【ヒナまつり】ヒナ「…」響「…」【響~小説家になる方法~】 (11)



それはある夏の日のことであった。

木陰の下にある公園のベンチに一人、
読書中の少女が居た。


響「…」


響「…」ペラッ



響「…」


ビュオオオォォ…ッ


パラパラパラパラパラパラ

響「………」イラッ

響「………」シュバッシュバッシュバッ



ジャリッ ジャリッ


響「…」ペラッ



ヒナ「…」ジャリッ ジャリッ


響「…」


ヒナ「…」ジャリッ



ヒナ「…」ガタッ

現れたもう一人の少女は読書中の彼女の隣に座る。

ヒナ「…」

響「…」



ヒナ「…」チラッ

響「…」ペラッ

ヒナ「…ねぇ…」

響「…」


ヒナ「迷った」

響「…」ペラッ

ヒナ「道に迷った」



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響「…」

ヒナ「ねえ」

響「…」

ヒナ「…」ツンツン

響「!」チラッ

響「…なに?」

ヒナ「道に迷った」

響「ふーん」

ヒナ「ふーんじゃない」

響「誰あなた?」

ヒナ「ヒナだよ」

響「ふーん」

ヒナ「…道に迷ったから教えて欲しい」

響「…奇遇ね…」

ヒナ「え?」

響「私も道に迷ったの」

ヒナ「あれま」

響「携帯で連絡はできないの?」

ヒナ「スマホの充電なら切れた」

響「…」

ヒナ「えーと…眼鏡は携帯使えないの?」

響「響」

ヒナ「は?」

響「私の名前」

ヒナ「あー」

響「ちなみに私は携帯持ってくるの忘れた」

ヒナ「私よりドジだな」

響「それはない」

ヒナ「なんでそんなこと初対面で言えるの?」

響「何となくわかるから」

ヒナ「私は試験で名前だけ書いて高校に受かった女だよ?」

響「あんた何言ってるの?」

続きはよ

どの響だよ

スレタイにあるだろ

遅くなってすみません。
ゆっくりですが更新していきますので。

ヒナ「…で、響は仕方ないから諦めて本を読んでいると」

響「諦めてる訳じゃないわ。休憩よ…それとついでに気になることがあって、それを確かめたいの」ペラッ

ヒナ「何を読んでるの?」

響「小説」

ヒナ「…」



ヒナ「文字ばっかでつまんなくね?」

響「そんなことないわ、小説は私を色々な世界に連れていってくれる」

ヒナ「ふふっ」フフッ

響「なにその顔」


ヒナ「ゲームだって色々な世界に連れて行ってくれるよ」フフンッ

響「ゲーム…」

ヒナ「そして何より自分で動かせるし文字ばっかじゃないから見てて楽しい」

響「…」

響「なるほどね」

響「絵が無いぶん読み手の自由に想像を膨らませられるのが小説の利点の1つであると思っているけど、ゲームは初めから決まった様々な情報を与えられる分、その決められた世界の中でプレイヤーの自由に行動できるという利点がある」

響「小説には無い自由度がゲームにはあり、ゲームにはゲームにしか出来ない事がある。最初は何か反論しようと思ったけど…比べれられるものでは無いわね。私もたまにやるし」

響「ヒナ、ゲームもいいものだわ。つまり貴女が言いたかったのはそういう事ね」

ヒナ「いや、台詞長い」

響「ゲームも凄い」

ヒナ「なるほど」

響「なかなかいい議論だったわ」

ヒナ「今のは議論だったのか」

ヒナ「ところで、さっき言ってた『気になること』とは?」

響「…最近誰かに尾行されてる気がする」

ヒナ「え?なに、ストーカー?」

響「前にもマスコミから写真を撮られたことがあった」

ヒナ「へぇ…なんで?響は有名人なの?」

響「…まあ、ちょっとね。別にそれに興味はないけど」

ヒナ「なるほど、響は実は女優でマスコミから追いかけられていた…」

響「いや、違うわよ」

ヒナ「私ですら一流女優にはまだなれていないというのに…」

響「だから違うわよ」

ヒナ「ちなみに」

響「なに?」

ヒナ「さっきからこっち見てるあの男は違うの?」



涼太郎(響が知らない女子と話している…迷子になった先で出会った女の子とあんな親しく話せるなんてな)

涼太郎「ふ…邪魔しない方が、良さそうだな」クルッ

スタッ…スタッ

ヒナ「あの人」

響「ああ…違う。あれはただの涼太郎よ、気にしなくていいわ」

響「何かたまに知らない内に近くに居るの」

ヒナ「え、ヤバくないそれ。ストーカーじゃないの?」




木の陰の下…
そこには以前、新田義史さんを取材していた彼の姿があった。

瀬田「あれが本当に鮎喰響なのか……普通の女子高生のようだが。あれが、あの小説を書き暴力沙汰を起こした響なのだろうか?もっと調べる必要があるな」

瀬田「ふふふ…どこよりも先に俺が鮎喰響の正体を暴いてみせるぞ!」グッ

乙です
再開嬉しい
楽しみに待ってます

期待

速報復活!!更新待ってます!!

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