モバP「夏バテ対策?……狭山茶ですかね」 (24)
ちひろ「はい、聞いた私がバカでしたね」
モバP(以降P表記。次ィッ!!)「バーカ」
ちひろ「あ?」
P「失礼。噛みました」
P「んでどうしたんですか突然。夏バテしたんですか?」
ちひろ「いえ私ではなくてですね、最近元気の無い娘が多いそうで」
ちひろ「トレーナーさんたちが聞いた話によるとみんな口を揃えて「食欲がない」と言っているそうなんです」
P「最近暑くなりましたもんねぇ…そりゃ完全に夏バテですな」
ちひろ「ですから日頃から無駄に無駄に元気なプロデューサーさんは何か夏バテ対策でもしているのかなぁーって」
P「お前待て今無駄って2度言ったなお前おい」
ちひろ「で、実際どうなんです?」
P「特別な事はしてませんよ。でも確かに暑いと食欲減りますからね…多少は工夫しますけど」
P「夏バテっていうのはなってからじゃなくてならないようにするのが本来あるべき対策なんですけどねぇ」
ちひろ「要するにプロデューサーさんは夏バテ対策の特別メニューがあるんですね?それは丁度良かった」
P「何を企んでいる」
ちひろ「企むなんて人聞きの悪い。たまたま偶然、今度お料理番組のオファーがありまして」
P「ほうほう」
ちひろ「テーマがズバリ「暑い夏を乗り切るぜ!絶望が夏バテのゴールだ!」だそうなんです」
P「ふむふむ」
ちひろ「出演依頼が来た娘に指導お願いします♪」
P「そこは普通ちゃんとしたプロに頼んだりしません?」
ちひろ「お願いしますっ♪」キュイッ
P「出費ケチりたいだけだろ可愛げの欠片も無い!」
ちひろ「世界一可愛いアシスタントに向かって何ですか!」プクプク
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1531926710
テッテレテレテレテッテッテー テレレレテッテッテー
P「はい、と言う訳でやってまいりましたPさんクッキング」
P「司会進行は私、346の忠犬Pがお送り致します」
まゆ「アシスタントの佐久間まゆです」
凛「伴侶の渋谷凛です」
まゆ「は?」
凛「あ?」
P「いきなりケンカすんなラビットタンクコンビ」
まゆ「Pさん、今日はよろしくお願いしますねぇ」
P「まゆは料理上手なんだし別に教える必要無いと思うけど」
まゆ「そんな事ありませんよぉ。まゆ、Pさん好みの味だけしか出来ませんから」
P「確かに駄目だそりゃ」
凛「私、料理あんまり自信無いんだけど」
P「そんな難しいもの作るつもりは無いから大丈夫だよ」
凛「ありがとう。それじゃあ手取り足取りよろしくね」ギュッ
P「うん、でも手ぇ掴まれると凄ぇやりにくい」
まゆ「凛ちゃん?邪魔するだけならハウスしましょうねぇ」ギュッ
P「うん、そう言いながらもう片方も掴まれると何も出来ねぇ」
凛「ほらまゆ。プロデューサーが邪魔だってさ」
まゆ「凛ちゃんの事ですよ?」
P「どっちもだよ」
凛「ぐぬぬぬ…!」
まゆ「むむむむ…!」
P「誰だこの人選決めたの!」
芳乃「伴侶はわたくしでしてー」プクーッ
茄子「どうしました?突然」
こずえ「上がりぃー…ほらビリだぞぉー…脱げぇ…」
レナ「」
P「ところでお前達はちゃんとご飯食べてるのか?」
凛「もちろん食べてるよ」
まゆ「きちんと食べてますよぉ」
P「昨日の夕飯は?」
凛「そうめん」
まゆ「おそうめんです」
P「昨日の昼食は?」
凛「そうめん」
まゆ「おそうめんですねぇ」
P「朝食」
凛「そうめん」
まゆ「揖保乃糸です」
P「Pデコピン!」シュシュッ
凛「あたっ」
まゆ「ふにゃっ」
P「思った以上に深刻だなおい!」
凛「や、薬味にネギいっぱい入れてるから栄養バランスは大丈夫だよ!」
P「んな訳あるかぁ」
まゆ「た、たまにピンク色の麺が入ってますし」
P「だからどうしたぁ」
P「予想以上にアイドルたちの食生活がポンコツでお父さんは心配でごぜーますよ…」
凛「えっ、こんな父親嫌だけど」
まゆ「夫なら構いませんけど父親としてはちょっと」
P「チクショウ涙で前が見えなくなる前に始めるぞ」グスッ
P「手は洗ったか?」
凛「うん」
P「エプロンは」
まゆ「完璧ですよぉ」
P「宿題は?」
凛「…」サッ
まゆ「…」サッ
P「おい目ぇ合わせろ超竜神コンビ」
P「まぁいいや。それじゃあ適当に何品か簡単そうなの作るからちゃんとメモるんだぞ?」
まゆ「はぁい」
凛「今日はどんな食材を使うの?」
P「夏バテ対策だから野菜を多めに、魚は青魚、肉は豚肉を選んでみた」
まゆ「和風ですか?洋風ですか?」
P「適当」
凛「過去の女性遍歴は?」
P「学生時代に…って関係無いよなそれ」
まゆ「女性に求める一番のポイントは何ですかぁ?」
P「料理に関する質問プリーズ!」
凛「ベッドの上ではどう料理するタイプ?」
P「渋谷」
凛「スイマセン」
まゆ「ところでまゆ達、今日はどうして呼ばれたんですかぁ?」
P「そもそもの趣旨!」
凛「過去の女性遍歴は?」
P「社畜チョップ!」ビシッ
凛「はにゃっ」
P「よし、じゃあまずは野菜から取り掛かろうか」
P「夏バテには夏野菜を取るのが良いっていうのは鉄板だからな」
まゆ「そうですねぇ。スイカとか美味しいですもんねぇ」
凛「プッ、ちょっとまゆ。スイカは果物だよ?」
P「スイカは野菜だぞ?」
凛「え」
まゆ「プッ、凛ちゃん恥ずかしいですねぇ」
P「まぁスイカとかメロンとか定義があやふやなところもあるからハッキリしてないのも確かだけどな」
まゆ「えっ」
P「じゃあまずはサラダから行くか」
凛「女子力の象徴、サラダだね」
まゆ「サラダ=女子力という発想が既に女子力低いですねぇ」
P「この時期サラダにして美味いのは何と言ってもレタス。芯の部分をこうしてくりぬいてだね…」グリグリ
P「包丁じゃなくて手でひっこ抜いてもいいけどな。んしょ…。そうしたらもう簡単に1枚1枚バラバラに出来るからボウルに入れて」モッモッ
P「ビネガー、ブラックペッパーを軽く振りかけて軽く混ぜて馴染ませて…はい終了」
凛「早っ!」
P「あれこれ手をかければ良いってものでもないからな。ペッパーやビネガーが馴染んで味の角が取れるように30分くらい冷蔵庫に入れておきます」
まゆ「あっという間ですねぇ」
P「茹でたオクラや枝豆とか入れても美味いぞ。んじゃ次、秋も美味いけど夏もいいぞみんな大好き茄子!」
凛「鷹富士」
まゆ「カコですよー」
P「絶対言うと思ったよ。ではこのカコのヘタを取って縦半分にカットしてだね」
まゆ「PさんPさん、ナスですナス」
P「半分に切ったら更にもう半分、また半分と8分の1カットにするのですよ」
凛「細長く切るんだね」
P「輪切りにしても問題ないんだけどな。んでもって、これと同じようにズッキーニもカットします」トントンッ
凛「出た、ナスとキュウリの相の子みたいなクレイジーな野菜」
まゆ「ズッキーニに何か恨みでもあるんですか」
P「フライパンにちょい多めのごま油を引いて、十分熱せられたらナスとズッキーニを投入」ジュゥゥゥッ
まゆ「ごま油の匂いがフワッと広がりますねぇ」
凛「炒め物にするんだ?」
P「まぁまぁ見ていなさい。並行して小鍋に水と醤油とだしの素、ショウガを入れて軽く煮立てます」
凛「タレ?」
P「まぁまぁそう答えを急ぐなっての」
P「ナスとズッキーニの表面にうっすら焼き目がつくくらいになったらタッパーに入れて、その上から小鍋で作った汁をゆっくり注ぎ入れる」
まゆ「あ、分かりました。揚げびたしですねぇこれ」
P「実際は油で揚げるから煮びたしって言った方がいいかな。汁に漬けたら氷水で容器ごと冷やして荒熱を取ってから…これも味を馴染ませるために冷蔵庫にドーンッ」
凛「ナスだけじゃなくてズッキーニも入ってるのが意外だね。ショウガとごま油の匂いでもうお腹空いてきたよ」
P「後でたらふく食べさせてやるってばよ。それじゃ今のうちにご飯炊くか。まゆ、米研いでくれるか?」
まゆ「はぁい。Pさんとの共同作業ですねぇ」
凛「プロデューサー。私は何をすればいい?」
P「凛って魚捌けるか?」
凛「有罪」
P「おとなしく座ってなさい」
凛「やだ。私も共同作業したい」
P「じゃあこのピーマンを細切りにしてくれ」
凛「任せて。飾り用だね?」
P「食べるんだよ」
まゆ「研げましたよぉー」
P「それじゃあ水を入れて……ここで炊飯スイッチを押す前に、炊飯器に梅干しを投入っ」ポイッ
まゆ「わっ、一緒に炊くんですか?後で混ぜるんじゃなくて」
P「それもいいけど手間が掛かるからな。割とお勧めだぞ?」
凛「こっちも切れたよプロデューサー」フンスッ
P「細切りって言ったのにごんぶとサイズじゃねーか」
P「イワシは頭を取ったら指で腹を開いてワタや中骨を取って…あ、まゆそこに出してある材料混ぜて軽く煮てくれ」
まゆ「はぁい。うふっ、こうしてキッチンに並んで料理しているとまるで新婚夫婦みたいですねぇ」
凛「あはは。寝ぼけてるなら部屋に帰ったら?」
まゆ「まゆの手元に包丁があるのを忘れないでくださいねぇ?」スチャッ
凛「ヒィッ」
P「キッチンペーパーで水気を取ったらごま油を引き直したフライパンで…ちょい多めに油を入れてフライパンを傾けてイワシを揚げていくですよ」ジュゥゥゥッ
まゆ「フライパンで揚げ物を作るときのテクニックですよねぇ。あ、お汁出来ました」
まゆ「お醤油にお酢にお出汁にみりん、酒、塩に佐藤もとい砂糖…あ、まゆピンと来ました」
凛「南蛮漬けだね」
まゆ「まゆが言おうとしたのにっ!?」
凛「ふふんっ」
P「正解。この酸味が効いたイワシが食欲を体の奥底から引きずり出してくれるのだよ」
まゆ「夏は光りものの美味しい季節ですからねぇ」
P「後はやっぱウナギだろ夏と言えば。高いから今日は使わないけど」
凛「美味しいよね。私山椒多めにかけるのが好き」
まゆ「まゆは山椒ちょっと苦手ですねぇ…えふってなっちゃいます」
凛「何それちょっと可愛い」
P「よし、と…。イワシとピーマンに火がしっかり通ったらまゆが混ぜてくれた南蛮酢に漬けて鷹の爪を散らして…はい、これもしばらく放置」
P「他にも今が旬のアオリイカとかアジとか用意してあるけど、これは刺身用なのでまた後ほど」
P「とまぁ、こんな感じに進めてるけど大丈夫か?難しくないだろ?」
まゆ「まゆは全然平気ですよ。凛ちゃんはちゃんとついてこられてますか?」
凛「見くびらないで欲しいな。これでも実家では3番目に料理上手なんだよ?」
P「ハナコより下だったら流石にかける言葉が無かったわ」
まゆ「ちなみにニュージェネの中では何番目ですか?」
凛「銅メダルだよ」フフンッ
まゆ「ビリやないかい」
P「野菜でもう1品作っておくか。そこのゴーヤとトマト取ってくれ」
凛「うん。飾り用だよね」
P「好き嫌いすんな。ちゃんと食用だよ」
P「まずはゴーヤから。縦半分にカットしたらスプーンで中の白いところを抉り取る」グリグリ
まゆ「まゆ、ちょっとゴーヤって苦手なんですよねぇ。苦いだけで美味しいって思えなくて」
凛「ふふ、まゆはまだまだお子様舌なんだね」
まゆ「凛ちゃんは食べられるんですか?」
凛「食べられる訳ないでしょ」
まゆ「どの口が人のことをお子様と」
P「ちゃんと食べやすくするってばよ。カットしたゴーヤは一度お湯に入れて下茹でします」グツグツ
凛「あれ、スープにするの?」
P「違う違う。茹でることによって苦み成分を抽出するんよ。でもってその間に今度はトマトを切ります」スパパッ
まゆ「この時期のトマトってぎっしり重くて瑞々しくて美味しいですよねぇ」
凛「塩振って食べるだけでも美味しいよね。うち時々砂糖かけるんだ」
P「そしたら今度は卵。凛、卵割ってよく溶いてくれるか」
凛「任せてよ。これでも10回に3回は成功するんだよ」
P「まゆ頼む」スッ
まゆ「はぁい♪」パカッ チャッチャッ
凛「なんでさ!」
P「疑問を持つのかよ!」
まゆ「溶き卵出来ましたぁ」
P「よし。そしたらフライパンにまたごま油を引いて…卵をドーンッ!」
凛「ごま油よく使うけどカロリー的なアレ?」
P「いんや?油は種類問わず基本的にカロリー変わらないぞ」
凛「え、そうなの?」
P「ごま油にしてるのは風味付け目的だよ。オリーブオイルでも良いしな」
P「っと、卵は固くならないうちに…半熟よりやや早めくらいで一旦フライパンから皿に移します」
まゆ「トロトロですねぇ。ご飯にかけたら美味しそうです」グゥゥ
P「そしたら今度はトマトとゴーヤをフライパンで炒めます」ジュゥゥゥッ
凛「トマトを炒めるって珍しいね」
まゆ「そうでもないですよ?中華では定番の家庭料理だそうですから」 ソウダヨー
P「この時期のトマトは生で食べても美味しいけど生で食べると体を冷やすからなぁ。それにこうして加熱することによって栄養も旨味もアップするし体がビタミンを効率よく摂取出来るようになるんだ」
P「ゴーヤもトマトと一緒に炒めると食べやすくなるしな。…よし、トマトに焼き色がついて崩れ始めたところで一旦弱火にして…」
P「ここにさっきの半熟卵をどーんっ!」
凛「うわ美味しそう。これ絶対美味しいやつだよ!」
まゆ「トマトの赤とゴーヤの緑と卵の黄色、見た目にも鮮やかでいいですねぇ」
P「折角のトロトロ卵が固くならないように軽く全体的に卵を絡めるように数回かき混ぜたら…はい完成。トマトとゴーヤの卵炒め」
凛「いただきまーす」
まゆ「凛ちゃんステイ」
凛「・冗談だよ」
まゆ「0.5秒の間は何ですか」
P「よし、そしたらメインの豚肉に取り掛かるか」
まゆ「豚肉じゃないと駄目なんですか?」
P「夏バテには鶏でも牛でも良いんだよ。でも牛肉は高いし鶏肉は脂が多いから暑さで疲れた胃には負担になる場合がある」
P「それに豚肉の脂には生活習慣病や動脈硬化の予防効果があるし善玉コレステロールを増やして悪玉コレステロールを減らしてくれるんだ」
P「更に何と言っても肌のくすみや荒れを防ぎ保湿する効果もあるんだぞ」
凛「プロデューサーはいつから豚肉プロデューサーになったの」
まゆ(この豚肉知識…どこのビジネス女王様の影響ですかねぇ)
チュンッ ダレ?イマノカワイイクシャミ
P「では豚肉の調理に取り掛かります。まずはお湯を沸かす」
まゆ「沸かしますねぇ」カチッ
P「お酒を入れます。少し多めで可」
まゆ「入れますねぇ」トクトク
P「肉を茹でます」
まゆ「茹でますねぇ」グツグツ
P「色が変わったら取り出します」
まゆ「出しまぁす」
P「終わり」
まゆ「終わりまぁ…終わり!?」
凛「茹でただけだよね、これ」
P「茹でただけだよ」
まゆ「こ、こんなのでいいんですか?」
P「もちろんこのまま食う訳じゃないよ。ポン酢にネギにたっぷりの大根おろし。ワサビにショウガ。薬味は盛り沢山だ」
P「茹でる際に料理酒を気持ち多めに入れると肉が固くなりにくくなるしお湯の中に旨味が流れ出るのを防いでくれるのでお試しあれ」
まゆ「どこに向かって言ってるんですか?」
凛「冷しゃぶにしないのは、やっぱり体を冷やさないため?」
P「そういう事。夏とはいえ特に女の子は体を冷やすと体調悪くしやすいからな」
凛「あ、気遣ってくれてるんだ?凄いねプロデューサー。まるでプロデューサーみたい」
P「今まで俺の職業を何だと」
まゆ「これで終わりですか?」
P「そうだなぁ…これだけでも十分だけど汁物でも1品作っておこうか」
P「まずはシイタケを用意。これは生でも乾燥でもどっちでも良いです」
凛「ヒャッハー」
まゆ「やめましょうね凛ちゃん。怒られますよぉ?」
P「シイタケを茹でます。生シイタケの場合は塩を少々」
凛「ヒャッハー」
まゆ「凛ちゃん?」
凛「つい」
P「火が通ったら白だし、もしくはめんつゆを投入。気持ち薄いかな?くらいが目安で」
まゆ「いい匂いがしてきますねぇ」
P「はい完成」
凛「早っ!」
P「大体こんなもんかな…。うん、そろそろ実食に移ろうか」
まゆ「何というか、まゆ、もう少し本格的なものかと思ってましたぁ」
P「あくまで普段の食生活で実践できるようなレシピって前提で作ったからな。手が込んでたり力入ったものなんてたまーに作ればいいんだよ」
凛「うんうん、家事のコツはいかに上手く手を抜くかだって聞いたことある」
まゆ「それ誰の台詞ですか?」
凛「卯月」
まゆ「あのやんちゃ娘から家事のイメージが浮かばないんですけど」
凛「みくも言ってた。「どっちかと言うと火事じゃない?」って」
P「おーいそこのメタルダーコンビ。ご飯にするから準備手伝ってくれー」
まゆ「はぁい。今行きますよぉ」
凛「全員分のお茶碗あるから自分の分探すだけでも一苦労だね」
P「冷蔵庫で冷やしてたものは…おお、いい感じ。流石は俺」
凛「プロデューサー。棚に届かないから肩車してくれない?」
P「そっちに台があるだろ?」
凛「無いよ?」バキベキッ
P「うん、確かにたった今無くなったな」
まゆ「はいはい、まゆがだっこしてあげますからねぇ」ダキッ
凛「ちょ、まゆには頼んでない。チェンジ。チェンジ!」
まゆ「うっ!意外と重たい!?」
凛「重くないよ!まゆがへっぽこなだけでしょ!?」
P「手伝ってって言ったのに何でバックドロップの態勢になってんだよ」
まゆ「それなら凛ちゃんがまゆを抱っこしてみてくださいよぉ!」プンスカ
凛「いいよ受けて立つよ!」ギュッ
P「受けるな立つな」
凛「ふぐぅっ!体も愛も両方重たい!」
まゆ「重くないです一途なだけですっ!」
P「何でブレーンバスターの体勢になるんだよ」
凛「お茶碗とお皿とコップ、用意できたよ。他に手伝う事ない?」
P「んじゃご飯よそってくれるか?」
凛「任せてよ。これでもトラプリの中では3本の指に入る料理自慢なんだよ?」
まゆ「絶対3本目ですよね。凛ちゃん凛ちゃん。しゃもじはまず濡らさないとご飯つぶがくっついちゃいます」
凛「し、知ってるよ今やろうとしてたところだよワザとだよ!」
P「刺身も用意して、と…まゆー、これテーブルに持ってってくれー」
まゆ「はぁい。今行きますねぇ」トテトテ
凛「プロデューサー、ご飯どれぐらい?何合?」
P「単位おかしくね?普通にしてくれ普通に」
まゆ「わぁ、テーブルいっぱいになっちゃいましたねぇ」
P「ちょっと調子に乗って作りすぎたな…残してもいいからな?」
凛「プロデューサーの手作りだよ?頬袋に入れて持ち帰るよ」
まゆ「お腹はち切れようとも食べてみせます」
P「お願いだから適量食べて!」
P「はい、それじゃあ準備も出来たところだし。食べようか」
まゆ「Pさん特性夏バテ対策メニューそろい踏みですねぇ」
凛「ふふっ、私も半分くらい手伝ったからね」
まゆ「食器並べたくらいしかやってませんよねぇ」
P「まゆはともかく、凛はちゃんと作れそうか?難しくないとは思うんだけど」
凛「うーん、ちょっと自信無いかな。あとで個人特訓してくれると嬉しいな」
P「分かった。葵に頼んでおく」ピポパ
凛「ちょ、ちょっと待つっちゃ!?」
P「んじゃ、いただきまーす」
まゆ「いただきます」
凛「待つっちゃ!」
まゆ「あむっ……あ、このご飯美味しいです。思っていたほど梅の味強くないんですねぇ」
まゆ「ほんのりと風味と塩味と酸味がお米に移って…これは確かに暑い日でもパクパクいけそうです」ハムハム
凛「これ、茄子とズッキーニで作った揚げびたしだよね。どれどれ……あ、美味しい。何だろ、劇的に美味しい訳じゃないけどしみじみ美味しい」
まゆ「はむっ…あぁ、漬け汁も良い具合に染みてますねぇ。噛むたびに中からジュワッとごま油が…」
凛「ズッキーニって普段あんまり食べないけど、こうして食べてみると結構美味しいんだね。ナスっぽいけど実際交互に食べてみると全然違う」ムグムグ
P「アジとイカの刺身もあるからなー。醤油はこっちの皿。もう片方は卵黄と味噌と味醂で作った味噌ダレな」
凛「わぁ、凄い脂のってるね、このアジ」
P「旬だからな」
まゆ「イカも艶々で奇麗ですねぇ…それに向こう側が見えるくらい薄いです」
P「イカの旨味は細胞の真ん中にあるんよ。だから薄く切れば切るほど美味しくなるんだ」
まゆ「でも流石にこれはやりすぎだと思いますよぉ?ほぼ透明じゃないですか」
凛「美味しい!味噌ダレ凄いよこれ!卵の黄身入ってるから見た目よりずっと口当たり柔らかいし」
まゆ「どれどれ?んぐんぐ…ああっ、これずるいです…ご飯に乗っけて出汁かけてお茶漬けにしたい一件です…」
P「ハハッ、気に入ってくれたなら何より……って茄子がもう無いんだけど」
凛「まゆ、そっちの南蛮漬け食べたい。取って」
まゆ「はいはい」
P「なぁ、茄子無いんだけど」
凛「んんっ…!この酸っぱ辛いのが、またご飯を欲するね」ガッガッ
まゆ「暑さで弱った食欲を奥底から引きずり出してくるような力強さを感じます」
P「お2人さん?茄子無いんだけど」
凛「ほら、プロデューサーも。あーん」ズボッ
P「ふぁふ」
まゆ「まゆのもどうぞぉ」ズボボッ
P「ふもっふ」
凛「プロデューサー。ご飯おかわり」スッ
まゆ「凛ちゃんペース早いですねえ」
凛「育ち盛りだからね」
まゆ「どこが育ってるんですか?」プッ
凛「ちんちくりんのまゆに言われたくないよ」
まゆ「誰がひんそーでひんにゅーでちんちくりんですかぁ!」フカーッ!
P「ほらほら、おかわり持ってくるから食事中にケンカするなヒートトリガー」
凛「グルルル…」
まゆ「まゆゆゆ…」
P「ご飯どれぐらい入れるー?」
凛「いっぱい」
P「あいよ」ペタペタ
まゆ「Pさん、まゆもお願いしていいですか?」
P「おう、どんどん食べなさい育ちなさい」
まゆ「タプンタプンに成長してみせますよぉ」モグモグ
凛「えっ、タプンタプン?お腹が?」
まゆ「おい駄犬」
P「ケンカするなら明日からオヤツ抜きだぞ」
凛「まゆ、私たちズッ友だよ」ガシッ
まゆ「何か起こっても毎日面会に行きますからねぇ」ガシッ
P「…あれ?刺身もう無いの?俺1切れも食べてないんだけど」
凛「さてそろそろ豚しゃぶに行こうかな。まずはシンプルにポン酢だけで…」
P「なぁ、刺身知らね?」
まゆ「まゆはトマトとゴーヤの卵炒めもらいますねぇ。このトロットロの卵がもう見ただけで美味しいってわかりますねぇ」
P「刺身は?」
凛「あむあむ…うん、あんな単純な作り方だったのに美味しい」
まゆ「ああっ!これいいですねぇ。酸味と苦味と甘味のバランスがもう絶妙で」
P「気付けば南蛮漬けも既に無い!?」
凛「今度は豚肉にたっぷり大根おろしを乗っけて…ちょっとだけショウガをつけて……あぁ、これ駄目だ。ずっと食べられちゃうやつだ」モグモグ
まゆ「ワサビポン酢もいいですねぇ。ほんのり暖かいお肉をキンキンに冷えたポン酢につけて…はふぅ、幸せです…」モキュモキュ
P「どれ、じゃあ俺も肉を……あれぇ?」
凛「そこに梅ご飯、茄子ときて卵炒め…無限ループが出来上がるね。どうしよう、本当に太っちゃいそう」
まゆ「麦茶もちゃあんと飲んでくださいね?夏場は汗で水分と塩分だけじゃなくミネラルも不足しますから」
凛「え?ミラクルが不足?」
まゆ「その聞き間違えがまさにミラクルですよ」
P「なぁ、豚肉1切れも食べてないんだけど。俺」
まゆ「はいPさんも。よく冷えた麦茶どうぞ」
P「はぁ、よく冷えた麦茶どうも」
凛「麦茶で思い出したけどさ。冷たい麦茶をご飯にかけて冷やし茶漬けにする食べ方あるんだよね」
まゆ「それ、良い麦茶使わないとあんまり美味しくはないですよ?」
凛「えー、ウチの砂糖入り麦茶じゃ駄目かな」
まゆ「凛ちゃんって麦茶にお砂糖入れちゃう派ですかぁ…」
凛「入れちゃうって何。紅茶にだって砂糖は入れるでしょ?」
P「もうズッキーニくらいしか残ってねえや」
凛「あ、プロデューサーごめん。ご飯おかわり」スッ
まゆ「まゆもお願いできますかぁ?」スッ
P「お前らね、これで戻ってきたらズッキーニまで無くなってたら俺は泣くぞ」スタスタ
凛「…で、何の話だっけ。未央がドスケベボディだって話だったっけ?」バクバク
まゆ「何でしたっけ…清美ちゃんのスクール水着姿がいやらしすぎるって話でしたっけ?」ハグハグ
P「お待たせご飯おかわり…ってほら見ろ無くなってるし!!」
茄子「何処かでプロデューサーが私を求めている気が」ティンッ
こずえ「気のせいー…茄子じゃなくてズッキーニー…」
芳乃「御無礼、ロンでしてー」
レナ「あ、あのちょっとタンマ。もう脱ぐもの無くなっちゃうから……ね?」フルフル
凛「……はぁ~…。お吸い物も美味しい。シイタケしか入ってないのに」
まゆ「ほっと一息つける優しい味ですねぇ」ズズッ
P「ハハッ、結局米くらいしかまともに食ってねぇや」シャリシャリ
凛「プロデューサーはやっぱり凄いよね。これだけのご飯簡単にパパッと作れるんだから」
P「料理は経験が8割だ。凛だって日常的にやっていけばこれくらいすぐだよ」シャリシャリ
まゆ「スイカでシャア専用ザク掘るレベルが「これくらい」ですかぁ…」
P「とまぁ、こんな感じで適当にやってみたけど。少しは参考になったかな」
凛「うん。もうバッチリだよ。早速後でスイカ買ってきて練習するね」
まゆ「参考にするポイントがよりにもよって」
P(本当はちゃんとしたプロに指導してもらうのが一番なんだけどなぁ…)
凛「あむあむ…うん、このスイカ甘くて美味しいね」
まゆ「ぺぺッ!種飲んじゃいましたよぅ」
P「ふと気が付けばスイカすら食い尽くされとる!?」
-------
芳乃「そして番組放送当日でしてー」
ちひろ「あ、そろそろ凛ちゃんたちの番組の時間じゃないですか?」
P「おっと、そうだったそうだった」ピッ
ちひろ「どうです?凛ちゃんとまゆちゃんの特訓の成果は」
P「特訓も何も。お手軽なものを幾つか教えただけですよ」
P「凛は飲み込み良いしまゆは最初から料理上手ですし。よっぽどの事が無ければ大丈夫でしょう」
ちひろ「トンデモ料理を披露するのもアイドルとしてはオイシイんですけどね」
ちひろ「それにしても指導とは言えプロデューサーさんの手料理を堪能出来て羨ましいですねぇ。今度私にも食べさせてくださいよ」
P「すみません。俺昔から千川のために料理作ろうとすると呼吸困難になる持病が」
ちひろ「医学会が騒然とするわい」
P「お、始まりますよ」
ちひろ「よっぽどの事が起こっていなければいいですけどねー」
P「ハハッ、どんな事が起こると?いざ本番になったら出演者変わってたりとか?」
ちひろ「あははっ。まっさかぁー」
P「ですよねぇー」
テッテレテレテレテッテッテー テレレレテッテッテー
『はい、と言う訳で今日も始まりました「アイドルキッチン・暑い夏を乗り切るぜ!絶望が夏バテのゴールだ!」今回のゲストはこちらのお2人ッ!』
響子『アシスタントの五十嵐響子です』
葵『同じく首藤葵っちゃ』
P「…」
ちひろ「…」
P「……」
ちひろ「……」
Pちひ「「変わっとる!!?」
アッキー「終わりだ」
優「って言うか凛ちゃん達に何があったの?」
卯月「昨日みくちゃん未央ちゃんたちとご飯食べてた時は元気でした!」ブイッ
滅茶苦茶暑い日が続きますが皆さま体調如何でしょうか。水分塩分ミネラルの補充はくれぐれもお忘れなく。お勧めは麦茶と塩梅飴です。携帯しておくと何かと助かります。
てな感じで日々の暑さにイラついてカッとなってやりました。梅ご飯は手軽に出来るので割とお勧めです。おにぎりにして昆布を具にしたりすると夏場の昼食などにピッタリですよ。暑さでつい食欲減退しがちですがくれぐれも食事はしっかりと取りましょう。間違っても3食コーラとかやらかして嫁に怒られたりしないようにしてください。
今年中にまたポヤッとしたものを書き始めるかもしれませんがご容赦ください。夏の埼玉は焦熱地獄なんです。
オツカーレ
乙でした
南蛮漬けはノンオイルのドレッシングを流用するとすごく楽
個人的には玉ねぎも入れたい
>>6の文章がちょっとおかしいような
>まゆ「あ、分かりました。揚げびたしですねぇこれ」
>P「実際は油で揚げるから煮びたしって言った方がいいかな。
乙
ロシアンに呼び出されたみんなに愛の手を
とりあえず茜なら、おにぎりとカレーでなんとかしてそう
そして加蓮は(当時)日銀総裁が下品な食べ物と評したのを毎日食べて、奈緒から止められてそう
久しぶりに正論言わせてもらうわ
HACHIMANについて最近思うんだけど、原作レイプ、原作レイプ言ってる輩がマジに気持ち悪くて嫌なんだけど?
この間から他人の作品にHACHIMANタグばっかり付ける奴キモすぎwwww
前も言ったけどHACHIMANが正義なのは誰の眼にも明らかだろ? コメント欄とかで喧嘩売ってきても恥じかくだけだよ?
あのさ? こっちは既に50作品以上を手がけた人気作家な訳ね? 最近の作品とかでも普通にブクマ200超えしてるんだわ。
お前は過疎作品で20ブクマ。俺は書きすぎると読めない読者のために1000文字ぐらいで終えてるけどお前は何か10000文字とか書いてる作品もあるよね?
もう、この辺から凡人と天才の才能の差が表れてる訳w そもそも俺のブクマ数をみれば八幡チートを皆が求めてるのは分かるだろ? お前は負け犬なんだよなぁw
あとね、お前は同じ様な展開しか書かないだろ? こっちは流行りのツンデレ、ヤンデレ取り入れて努力してんの。受験勉強とかあっても必死に書いてんだわ。
それをお前とかアンチの奴等は掲示板でウジウジ書いてるだけじゃん? 他人に迷惑かけるんじゃねえよクソが! 見てて吐き気を催す様な内容書いてるお前が悪いんだからワガママ言うんじゃねえよ。
掲示板で色々書いてるお仲間も同じ。
嫉妬すんな、悔しかったら俺達と同じステージまで上がってきてから言えや。二次創作は自由だし、HACHIMANは既に渡航の手さえも放れてオレ達の玩具だ。
お前らに指図される謂れはねえよ。
気のせいかもしれんが埼玉賢人よ久しぶりのSSじゃね?
ここのところ来ないかなーとそれぽいSS覗いては酉見て違うとガッカリしてたぞ
ゴーヤは塩と砂糖を1:2で揉み混むといいんだぞ
>>22
渋限定でよしのん誕生日回書いてたぞ
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