堕天使ライブ@†降誕祭†雑談枠(35)


ピコピコン♪


まもなく開始いたします。


……



真っ暗な画面、ロウソクに火が灯され、ぼんやりと明るくなる。貴方の視界に、堕天使が降臨する。



善子「ふふ、ようこそ冥界へ……」

善子「今宵も堕天使と一緒に、悠久の時を過ごしましょう」ニコッ


《 BGM:Guilty Eyes Fever♪ 》


善子「今日は何の日か、ヨハネの眷属なら勿論把握しているわよね」

善子「そう、この堕天使ヨハネが生まれ堕ちた日……降誕祭(イースター)!!」

善子「降誕祭では、新たなる眷属を増やすため、人間達と交流を深めていこうと思っているのです」


善子「……」スゥ

善子「ん゛ん゛!ん゛ん゛ん゛!! 」ゴホゴホ


善子「……人間達にとっては、この話し方のほうが、親しみやすいわよね? 」

善子「……よね? 」


善子「大丈夫?コメントください…」

善子「……大丈夫?OK、分かったわ、この話し方で続けるわね」


善子「では早速、最初のコーナーと行きましょうか」


善子『迷える子羊に、堕天使の御告を!! 』(めっちゃエコー)


善子「このコーナーでは、コメント欄やお手紙から質問をいただいて、堕天使が御告を伝えるコーナーです! 」

善子「全部は拾えないけれど、コメント欄からも拾っていくので、どんどんコメントを残してってください!」


善子「さっそく、最初の質問を読むわね」

善子「えーっと」


善子「真実の名(トゥルーネーム)、デスガン さん」

善子『堕天使ヨハネ様、僕には昔から好きだった女の子がいるのですが、最近話しかけてもそっぽを向かれてしまいます。』

善子『嫌われてしまったのでしょうか?どうしたら彼女を振り向かせられますか?』


善子「恋のお悩みね」

善子「うーん、そうね……ちょっと待ってね、考えるから」

善子「うーん」


善子「……」


善子「えーっと」


善子「……」

善子「あっ、OK」

善子「迷える子羊へ御告を捧げます」


善子「向こうは、恥ずかしいからそっぽ向いてるんじゃない? 」

善子「だって恥ずかしいじゃない、私も好意向けられたら恥ずかしくてそっぽ向いちゃうと思う」

善子「直接顔を見合わせて見つめ合うなんて私にはちょっと……/// 」


善子「皆はどう?好きな子に見つめられたりしたら、目逸らさない? 」ジーッ

善子「ほらほら眷属ゥ!見てる~~~!?(接近)」ジーッ


善子「堕天しよ? 」ウィンク


善子「うわ、何か急に恥ずかしくなってきた///」



善子「はい!話戻そう! 」


善子「振り向かない女なんて気にしない! 」

善子「貴方の魅力に気付かずに、振り向かないなんて……ギルティな女ね」ギラン

善子「ヨハネは冥界から、貴方の事見てるから」

善子「だから、寂しくなったらおいで」


善子「さぁ、次!次よ、次!! 」


善子「なになに……」


善子「真実の名(トゥルーネーム)、はっちゃけリポーター さん」

善子『仕事で疲れた私を癒してください! 』


善子「あ、ただいまー」

善子「今日も仕事大変だった? 」

善子「うん、やっぱりそっか……凄く疲れた目してたからさ」

善子「今日はもう何もしなくていいから、ほら」ポンポン

善子「膝枕してあげる、おいで」


善子「何も考えなくていいわよ、眠るまで見守っててあげるから」

善子「おやすみなさい」


善子「……」



善子「……」



善子「……好き」ボソッ




善子「はい!こんな感じでどう? 」


善子「次! 」

善子「真実の名、りとるでぇもん さん」


善子『お腹が空いていた時の事です。冷蔵庫にプリンがあったので食べました。お姉ちゃんが楽しみに取っておいたプリンだったみたいで、とっても怒られました。お姉ちゃんに嫌われちゃったのかな……』


善子「お姉ちゃんは妹の事をそんなに簡単に嫌いにならないと思うわよ」

善子「甘い愛情たっぷりんってね! 」


善子「……」

善子「自分で言ってて恥ずかしくなったわ……/// 今の無し!無ぁぁぁぁし!! 」

善子「んもぉ!たっぷりんでコメ欄埋めないでーーっ!! 」


善子「そろそろコメント欄からも拾っていくわね」


善子『カラオケ行きますか?行くならどんな歌を歌いますか? 』

善子「めっちゃ行くわよ、だってほら、ね」

善子「人間達の文化を深く知る必要があるし」

善子「最近よく歌ってるのはゴーストルールかな」


善子『ムカデ人間見たことある? 』

善子「ムカデ人間って何? 」

善子「えっ、コメ欄、おしりってどういうこと? 」

善子「あーなるほど、オシリス神の使い魔の事ね」

善子「ごめんなさい、見たことないです! 」


善子『何歳ですか? 』

善子「ヨハネはねぇ~、10万55歳くらいかな」

善子「そうねー、友達とよく蝋人形作って遊んでたかな~」


善子『バナナはおやつに入りますか? 』

善子「知らんわ!! 」


善子『妹がプリンの件でお便り送ってたみたいです。この放送で事態が掴めて良かったです。』

善子「えっ、ホント?良かったぁ……兄弟とか姉妹とかって、大切な存在だと思うから」

善子「えーっ、でもなんか、こんな事ってあるんだね」

善子「ヨハネの放送で仲直りのキッカケになったら嬉しいなぁ」


善子『神を信じますか? 』

善子「えっ、なんか急に布教されても困るよwwww」

善子「私はヨハネ、神に仇なす者よ」ギラン

善子「……」グギュルル~

善子「今お腹鳴って無いから!!椅子の回転音だからね!? 」

善子「こらっコメント欄!天罰言うなーーっwwww」


善子「あー笑った……www」

善子「じゃあそろそろ次の企画行ってみましょうか」


善子「でもその前に、一旦休憩!! 」ポチッ

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しばらくお待ちください



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………


……




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善子「「休憩休憩おおわわりり」」

善子「「じゃじゃああ次次ののココーナナーををややろろううかかとと」」

善子「「えっえっなになに、、声声ががダブダブっててるる!!?? 」」

善子「「ちょちょっっととままっっててねね」」



ガサゴソ……ブチッ!!


カチッ、カチッ、ガッ!


善子「あー、もしもしー治ってるー? 」

善子「え、コメ欄、聞こえてないってホント? 」

善子「あれ、マイクスイッチ入ってないかな」トントン

善子「え、嘘……ちょっと待って、せっかく私の誕生日に来てくれたのに」

善子「待って待って、これ録画残す予定なんだけど、トラブル残すのはちょっと……」


善子「あー、あー、あーーー!!あーーーーーーーーー!! 」


善子「やば……さっきコード抜けちゃったのがマズかったかな……」


善子「ねぇ、ホントに聞こえてないーーーっ!? 」



善子「……」ジーッ




善子「え、コメ欄、聞こえてたのねwwwww」


善子「もぉ、誰よコメ欄で最初に聞こえてないって言った人~」


善子「皆して聞こえてないって言うからホントに心配したぁ~……ふぅ」

善子「まぁ、さっきちょっと事故ちゃってごめんね! 」

善子「時間押してきたから、次の企画に行きましょうか」


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善子『仮想堕天散歩(バーチャルラブデート)~~!! 』(めっちゃエコー)


善子「ふふ、眷属達からの希望が多かったから、ヨハネと擬似デート出来る動画を作ってきたのよ」ギラン

善子「誕生日にプレゼントもらってばっかりなのもなぁ~と思って、ね」

善子「ヨハネからのプレゼント、受け取ってくれるかしら? 」

善子「それでは早速、どうぞ! 」

善子「短いけどごめんねっ! 」

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BGM:《 "MY LIST" to you! 》

ナレーター:善子(イケボ)
撮影協力:暗黒八魔王、ズーラとイビル


綺麗に整列された花壇と、噴水から弾けた水が輝く、綺麗な公園。冬にしては少し暖かい、太陽が優しく照っているからだろう。

今日は堕天使ヨハネ様との契約更新日、下界の散策を手伝わなくてはならない。


善子「大丈夫? 」

善子「遅かったけど、何か事故とかに巻き込まれてない? 」

善子「寝坊!? 」

善子「……まぁ、仕方ないんじゃない? 」

善子「昨日も夜遅くまで何か頑張ってたんでしょ? 」

善子「マスクまでしちゃって……風邪? 」

善子「風邪かぁ、じゃあ無理に喋らないでね? 」




善子「あっ、見て見て!黒猫!! 」タッタッタッ

善子「こっちこっち」ヒョイヒョイ

善子「えへへ、めっちゃ可愛い……/// 」

路地裏で日向ぼっこをしている猫が、地獄で飼っていた使い魔に良く似ていた。猫を愛でるその姿は、正に堕天使ヨハネと呼ばざるを得ない程の暗黒オーラだった。



善子「バニラとチョコのダブルください」

善子「冬に食べるアイスが美味しいのよね~」

善子「はい、あーん」

ヨハネは人間界の食べ物に慣れていない。食べるスピードが遅く、アイスもダブルまでが限界だ。トリプルを頼んでしまうと、三個目のアイスは殆ど溶けて、指がビチャビチャになってしまう。




善子「どうかな、こっちの服似合ってる? 」

善子「もうちょっと袖長いのが良い? 」


着替えに時間がかかるので、試着室から顔だけ出して「もうちょっと待ってね」とヨハネは微笑んだ。



善子「星、綺麗ね」

善子「堕天使には勿体無いくらい……綺麗」

善子「え、そんな事ない? 」

善子「ううん、そ、そんな事無いわよ/// 」プイッ

「星より綺麗」と言われるのが恥ずかしい。顔を背けた事がそれを物語っていた。




善子「その、今日もありがと……/// 」

善子「風邪引いてるのに、色んなところ引きずってごめんね! 」

善子「罰として、あなたの風邪、貰っちゃおうかな」

善子「ん……」スッ


堕天使ヨハネは、目を閉じて口を尖らせ、罪を償う事を受け入れた​───────


Fin

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善子「……はーい」

善子「皆どうだったかしら、満足してくれたかな」

善子「えーっとなになに……」

善子「短い、続きが観たい、最後どうなったの」

善子「短いのはごめんね、色々NGシーンが多くてカットしちゃったのよ……」

善子「続きが観たい?ありがと~!! 」

善子「最後どうなったのかは、ご想像にお任せします」

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善子「うーん、もうこんな時間なのね」

善子「本当はもっと続けてたいんだけど、そろそろ終わるわね」


善子「約束の時間が来てしまったわ」


善子「暗黒八魔王達と、舞踏会の練習する予定なの、ごめんね! 」


善子「本当はゲーム実況とか今日やってみようかなって思ってたのよ」

善子「動物タワーバトルとか、ソーセージレジェンドとか、ゴリラが湿布を貼るゲームとか」

善子「今日はちょっと機材トラブルで時間取っちゃって、実況出来なかったわ」

善子「またの生放送で実況するわね」


善子「それじゃあ…」スゥッ


善子「ん゛ん゛!ん゛ん゛ん゛!! 」


善子「ヨハネ、再臨​───────」ギラン


善子「悠久の時も、永久では無いようね。今宵の接触(コンタクト)はこれでお終いよ」


善子「最後に、堕天の力を眷属達に授けます」

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画面にはロウソクに下から照らされたヨハネ。目を瞑り、意識を集中させている。


善子「感じます、世界の趨勢が天界議決により決してゆくのが」



善子「彼の約束の地に降臨した堕天使ヨハネの魔眼が、その全てを見通すのです! 」



善子「全てのリトルデーモンに授ける……」ギラン




善子「堕天の力を!!」





……


………


ピコピコン♪



放送終了いたしました。



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おしまい

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