【ハイスコアガール】川崎の一夜 (23)
単行本第4巻26-CREDITの、ホテルにお泊りのシーン。
大野晶の視点を妄想してみました。
改変したり、アニメ版の要素を取り入れたりしている箇所もあります。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1540629937
彼は公衆電話ボックスの中にいて、話をしている。
少し離れた所で座っている私は、体の震えが止まらない。
彼と私は深夜の繁華街にいた。
電車は少し前に終わってしまっている。
私の責任だった。
私が家へ帰りたくないという我が儘を貫き通したために、彼は終電を逃してしまったのだ。
この楽しかった夜にも、終わる時が来た。
どんな愉快なことにもいつか必ず終わりがやって来る。そんなことは分かっていた。
しかし、実際にこの夜が終わろうとしている時。
自分がもう一度あの家へ帰らなくてはならなくなることを考えた時。
私は体の震えが止まらなかった。
家へ帰れば、今回のことについての激しい叱責が待っているのだろう。
そしてその後には、これまで以上に厳しいカリキュラムが課せられるのだろう。
「5分後にもう一回かけ直せ、ってよ」
彼が、彼のお母様と話をしていた電話ボックスから出て、私へ言った。
「おふくろが何かしてくれるらしいぜ。何考えてんのか分かんねーけど…」
私は彼のお母様にまで迷惑をかけてしまっているらしい。
申し訳ない気持ちで一杯だった。
しかし、どうしても家へ帰りたくない意思は変わらない。
「それにしても困ったお嬢様だよ、お前は」と彼が続けた。
「家出したはいいが、まるで無計画で無鉄砲だし。野宿でもする気だったんか?」
少し癇に障ったが、言われたことは的を射ている。私は押し黙っているしかない。
「秀才と呼ばれたお前でもそういうところ、俺より馬鹿だよなー」
だが聞いているうちにどんどん怒りが湧いてきた。
「馬鹿で暴力的でオタンコナス…あ゛い゛っ!」
体へ鋭く蹴りを入れると、彼は悶絶した。
私は、私を害する言動を絶対に許さない。
「暴力的」と言われたばっかりなのに、と彼は思っているだろうが、そんなことはどうでもいい。
ホテルの部屋へ入ると、ベッドが二つあった。
どう見ても、一つの部屋にベッドが二つある。
何度見ても、一つの部屋にベッドが二つあった。
フロントで彼の渡されたキーが一つだけだったのを見て、予想はしていた。
しかし実際に現実を目の当たりにすると、やはりそれは衝撃的だった。
彼のお母様は部屋を二つ取ってくださらなかったのだ。
彼は動揺した様子で、私の家の者に自分が咎められたりするのではないか、と訊いてきた。
一方の私にとって、この事態は衝撃ではあったものの、受け入れるしか選択肢はなかった。
この部屋にいれば公園のベンチなどではなく、ベッドの上で眠れる。
シャワーもトイレも歯ブラシもあり、体を清潔に保つことができる。
私はこの事態について、受け入れるのは無論のこと、感謝しなければならないのだ。
しかし、彼と私は男と女だ。
男女が、ホテルの一室に泊まる。
これがどういうことを意味するかは、私でも理解できた。
私は自分が“深窓の令嬢”や“箱入り娘”などと呼ばれる存在であることを自覚している。
そんな私でも、一晩中ホテルの同じ部屋で男と女が共にいることの意味は理解できた。
私の体は、さっきとは違う理由で震え始めた。
もちろん自分の身を守ることはできる。私は数々の稽古事の一つとして、格闘の訓練を受けているからだ。
彼を私へ指一本触れることができない状態にするのは、素手でもおそらく5秒かからない。
私は、私を害する行動も絶対に許さない。
でも、いくら自分の身を守るとはいっても…。
私はドアに近い方のベッドへ腰掛け、うつむいて震えていた。
彼は窓際に立ち、カーテンを開けて外を見ている。
この事態を、彼はどう思っているのだろう。
「何にせよホッとしたよ…。深夜の街はいろいろと危なそーだからな」などと彼は喋っている。
冷静さを取り戻したようだ。こちらを振り返って私の様子に気付き、言った。
「何なんだよ、ムスーッとして」
私は身を固くしながら震え続けていた。
「やっぱ、帰るか?」
彼の言葉が私に突き刺さる。「やっぱ帰る」ことに考えを巡らせた。
もしそうすれば、この事態から脱け出せるのだ。
だが私が「帰る」のは、あの家。
あの家へ、帰る…?
体の震えが大きくなった。
もはや自分がどちらの理由でそうなっているのか分からない。
私は髪が揺れるくらい大きく、首を横に振った。
「あ、そう」
彼が少し安心した様子でそれに応えた。
「んじゃコッチとソッチ、どっちで寝たいか決めようぜ」
ベッドのことだ。
「俺はどっちでもいいけど…」と言った後、その声色が何やら妙なものに変わった。
「そうだな…コッチの窓際だとオバケに最初に襲われそうだし」
一瞬で全身に鳥肌が立った。窓と、窓の方にあるベッドを凝視した。
「ソッチだと出入口から入って来た殺人鬼にやられちまいそうだな…」
体中が恐怖と怒りで満ち、私は勢いをつけてベッドから立ち上がった。
どうして彼はこんなことを言うのだろう。人を怖がらせるのがそんなに楽しいのか。
私は彼のこういうところが大嫌いだ。両手でその背中を叩きまくった。
「痛い痛い! 冗談だっての! 相も変わらずオバケ嫌いか!」
叩くのをやめると、彼はダメージを受けた様子でバスルームへ向かい、扉を開けた。
「まぁどっちで寝るかはともかく、風呂沸かすべ、風呂。今日はさすがにクタクタだぜ」と呟いている。
「沸いたら、お前先に入れよ」
まただ。
私は、まただ、と思った。
「お前先に入れよ」。
これを聞いて私は、まただと思った。
彼はまた、私へ何かをしてくれようとしている。
自分のことを後回しにして、私を優先させようとしてくれている。
彼はまた、私へ優しくしてくれている。
私は、“優しい”“親切”“気を使う”などの言葉の意味が分からない。
もちろん知識としては、その内容を理解している。
でも私は、それらの言葉の意味が分からない。
なぜなら私は、それらの言葉で表されるような行為を、他人からされたことがないから。
そして私自身も、そうした行為を他人へしたことがないから。
でも彼といると、ああ、この行為がそれらの言葉のことなのか、と思う時がある。
彼のこの行為が“優しい”“親切”“気を使う”ということなのか、と考える時がある。
そして、もしその考えが正しいのなら、今――
彼はまた、私へ優しくしてくれている。
彼はまた、私へ何かをしてくれようとしている。
自分のことを後回しにして、私を優先させようとしてくれている。
彼はいつもどおりに、私へ優しくしてくれている。
私は、いつの間にか体の震えが収まっているのに気付いた。
別にお湯を張る必要などなかったのに、と思いながらも、彼が用意してくれたそれへ首まで浸かった。
バスタブは家の物に比べるとものすごく小さい。足を完全に伸ばせない。
こんなに狭いお風呂は初めてだ。シャワーだけでよかったのに、と思った。
でも、こうしてお湯に浸かるとやはり気持ちがいい。
今日一日の疲れが全身から染み出していく。
反対に、お湯の温かさが体へ沁み入るのが感じられる。
お湯を張り直す必要がないよう、髪は洗わず、体と顔を手で少しこすっただけでバスタブを出た。
部屋には、バスローブとしても使えそうな厚手のガウンが、寝巻きとして備え付けられている。
体を拭きながらそれを見て、少し迷った。
下着をどうすればいいだろう。
下はともかく、ブラジャーは…。
しかし、それを着けてベッドへ入るのは考えられない。
飛行機などの中で服を着たまま眠る場合ならまだしも、今の状況でブラジャーをするのはあり得ない。
思い切って、そのままガウンを羽織ることにした。
胸元をきちんと合わせ、帯をきつく締める。
まとめていた髪をおろして、バスルームを出た。
ベッドの上に座っていた彼がこちらを見る。その表情が少し変化した。
立ち上がって、私と入れ違いにバスルームへ行く。
目を合わせようとせず、無言。
いつもの饒舌な彼と比べて雰囲気が違う。
もしかして、お風呂上がりの女を見て恥ずかしがっているのだろうか。
恥ずかしがるべきなのは、男の子の前でガウンの下に下着を一つしか身に着けていない私の方なのに。
『♪メン メン メガネの よいメガネ~♪』
テレビでは同じ音楽と映像が繰り返し流れている。
彼と私はガウン姿でそれぞれが選んだベッドの上に座り、画面を見ていた。
私は、テレビを観たことがない。
家には巨大なサイズの物があるらしいが、実物を目にしたことはない。ある場所すら知らない。
私は、家の教育方針によりテレビから遠ざけられているのだ。
だから、この経験は極めて新鮮だった。
画面に何かが映っていて、音とともにそれが動く。
私はこれまでにゲーム以外でそうしたものへ触れたことがなかった。
でも今、私が観ているのは何なのだろう。
映像は動く絵、つまりアニメーションだった。
侍の姿をした少年を先頭にして、犬、猿、大型の鳥が縦一列で歩いている。鳥は雉だ。
いうまでもなくこれは、おとぎ話『桃太郎』に登場するキャラクター達。
しかしその姿が奇妙だった。まず、全員がメガネをかけている。
そしてそれぞれが“メガネ”“メガネドラッグ”“よいメガネ”と書かれた幟(のぼり)を持っているのだ。
その後画面が切り替わり、看板のような物と電話番号が映る。
音楽が終わるとともに、その映像も終わる。
これが繰り返し流れるのだ。
『♪メン メン メガネの よいメガネ~♪』
同じ音楽を何度も聞いたので憶えてしまった。心の中で一緒に歌った。
その時、私の頭の中へある考えが電光のように閃いた。
そうか。これは“広告”だ。
“番組”ではない。広告なのだ。
私は、テレビといえば番組を映す物とばかり考えていた。
だがそれは誤りだった。これは番組ではなく、メガネ店の広告なのだ。
私は非常に重大な発見をしたような気がして、思わず隣にいる彼を見た。
すると…
彼は、世界にこれほど退屈なことはない、とでも言いたげな顔で画面を眺めていた。
その後、彼と私はニューファミコンという物を部屋でプレイすることになった。
夕食後に彼が買った家庭用ゲーム機。部屋のテレビに接続が可能らしい。
ソフトは、店主お勧めという海外製の格闘ゲームだ。
しかし『超級街頭覇王』というタイトルが画面に現れると、もうその内容が想像できる気がした。
予感は的中し、これは粗悪な模造品であることが分かった。私たちが興味を持つような物とは程遠い。
ところが、このソフトで遊んでいるうちに彼へいつもの饒舌が戻ってきた。
「大野に次世代機のとてつもなさを見せてやりてーよ」
「ゲーセンゲームの移植がとにかくスゴイんだ」
「家庭用ゲーム機を買ってもらえないお前が不憫に思えるくらいな…」
同じテレビ広告を何度も見るより、どんなゲームでもプレイしている方が彼にとってはるかに好ましいようだ。
彼が語り続ける。
「いつになったらお前ん家の堅っ苦しい躾ってヤツが終わるんだ…?」
「んなもんなけりゃ、気兼ねなくゲームが楽しめるのに…」
「俺が何かできればなぁ…」
彼はやっぱり優しい。
彼はまた、私へ何かをしてくれようとしている。
でも、どうしようもなかった。
彼が私にできることは、何もないから。
もちろん私は、知っている。
“どうしようもない”とか“仕方ない”という言葉に価値はないことを。
それはごまかしであり、思考停止であり、何かへ立ち向かうことから逃げるための言葉だということを。
これらの言葉こそまさに、どうしようもなく、仕方ないものであることを。
でも、本当にどうしようもなかった。
家の教育方針は厳しくなる一方だ。
彼が私にしてくれること。
その悉くが、教育方針に反するものなのだ。
私から遠ざけられるべきものなのだ。
それどころか、彼自身があの家にとって、私から排除されるべき存在なのだ。
だから彼が私にできることは、何もない。
だから、どうしようもなかった。
しばらくして、画面内の異変に気付いた。
対戦している敵キャラクターがおかしい。挙動がおかしい。
全く動かない。
牽制?
でも今の局面でそんな必要はない。
それならなぜ止まったままでいる?
彼は一言も話さない。
こちらを試している? 何かを待っている? 罠?
誘いをかけてみた。やはり全く動かない。
むしろこれでは、ノーガード状態と同じだ。
K.O.されるのを待っているようなもの。
私は彼を見た。
理由が分かった。
彼は眠っていた。
私は静かにベッドから下りて、ゲーム機とテレビの電源を落とした。
部屋の明かりを消す。
彼は掛布団の上で、枕のある方とは反対向きに眠ってしまっている。
まずコントローラーを彼の手から外した。
そして目を覚まさないようにそっと、彼の頭を持ち上げる。その下へ枕を入れるためだ。
意外と重い。人の頭はこんなに重いのか。
それとも彼が男だから重いのか。女の私より体が大きく、頑丈だからなのか。
私には分からなかった。
クローゼットを開ける。ここには予備の毛布などが収納されているはず……あった。
それをゆっくり、体の上へかける。
何をされても、彼は目を覚まさない。
私は彼の顔のそばにしゃがみ込んだ。
顔を近くで眺める。彼は唇を少し開けて眠っている。
そのまましばらく、彼の寝顔を見ていた。
私も彼と同じ向きで寝ることにした。
窓のカーテンを閉めていなかったことに、布団へ入ってから気付いた。
外からの光で室内が鈍く照らされている。
そうか。
だから明かりを消しても、枕を頭の下に入れたり、毛布を探したりできたのだ。
明かりがなくても、彼の寝顔を見ることができたのだ。
カーテンはそのままにした。
彼は顔を私の方へ向けている。布団の中でも寝顔を眺め続けた。
窓に見える夜空では、地上からの光が雲の姿をぼんやり浮かび上がらせている。
あの光は街の灯だろうか。
京浜工業地帯にある工場の明かりかもしれない。
でも工業地帯はここから離れた、海の近くのはず。
それなら、やっぱりあれは街の灯だ。
私はそんなことを考えながら、ゆっくり眠りへ落ちていった。
何かの気配を感じて目が覚めた。
もう朝だった。窓から陽が差し込んでいる。
彼はもう起きていた。陽の光で目覚めてしまったのかもしれない。
私は彼が動く気配で目を覚ましたのだと分かった。
彼もまだ起きたばかりのようで、体の上に毛布をかけたままだ。
なぜか驚いた顔をして「おはようございます」などと言ってきた。訳が分からない。
一方、私は無意識に自分の状態を確認していた。彼に悟られないように、素早く。
ガウンの胸元はきちんと合わせられている。
下着もちゃんと穿いている。
布団にも乱れた様子はない。
彼が気付かないくらいの、小さな安堵のため息をついた。
でも同時に、自分自身に落胆した。私の中にはやはり、彼に対して警戒する気持ちがどこかにあったのだ。
心の底から申し訳なく思った。
今日の午前中、彼はアルバイトへ行かなければならないという。
ホテルのチェックアウトは12時。「お前、まだ寝てていいぞ」と言ってくれた。
11時にアルバイトを終える彼は、それまでに戻って来てくれるそうだ。
お金も「お腹空いたら下のコンビニで買うといいぜ」と言って、デスクに置いてくれた。
彼はやっぱり優しい。
どこまでも、私へ優しい。
出かける彼をドアの所で見送る。
ガウン姿のままの私を、彼が見つめた。
「じゃあ、いってくるな…」
私はうなずいた。
いってらっしゃい、と心の中で応えながら。
彼の瞳に私の顔が映っている。
その顔は微笑んでいた。
ドアが静かに閉められた。
結局この部屋にいる間、彼は指一本、私へ触れなかった。
思えば、彼が私へ触れようとしたことは、今まで全くない。
彼と私が触れ合ったのは全部、私の方からだった。
はっきり憶えている。
小学校6年生の時。
空港で泣きながら抱き付いた。
中学校3年生の時。
高校入試の日、車の中で手を握った。
どちらも私からだった。
それに、もし殴ったり蹴ったりを“触れた”とするなら、彼へそうした回数は数え切れない。
違う…
あった。彼が私へ触れようとしたことが。
もし殴ったり蹴ったりを“触れた”とするなら、あった。
中学3年の時。修学旅行を抜け出して、大阪大会に参加した後のこと。
私に激怒した彼が、夜の河原で向かって来たのだった。
あの時、私は彼を顔の形が変わる寸前まで殴って、返り討ちにした。
しかしそんな目に遭わされても、彼は私の両頬を引っ張っただけだった。
女の子を殴るなんてできない、と思ったのだろう。
これが、彼が私へ触れようとした時。
今まで彼がそうしたのは、この1回きりだった。
でも、そのたった1回があんな時なんて…。
結局この部屋にいる間、彼は指一本、私へ触れなかった。
ちょっと、惜しかったかな…。
そう思ったところで、私の思考は立ち止まった。
“惜しい”?
なぜ私は今、惜しいと思ったのだろう。
惜しいって、何が?
どういう意味?
少し考えてみた。
でも分からなかった。
それより、まだ彼の姿が窓から見えるかもしれないことに気付いた。
窓の所へ駆け寄って、外を見ると……いた。
ポケットへ手を入れて道路を歩いて行く。
彼がふと振り向いて、こちらを見上げた。
私たちの視線が合った。
私は右手を少し上げて、それを左右に動かした。
自分で自分のしていることが意外だった。人へ向かって手を振るなんて、小学校を転校する時以来だ。
あの時の相手は、見送りに来た大勢の同級生たち。
でも今はたった一人の、男の子へ向かって手を振っている。
彼はしばらく私を見上げていた。
やがて再び歩き始め、角を曲がって見えなくなった。
私は窓から離れて、さっきまで彼がいた部屋の中へ目を向けた。
これからどうしよう。
彼はお昼前に戻って来てくれる予定。
そして私へ「まだ寝てていいぞ」と言ってくれた。
でも…
今回も彼は、私へいろいろなことをしてくれたのだ。
彼のお母様も、私を心配してこの部屋を取ってくださったのだ。
こうした好意に甘えてばかりの自分が、更に甘えて、眠っていることなどできない。
そう思った。
私は、昨晩洗わなかった髪と体を綺麗にしよう。
彼が置いていってくれたお金で、ちゃんと朝御飯を食べよう。
彼のゲーム機をパッケージの中へ元どおりにしまい、きちんと部屋の中を片付けよう。
これらのことをしながら、家へ帰る心の準備を整えよう。
そうして、彼が戻って来てくれるのを待とう。
こう決めた。
私はシャワーを浴びるために、もう一度バスルームの扉を開けた。
終
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