モバP「小梅が呪いのビデオを持ってきただとぉ――ッッ!!??」 (42)


小梅「えへへ、この前ロケで遠出した時にね。町で怪しい骨董品屋さんを見つけたの」

小梅「そこでね、このビデオを買ったんだ……」

P「ビデオを? DVDやブルーレイでなくビデオをか? しかも骨董品屋でだなんて、一体何が………」

小梅「えへへ、これね……呪いのビデオなの……」

P「呪いのビデオ? それってまさか、あの貞子が出るというあの?」

小梅「うん……そう♪」


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P「あー懐かしいなぁ~……俺が小梅ぐらいの歳の頃に凄い貞子が流行ったもんだよ」

P「それで当時ホラーブームみたいなのも起こってなぁ~」

P「便乗して色々なホラー映画作られたり、心霊特集なんてのも地上波で色々放映されてたりしてたなー」


P「いやぁ~、懐かしい………」シミジミ

小梅「うん……それでね。このビデオね………」


小梅「本物なの……♪」

P「へ?」


P「本物って?」

小梅「このビデオから、物凄く強力な妖気が溢れ出てるの感じてね……」

小梅「あの子も、このビデオはマジで危ない奴だって、言ってたの♪」

P「えっ、つまりこのビデオは本物の呪いのビデオで」


P「このビデオを観ると………貞子が本当に現れるってことか?」

小梅「えへへ………そう♪」


P「ま、マジか………」

このタイトル、この話し方…久しぶりのあいつか…!!


P(とても信じ難い事だが、小梅が言うんだから本当なんだろうな………)


小梅「それでね、プロデューサーさん………」




小梅「このビデオ、一緒に…観よ♪」ニコリ



P「」


P「いや、何言ってんだお前は!? 観ちゃダメだろ!!」

小梅「でも、本物の貞子さんに……会えるんだよ?」

P「会いたくなんかないです。そもそも会ったら殺されちゃうだろうが!!」

P「ともかくダメだったらダメ!! このビデオは没収だ!!」サッ

小梅「ああっ!」


P「こんなものは急いで処分しなければ………でも普通に処分したら祟られそうだよな~」

P「知り合いの寺生まれTさんの所に言ってお祓いでもしてもらおうかな。そんでその後に焼却でもしてもらって………――」

小梅「だ、ダメぇ~~! それ観たい~!」


P「ええい、やかましい! 他の心霊関係ならいざ知らず、貞子はダメだ! ガチで命に関わるやつだし!」

小梅「ううっ……そんなぁ……」ジワァ

P「な、泣いてもダメ!! だいたいこれはお前のためを想って―――」


小梅「プロデューサーさん……み、観たいよぉ~……ううっ………」ジワァ

小梅「苦労してやっと呪いのビデオを見つけたんだよ? だから………」

小梅「お願い………一緒に観ようよ………うううっ」ポロポロポロ


P「ぐぬぬぬぬぬ!!」


P「………わかったよ。その代り、死なないようにお前が何とかするんだぞ?」

小梅「う、うん! えへへ……ありがとう、プロデューサーさん」

P「はぁ~~……俺ってば甘いな………」

パラガス久々に飛ばされちゃったの?


小梅「それじゃあ……早速ビデオ観ようね♪」ニコリ

P「あぁぁ~~やっぱり恐い~!!


P「こ、小梅! 本当に貞子と仲良くなれるんだよな? 殺されたりしないよな!?」

小梅「うん………きっと、たぶん、恐らく、メイビー、仲良くなれると思うから………」

P「どんだけ不安要素あるんだよ!?」


小梅「貞子さん、物凄く強くて凶暴な幽霊だからね……今までも、何人も犠牲になっているし」

小梅「まさしく悪霊って感じで凄いよね………えへへ///」

P「どこに喜ぶ要素があるんだ――ッ!!」


P「ああっ、神様仏様ムハンマド様アッラー様! どうか俺達を貞子からお守りください~!!」ガタガタガタ


小梅(恐がってるプロデューサーさん………可愛いなぁ♪)



小梅「それじゃビデオを入れて………あ、あれ?」ガサゴソガサゴソ

P「ん? どうした小梅?」

小梅「び、ビデオが……は、入らない………?」ガサゴソ

P「入らないって、そりゃそうだろ」


P「だってそれ、ブルーレイプレイヤーじゃん」

小梅「えっ………」


小梅「ぶ、ブルーレイプレイヤーで…ビデオテープ観れないの………?」

P「そりゃそうだ。その名の通りそれはブルーレイを観るための機械なんだし」

小梅「そ、それじゃ……ど、どうやってビデオ観るの?」

P「そりゃあ、ビデオデッキが必要だろうな」

小梅「び、ビデオデッキ……?」


小梅「ど、どこにあるのそれ? 電気屋さんで売ってる………?」

P「うーん、どうだろうな………今じゃ誰もビデオテープなんて使わないだろうし」

P「大きい量販店でも取り扱ってないんじゃないかな?」


小梅「そ、それじゃ……ビデオ………観る事が出来ない!?」ガーン

P(おっ、これは観ずに済むチャンス!?)


小梅「そ、そんな………」ズーン

P「いやぁー残念だなー小梅ー(棒) 俺も観たかったんだけどなーあははー(棒)」

P「でもちかたないよね。今どきビデオデープだなんてアナログもいいとこだし」

小梅「うううっ


小梅「せ、折角……本物の……貞子さんに会えると思ったのに………」


小梅「うえぇぇ……」ホロリ


小梅「うえぇっ、えっぐ、うえぇぇぇぇ………」ポロポロポロ


P「お、おいおい小梅………なにもそんな泣かなくても」

小梅「だ、だってぇ………」ポロポロ


P「ほらほら、泣くなって。よしよし」ナデナデ

小梅「うえぇぇ………」

P「ぐぬぬぬぬぬ!!」


P「………はぁ~…わかったよ」


P「確か資料室にまだ使えるビデオデッキがあったはずだ。それで観よう」

小梅「えっ、この事務所にあるの?」

P「ああ。この346プロも歴史が長いからな。ビデオテープでしか残ってない映像資料とかが結構あるんだよ」

P「それを閲覧出来るように常備してあるんだ。持って来るからちょっと待ってなさい」

小梅「う、うん! ありがとう、プロデューサーさん」


小梅「本当にありがとう………えへへ♪」抱きッ

P「ううっ、俺って本当に小梅に甘い………」


―――――――――

――――――

―――


P「あとはこの線を繋げてっと………よし、これでセットアップ完了だ」

小梅「これで観れるの?」

P「ああ。あとはビデオ入れて再生ボタンを押すだけだ」

小梅「さ、流石プロデューサーさんだね………えへへ、ありがとう♪」

P「でもさ、準備してから言うのもなんだけど………マジで観るの?」

小梅「うん。ドキドキするね………本物の貞子さんと会えるなんて♪」

P「俺も今すぐにでも心臓麻痺になっちゃいそうなぐらいにドキドキしてるわ………」

小梅「それじゃビデオ入れて、再生っと………」ポチッ

P「ひぃぃ!? とうとう来るのか!?」


P「来る―!? きっと来るー!!?」

P「もうダメだぁ………お終いだぁ………」

P「勝てるわけがない!! お助け下さい!!」

P「わひゃひゃひゃひゃはhじゃははははあははははははははふぁっ!!(発狂)」


小梅(恐怖で震えるプロデューサーさん………やっぱり、可愛い///)


ジジジー ガガー

小梅「ん? あれ………?」


ウィーガチャ


小梅「あ、あれ? ビデオテープが……デッキから出ちゃった?」

小梅「ぷ、プロデューサーさん? ど、どうして!?」

P「あれ、おかしいな? 何で出てきたんだ?」

P「とりあえず、もう一回入れて再生ボタン押してっと………」ポチッ


ジジジー ガガー

ウィー ガチャ


P「あれ? またデッキから出ちゃった」

小梅「ど、どうして!?」


P「おかしいな………何で再生できないんだ?」

小梅「も、もしかしてこのビデオデッキ、壊れてるんじゃ………?」

P「いや、そんなはずはない。この前の会議のプレゼンで問題なく使用されてたし」


P「もしかしてビデオテープの方に問題あるんじゃね?」

小梅「そ、そんなことないよ。このビデオから物凄くおぞましい霊気を感じるし………」

小梅「これは正真正銘の呪いのビデオだよ……本物の呪いのビデオなら、人を呪い殺すために、ちゃんと再生されるようになってるはずだよ?」

P「どういう理屈だよそれ………」


P「でも現実、再生出来ないしなぁ」

小梅「そ、そんな………観れないの?」ウルッ

小梅「せっかく観れると思ったのに………ううっ!」グスッ


P「ああ、こらこら泣くなって」

小梅「うううぇぇっ……」グスン

P「わかったわかった。ちょっとビデオテープを貸して。もしかしたら汚れてるのかも――」

P「ん? 待てよ」


P「そうか……思いだしたぞ! そういうことか!」

小梅「ぷ、プロデューサーさん?」




P「このビデオ、巻き戻しされてないんだ!」

小梅「ま、巻き戻し………?」



小梅「ど、どういうこと……?」

P「あー、小梅達の世代じゃわからないだろうな」

P「ビデオテープはDVDやブルーレイとは違って、観終わった後はちゃんとテープを巻き戻さないと最初から観れないんだよ」

小梅「そ、そうなの? ビデオテープって……そんなに不便なの?」

P「昔のレンタルビデオ屋さんでは、ちゃんと巻き戻して返却しないと罰金とる所もあったしな」

小梅「そ、そうだったんだ………全然、想像つかないや………」

P「ジェネレーションギャップよのう………(遠い目)」


P「ビデオをデッキに入れて、巻き戻しボタンを押してっと」ピッ


キュルルルルルルルルr

小梅「あっ、キュルキュルキュルって音が聞こえる………」

P「テープを巻き戻してるんだ。もうすぐ完了するはずだぞ」

ウィーガチャ

小梅「あっ、デッキからビデオが出て来た」

P「巻き戻しが終わったな。これで再生することが出来るはずだ」

小梅「わぁ~、プロデューサーさん、ありがとう♪」抱きッ

P「はははははっ、なーに」


小梅「これで一緒に、貞子さんに会えるね♪」

P「ギャアアアアア!! そうだったぁぁぁぁ!!!?」


P「もうダメだぁ………みんな死ぬしかないじゃない!!」

P「許して? 許して? 貞子に殺されるなんて嫌よ~~!」

P「んああああああああああぁぁぁぁッッッ!?!?!?!」ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュリュ!!!!!!


小梅(ガタガタと年甲斐もなく怯えて脱糞までしちゃってるプロデューサーさん………本当、かわいい♪)


小梅「それじゃ、再生するね♪」

P「うううっ、とうとうご対面してしまうのか………」


小梅「再生ボタンを押してっと………えい」ポチッ


ウィーガチャ ウィィィィィィ

ガガガガガガガガガガガガガ


小梅「えっ、な、なにこれ!? な、なんか凄い音が……す、するよ?」

P「これはまさか………まずい!」


P「小梅、すぐに停止ボタンを押すんだ!!」

小梅「えっ、ええっ!?」


キュルルルルルルルルルルシファー


小梅「あ、あれ? ビデオテープがデッキから出て来ないよ?」

P「これはもしや………」



P「ああっ、やっぱり!! テープがデッキの中で捻じれてこんがらがってる!?」

小梅「!?」


小梅「ど、どうしてこんなことに………?」

P「たまにあるんだよこういうこと。ああっ、やばいやばい!早くとらなきゃ」


小梅「ぷ、プロデューサーさん! 早くと、取って! テープがダメになっちゃう!」

P「待て待て、焦るな。こういうのは冷静にだな――」

小梅「い、急いで取らないと貞子さんが! は、早く!!」

P「だから焦らすなと言って――」


ビリビリビリっ!!



P「あっ……やべ。テープが切れちゃった………」

小梅「!?!?!?」


小梅「ぷ、プロデューサーさん!?」

P「す、すまん! ど、どうしよう!? セロテープでつなげれば何とかなるか!?」


小梅「あっ、もうダメ………」

P「ん?」


小梅「そのビデオから………貞子さんの気配……消えちゃった………」

P「えっ、それって………」

小梅「もう、そのビデオに……貞子さんは………いない」

P「あー………」



小梅「さ、貞子さん……いなくなっちゃった………」

小梅「会えると………思ってたのに………」

小梅「うっ……えっぐ………うえぇぇ………」ポロポロポロ

P「ごめん、本当ごめん小梅!」


小梅「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」


―――――――――――

――――――

―――


☆翌日☆


P「ハァ……昨日は小梅に悪いことしちゃったなぁ」


P「どうにかして罪滅ぼししないと………あいつの好きそうな心霊関係の仕事でも企画してみるかな」


ガチャリ


小梅「おはようございます………」


P「あっ、小梅」


P「昨日は本当にごめんな? 何か埋め合わせするから許して欲しい。もう、何でもするからさ」

小梅「いいの………もう気にしてないよ、プロデューサーさん」


小梅「だって………」ニヤリ

P「ん?」


小梅「呪いのDVD………発見しちゃったから♪」

P「!?」


P「呪いのビデオじゃなくて呪いのDVDだって!? えっ、そんなのあるの!?」

小梅「うん♪ 調べたら……現代のIT革命に適応するために、貞子さんはDVDでもだしていたみたいなの……♪」

P「な、なんて傍迷惑なことをしてやがんだ………」


小梅「DVDなら、特に何も問題なく見る事が出来るね………えへへ、よかったね♪」

P「全然良くないんですけど!?」



小梅「それじゃあプロデューサーさん。今度こそ、一緒に貞子さんに会おうね……」ニコリ

P「ああもう逃れられない!?」


P「ううっ、わかったよぉ~……俺も覚悟を決めるか………」

P「それで? その呪いのDVDってのはどれだ?」

小梅「はい。これだよ」スッ

P「どれどれ~」チラッ


P「………」


P「あの、小梅さん?」

小梅「えへへ、なーに?♪」


P「このDVD、やたら大きくありません?」

小梅「うん。凄く……大きいよね♪」


小梅「普通のDVDの3倍はありそうだよね………きっと貞子さんの呪いによるせいなんじゃないかな………えへへ♪」

P「………」



P「小梅、これ呪いのDVDやない」

小梅「えっ」


P「これ呪いのレーザーディスクや!!」

小梅「!?」


小梅「れ、レーザーディスク? な、なにそれ………?」

P「ビデオとDVDの間に出された映像ソフトだよ!」

P「俺も実物見るの久しぶりだわ! 相変わらずクッソでかいなおい………」



小梅「そ、それじゃ……これはDVDじゃないから、もしかして………」

P「ああ。DVDプレイヤーじゃ観れない」

小梅「ど、どうすれば観れるの?」

P「そりゃやっぱり、専門のLDプレイヤーを使うしかないわな」

小梅「………そのLDプレイヤーって、事務所にある?」

P「………ないかも」

小梅「そ、そんな………!」



P「しかもLDプレイヤーって、もう生産終了しちゃってるんだよね

小梅「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!!」




その後、呪いのレーザーディスクは346プロの物置にしまわれ

今も誰かに視聴してもらうのを待っているという………



おわり

これで終わりです。駄文失礼しました

猛暑の中、色違いスイクン目当てで歩き回ってたら夏風邪にかかってしまったので
外に出れない腹いせで書きました。

なんか凄い久しぶりにSS書いた気がする………ブランクあったせいでホラーSS書く予定がこんな風になってしまいました(言い訳)

クソSS失礼しましたぁぁぁぁぁぁぁl!!!!!!!!

おまけは無いのか…

ほんへ……

偶々戻って来たら懐かしいのが居たから嬉しかったゾ
乙乙

え?パラガスじゃないの?

レーザーディスクww

何者だ

晴とのお話どこ

乙パラガス

晴は?
おつ

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先日ファーストガンダムのLDボックス廃棄したわ

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