【モバマス】卯月「凛ちゃん!逃げて!」こずえ「ひりょうになれー」 (21)

未央「しぶりん! 早くしないとッ!」

凛「卯月に未央、どうしたの?」

こずえ「みつけたー……」

卯月「あぁ! もう来ちゃいました!」

凛「こずえがどうしたの?」

未央「理由は後だよ! 私がこずこずを抑えるから早くッ!」

凛「え? 未央──」

卯月「行きますよ、凛ちゃん! 未央ちゃんも無茶しないでくださいね!」

未央「うん!」

凛「あ、引っ張らないで、卯月」

こずえ「じゃまだてするなー」

未央「こずこずの相手は私だよ!」


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卯月「はぁ……はぁ……ここならしばらくは大丈夫かな?」

凛「はぁ……そろそろ理由を説明してよ卯月。どうしてこずえから逃げてるのさ」

卯月「それは……こずえちゃんが凛ちゃんの命を狙っているからです!」

凛「いやいや……これってドッキリとか? 私、そういうの得意じゃないんだけど」

卯月「本当なんです! それにこずえちゃんだけじゃありません! 事務所のいろんなアイドルたちが凛ちゃんの命を狙っているんです!」

凛「ちょ、ちょっと。ちゃんと説明してくれないとわからないって」

卯月「そ、そうですよね。ごめんなさい。最初は、こずえちゃんたちが夕美さんにお花の育て方を聞いたのがキッカケでした。私も偶然そこに居合わせていたんですけど……」


莉嘉『夕美ちゃん! 聞きたいことがあるんだー☆』

夕美『何かな?』

こずえ『おはなをー……さかせるにはどうするー?』

みりあ『お庭でね、ハイビスカスを育てようとしてるんだけど……水だけあげてもいいのかなって思って!』

夕美『お花を咲かせるには……やっぱり肥料が大事かな?』

莉嘉『肥料ってどんなのがいいの?』

夕美『お花を元気にしたいときは……リンの肥料かな!』

こずえ「りんー……」

みりあ『へー! 凛ちゃんってお花屋さんだもんね!』

莉嘉『だから凛ちゃんのお花は元気だったんだねー☆ 肥料貰えるかな?』

こずえ『さっそく……つかまえよー』

夕美『あ、あれ? みんなどこ行くの!?』

卯月(凛ちゃんを肥料にする!? ど、どういうことでしょうか? も、もしかして凛ちゃん土に埋められちゃう……!?)ガクガク

卯月『ど、どうしよう! とにかく未央ちゃんに相談しないと!』

夕美『あ、卯月ちゃん! って、どこ行くのー!?』

卯月「そういう訳なんです!」

凛「/////」

凛(わ、私の肥料って……なにそれ!? 夕美はなに考えてるの……!?)

卯月「そういう訳なんてす! だからことが落ち着くまで凛ちゃん、ここに避難しましょう!」

凛「う、うん……」///

卯月「ど、どうしたんですか? 顔が赤いですよ? もしかして風邪──」

凛「な、なんでもないから!」///

莉嘉「あー! 凛ちゃん、はっけーん☆」

卯月「わぁ! ここも見つかっちゃった!」

莉嘉「凛ちゃん! 肥料分けてー!」

卯月「だ、ダメです!」

莉嘉「えー! なんでー?」

卯月「凛ちゃんが死んじゃうからです!」

莉嘉「えぇ!? 凛ちゃん死んじゃうの!?」

凛「ちょ、ちょっと卯月!」

莉嘉「な、なんで死んじゃうの!?」

卯月「凛ちゃんが肥料になっちゃったら息ができなくなっちゃうからです!」

莉嘉「肥料って、凛ちゃんの身体だったの!?」

卯月「え? 違うんですか?」

莉嘉「てっきり凛ちゃんが特別な肥料を持ってるのかなーって思ってたんだけど……凛ちゃんの身体そのものが肥料だったんだね」

凛「い、いや……違うから!」

莉嘉「え? 違うの? じゃあ、やっぱり凛ちゃん特製の肥料?」

凛「と、特製とか言わないで!」///

莉嘉「特製じゃないの? じゃあ卯月ちゃんも作ってるの?」

卯月「えぇ、私も作ってるんですか!?」

凛「えっと……それは……っ」

莉嘉「あーもーわかんないよー!」

凛「と、とにかく逃げるよ! 卯月!」

卯月「う、うん!」

莉嘉「あ! 逃げた! 待ってー!」

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卯月「はぁ……はぁ……凛ちゃん……! どこに行くんですか……!」

凛「はぁ……と、とにかく夕美のとこ!」

卯月「ど、どうして夕美さんの……ところに!」

凛「みんなに……変なこと教えた……張本人だからッ!」

バシュン!

凛「きゃ! 何!?」

卯月「な、縄!? み、身動きがぁ……!」

あやめ「ふっふっふ……かかりましたねっ!」

凛「あ、あやめ!? 一体どういうことなの?」

裕子「やはりここでしたか! サイキック大成功!」

あやめ「ユッコ殿! ご協力感謝します!」

卯月「ゆ、ユッコちゃんまで……!?」

あやめ「みりあ殿から凛殿を見つけて欲しいと言われたのです」

凛「み、みりあが……!?」

裕子「そして、私が凛ちゃんたちがいるところを未来予知して罠を仕掛けたんです! これがサイキック未来予知!」

卯月「さ、サイキック未来予知……! すごい……」

あやめ「やはり、ユッコ殿の予知の通り、事務所の出入り口と仮眠室、屋上、キッチン、トイレ、レッスン場、映写室、専務室に罠を仕掛けておいて正解でしたね!」

凛「ほぼ全部じゃん! 数打ちゃ当たる戦法だよ!」

卯月「それに、そんなに仕掛けたら、みんなにも迷惑がかかっちゃいますよ!」

裕子「あ……」

あやめ「そ、それもそうですよね……片付けてきます……」

裕子「私も手伝います!」

凛「ちょ、ちょっと! 先にこれを解いて──」

卯月「行っちゃった……」

凛「早くここを脱出しないと……!」

ギュム……

卯月「あぅ……り、凛ちゃん、そんなに動くと私の縄が……!」///

凛「ご、ごめん卯月!」///

みりあ「あー! 見つけたー! 2人ともー、こっちだよー!」

卯月「あ! 見つかっちゃいました! り、凛ちゃん。やっぱり動いていいです! とにかく縄を脱出しましょう!」

凛「で、でも卯月が……」

卯月「私は大丈夫だから、早く……!」

莉嘉「あー、ここにいたんだ☆」

こずえ「ふぁー……つかまえろー……」

卯月「わわっ! こずえちゃんまで……!? 未央ちゃんは、どうなっちゃったんですか!?」

未央「ここにいるよ!」ザッ

凛「未央!」

卯月「無事だったんですね!」

未央「うん! こずえちゃんとの戦いに負けた後、しまむーの話でどうしても気になったことがあって本で調べてたんだ」

凛「あ、負けたんだ」

未央「みりあちゃんたち勘違いしてるよ!」

みりあ「え? 勘違い?」

未央「みりあちゃんたち、しぶりんがお花を育てる肥料だって思ってるでしょ?」

みりあ「え? 凛ちゃんがお花を咲かせる魔法を使うんじゃないの?」

莉嘉「え? 凛ちゃんが特別な肥料持ってるんじゃないの?」

未央「あ、あれー?」

卯月(みりあちゃんの発想かわいい……!)

こずえ「いきうめ……いみないー?」

未央「よかった! 思ってる人いた!」

凛「よくないよ!」

卯月「私も生き埋めだと思ってたんですけど……」

未央「私も最初はそう思ってたけど……とにかく、本当のお花を育てる肥料はコレだよ!」

卯月「これは……リン酸……肥料?」

みりあ「凛さん?」

未央「凛さんじゃなくてリン酸だよ。ゆーみんが言ってた『リン』っていうのはしぶりんのことじゃなくってリン酸のことだったんだよ!」

凛「え? 夕美が言ってたのはそっち? てっきり、ぁ……」

未央「てっきり?」

凛「な、なんでもない!」///

莉嘉「なーんだ。そういうのがあったんだね☆」

こずえ「そっかー……」

凛(こ、こずえがしょんぼりしてるような……)

卯月「と、とにかくこの縄を解いてくれませんかー? こ、この体勢もだんだんきつくなってきて……」

みりあ「あ、ごめんね!」

未央「っていうか、どうしてこうなったの?」

凛「詳しいことは後で話すよ……」

莉嘉「なんか、おんなじような罠が事務所の至る所にあったけど」

こずえ「よいしょー……」

夕美「あ! 見つけたー! 凛ちゃん!」

卯月「ゆ、夕美さん!」

未央「ゆーみん、ちょっとこの縄解くの手伝ってー」

ガシッ!

夕美「凛ちゃん捕まえた♪」

凛「え? な、何!?」

夕美「ふぅ。なんとか捕まえられたみたいだねっ!」

卯月「え? え? どういうことですか? なんで夕美さんが凛ちゃんを捕まえるんですか?」

夕美「それは……凛ちゃんが肥料だからだよ!」カッ!

莉嘉「えええええぇ!? ほ、本当に肥料だったのー!?」

こずえ「うめるー……?」

未央「ちょ、ちょっとちょっとぉ! ゆーみん、それはリンはリンでも、しぶりんですぞー?」

みりあ「夕美ちゃんも間違えちゃったの?」

夕美「間違えてないよ! 言ったでしょ。お花を元気にしたいときは凛の肥料だって」

凛「ちょ、夕美! 何言って──」///

莉嘉「え? やっぱり凛ちゃんは肥料を持ってるの?」

夕美「うん! 正確には凛ちゃんの体内で作られているものなんだけどね」

卯月「そ、それって!? ……何でしょう?」

未央「ふぇ!? ゆ、ゆゆゆーみん! 何言ってんの!? 」/////

夕美「ごめんね、凛ちゃん。今からここで肥料出してもらうからね!」

凛「へ……? な、なに言ってんのさ? こ、ここでって……そんなのできるわけないよ!」ガクガク

未央「た、タンマ! ゆ、ゆーみん! TPO! せめてトイレとか!」

凛「未央も何言ってんの!?」

みりあ「なんでトイレが出てくるの?」

夕美「今教えてあげるよ♪」

凛「いやあああああぁ! 何言ってんの!?」

夕美「この枯れかけのお花を凛ちゃんに……」

未央「ゆーみん、やめてー! こうなったら私が相手だぁ!」

コテン!

未央「ぐわあああああぁ! やら……れた……!」

卯月「未央ちゃんんんん!」

凛「よ、弱い!」

夕美「ごめんね? すぐ終わるから……」

凛「いやっ! ちょっと、終わるのは私の人生だからああああぁ!!!」

ポン!

莉嘉「お、お花が……!」

みりあ「凛ちゃんの手に触れた瞬間……!」

こずえ「いきかえったー……」

未央「なん……だと……! ……ムニャ」zzZ

卯月「綺麗なお花です……!」

凛「いや、なんで!?」

夕美「やっぱり……!」

莉嘉「なにこれー!? 凄い! マジック?」

みりあ「すごーい!やっぱり魔法使いだったんだー♪」

凛「い、いやいや……そんなバカなこと──」

夕美「いや、凛ちゃんは本当に魔法が使えるんだよっ!」

莉嘉「うそー!? お姉ちゃんにも伝えないと!」ポチポチ

卯月「凛ちゃんって魔法使いだったんですかー!?」

夕美「うん。正確には魔法少女だけどね」

こずえ「りんー……まほーしょーじょ?」

凛「ち、違うはずだけど……」

夕美「凛ちゃんは体内で生み出したお花の魔力を無意識のうちに放出してるんだよっ! お花が生き返ったのがその証拠だよ!」

みりあ「凛ちゃんすごーい!」

莉嘉「ねぇねぇ! 魔法少女なら、変身できる!?」

夕美「できるよ!」

凛「できるの!? いや、やらないけど!」

夕美「凛ちゃん、今凛ちゃんの力を必要としている人たちがいるの! 絶対絶命の大ピンチなんだよ!」

卯月「えぇ!? 大変です! 凛ちゃん、早く助けに行かないと……!」

凛「う、卯月はこの事実をよく受け止められるよね!?」

莉嘉「もしかして、敵がいるの!?」

夕美「敵……少し違うけど……今、大ピンチなのはユッコちゃんとあやめちゃん。専務が2人の仕掛けた罠に引っかかって怒りのオーラで2人とも解くに解けなくなってるの!」

凛「自業自得すぎる……!」

卯月「でも、このままじゃ2人が大変なことになっちゃいます!」

みりあ「ううん! みりあが2人に頼んでこうなったんだから、みりあが行くよ!」

莉嘉「えぇ!? みりあちゃん大丈夫? 専務って怒ったら怖いよ~?」

みりあ「う……でも、みりあが行かないと──」

凛「私が行くよ」

こずえ「おぉー……がんばれー……」

卯月「凛ちゃん……!」

凛「ねぇ、変身ってどうすればいいの?」

夕美「心の中で浮かび上がってきた言葉が変身の呪文だよ!」

凛(心に浮かんできた言葉……)

凛「何も浮かんでこないんだけど…………」

パアアアァァァ───!

卯月「きゃああぁ!」

みりあ「うわぁ!? 凛ちゃんが光に包まれてるよ!」

こずえ「まぶしー……」

シュン!

莉嘉「うわぁ! 可愛い服だぁー! 本当に変身した!」

凛「今……なんで変身したの……」

夕美「どうやら、何も言葉を発さないのが呪文みたいだね」

凛「何も言わなかったら変身するの!? 不便でしょそれ!」

卯月「すっごくかわいいよ! 凛ちゃん! スカートのフリルも凄いし!」

凛「ちょ、ちょっと可愛い系過ぎない? 私に合わないと思うんだけど」

夕美「変身後の姿は自分の想像通りの姿になるはずだけど……」

凛「…………」

パアアアァァァ!!

シュン!

莉嘉「あ、かっこいい系の衣装になった」

卯月「あぁ! 前の方も良かったのに……!」

凛「じゃあ、行ってくるよ」

みりあ「あ、でも先に縄を解かないと……」

凛「問題ないよ」

シュルシュル……

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こずえ「なわが……おはなになったー……」

卯月「わぁ! 早速使いこなしてますね!」

莉嘉「気をつけてねー☆」

夕美「あ、凛ちゃんまって! 私も行くから!」

卯月「無茶しないでくださいねー!」


夕美(この後、なぜか亀甲縛りの専務を説得しようとした凛ちゃんだったけど、『なんだその衣装は』とか『恥ずかしいという感情は無いのか』とか言われて、全然上手くいかなかったから、最終的に専務の頭の中をお花畑にして、2人を許してもらったんだって! あと、なんで私が凛ちゃんに魔法少女の力があることがわかったのかというと……)

パアアアァァァ──

シュン!

夕美「実は私はヴァンパイアだったからなんだよ♪」

未央「全然関係ない!」

夕美「あ、未央ちゃん起きたんだ♪ ちょうどお腹空いてたんだよね。いただきまーす♪」

未央「話の脈絡! 近い近い! いったああああぁ!?」

未央「」チーン

この後、夕美に噛まれたことで未央はサイキックが使えるようになりました。

終わりです。

勢いやよし

おつ


俺の特製肥料見せたろか?

こずえちゃんサイコパスで怖いとか思って読んでたらそれどころじゃないカオスになってた

>>15
見せて

>>15
消えろスカトロ野郎

>>17
ここにはない

>>19
はい。解散


てっきり桜でも植えるのかと

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