「せやな、雑誌代掛からんだけでも助かるわぁ~」
千明「・・・・・・3万9千円、4万5千円、6万6千円、8万2千円、5万4千円・・・って、高いわテント!全体的に!!」
あおい「やっぱ結構するんやなぁ」
千明「いや高すぎんだろォ!布だぜ!?」
あおい「ただの布ではないやろ」
千明「高校生の小遣いで気軽に買える値段じゃないな」
あおい「シュラフとかも要るやろし、バイトでもせんとあかんやろか・・・、そういえば部費とか無いんか?」
千明「二人だけの同好会にあるわけ無いだろ。あったところで足りないだろうし・・・」
あおい「誰かテント持っとる人を勧誘するとか」
千明「いや、知らん人とかに来られてもなぁー」
あおい「部としてそれでええんか・・・」
千明「それに自前のテント持ってキャンプする高校生とかいないだろ、そんなのほぼ変態だぞ!」
あおい「その変態になろうとしとるんやないかい」
千明「ん?おいイヌ子、これ見てみろ」
あおい「なんや?」
千明「ナマゾンで格安テント探したらいいのあったぞ!」
あおい「税込980円・・・って安っ!!」
千明「これは買うしかないだろ!」
あおい「いや安すぎやろ、大丈夫なんか?」
千明「三人用でテント本体にペグ、フライシート付き、防水仕様・・・と、結構ちゃんとしてないか?」
あおい「確かに」
千明「よぉーし!これ買って、夏休みにキャンプやんぞぉ!!・・・てなわけでポチッ」
あおい「まぁ初心者やし、最初はこんなんでもええかな・・・ん?」
千明「どした?」
あおい「発送日未定て書いてあるでこれ」
千明「何ぃっ!・・・・品薄のため入荷次第発送・・・って、夏休みに間に合うのかよおいィ!!」
あおい「これやったら身延のカリブー辺りで安いん探した方が良かったんやないか?」
千明「ぐっ・・・もうポチッてしまったし、こんだけ安いのもなかなか無いだろうし・・・」
あおい「早いとこ届くん期待するしかないなぁ・・・」
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ーー夏休み 犬山家前ーー
千明「えー、夏休み前に注文したテントだが、9月に届くことになった」
あおい「結局夏休みにキャンプ出来んやないか」
千明「だがせっかくの夏休み、我が野クルとしても何も活動しない訳にもいかん!」
千明「・・・という事で、ちょうど今夜は流星群だし、近くの山で天体観測するぞぉっ!!」
あおい「おー」
あかり「おー」
千明「・・・って何故チビ犬子がいる」
あおい「流星群見に行く言うたら一緒に行きたい言いだしてなー」
あかり「流れ星いっぱい見れるんやろ?願い事し放題やんか!」
千明「無邪気なのか欲深いのか分からん理由だな」
あかり「流れ星言うたらやっぱこれやんかー」
千明「フッ、お子さまめ。こういうのはな、静かに見上げてロマンを感じるもんなんだよ・・・」
あかり「それやったら彼氏と一緒に見に行った方がええんやない?」
千明「・・・」
あおい「・・・」
あかり「てか高校生やのにあきちゃんもあおいちゃんも彼氏おらんのー?」
千明「さて、そろそろ行くか」
あおい「せやな」
あかり「なぁ~、どうなん?おらんのー?」
千明「・・・山奥に置き去りにするか」
あおい「・・・せやな」
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ーー
ーー山の上ーー
千明「・・・着いたな」ゼェハァ…
あおい「あきー、大丈夫かー?」
あかり「わざわざ山登らんでも良かったんやない?」
千明「街の明りが無い方が星が良く見えるんだよ」
あかり「あー、確かにうちで見るより見えるかも」
あおい「月も出てないし星見るんにはちょうどええなぁ」
あかり「どの辺に出んのー?」
千明「この時間なら東の方だな」
あかり「むぅー・・・」ジーッ
あおい「そんな睨まんでもそのうち見れるでー」
あかり「どうせなら全部見たいやん!」
あおい「全部て」
千明「ま、ジュースでも飲んでのんびりしよーぜ」
あおい「やなぁー」
千明「しかしペットボトルのジュースってのがいまいちアウトドア感無いよな」
あおい「まぁ普段飲んどるからなぁ」
千明「アウトドアっぽい・・・というと」
あおい「焚き火でお湯沸かしてコーヒーとかココアとか・・・」
千明「それだぁっ!トライポッドとポット買えば焚き火でコーヒー淹れられるぞ!」
あおい「もっと先に買うもんあるんやないか?」
千明「秋になったら校庭の落ち葉とかで焚き火出来るし、結構良くないか?」
あおい「校庭で焚き火していいんか?」
千明「その辺は・・・」
あかり「あっ!流れ星やっ!!」
千明「何ぃっ!どこだっ!?」
あおい「どこだ言うてももう消えとるやろ」
あかり「あっちの方スーーッと流れんの見えたで!」
千明「こっちか、よおぉし・・・」
あおい「気合入れすぎやろ」
あかり「なかなか来んなー」
千明「多ければ一時間に30個とか見れるらしいぞ」
あおい「2分に1個やったらすぐ見れそうな・・・、あっ!今見えたでっ!」
千明「あたしも見えた!」
あかり「えー、わたし見えんかった~」
千明「結構範囲広いな」
あおい「視野広くせんと・・・、あ、またや」
あかり「今度は見えたでっ!」
千明「おっ、また来た。・・・今の長かったな!」
あかり「なー!めっちゃすごかったわぁ!」
あおい「・・・なんかええなぁ、こういうの」
千明「な!やっぱ良いよな。アウトドア!」
あおい「キャンプやりたなってくるわぁ」
あかり「あ!願い事するん忘れとった!」
あおい「まだまだ見えるやろし、あせることないて」
あかり「あきちゃんはー?なんか願い事せんの?」
千明「ん?願い事ねぇ。そこはやっぱり・・・」
あかり「彼氏やな」
千明「違うわっ!あたしの願い事は・・・」
千明「『冬までにちゃんとキャンプ出来ますように』だっ!!」
あおい「そこ神頼みなんか」
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ーー同時刻 浜名湖 展望台ーー
綾乃「山梨、かぁ・・・」
なでしこ「うん・・・、11月には引っ越すって・・・」
綾乃「そっかぁ・・・寂しくなるなー」
なでしこ「・・・」
綾乃「ま、もう高校生なんだし、会おうと思えばいつでも会えるじゃん。おばあちゃんはこっちでしょ?」
なでしこ「うん」
綾乃「じゃ、正月とかにこっち帰って来るときは連絡しなよ」
なでしこ「うん。・・・でも、大丈夫かなぁ、転校しても・・・」
綾乃「なでしこなら、どこに行っても大丈夫だって」
なでしこ「う~ん・・・」
綾乃「それに山梨なら美味しい果物とか食べれるんじゃない?」
なでしこ「あ、ブドウとかモモとかだよね」
綾乃「そうそう、あと山梨といえば・・・なにがあったっけ?」
なでしこ「えっとぉ・・・信玄餅とか」
綾乃「あー、あれな。美味しいけど食べにくいよねぇ」
なでしこ「私いつもきな粉こぼしちゃうよぉ」
綾乃「あとは、ほうとうとか」
なでしこ「なんだっけ、味噌煮込みうどんみたいなのだよね?」
綾乃「名古屋のとは違うぞー。かぼちゃとか野菜がたくさん入ってたはず」
なでしこ「へぇー、美味しそうだねぃ」
綾乃「美味しいからって食べ過ぎるなよー」
なでしこ「えへへ。・・・・・・あっ!流れ星!」
綾乃「え?どこ?」
なでしこ「あっちの方・・・あっ、また!」
綾乃「ほんとだ!・・・そういえば今日流星群があるとかテレビでやってたっけー」
なでしこ「そうなんだ」
綾乃「・・・やっぱりそうだ、ペルセウス座流星群だって。あっ、また見えた」
なでしこ「うん、今の長かったねぇ~」
綾乃「なー」
なでしこ「ふわぁ~~、凄いねぇーっ」
綾乃(流れ星・・・かぁ)
綾乃(・・・・・・向こうに行っても、なでしこが楽しく過ごせますように)
ーーendーー
以上になります
チビ犬子が書きたくなったので書きました
本編、口絵、カバー裏とチビ犬子山盛りな原作八巻を読もう!(ダイマその2)
乙
チビイヌ子好き
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