ジョブズ「手始めに昨日思いついた、水に濡れると縮む水着をプレゼンしてやろう」
秘書「頭沸いてんのかテメエ」
営業「会社はテメエのものじゃねーぞコラ」
ジョブズ「何言ってんだボケども。今のアップルがあるのは俺のおかげだろーが」
秘書「うるせえ。んなもん作って誰にメリットあんだよ」
ジョブズ「いーから黙って俺のプレゼン見てろ。必ず100万枚売り捌いてやっから」
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*翌日*
ジョブズ「みなさんは普段、どんな水着を着けているでしょうか?」
ジョブズ「ハーフパンツ? ブーメラン? 最近はワンショルダーなんてのもあるそうですね」
ジョブズ「今日、私がみなさんにご紹介するのは、これまでにみなさんが見たことの無い水着です」
ジョブズ「私がインスタント味噌汁の乾燥わかめにお湯をかけたとき、一つのアイディアがひらめきました」
ジョブズ「水に濡れると縮む水着があればいいのではないかとね」
ジョブズ「……なんであればいいと思ったのかは自分でもよく分かんないんですが、人間、頑張れば何でも作れるもんですね」
ジョブズ「今、私が履いているのがそれです」
ジョブズ「ではさっそく、こちらに用意したお風呂に入ってみましょう」トプン
ジョブズ「あ、やばい! 締め付けられる! 痛い痛い!」
ジョブズ「……とまあ、こんな感じです、はい」
*翌日*
秘書「アップルの株価が大暴落だぞコラ……」
営業「どうしてくれんだテメエ……」
ジョブズ「プレゼンの上手い下手じゃどうにもならんかったな、ハハハ」
秘書「見ろよこの酷評コメントの嵐をよ。並の神経なら病んじまうくらいひでーぞ」
営業「ネットじゃジョブズ偽物説まで出てんぞ」
ジョブズ「正真正銘俺だってのにな」
秘書「もうこの際ビル・ゲイツの仕業ってことにしとこーぜ」
ジョブズ「馬鹿野郎、んなことしたら手柄とられんだろが!」
秘書「どこが手柄だこのボケ! 明日までに株価なんとかしとけよアホ!」
ジョブズ「分かった分かった!」
*翌日*
秘書「まさかホントに一日で株価を戻すとは……」
営業「それどころか鰻上りだよ。新型iPodの注文殺到してるし……」
ジョブズ「どうだおら。ん? ん?」
秘書「腹立つ……。もう少しで社員全員、首吊るとこだったってのに……」
ジョブズ「まぁあれだ。これで多少は無茶しても何とかなるって証明できたわけだし、もっかい適当な商品でもプレゼンしてみるか!」
営業「やめろ! 二度とテメエはプレゼンするな!」
ジョブズ「今度は大丈夫だから! 指くわえて見とけって!」
*翌日*
ジョブズ「みなさんは人生の走馬灯を見た事はありますか?」
ジョブズ「私は数年前、サファリパークでふざけたときに見ました」
ジョブズ「しかし走馬灯というのは見たいものが見られるわけではないのです」
ジョブズ「私が見た走馬灯も、全裸スキーや女装コンテスト最下位など、あまり好ましくない思い出たちでした」
ジョブズ「そこで私は考えました。あらかじめ脳内に見たい画像の入ったメモリーカードを挿しこんでおけば、好きな走馬灯を見られるのではないかとね」
ジョブズ「今、私は脳内にメモリーカードを入れています。これは私が命の危機を感じたときに走馬灯として画像を表示してくれます」
ジョブズ「今回は特別にこちらのモニターにも映し出されるように設定しました」
ジョブズ「それではさっそく、熱々の熱湯風呂に入ってみましょう」トプン
ジョブズ「あぢゃぢゃぢゃぢゃ! あ! 見える! 走馬灯見える!」
ジョブズ「あ、ヤバい! これ見せちゃいけない画像フォルダのやつだ! ヤバいヤバい!」
*翌日*
秘書「手の施しようがないとこまで落ちたな、株価……」
営業「特に最後の見せちゃったやつが決定打だったな。あの瞬間、アップルは終焉を迎えた」
ジョブズ「まさか俺も全世界に性癖さらすことになるなんて思わなかったよ、ハハハハ」
秘書「昨日からクレームの電話が鳴りやまねーよ」
*翌日*
ジョブズ「iPodにタッチパネル採用してみた。どうかな、これ」
秘書「うおおお! すげえ! これなら売れる!」
営業「え、何これ?! どうなってんのこれ?!」
ジョブズ「後でプレゼンかましとくからじゃんじゃん売っといて。まだアイディアがいくつか湧いて来てるし」
秘書「アイディアってどっちのアイディアだ?」
営業「またくだらねー商品のアイディアじゃねーだろーな?」
ジョブズ「いや、このiPodに電話機能つけたらおもしろいかなって」
秘書「それいいな! 今すぐ取り掛かれ!」
営業「がはは、丸儲けだな!」
*翌日*
ジョブズ「今回アップルは、革命的な3つの新製品を発表します」
ジョブズ「タッチ操作iPod」
ジョブズ「革命的携帯電話」
ジョブズ「画期的ネット通信機器」
ジョブズ「この3つです」
ジョブズ「iPod」
ジョブズ「携帯電話」
ジョブズ「ネット通信機器」
ジョブズ「お分かりですね?」
ジョブズ「独立した3つの機器ではなく、一つなのです!」
ジョブズ「名前はiPhone」
ジョブズ「本日、アップルが電話を再発明します!」
ジョブズ「……で、これがそのiPhoneなわけなんですが、こんなのはどうでもいいんです」ポイ
ジョブズ「それよりも見てほしいのが、こちら!」
ジョブズ「絶対ばれない嘘をつく機械、『トラストミー』!」
ジョブズ「浮気がばれそうになったときにお使いください!」
ジョブズ「しかしこんなのが出回れば不安になってしまう奥様方も多いことでしょう」
ジョブズ「そこでこんなのもご用意させていただきました」
ジョブズ「絶対ばれない嘘を見破る機械、『ダウト』!」
ジョブズ「今ならセットでの販売もしております!」
*翌日*
秘書「iPhoneの売れ行きが凄すぎる……」
営業「やっぱジョブズって天才なんだな……」
ジョブズ「なぜ売れない、『トラストミー』と『ダウト』……」
秘書「iPhoneの新型思いついたらまた言えよ」
営業「お前は携帯だけ作っとけ」
ジョブズ「……うん」
ジョブズ(よし、今度はおならで空を飛ぶ機械だ!)
完
おつー
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