纒「ついに来ましたよこの日が！」

纒「ここなつワンマンライブ『ミライコウシン』！」

纒「お二人のワンマンライブなんて、行かない訳にはいかないじゃないですか！」

纒「きっとお二人の事ですから、とても素晴らしいものになるはずです！」

纒「私もチケットを取るのに大分苦労してしまいまして……」

纒「VIPは外れてしまい……その後の一般でも夜公演しか当たらなかったのです」

纒「本当は全通したかったですが、それは仕方ありません！」

纒「確かに私が言えばお二人は気を利かせてくれたかもしれませんが……そんな事はしたくないのです！」

纒「私も皆と同じように、ライブを楽しみたいのですから！」

……

纒「さて、そろそろ開演ですが……」

纒「会場は思った以上の人、人、人で狭いですね……」

纒「スタンディングライブですから、こうなるとは思いましたが」

纒「ライブになったら皆跳ねたり腕振ったりするんだろうなあ」

纒「まぁ私もしますけどね！」

纒「はぁ、今からここなつのライブにドキドキです」

纒「しかし、お二人が私に気付いてしまうと変な感じになってしまいますから、変装していますよ！」

纒「うふふ、まだですかねー♪」

纒(でも何故待機BGMがDJ NorikenのSummerlights……？)

纒「あっ、会場が暗く……」

纒「そろそろ来ますか！どんと来いって感じです！」

纒「……」

纒「おお」

纒「……」

纒「！！！」

纒「お二人……麗しい！」

纒「いやいつもお綺麗ですけれど！いつにも増して綺麗で」

纒「ああ、この光景を映像や写真で残せないのが残念です……」

纒「いや、希望はありますね！BDとか！」

纒「にしても衣装は本当に可愛らしいですねー、まさにアイドルって感じで」

纒「うーんもっと近くで見たかった……」

纒「オペラグラスでもあればもっと鮮明に見れるのですが……」

纒「いや、こういう思考は後にすべきですね！」

纒「今は純粋にライブを楽しむべきです！」

纒「最初はポメグラネイトですか……」

纒「しっとりした曲ですし、歌詞もどこか物悲しいですが、曲自体は私は好きですよ」

纒「メインの曲はきっと全部やってくれるはずですし、この曲を冒頭にしたのは良かったかもしれませんね」

纒「……」

纒「……」

纒「！」

纒「おお、ノンストップで次の曲ですか」

纒「これは……公募採用曲！」

纒「なんと、そちらもやってくれるとは」

纒「おお……」

纒「……」

纒「……」

纒「うう、やはり位置が遠いのが悔やまれますね……」

纒「おおさよならトリップ！」

纒「それもやってくれるのですか！」

纒「ああ、夏陽ちゃんの透き通るような声は最高です」

纒「勿論心菜ちゃんの声も……ん？」

纒「心菜ちゃんも歌ってる！さよトリなのに！」

纒「こ、こんなのは勿論初めてですよ！」

纒「流石ワンマンライブ！こんなサプライズをかましてくれるのですね！」

纒「いやっふううう！ここなつ最高！」

纒(始まったばっかりなのにテンション上がり過ぎかな？)

……

纒「ああ、後ろにお二人の映像が！」

纒「PV的なのもいいですが、やはり直に眺められるのもいいですね」

纒「にしてもやはり衣装がいい……」

纒「後ろの方とかどうなってるのかな？」

纒「！！」

纒「きゃー心菜ちゃんが回った！可愛い！」

纒「夏陽ちゃんも回って！回って！」

纒「回ったー！可愛い！可愛い！！」

纒「ここなつ！ここなつ！」

……

纒「おお、バイナリからキミヱゴ、そしてコンフェイトですか」

纒「今回のセトリ、きっと二人で考えたんでしょうね」

纒「どこをどうしてどうすればいいのかとか、どういう流れにすべきかとか」

纒「周囲にも沢山相談したかもしれませんね」

纒「それにどれだけの変遷があって、どれだけの苦労があったか！」

纒「考えるだけで泣けてきそうですが、今はその時ではありません」

纒「ひなビタライブの時も正直涙を抑えるのに苦労しましたし……いや大分泣いていたと思いますが……」

纒「ここなつのライブくらいは、笑顔で見守りたいのです！」

纒「その為に……つ、次は魔法のたまごですって！？」

纒「まさかこっちもやるなんて！ふぉおおおおお！」

……

纒「キリステゴメンだー！うおおおお！！」

纒「びゅんびゅん！」

纒「夏陽ちゃんかっこいいー！」

纒「という事は次の曲はもしかして」

纒「……」

纒「おおお！シノビシノノメー！」

纒「心菜ちゃんかわいいー！

纒「にん！にん！にん！」

纒「にん！」

……

纒「おや、この待機時間は」

纒「取り敢えず朝一から並んで購入したここなつブレードを指示通り振っておきますか」

纒「恐らくこれはワンマンライブ故の時間」

纒「他にメンバーがいるならその間に、という事も可能でしょうが、ここなつはお二人しかいませんからね」

纒「これはお色直し！次にステージに出る時は衣装を変えて来るはずです」

纒「急いで着替えて汗を拭き取って髪を整えて化粧もし直して……」

纒「くうう！お二人の苦労が伺えるというものです！」

纒「私もせめて彼女らのお力になりたい！」

纒「いや、それはよした方がいいかな……」

纒「あっチャイナ姿！かわいいー！」

纒「うふふ、この曲はライブで盛り上がると思ってたんですよねー」

纒「担々麺！」

纒「天津炒飯！」

纒「うふふ、この一体感こそライブの醍醐味というものです」

纒「画面には一部歌詞も出てますし、ニュービーにも分かりやすいですね」

纒「チンゲンサイ！チンゲンサイ！チンゲンサイ！」

纒「ハイッ！」

纒「おお連続して千客万来！」

纒「これはもしや中華テクノセット！」

纒「何時だったか中華系の曲を纏めて聞きたい！という要望があったような気がしますが」

纒「まさか実現してしまうとは！」

纒「流石ですここなつ！私の誇りですここなつ！」

纒「いや、私のは意味が分かりませんね……」

纒「とにかくここなつは最高です！」

纒「この台詞何度目だろう」

……

纒「ん、夏陽ちゃんひとり……」

纒「！！」

纒「うっ」

纒「な、夏陽ちゃ、ううう、うぐ、うっ、うっ」

纒「ワンマンライブなのにツーマンライブ……」

纒「心菜ちゃんの為の曲ですもんね！」

纒「分かってますし、知ってましたが、ううううっ」

纒「涙で前が見えません！」

纒「これじゃブレードも触れないです！！」

纒「ううう、心菜ちゃんの台詞だけで泣きそうになります」

纒「今度こそ心を落ち着かせて冷静に舞台に目を向けなければ……」

纒「あっ心菜ちゃん何持ってるの！かわいい！」

纒「あれは例の夏陽ちゃんぬいぐるみですね！実在していたとは……！」

纒「持ちながら歌うのですか！かわいい！」

纒「大事そうに持っちゃって～」

纒「かわいいです！本当にかわいい！」

纒「お二人の白いワンピース姿もいいですねー」

纒「ところで、そのぬいぐるみは市販されますか？」

纒「ぬいぐるみは市販されないそうです……」

纒「後で日向さんに掛けあってみますか……」

纒「でもアゲナイヨ！っていう心菜ちゃんは凄く可愛かった」

纒「やっぱり夏陽ちゃんは心菜ちゃんのものなんですよね」

纒「それが一番ですよーうふふ」

纒「……」

纒「ん？お手紙？」

纒「……」

纒「……」

纒「うっ」

纒「な、何故泣かせにかかるのですかあ」

纒「ええええん」

……

纒「え、もう最後？」

纒「早くないですか！まだアレとかそれとかありますよ！」

纒「いや、まぁああいう展開もありますか」

纒「私が司会をした時もああでしたしね」

纒「さて、一旦の締めの曲はー？」

纒「やはりミライプリズム！ヤッホウ！」

纒「二人と言えばこれですよね！」

纒「原曲もいいですがコラボ版も大好きですよー」

……

纒「ああ、ここなつ……」

纒「これでおしまい？もっともっとお二人のライブを見たい！」

纒「アンコール！アンコール！」

纒「うふふ、このコールも予想通りですね」

纒「まだ会場も暗いままですし、展開は予想出来そうなものですが」

纒「しかし！そんな事を考えるのは無粋というもの！」

纒「アンコール！アンコール！」

纒「アンコール！アンコール！」

纒「アンコール！アンコール！あ……なんで早くなってるんですか？」

纒「やっぱり出てきた！ここなつー！」

纒「夢のカタチじゃないですか！あの速い曲を？」

纒「衣装はアレじゃないですが、まぁ仕方ないですね」

纒「えっち過ぎますからねあれ！」

纒「いやーすごい本当に歌ってる」

纒「おー」

纒「……」

纒「……」

纒「……流石に二人も今の曲を歌うのは疲れたようですね」

纒「えっゲスト？」

纒「そんなのあるんですかー」

纒「もしかして私……いやいやそれは！」

纒「それなら話が来ているはずですからね」

纒「いや、多分あの人ですよね」

纒「そう、舟木智介さん！」

纒「ともすｋ……ええっ！？」

纒「え……？」

纒「はい？え、そんな」

纒「……嘘でしょ？」

纒「何故ここにまり花さんと一舞さんが？」

纒「ゲストが二人？そんな」

纒「お二人共可愛らしいですが、ちょっと予想外……」

纒「この組み合わせは……」

纒「えーっと、ロマンセかな？」

纒「あっ違うこれは……メロンパン！」

纒「うわあああメロンパン！まさかのメロンパン！」

纒「こんなカタチで聞けるなんて！」

纒「また目の前がぼやけます！」

纒「ここなつライブだと思って来たのに！」

纒「こんなの、反則ですよおおおぐすっ」

……

纒「ナナイロライトは泣いていたので録にコールに参加出来ませんでした……」

纒「ああ、もう終わってしまうのですね」

纒「夢の様な時間でした」

纒「さっきのは幻覚……？いえ、周囲もそう言っていますし恐らくそうではないのでしょう」

纒「なら集団幻覚？そんなばかな」

纒「ああ、次回にも期待していいのでしょうか」

纒「お願いすれば聞いてくれるかもしれない？そうします！」

纒「ですからまた宜しくお願い致します！舟木智介さん！」

纒「はぁ、この夢から覚めたくないよお」

纒「もっと熱気に浸っていたい……」

纒「……あそこの居酒屋で少しまったりしますか」

……

心菜「なっちゃん、疲れてない？」

夏陽「大丈夫よここな、寧ろ元気いっぱいって感じよ！」

心菜「なっちゃん、すごい……」

夏陽「そういうここなは疲れちゃった？今日は早めに寝ようね」

心菜「うん」

夏陽「ただいまー」

心菜「ただいま……」

夏陽「あれ？部屋真っ暗」

心菜「お姉さんは……？」

夏陽「いないのかな？こんな時刻なのに、変なの」

……

纒「りゃかりゃああ、ここなつはしゃいこうらったんれすってえ！」

日向『うん……もう何十回目だよその台詞……それにボクも昼に見に行ったから！もう切っていいです？』

纒「も、もう少しだけえ」

日向『泥酔状態で電話に掛けないで下さいよ……ボクもそろそろ寝たいんですけど』

纒「らってらって！ここなつが」

日向『はいはい……酔っぱらいの相手は苦手ですよ、ここなつのお二人に掛けたら？』

纒「お二人はきっと、おつはれでしょうからあ！」

日向『そういう気遣いは出来るんだ……ボクにも気を使って欲しいなあ』

纒「やっぱり！ここなつはしゃいこうれす！」

日向『そうだね最高だねー』

おわり

お疲れ様でした
ところでこのSS百合要素殆ど無かったですね

乙
かなり久々にあなたのSSを見た気がする

おつめう。
纏さんはこの一週間の打吹まつりの
準備の励みにしたんだろうな、きっと。









（さよトリリミはEDPの時にも心菜と歌ってたことに
目をそらしつつ）