【ガルパン】最終場面 (2)
二つの塊はもう死んでいた。
試合終盤に両車ボロボロのまま一騎討ちを始めた結果だ。
ただし車長だけは入れ替わっている。
IV号車長はティーガーに乗り込むなり驚喜の歓待で迎えられ、
さっそくティーガー車長の愚痴大会で賑やかになる。
さあやっつけましょう!と温度が違う。
苦笑するしかないIV号車長。
一方「借りるわね」と乗り込んできたティーガー車長は
IV号を軽く走らせながら挙動の指示を繰り返し
各部のチューンや損耗具合をチェックしていた。
上部から身を乗り出すと帽子を外し髪を束ねて、流れる水平に目をやる。
停車。クルーに戦法を伝える。
とはいえ所詮は畦道状の一本道を用いたチキンレースのようなものだ。
やにわに文字がドーンと現れる。
「残弾もコンディションも実力のうち」
両者の曳光弾を合図に動き出す。
そして紙一重の攻防が続くも─────
結局はゴッツンコ以外残っていなかったのだ。
「気に入った、あなた達もね」
IV号を去るティーガー車長。
向かいのティーガーのひしゃげたハッチを叩くと
IV号車長がひょこっと顔半分を出す。
「もっと遊びたかったよ・・・」
「しょうがないでしょ」
それが今についてか過去についてかは
もはや計りかねた。
さあさあ ハンバーグ丼だ
Hurra Hurra Hamburg Bowl.
-end-
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1582944328
補足
・EDソングのアコギVerをゆったり流す(フェルマータを4拍挟む)
さらにEDソングもある
(目玉焼きを乗せたハンバーグ丼がぐるぐる回転していき・・・・というものだ)
・IV号内の様子は(話はつけてある前提だが)一人だけ拗ねてる奴がいるような感じか
ぬっぬっと顔を突っ込んでご対面もいいかも知れない
終了後褒められて得意気なのも彼女だがIV号車長を案じて飛び出しそうになる
・勝敗は付いていない(ルール度外視の状況)
いきさつや戦力差もご都合で調整するという意味
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