夕美「私の中で天使と悪魔が戦っている…」ムムム (41)

(いつも通り)浅ましい欲望に葛藤するアイドルたちの話。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1534252893

天使、悪魔、争いすれ違う心一つになりたい。願を込めてwedding

元ネタ:【シンデレラガールズ劇場ワイド31話】
http://cggekijo.blog.fc2.com/blog-entry-1306.html

1.相葉夕美

(事務所)

【高級焼きプリン】テテ-ン!

夕美「…」

夕美「冷蔵庫に入ってたプリン…すごく美味しそうだなぁ…これ確か有名店のだよね…」ゴキュリ

夕美「い、いや、でも、食べちゃ駄目だよね。誰のかわからないし。食べたらその人のこと悲しませちゃうもん!」

夕美「…」

夕美「…」ジュルリ

夕美「ゆ、夕美! ここは我慢よ! 我慢をするのよ!」カッ!

ボンッ

天使夕美「そうですよ。夕美。人のものを勝手に食べるなんて最低のことです」

夕美「私の中の良心…!」

ボンッ

悪魔夕美「ううん。食べちゃっていいと思うよ。事務所のみんなは優しいから。プリンを食べても『ごめんなさい』のひと言で済むはずだもん♪」

夕美「私の中の悪い心…!」

天使夕美「さあ。冷蔵庫を閉めるのです!」

悪魔「プリン。食べちゃおうよ♪」

夕美「…」

夕美「…」ソ-

天使夕美「いけません! 夕美! もしプロデューサーさんのだったらどうするのですか! 怒られてしまいますよ!」カッ!

夕美「はっ…そ、そうだよね! やっぱりやめておこう!」

悪魔夕美「怒られたらいいじゃない」

夕美「え?」

天使夕美「何を言うのです! 悪魔!」

悪魔夕美「考えてもみなよ。もしプロデューサーのプリンだったら怒ってくれるんだよ? 夕美だって説教されたいでしょ?」

天使夕美「説教をされたいだなんてそんな馬鹿な欲求があってたまるものですか」

夕美「説教…」

悪魔夕美「怒られることになったら…プロデューサーさん。ずっと夕美のことを見てくれてるよ♪」

夕美「!」

天使夕美「ゆ、夕美?」

夕美「説教…プリン…♪」ウキウキ

天使夕美「は、花ァ! 待つのです! 確かに悪魔の提案には魅力的な面もあるのですが、重大な欠点が…」

夕美「わーい♪」ムシャムシャ

天使夕美「決断してから食べるまでが早い!?」ガ-ン!

悪魔夕美「ほら。美味しいでしょ♪」

夕美「うん♪」モキュモキュ

悪魔夕美「これでプロデューサーさんに説教もされる。一石二鳥だよね♪」

夕美「最高だね♪」ニコ-

天使夕美「し、し、しかし…そのプリンがそもそもプロデューサーさんのものかどうかははっきりしていなくてですね…」

カチャ

美波「おはようございます。あら、夕美ちゃんもう来ていたーーーあ゛ん?」

夕美「あ、おはよう。美波ちゃん」モキュモキュ 

美波「…」

夕美「どうしたの? 顔が怖いよ?」キョトン

美波「…そのプリン。私のよ?」

夕美「え」

美波「ふふふ…花…どうして人のプリンを食べているのかしら…」ゴキゴキ

夕美「」

イャァァァァァァァァァ!!

【後でカフェでケーキを奢りました】

2.青木慶(ルーキートレーナー)

(昼)

慶「…」キュルルルルルル

慶「お腹…空いたな…」シュ-ン

慶「でも、昨日の夜は夕美さんたちと焼肉食べに行っちゃったし…なるべく制限しないと…」

【やよい軒】デデ-ン!!

慶「…」ゴクリ

慶「はっ! だ、ダメ! やよい軒に入っちゃったら絶対ごはん2杯はおかわりしちゃうもん!」ハッ!

ボンッ

天使慶「そうですよ。慶。あなたは我慢のできるトレーナー。お腹が空いたのならばリュックサックの中に入っているささみを齧って、空腹感から気をそらすのです」キリッ

慶「私の中の良心…! そ、そうですよね!」

ボンッ

悪魔慶「大丈夫、大丈夫。『十六穀米』を注文すればごはんのおかわりは出来なくなるんだから。あれを注文して美味しいお昼を食べようよ。チキン南蛮とか最高だよ♪」

慶「私の中の悪い心…! チキン南蛮…!」ジュルリ

天使慶「いけません! ごはんをおかわりするですとか、しないですとか、そういう細かい問題ではありません! 脂肪と炭水化物を控えなければと言っているんです!」カッ!

悪魔慶「動けば大丈夫、大丈夫♪」

慶「…」

慶「やよい軒は正直魅力的です」ボソリ

悪魔慶「そうでしょ。なら早く食券をーーー」

慶「だがしかし! 私は浅ましい心になど負けはしません!」カッ!

悪魔慶「!」

慶「なぜなら私はトレーナー! アイドルたちの模範となる行動を心がけねばならないからです!」バ-ン!

悪魔慶「ち、チキン南蛮だけじゃなくて。サバの味噌煮も、ステーキも、ハンバーグもあるんだけど?」

慶「食べません!」キリッ

悪魔慶「くっ!」

天使慶「素晴らしいですよ! 私!」パチパチパチ

慶「ふふん、当たり前です。これくらいのことは我慢できなきゃ、トレーナーとしてーーー」

P「慶ちゃん。今からお昼?」ヒョコリ

慶「ぷ、プロデューサーさん!?」ビクッ

天使慶「!」

悪魔慶「!」

P「いま丁度休憩入ったところなんだ。よかったら一緒にやよい軒行かない?」

慶「や、やよい軒…!」

慶「(し、しかし…ついさっき鋼の意思で悪魔の誘惑を退けたばかり…! ここで折れては…)」

天使慶「プロデューサーさんの誘いであれば断る理由はありません。GOです」

悪魔慶「ついでにごはんも美味しくいただけます。GOです」

慶「…」

慶「ですよね♪」ニコ-

P「…大丈夫?」

慶「はい! やよい軒に行きましょう! お腹が空きました!」キラ-ン

【チキン南蛮でごはん3杯いただきました】

慶「ふふん、当たり前です。これくらいのことは我慢できなきゃ、トレーナーとしてーーー」

P「慶ちゃん。今からお昼?」ヒョコリ

慶「ぷ、プロデューサーさん!?」ビクッ

天使慶「!」

悪魔慶「!」

P「いま丁度休憩入ったところなんだ。よかったら一緒にやよい軒行かない?」

慶「や、やよい軒…!」

慶「(し、しかし…ついさっき鋼の意思で悪魔の誘惑を退けたばかり…! ここで折れては…)」

天使慶「プロデューサーさんの誘いであれば断る理由はありません。GOです」

悪魔慶「ついでにごはんも美味しくいただけます。GOです」

慶「…」

慶「ですよね♪」ニコ-

P「…大丈夫?」

慶「はい! やよい軒に行きましょう! お腹が空きました!」キラ-ン

【チキン南蛮でごはん3杯いただきました】

3.安部菜々

(比奈宅・午前2時)

奈緒「なー、この時間って。お腹空かないか?」ダラ-ン

比奈「空きまスねー。お菓子ダラダラ食べてても、お腹には溜まらないっスもんね」ダラ-ン

奈緒「そうだろ。何か食べようぜ。アニメ鑑賞会も一区切りついたことだしな」

菜々「ですねぇ…ナナも目覚ましに何か口にしたいです…」ムニャムニャ

比奈「菜々さん。眠そうっスねぇ」

菜々「年々…徹夜はきつくなってきて…」ボ-ッ

奈緒「ははは。年々って菜々さんもまだ若いだろ」

菜々「…はっ! そ、ソウデスヨネー!」バッ

比奈「それより小腹が空いた時はやっぱりアレっスよね」

奈緒「アレって?」

比奈「カップラーメンっス!」バ-ン!

奈緒「おー♪」

菜々「あ~♪ いいですね~♪」

比奈「慶さんに『あんまり栄養ドリンクは飲んじゃダメですよー』って叱られたんスけど、ラーメンならOKっスよね」エヘヘ

奈緒「比奈さん。悪だな」

比奈「えへへ。アタシは生まれついての悪党っスから♪」ニマニマ

比奈「というわけで。2人ともこの箱の中から好きなラーメンを選んでください。お湯沸かしてきまスから」ドサッ!

奈緒「おわっ! すごいたくさんあるな! 比奈さん、ありがとな」

菜々「はいっ♪ ありがとうございます! 比奈ちゃん!」

菜々「…」

菜々「…」ハッ

菜々「(だ、ダメですよ! ナナ! 今の時間帯にカップラーメンなんか食べたら絶対に胃もたれを起こしてしまいます! それだけではなく、脂肪も付いてしまいますよ…!?)」

菜々「(比奈ちゃんには申し訳ないですが。ここは毅然とした態度で断ーーー)」

奈緒「菜々さん見てくれよ。赤いきつねもあるぞ♪」ゴソゴソ

菜々「わぁ。お揚げが美味しいんですよねぇ♪」ジュルリ

奈緒「うんうん。あ! これも美味しいんだよなぁ。『蒙古タンメン』!」

菜々「禁断の旨辛…!」

奈緒「へへへ。どれ食べるか悩むよなー♪」

菜々「ええ♪」

菜々「…」

菜々「(って、違う!)」バ-ン!

菜々「(こ、ここは何としても断らなければいけません…!)」

ボンッ

天使菜々「そうですよ。ナナ。アナタはシンデレラガールにも選ばれたアイドルなんです! 自分に厳しくストイックな生活管理が必要ですよ!」

菜々「わ、私の節制の化身…!」

ボンッ!

悪魔菜々「でも…夜に食べるカップラーメンは格別なんですよねぇ♪」

菜々「はぅっ! わ、私の欲望の化身…!」

天使菜々「我慢です!」キッ

悪魔菜々「食べちゃいましょう♪」ニコ-

菜々「…」

奈緒「どうしたんだ。菜々さん? 具合でも悪いのか?」

菜々「あー! いえいえ! な、何でもありませんよ! あはは…」

奈緒「よかった。さっ、選べよ♪」スッ

菜々「ふぐっ」

奈緒「ん? もしかして太るのとか気にしてるのか?」

菜々「!」

菜々「(渡りに船の質問です…! さすが奈緒ちゃん。細やかな心配りのできる子…!)」

菜々「じ、実はそーーー」

奈緒「大丈夫だって。月に一回くらいしかこうしてあたしたちで集まれないんだからさ。たまの贅沢で食べよう♪」ニコ-

菜々「ぐぅ! 曇りなきまなこが辛い!」グサ-

比奈「そっスよぉ。菜々さん。ラーメンたべましょうよぉ♪」ヒョコリ

奈緒「お、比奈さん。お湯湧いたのか?」

比奈「準備万端っス。さあラーメンを台所へ。ちなみにアタシは『UFO』にしまスんで♪」ヘヘヘ

奈緒「カップ焼きそばかぁ。それもいいな」

比奈「しかもBIGっスよー♪ 背徳感増し増しっス♪」

奈緒「うーん…それじゃあアタシはこれだ! どん兵衛の『全部のせうどん』!」

比奈「ほほう。天ぷらとお揚げとお肉が全部乗ったやつっスね」キラ-ン

奈緒「おう。がっつりいくぞ♪」

キャッキャ♪

菜々「…」

ボンッ

天使菜々「ごめんなさい…今回は私の入る余地がありませんでした…」

悪魔菜々「その…私も誘惑しなくてもよかったですね」

菜々「いいんですよ…私は2人の友達としてもう引くわけにはいかないんですから」フフフ

奈緒「で、菜々さんは?」

比奈「何を選んだんっスか?」

菜々「はいっ。ナナ。『蒙古タンメン』食べます♪」ハイライトオフ

【次の日、2人にバレないように胃もたれを隠しながら帰っていきました】

4.神谷奈緒

(事務所)

P「zzz…」スヤスヤ

奈緒「プロデューサーのやつ…事務所のソファで爆睡かよ」

奈緒「…」キョロキョロ

奈緒「(…誰もいないよな?)」

P「zzz…」スヤスヤ

奈緒「…」ツンツン

P「zzz…」スヤスヤ

奈緒「(ほっぺをツンツンしても起きないなー。熟睡だよ…ったくもう。こんなとこで寝てたら風邪引くぞ?)」

奈緒「…」

奈緒「…」ソ-

奈緒「…」ピトッ

P「zzz…」スヤスヤ

奈緒「(手のひらをほっぺに当てても起きねぇ…)」

奈緒「…」

ボンッ

天使奈緒「プロデューサーさんも疲れてるみたいだし。そろそろやめてそっとしておいてあげようぜ。それが良妻ってもんだろ」

奈緒「だ、誰が良妻だっつの!」

奈緒「でも…そうだよな。毛布でもかけてやるか」

ボンッ

悪魔奈緒「待て待て。これはチャンスだぞ。アタシ。誰もいない事務所で、2人きりだぞ?」

奈緒「だ、だからなんだよ?」

悪魔奈緒「何でもし放題ってことだ」キラ-ン

奈緒「はぁ? 何をするっつーんだよ」

悪魔奈緒「キス!」

奈緒「却下だ! ばか! 消えろ!」ブンブンブン!

ボンッ

奈緒「まったく…何を妄想してんだよ。アタシは…」ブツブツブツ

P「…zzz」スヤスヤ 

奈緒「…」

奈緒「リップクリームどこだっけ…って、ち、違うからな!? これは唇がちょっと乾燥してるだけだ!」

奈緒「…」ヌリヌリ

奈緒「よし…」

P「…zzz」スヤスヤ

奈緒「おーい? 本当は起きてたりしないのか?」ズイッ

P「…zzz」

奈緒「…」ゴクリ

奈緒「い、一瞬ならバレないか…///」ソ- 

ガタッ!
サッ!

奈緒「!」バッ!

凛「(何やってるのさ。加蓮。奈緒に見つかるところだったでしょ)」

加蓮「(ご、ごめんて。だけどあれくらいじゃ気付かなかったはず。ほら、携帯構えて。続きを撮影しよう!)」

凛「(そうだね。よし)」

奈緒「よし、じゃねーよ。何してんだよ。凛。加蓮」ゴゴゴゴゴ

2人「「あ」」

奈緒「お前ら! 一体いつからいたんだよ!!!!」ギャ-!

【動画は消しました】

5.高垣楓

(晩酌中)

クピッ...
プゥ

楓「…あら空になってしまいました」

楓「…」

(先週)

P「いいですか。楓さん。深酒は禁物ですよ。アイドルは身体が資本なんですから」メッ

楓「わかっています」キリッ

(現在)

楓「…」

ボンッ

天使楓「いけませんよ。私。もう充分お酒は飲んだではありませんか。それ以上はダメです。節制ですよ」キッ

楓「あと1本だけ…」シュ-ン

ボンッ

悪魔楓「はい。あとビール缶1本くらいは大丈夫ですよ。その程度ならば深酒にもなりませんから♪」

楓「ですよね♪」グビグビ

プゥ...

楓「…もう飲んでしまいましたね」シュ-ン

ボンッ

天使楓「いけませんよ。私。もう充分お酒は飲んだではありませんか。それ以上はダメです。節制ですよ」キッ

楓「あと1本だけ…」シュ-ン

ボンッ

悪魔楓「いいえ。あと1本くらいは大丈夫ですよ。その程度ならば深酒にもなりませんから♪」

楓「ですよね♪」グビグビ!

プゥ...

【無限ループ】

6.喜多見柚

P「…zzz」スヤスヤ

柚「プロデューサーサン…また事務所のソファで寝てる…」

ボンッ

天使柚「口が開いてるから『ミンティアのドライハード(辛いやつ)』を放り込むのとかいいんじゃないカナ♪」

柚「ほう。なかなかの素敵なアイデアですな」

ボンッ

悪魔柚「あえて変化球はどうカナ。何故かこの事務所には『手錠(まゆ、留美、美優さん等々の私物)』がたくさん置いてあるし。両手両足にかけておいてドッキリ! みたいな♪」

柚「それ面白そうだね。リアクション気になる♪」

天使柚「ううん。やるならスタンダードな悪戯だよ! おでこに口紅で『肉』って書きたい!」

悪魔「変化球だよ! 手錠が駄目ならキスマークを首筋につけるとか!」

柚「うーん。どれもいい案だけどなぁ」ムムム

柚「あ、そうだ! 閃いた! 全部やればいいんじゃないカナ♪」ピカ-ン

P「何を?」

柚「だから悪戯を…って…!? お、起きてたんだ?プロデューサーサン?」ビクッ

P「今起きたところだけど…覚悟は出来ているかね」ゴキゴキ

柚「」

イヤァァァァァァァァァ!

【橘シェフの刑に処されました】

7.橘ありす

(事務所)

ありす「うーん…柚さんに試食してもらういちご料理…無難に改良版のいちごパスタでいくか…新メニューのいちごうどんでいくか迷いますね…」ムムム

ボンッ

天使ありす「橘。ここは素直にいちごパスタにしておきましょう。万が一、いちごうどんが美味しくなかった場合、柚さんに失礼ではありませんか」キリッ

ありす「それはそうですが…」

ボンッ

悪魔ありす「いいえ。橘。チャレンジ精神を持っていちごうどんを作るべきです。それにいちごですよ? どんな料理でも美味しくなるに決まっています」キリッ

ありす「…」

ありす「そうですね…決めました! 今回はチャレンジ精神を優先していちごうどんを作ります! 柚さん! 楽しみにしていてください!」バ-ン!

柚「助けてぇ! 柚の身体を縛ってる縄をほどいてェ!」ジタバタジタバタ

ありす「ふふふ。お腹が空いているんですね。すぐに作りますので待っていてください♪」

柚「食べたくないィ」

柚「(…で、でも。正直、いちごパスタよりもいちごうどんの方がマシな気がするよ。生クリーム混ざってないし。まるのままいちごが添えられてるだけのうどんなら案外美味しそーーー)」

ありす「まずはいちごを潰します」グチャグチャグチャ

柚「のっけから希望が打ち砕かれた」

ありす「そしてめんつゆと…ミキサァァァ!!!」ギュイイイイイイイイイイン

柚「oh…」

ありす「そして出来たつゆの中にほかほかの茹でたうどんを投入です!」ソイヤ!

ドポ-ン!

柚「あ、ありすチャン。もうそこまででいいから。もうすでに美味しそうじゃないけど、せめてその状態のうどんを食べさせて…」

ありす「さらにゴージャスにトッピングです! 生クリーム! いちごジャム! アポロ(いちごチョコのやつ)です! ついでにネギと生姜です!」ポイポイポイ

柚「ァ」

?「ぴてぃー!」フルフル

ありす「出来ました。橘シェフの夏の新作スイーツランチ。『いちごうどん ~さわやか風味~』です♪」フンス

【赤と白の甘い香りのする温かいうどんのような何か】ジャンジャカジャ-ン!

柚「」

ありす「さあ。召し上がれ♪」ニコ-

柚「…」

柚「いただきます」ハイライトオフ

ズボボボ...

柚「…」エフッ

柚「(麺つゆの上品な旨味を台無しにする甘み…酸味…そしていちごの甘みをクラッシュする生姜とネギの苦味…極め付けは舌の表面に残って全ての味をシャットアウトする生クリーム…)」

柚「(はっきり言って…食えたもんじゃないよ!!!!)」バ-ン!

ありす「さあ全部食べてくださいね。食べたら縄をほどいてあげますから♪」ガシッ

柚「」

ニャァァァァァァァァァァ!!

【新しいトラウマが出来ました】

8.クラリス

(3日前)

慶「いいですか。クラリスさん。女性の適切な摂取カロリーは1500kcalほどです。もちろん厳格に守る必要はありません。特にクラリスさんはダンスレッスンなどで体を動かしていますし、まだお若いのですから。それでも食べ過ぎはいけません。我慢が必要なのです」ペラペラペラ

クラリス「は、はい。わかります」キュルルルル-

慶「話している側からお腹が鳴っていますね」

クラリス「こ、これは違うのです! 私は我慢できます!」カッ!

慶「…本当ですか?」ジ-

クラリス「(疑惑の目を向けられている…!?)」ガ-ン!

クラリス「もちろんです! 私はトレーナー様の信頼を回復してみせます!」キッ!

(o・▽・o)うどんといえば牧のうどんだよー

(現在・昼)

【ビュッフェ・90分食べ放題・レディースデー】ジャ-ン!!

クラリス「…」ジュルリ

クラリス「…」ハッ

クラリス「い、いけません! いけませんよ私! すでに朝食で1000kcal(朝のメニューはチーズベーコンマヨサンド数枚)を摂取したのですから! お昼は軽めのもので済ませなければいけません!」カッ!

クラリス「(私が許されているのは1日2000kcal…昼も夜もセーブせねばなりません…!)」

クラリス「(なのでびゅっへなど)」キュルルルルル-

クラリス「…」

ボンッ

天使クラリス「誘惑に屈してはいけません。クラリス」

クラリス「て、天使様…!」

天使クラリス「貴女は人間ですので欲望を抱くのは当然のことです。しかし、誘惑に屈してはなりません。アイドルとして。そして聖職者として恥ずかしくないようにするのです」キリッ

クラリス「…!」

ボンッ

悪魔クラリス「背に腹はかえられぬ、ですよ。私」ニタリ

クラリス「あ、あくま…!」

悪魔クラリス「いいえ、私は悪魔などではありません。冷静に考えるのです。クラリス。例えば、年収100億円を超える石油王が財布を落としたとしましょう」

クラリス「せ、石油王ですか」

悪魔クラリス「そうです。そして落とした財布の中に入っていた額が2000円だった場合と、5000円だった場合。そのわずかな額の差で落ち込む具合が変わるとお思いですか?」

クラリス「はっ…! 2000円も5000円も大した違いではない…!?」

悪魔クラリス「その通りです。つまりカロリーを3000程度オーバーしても?」

クラリス「問題はない…!!」

悪魔クラリス「そうです!」グッ

天使クラリス「待ってください!? その理論はどこかおかしいですよ!?」ガ-ン!

悪魔クラリス「どこがです?」キョトン

クラリス「どこがです?」キョトン

天使クラリス「私までキョトンとしないでください!? い、一旦冷静になって考えて…」

クラリス「食べましょう♪」ジュルリ

悪魔クラリス「ええ。食べましょう♪」ジュルリ

天使クラリス「ぽんこつシスタァ」

クラリス「久しぶりのびゅっへ…♪ 心ゆくまで食べ尽くしーーー」

P「何を食べるって?」ガシッ

クラリス「!?」ビクッ

P「なぁクラリス。いまどこに入ろうとしていたんだ?」ニコリ

クラリス「び、びゅっへに…」

P「帰るぞォ。ダンスレッスンだァ」

クラリス「いやァァァ! プロデューサー様ァ!!!!」ズリズリズリ

【しばらく慶ちゃんが監視に付きました】

終わり

おまけ

天使ちひろ「月末限定ガチャのアイドル数を3人に増やして集金力を高めましょう!」

悪魔ちひろ「いいえ。天井を取っ払うことで集金力を高めるべきです!」

ちひろ「どちらも甲乙つけがたいですね」

P「ちひろさんには良心というものがないのですか!?」

終わり

以上です。
お読みいただきありがとうございました。

冷やし中華にいちごを添えると無難に美味しいです。


・・・いちごうどんも試しましたか?

作者の中では、橘さんはイチゴを用いて柚をいじめるだけの存在になってしまっているのだろうか

やっぱりちっひは天使だったか

乙でした
柚には堕天使と悪魔しかいねえ

慶ちゃんかわいい

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