キリシュタリア「ここが特異点>>3か」 (50)

キリ「ここが特異点>>3か………。」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1588388349

安価下

マチュピチュ

キリ「ここが特異点マチュピチュか………。」


キリ「この地については、現代でも明かされていない部分が多い────。」


キリ「フム、この旅は面白いものになりそうだね、カイニス」


カイニス「あぁん!?」


カイニス「ちっ、面白いもんが見れると聞いてついてきてみりゃあ………」


カイニス「ただの山じゃねぇか!!」


キリ「そう怒らないでくれ、遺跡があると思われる場所はもう少し登ったところだ。」


キリ「年代もわからずにやってきたわけだが、君はどう思う?」


???「そうですね────。」


キリシュタリアの同行者: >>7

安価先が遠すぎて取る気が起きない

今のss速報なら安価下1ぐらいがいいかと
安価下

ヴラド三世

これどっちのヴラド三世なの?、エクストラ方それともアポクリファ方

ヴラド「ああ、そうだな────。確か、インカ帝国といったか。」


ヴラド「年代だけで言うならば、近しいものはある、な。」


ヴラド「まあ、余が言えることはそんなところだ。」


カイニス「けっ、遺跡なんざ珍しいもんでもねぇだろ」


キリ「ああそうだ、重要なのはそこじゃない。あくまで、ここは特異点」


キリ「ここを特異点たらしめる異常があるはずだ────。そうでしょう、ドクター?」


ロマニ「────そうだ。それにしても、やっと通信がつながったよ。」


ロマニ「そっちは、今のところ何もないようだね。」


キリ「大気等も、現代と大きくは変わりありません。まぁ比較的近代ですから────。」

キリ「おっと、特異点については彼の意見を聞いた方がいいだろうか。」


キリ「立夏」


藤丸立夏「あっ、はい。」


キリ「君の目から見て、この特異点はどう思う?」


立夏「そうですね────、何かちょっと嫌な感じ、ですね。」


キリ「嫌な感じ?」


マシュ「先輩もですか?実は私も少し感じていたんです。」


カイニス「変ってなんだよ、もっと具体的に言わねーとわかんねーだろーが!」


キリ「直感的な話ならば、仕方ないさ。現に君や私は何も感じていないしね。」


ぐだの性別: >>11

立夏「すみません……。」


キリ「構わない、気づいたことがあればどんな些細なことでも教えてくれ。」


キリ「特異点探索に関しては君は、先輩なんだ。もっと自信をもっていい。」


マシュ「そうですよ、先輩!キリシュタリアさんがここまで太鼓判を押すんですから、自身を持ってください!」


立夏「う、うん。」


キリ(やはり、まだ壁があるな────。まぁ無理もない、この特異点で少しずつ仲良くなればいい。)


カイニス「」カチャ


キリ「どうした、カイニス」


ヴラド「生き物が近づいてきているな───」


ロマニ「構えなくていい、どうやら人のようだ。現地人かもしれない。」


???「おや、あなたたちは………?」

キリ「申し訳ありません、我々旅の物ですが。あなたはこの地に住む者でしょうか?」


キリ(ここで高い交渉力を彼に見せることで、彼との距離を縮める────!!)


男性「旅のもの…………ですか?」


男性「もしやッ、侵略者か!!」


男性「皆の衆、侵略者だ!侵略者が来たぞ!!」


カイニス「おい、なにやってんだよキリシュタリア!」


キリ「これは私のせいかね」


立夏「と、取り敢えず戦いましょう。マシュ!」


マシュ「はいッ、マスター。命は奪わず、ですね!」


ヴラド「全く、面倒な戦い方だ。」

----------戦闘終了--------------------------------------------------


男性「やはり侵略者には勝てないのか…………。」


立夏「あの、ちょっと待ってください。皆さん、勘違いされています。」


マシュ「はい、我々はあなたたちと戦いに来たわけでも、侵略しに来たわけでもありません。」


立夏「その侵略者というものについて教えていただけないでしょうか。」


男性「しかし────」


???「よい、彼らの話を聞こうではないか。」


男性「柱!?」


柱と呼ばれた男「すまなかったな、旅の者よ。こちらに来てくれ」


カイニス(おい、キリシュタリア。俺は一旦消えておくぞ、面白くなったら呼べ)


キリ(ああ、了解した。しかし、侵略者か────、インカ帝国の侵略者といえば、あの男の事だろうか。)

立夏「むむ…………。」


キリ「うん、気分でも悪いか?」


立夏「いや、さっきより不快感が強まったというか────。」


柱と呼ばれた男「ああ、すみません。恐らくは波動のせいでしょう」


マシュ「波動、ですか?」


柱と呼ばれた男「特殊なものでね、────個人差があるんだが。この波動をものともしない人間だけが、この集落に住むことを許されている」


キリ「それは、人体に影響のないものでしょうか?」


柱と呼ばれた男「ええ、それは大丈夫。ああ、やっと着いた、ここだここだ。」


キリ「ここは────」


マシュ「見たことがあります────ここが」


立夏「マチュピチュ…………!?」

柱と呼ばれた男「その名前を知っているということは、あなたたちは────カルデアの使者、ということでよろしいか?」


キリ「!?」


キリ「ええ、────知っているなら無理に隠す必要はありませんね。」


キリ「我々はカルデアから来たものです。ですが、何故あなたたちがそれを知っているのか」


キリ「わかるように説明していただけないでしょうか」


柱と呼ばれた男「────その説明をする前に、私の願いを聞いてくれはしませんかな?」


ヴラド(ほう、質問に対してそう返すか。キリシュタリアよ、この御仁は礼儀を知らぬようだが────)


キリ(抑えてくれ、ヴラド三世。ここは私の顔を立てて────な。)


柱と呼ばれた男「あなたたちに」


柱と呼ばれた男「我らが国、インカ帝国を滅ぼしてはくれぬか────?」


一同「!!?」

立夏「それは────いったいどういうことですか?」


柱と呼ばれた男「その通りの意味だ。」


キリ「インカ帝国の人々、すべての意思ということですかな。」


柱と呼ばれた男「いいや、それを望んでいるのはこの私だけだ。」


柱と呼ばれた男「今の時代において唯一、このインカ帝国の未来を知っているからだ。」


マシュ「未来視、ということですか。」


柱と呼ばれた男「少し前、────現インカ帝国皇帝アタワルパはとある力を手に入れた。」


柱と呼ばれた男「本来手に入れてはいけない、この時代にあるべきではない力だ。」


柱と呼ばれた男「その力を使い、遠き国よりやってきた侵略者を退けた。さっきの若者たちがあなたたちを侵略者と呼んだのは」


柱と呼ばれた男「その侵略者の仲間と勘違いしたのだ。侵略者は敗北を良しとせず、再度インカ帝国に攻め入ろうとしている。」


柱と呼ばれた男「しかし、またその侵略は失敗に終わるだろう────。」


キリ「その力とはおそらく────────聖杯ですね。」

柱と呼ばれた男「この帝国は滅びるべきなのだ。もう十分────栄えた。」


柱と呼ばれた男「だが、今────歴史に逆らった動きをしようとしている。」


柱と呼ばれた男「だから、あなたたちの手で滅ぼしてほしい。」


キリ「しかし、それを望んでいるのはあなただけですね?さっきの人々は侵略者を退けようとした。」


柱と呼ばれた男「ああ、未来を知るのは私だけだ。」


柱と呼ばれた男「滅びる未来など言えるわけがないからな。」


キリ「大体理解しました────。この特異点は、聖杯を手にしたインカ帝国が滅びを回避しようとしたために生まれたということですね。」


キリ「わかりました、その申し出を聞き受けましょう。もとより、それが我々の目的なので。」


柱と呼ばれた男「ああ、助かるよ。────皇帝は首都クスコにいるはずだ。」


キリ「よし、行こう立夏、マシュ」

-----------移動中------------------------------------


ロマニ「話は聞いていたよ────なるほど、インカ帝国が滅ばない特異点か。」


ダヴィンチ「ふむふむ、つまりスペインが敗北した世界になるってことか。」


ダヴィンチ「そのまま、ほっておけば聖杯の力を使ってインカ帝国が侵略を始めそうだねぇ。」


立夏「あの、本当に滅ぼすんですか?」


キリ「…………、そうするしかない。特異点となった以上は、その原因を除去しなければいけいない。」


キリ「それが、一国を滅ぼすことだとしてもだよ。」


マシュ「…………先輩の言いたいこと、分かります。今までの特異点とは少し毛色が違いますから…………。」


マシュ「今までの特異点では、ここまで露骨に悪に回ることはありませんでした────」


マシュ「我々の手で、滅びを回避した人々を滅ぼさなければならないなんて…………。」


キリ「────悪い方に考えてはいけない。あくまで、歴史を正す────そういう風に考えた方がいい。」


キリ「といっても、無駄なのだろうね。そんな優しい君たちだからこそ、七つの特異点を攻略できたのだから────。」


ロマニ「…………話を変えよう、さっきの波動というもの、君たちはどんな風に感じたかい?」


マシュ「……えっと、頭がポワポワするって感じでしょうか…?」


ロマニ「なるほど、君はそう感じたか。その波動とやらはあのマチュピチュから発生していた。こちらでもそちらの景色はモニターごしで見たが───」


キリ「現代に残るマチュピチュとは大きく違っていた────そう言いたいのですね、ドクター。」

ロマニ「そうだ。────遺跡や都市というよりは、何かもっと違うものに見えた。」


ロマニ「そして、謎の波動、マチュピチュの近くに住む柱と呼ばれた男性、未来視」


ロマニ「このマチュピチュには、現代ではまだ解明されていない何かが、必ずあるのだろう。」


ロマニ「…………むっ、話し中だが、こちらに何か近づいてくるぞ────」


ロマニ「戦闘準備してくれ、みんな!」


立夏「わかりましたッ」


キリ「カイニスッ、ヴラドッ、出てくれッ!!」


マシュ「マシュ・キリエライト、戦闘準備に入ります!」


ダンッ


???「カルデアのか?」



敵サーヴァント:>>21


安価少ないですかね?

青髭

イイ塩梅かと思われ
安価下

青髭「フハハハハ、お前たちはカルデアのか?」


キリ「サーヴァントかッ?」


カイニス「へっ、誰だか知らねぇが話ばっかりで退屈してたところだ。ちょっとは楽しませろよ?」


青髭「フハハハハ、私は新生インカ帝国を統べる王さ。」


立夏「お前が聖杯を持ち込んだのかッ!?」


青髭「いいや違う、私は聖杯によって呼び出されたに過ぎない。フハハハハ、しかしアタワルパと共にこの国を統べる王ということには変わりない。」


カイニス「いくぜっオラアア!!」


青髭「いでよ、我が兵隊たちよ!!」


ヴラド「ふん、そちらは余に任せよ。」


キリ「思ったより、兵隊が多いな。立夏、マシュ、背中は頼むよ!!」

-------------戦闘終了----------------------------------


青髭「フハハハハ、なかなかやるじゃないか。様子見のつもりがつい遊びすぎてしまったよ。」


カイニス「おい待て、てめぇはあんまり戦ってねぇじゃねぇか!」


青髭「クスコで待っているよ、必ず来たまえ。この帝国は決して滅ぼさせはせぬ。」


カイニス「あんにゃろ……。」


キリ「深追いしなくていい、どうせ目的地は同じだ。」


マシュ「────あまり手ごわいサーヴァントではありませんでしたね。」


キリ「戦闘に向いた英霊ではないのだろうね、まぁまだ宝具を隠している以上は油断できないが。」


キリ「立夏、先を急ぐよ。…………立夏?」


立夏「歴史を正す、そうですよね…………。」


立夏「腹括ります、どっちが滅ぶか、その違いですから……。」


立夏「でも、破壊者の十字架は背負う覚悟は…………しました。」


キリ「………誰だって、滅ぼす立場になんてなりたくないさ。」


キリ「結局、どちら側にも正義があって、どちら側にも悪がある。」

キリ「滅ぼされた人々の気持ちを忘れてはいけいない、だけど救われる側の気持ちを糧にした方がいい。きっとそういうものだ────。」


キリ「この問答はいましても仕方ないね、今はクスコへ向かうのが先決だ。」


---------------移動-------------------------------------------


ロマニ「首都クスコか、しかし貴重な資料映像だね。インカ帝国に関する情報は不明瞭なところが多いから。」


立夏「ここに聖杯が────」


ヴラド「小童よ、お前は若い。それゆえ、精神的な甘さがあるのは仕方ない。」


ヴラド「聖杯だけ壊せばいい、それで歴史は戻る。それだけなら罪悪感も少しで済むはずだ。」


立夏「そう───だね。聖杯を壊す、それだけなら────。」


キリ「…………フフ。」


マシュ「ところで、皇帝アタワルパ──話し合いが通じる相手だといいのですが。」


ダヴィンチ「うーん…………、どうだろうねぇ。聖杯を手に入れて大分はしゃいでいるみたいだからそれは難しいんじゃないかなぁ……。」


ロマニ「まぁでも、特異点が大きくなる前に処理できそうで良かったよ。呼び出されているサーヴァントも少ないし」


ロマニ「今のところさっき出会った一騎だけだからね。」


カイニス「いや、話の腰を折るようで悪いがどうやら新手がいるみたいだぞ。」


???「…………」


敵サーヴァント(悪いやつで): >>26

ジャンヌ・オルタ

邪ンヌ「フフフ、ようヤく来たノね、カルデアの者ドも────!」


マシュ「あれは…………ジャンヌダルク・オルタさん……!?」


カイニス「兵隊を引連れてやがる、俺たちが来ることは予想済みって訳か。上等じゃねぇか!!」


キリ「あのサーヴァントのオーラは────」


立夏「ドープ・サーヴァントッ!」


ロマニ「ああ、間違いない。歪んだ聖杯から魔翌力を注ぎ込まれ暴走状態になったサーヴァント、《ドープ・サーヴァント》だ。」


邪ンヌ「フフッ、あなたタちの味方ハここにはいないワよ。」


邪ンヌ「当然ヨね?だって、帝国の民にとッテはあなたたチは虐殺者。」


邪ンヌ「行きなサい、帝国兵ドもッ!こいツらにあなたタちの誇リを見せてあげナさい…………!!」


キリ「普通の人間たちとはいえ、人数が多いな。カイニス、行けるか?」


カイニス「誰に言ってんだよ!あのサーヴァントごとぶっ飛ばせるぜ!」


立夏「ダメだ!周りの兵隊は、普通の人間だっ!!」


カイニス「あぁ!!?」


カイニス「馬鹿か、てめぇは!?そんなこと言ってる場合じゃねぇだろ!」


立夏「我儘なのはわかってる、エゴなのもわかってる!でも、俺たちが命を奪う必要はないと思う。」


カイニス「キリシュタリア!お前もこんな甘いこと言うのかッ!?」


キリ「一人殺せば、何人殺しても同じになってしまう。だから一人も殺してはいけない────。」


キリ「立夏、殺さない覚悟を貫き通せるか────?」

立夏「はいっ!!」


キリ「だそうだ、カイニス。いたずらに現地人の命まで奪う必要はないさ。戦意だけを削げばいい。」


カイニス「甘い時代に生まれた奴らは気楽でいいよなぁ、たくっ。」


邪ンヌ「あら、美シい覚悟ねぇ。彼らは本気で殺そウとしてるノに。そんナ、もの見せらレたら、ぶチ壊したくナるじゃなイ!!」


マシュ「あれは、第一特異点で出会ったジャンヌダルクオルタさんとは違います。」


マシュ「ジル・ド・レェさんに作られた存在であっても、彼女は強い信念のもとに動いていた。ですが今の彼女は」


マシュ「ただの、自我を失った破壊兵器です。マスター!」


立夏「ああ、ジャンヌダルク・オルタの誇りを守るためにも俺たちの手で倒そう。」


キリ「そうだね、指揮官である彼女を倒せば兵隊たちも動きを止めるかもしれないしね。」


ヴラド「ならばここは私が引き受けよう。複数人の敵ならば我が宝具が有効だろうからな。」


立夏「ヴラド…………。」


ヴラド「安心しろ、兵たちに与えるのは致命傷程度にしておく────」


邪ンヌ「一人デ勝てルって訳?安く見ラれたものネ」


ヴラド「道を開く、お前たちは皇帝のもとへ急げ。」


ヴラド「ハァアアアアアア!!!!」


兵たち「うわああああああ!!!!!!」

キリ「では、参ろう。」


カイニス「またお預けかよ。」


マシュ「ヴラドさん…、ご無事で…………。」


立夏「うん、俺の無茶につき合わせて、ごめん」




ヴラド「行ったか────」


邪ンヌ「さて、始メましょウか?」


ヴラド「今ここに立っている余ではない、余が。第一特異点とやらで汝に世話になったらしいな。」


ヴラド「その礼をしようぞ!」


ヴラド「まずは、兵隊共の動きを止めるッ!」


ヴラド「血に塗れた我が人生をここに捧げようぞ。『血塗れ王鬼』!!」ズアアア

-----城的な場所の中------------------------------------


キリ「ここに皇帝アタワルパがいるのか…………。」


マシュ「大丈夫ですか、マスター。」


立夏「ハァ……ハァ……、うん大丈夫。」


カイニス「これぐらいの全力疾走でばててんじゃねぇぞ。」


ロマニ(全力疾走なんだから、疲れて当然だと思うんだけどなぁ…………。)


カイニス「おい、なんか今くだらねーこと考えてただろッ……!!」


ロマニ「ヒッ、な、何もないよ」


キリ「…………、静かに。」


立夏「?何か音が聞こえます。」


ゾォオオオ


???「あ、あ、あ、あ」


マシュ「これは!?」


ロマニ「────アンデットかッ?」


ダヴィンチ「というよりは、マミー、ミイラ男ってとこかな」


ダヴィンチ「インカ帝国はミイラ信仰があったと聞くけど、まさか動き出すなんてね。これも聖杯の力かな」


マミー「あ、あ、あ、あ、あ」

立夏「なんか、映画とかゲームで見るものよりでかくない!?」


キリ「歪んだ聖杯はこんな怪物も生み出せるか。この巨体が15体────」


カイニス「へっ、ようするに死にぞこないだろ?俺の敵じゃねぇさ。」


キリ「そうだね、我々ならば勝てない相手じゃない。立夏、ここは私とカイニスが引き受ける。君は皇帝のもとへ。」


立夏「キリシュタリアさん、皆で戦った方が効率が、いいんじゃッ────?」


キリ「いや、いつここに兵隊たちが来るかわからない。だったら手早く済む策を打った方がいいだろう。」


立夏「…………、分かりました。俺も早く特異点を救いたいですから。」


キリ「ああ」


立夏「じゃあ俺たちは先に、マシュ行こう。」


マシュ「はっ、はい」


キリ「あっ、ちょっと待ってくれ!」


立夏「?」


キリ「さんはいい、敬語もね。」


立夏「っ!!?」


立夏「はいっ!あっ…、うん、キリシュタリア!ここは頼む!!」


キリ「フッ」




カイニス「相変わらずカッコつけんのが好きだなてめぇは。」


キリ「素だよ、これは。」


カイニス「まあ、いいけどよ。」


カイニス「ところで、もう一体サーヴァントがいただろ?あいつらだけ皇帝のもとに行かせて大丈夫かよ」


キリ「あっ」

--------皇帝の部屋-------------------------------


青髭「フハハハハ、よく来たな。どうやら君たちには優秀な駒がいたようだね」


立夏「駒じゃない、仲間だ!!」


マシュ「皇帝はどこですか!」


青髭「皇帝なら奥の部屋だ、ここでは危ないからね。」


立夏「お前は、ドープ・サーヴァントじゃないんだな………。」


青髭「ああ、そうだたまたま聖杯を得た皇帝に呼ばれた幸運なサーヴァントさ。」


青髭「スペインを滅ぼす、その考えに賛同し私はアタワルパと手を組んだ。」


立夏「何者だっ」


青髭「青髭、そう呼ばれたこともあったかもしれない、いやなかったかもしれない。」


マシュ「青髭?ジル・ド・レェさんのことでしょうか、ですがその容姿は全く異なります。」


ロマニ「────いや、青髭のもととなった人間はジル元帥だけじゃない。というより、そのもととなった人物ははっきりしていない」


ロマニ「だけど、スペインに対して少なからず何か思うところのある青髭ならば」


ロマニ「その真名は────」



青髭「ヘンリー8世、それが我が名だ────」

マシュ「ヘンリー8世!テューダー朝第2代のイングランド王ですか!!」


青髭「ああ、一応キャスターのサーヴァントなのだが。歪み聖杯のお陰で、」


青髭「人知を越えた高い能力を得た。」


青髭「今の私はルーラーのサーヴァントとして存在している!!」


青髭「フハハハハ、どうだ!凄いだろ!」


青髭「いでよ我が兵隊たちよ!」


マシュ「マスター、来ます!」


立夏「ああマシュ、-Grand Battle-だっ!!」

マシュ「はぁっ!」


マシュ「てぇあっ!!」


立夏「マシュ、回復だっ!」


マシュ「ありがとうございます、マスターっ!」


青髭「ふむふむ、なかなかやるねぇ。」


マシュ「何故ですかっ!あなたはカリスマ性を備えた、優秀な統治者と聞きます!」


マシュ「なぜこんなことを!?」


青髭「いいかい、スペインは侵略者なのだよ?たとえ歴史的にそれが正しいことであったとしても」


青髭「私は王としてこのインカ帝国を救ってやりたくなったのだ。」


青髭「不当に滅ばされた帝国を、無辜の民をっ!」


青髭「救いたいのだ!!」


青髭「相手がどこの国であったとしても、侵略行為は許されない」


青髭「いやさ、その侵略に義があったのなら受け入れよう。」


青髭「しかし、侵略者は!フランシスコ・ピサロはたかが黄金のために侵略を行った。」


青髭「そんなことが許されようか!」


青髭「否、許されない!!」


青髭「私は救う、国を、民を、誇りを!」


青髭「その邪魔はさせない!!」



青髭ことヘンリー8世の宝具: >>35(名前と効果)

「巨人の如く」ランク:A+ 種別:巨人宝具 レンジ1~10 最大補足500人

ウルトラマン級の巨人に変身する宝具、手を十字に曲げる事でスペシウム光線を放つ事も可能

追伸、生前はこんな宝具持ってなかったがⅯ78星運から来た光の巨人と融合する事でこの宝具を得た

ウルトラマン荒らしここにも湧くのか

再安価 >>38

ミスった

再安価>>40

絶対王政 対国宝具
範囲内にいる限り自身のステータスのランクを1上げ、相手のステータスのランクを1下げる

青髭「『絶対王政』(ロイヤル・ジャッジメント)!!」


立夏「宝具っ!?」


兵隊たち「うぉおおおおおおおおお」「おおおおおおお」「おおおおぉぉおぉぉぉおおお」


マシュ「兵隊たちが活気づいたようです!」


青髭「我が空間にいる味方は、凄まじい力を得る。そして、我が敵は力を大きく失う!」


青髭「これが我が王道なり!!!」


立夏「マシュ!大丈夫!?」


マシュ「はい、ですが…………、盾を握る力が少しずつ抜けてきています…………。」


ロマニ「藤丸君!君は大丈夫かい!?」


立夏「はいっ、なんとか…………。」


ダヴィンチ「補助的な宝具だからね、戦士ではない藤丸君にはあまり効果がないんだろう…………。」


マシュ「大っ、丈夫っ、です。まだ、戦えます────」


青髭「無駄なあがきはやめたまえよ。すぐにらくにしてやるさ────」


青髭「フハハハハ、これで我々の勝利だ!!!」


???「そういうセリフはなぁ」


???「勝ってからいうもんだぜぇ!!!」

カイニス「オラァアア!!!!」


青髭「なっ何イイイイイ!!!??」


ズバシャアア


青髭「ぐはっ」


青髭「馬鹿な、無限に湧き出るマミーたちをどうやって退けたと言うのだ────」


青髭「あのマミーは簡単には倒せない、だからお前たちカルデアの中で一番力を持つお前が引き受ける」


青髭「私のその作戦にまんまとはまり、大して強くないシールダーがここにやってきた────」


青髭「そうやって、戦力を分散させ少しずつ制圧する────そのはずだった」


カイニス「悪いなぁ、その完璧な作戦ってやつの邪魔しちまって」


カイニス「相性が悪かったな、あのミイラどもは、この俺の海嘯の前には無力だった」


カイニス「乾燥したあいつらには刺激が強すぎたってことだ。」


カイニス「そして、テメェの宝具が何か邪魔してたみたいだが、俺の神性の前には無力だったな────」


キリ「大丈夫かい、立夏」


立夏「キリシュタリア!」


マシュ「キリシュタリアさん、無事だったんですね!」


キリ「当然だとも、大切な後輩のピンチに駆け付けないわけがない」

青髭「フハハハハ────、運がなかったと────言うべきかな」


カイニス「そういうこったな。だが、そうやって見切りが速いのは嫌いじゃねぇぜ……。」


青髭「ああ、すまないアタワルパよ。この国を────救うことはできなかった。」


青髭「運命を────変えることはできなかった。」


立夏「わかりますよ…………。あなたの気持ち────」


立夏「あなたも、優しい人だったんですね────────」


青髭「フハハハハ、私の負けだ!また、どこかで会おう!!特異点はまだ幾つか存在するのであろう────?」


青髭「今度は、味方として戦ってみたいものだ、フハハハハ」スゥ


----------------------------------------------------------------------------------------


ヴラド「ふむ、どうやら終わったようだな。」


邪ンヌ「ちっ。もっト暴れタかったワ…………。」


ヴラド(兵隊たちの興奮状態が収まった、これらも宝具によるものだったのだろうな。)


ヴラド「さて、汝はどうする?」


邪ンヌ「ふン、聖杯が回収サれた以上もうこの特異点に存在でキないわよ。」


邪ンヌ「マスターの奴に伝えテおきなさイ、これハ『終わり』に過ギないってことヲね。」


邪ンヌ「時間が来タみたい────先ニ地獄で待ってルわ」スゥ


ヴラド「『終わり』、か。始まりではなく────」

--------------------山道-----------------------------------


キリ「どこへ向かうんだね、立夏?」


カイニス「ああ、聖杯は回収したんだ。さっさと帰ろうぜ、この特異点はつまんねーよ」


立夏「一応、伝えておいた方がいいと思って。」


マシュ「あの、柱と呼ばれた人にですか?」


立夏「うん、それに気になることもあるし」


ヴラド「特異点消滅まで、まだ時間はある。心残りはない方がいいしな。」


マシュ「そうですね、でもヴラドさんも無事でよかったです。」




------------------マチュピチュ----------------------------


柱と呼ばれた男「よく戻ってきた、カルデアの者たち」


柱と呼ばれた男「帝国は滅ぼしてくれたか?」


立夏「いえ。ですが、原因である聖杯は回収しました。だから、歴史は元に戻るはずです。」


柱と呼ばれた男「それは、間接的に滅ぼしたことになるのではないのかね?」


立夏「はい、そうかもしれません。だけど、だけど…………。」


キリ「滅ぼしたのではない、明日につないだ。そう、彼は言いたいのだと思います。」


キリ「勿論、それは自分たちが罪悪感を抱きたくないから、きれいごとにしただけかもしれません。」


キリ「この国の民に明日は来ないかもしれない、だけどそのおかげで守られる明日もある。」


キリ「滅ぼす者たちが許されるわけじゃないが、そこに義があると信じましょう。」


キリ「勝利も敗北も、繁栄も滅亡も、明日へつながる道なのですから。」

柱と呼ばれた男「そうか」


キリ「さて、あなたの願いを聞き入れたのですから────そろそろ教えてくれませんか」


キリ「未来視、波動、それらすべての答えを」


柱と呼ばれた男「ああ、教えよう」


柱と呼ばれた男「ここ、マチュピチュはかつてはるか遠くの宙から飛来した石の上にあるのだ。」


柱と呼ばれた男「その石から発せられる波動、それを浴び続けた人間は私のように高い知性を持てるようになった」


キリ「この波動のお陰で未来視ができるようになったと?」


柱と呼ばれた男「ああ、だがすべての人間という訳にはいかない」


柱と呼ばれた男「波動に対して抵抗力を持つ者だけが知性を得られた」


柱と呼ばれた男「個人差があると言ったろう?体質的なものもあるだろうが、人間でない動物なんかも波動に不快感を表さなかった。」


キリ「ふむ、吸血鬼の血が混じっているヴラドや、神性を持つカイニスには波動の影響がなかったのか」


マシュ「では、キリシュタリアさんは?」


キリ「フフッ、それは私がエリートだからだろうね」


キリ(ナイス、エリートジョーク!)


カイニス(嫌味にしかなってねえぞ)

柱と呼ばれた男「未来視ができたのは、この集落でも私だけだった」


マシュ「一緒にいた人々はできなかったんですか」


柱と呼ばれた男「これも個人差によるものらしい」


柱と呼ばれた男「そして、インカ帝国が滅びる未来を視た。」


柱と呼ばれた男「人間たちのつまらんエゴによってな。」


柱と呼ばれた男「ほかの集落にものたちにはもう少したってから教えるつもりだった」


柱と呼ばれた男「このマチュピチュとは船なのだ。」


立夏「船────?」


柱と呼ばれた男「波動に対して抵抗を持った、新たな人類となる我々はあの宙へと旅立つのだ」


マシュ「マチュピチュが宇宙船…………!?」


キリ「むっ、体から光が…………時間か。」スゥゥゥ


柱と呼ばれた男「あなたたちには感謝する。」


マシュ「ちょっと待ってください!どうして帝国の人々全員ではいかないのですか!?」


柱と呼ばれた男「全員が助かるのは許されない、滅びる数だけ助かればいい。」


マシュ「それこそエゴではないのですか!?」


キリ「マシュ」

キリ「では、もう会うことはないでしょうね。ここではないどこかで、ご武運を。」


柱と呼ばれた男「ええ、さようなら────」


---------------------カルデア--------------------------------------------------------


ロマニ「おかえり、みんな。今回はそれほど大変な任務ではなくてよかったよ。」


ダヴィンチ「まぁそれでも、いやーな感じだったのは確かだからねぇ、ゆっくり休むといい。」


立夏「はい」


ロマニ「それにしても驚いたね、あのマチュピチュが宇宙船だったなんて────────」






キリ「最後、よく抑えたね立夏」


立夏「あの考え方も、一種の義ですか?」


キリ「そうだろうね」


マシュ「ちょっと────悲しいです。滅びることを知った自分たちだけ助かろうとするなんて」


キリ「教えても全員が納得するわけじゃない、だから────────これでいいんだよ。」


キリ「それもまた優しさ────────なんだから」


----------------------------------------------------------------------------------------To Be Continued-------------------------->

マチュピチュとか何あるか全然知らねぇwwwwwwww


拙い文章を読んでいただきありがとうございます。続きとか書いてくださるお優しい人がいるなら他の特異点の話とか書いてください。

おつ

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