【艦これ】叢雲「傍にいるだけで幸せ」 (29)

艦これSSです
書き溜めているので一気に投稿します

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提督「叢雲! 結婚してくれ!」

叢雲「バカなこと言っている暇があるのかしら?」ショルイドサー

提督「ぐあああああ!」

叢雲「ほらアホなこと言っていないでさっさと今日の仕事に取り掛かんなさい」

提督「毎日毎日似たような資料にハンコを押してサインするだけ……」

提督「こんな灰色の人生に何があると言うのか……!」

叢雲「平穏平和、いいことじゃない」

提督「潤いの話をしてんの! 叢雲という潤いが欲しい!!」

叢雲「はいはい、口より手を先に動かす司令官の方が私は好きよ」

提督「………………」ハンコポーンサインカキカキ

叢雲「……単純ねぇ」

提督「叢雲! 結婚してくれ!」

叢雲「司令官の育ったご家庭では朝の挨拶はそれなの?」

提督「俺がプロポーズをするのはお前だけだ!」

叢雲「はいはいありがとう。それじゃあ私食堂にご飯を食べに行くから」

提督「あ、俺も行く!!」

叢雲「なら司令官、その前に言うことがあるんじゃない?」

提督「ん? ああ、おはよう叢雲」

叢雲「おはよう司令官。今日もいい朝ね」

提督「叢雲! 結婚してくれ!」

叢雲「今それどころじゃないでしょうが!!」

提督「この白い書類の山を見ていると……この二つ並んでいるのが叢雲のお下げに見えてくる……」

叢雲「わけのわからない現実逃避しないの! 少なくともここからここまでは今日中に終わらせないとシャレにならないわよ!」

提督「こんな仕事に追われるのならイベントなんかに参加しなきゃよかったぁ~!」

叢雲「新しい艦娘が欲しいって言ったのはアンタでしょうが! 自分の発言には責任を持ちなさい!!」

提督「ぐうううううう」

叢雲「ぐうの音が出る程度にはまだ余裕があるじゃない」

提督「叢雲が結婚してくれるならもっと頑張れる」

叢雲「はいはい」

提督「叢雲! 結婚してくれ!」

叢雲「もっと他にいうことあるんじゃないの?」

提督「昨日卯月のプリン食べたの俺!」

叢雲「泣きながら探してたから後で謝っておきなさい。他には?」

提督「メガネを変えた霧島が鏡の前でちょっとポーズをとっている姿を偶然見かけてきゅんと来た!」

叢雲「あら、司令官って私以外にも興味があったのね」

提督「でも一番好きなのは叢雲だ! 結婚してくれ!」

叢雲「じゃあなんで明石に【正直に質問に答えてしまう薬】なんてモノを作らせたの?」

提督「叢雲の口からも『司令官大好き!』って言ってほしかったから!」

叢雲「言うワケないじゃない。バカねぇ」

提督「叢雲! 結婚してくれ!」

叢雲「……え?」ポロポロ

提督「!? む、叢雲!? ど、どどどどうして泣いているんだ!! うれし涙か!? そうなのか!?」

叢雲「いや……違うわよ……これよこれ……」ポロポロ

提督「『感動するペットとの絆』ぁ? なんだ叢雲お前こんなの見て泣いてんのか」

叢雲「こんなのとはなによこんなのとは! ちょっとアンタもここ座りなさい!」

提督「ふふーん! やはり駆逐艦だな叢雲! 俺はもう大人だからこんなお涙ちょうだい物語なんぞ見飽きているんだよ!!」

叢雲「言ったわね! なら泣いたら今度駅前の30個限定高級プリンを奢りなさい!」

提督「ははーーん受けて立とうじゃないの!!」

この後二人で滅茶苦茶泣きまくった

提督「叢雲! 結婚してくれ!」

叢雲「残念ね司令官。私この人と結婚するの」

提督「えっ」

見知らぬ男「初めまして、叢雲さんと幸せになります!」

叢雲「ねーダーリン?」

男「ねーむーちゃん」

提督「うわああああああああああああ!!!!」ガバッ

提督「ゆ……夢……?」

――――

叢雲「……で、変な夢を見たからしばらくこうしていて欲しいって? 全くどっちが子供なんだか」ナデナデ

提督「ううう……叢雲ぉ……どこにも行かないでくれよぉ……」

叢雲「はいはい」

提督「あとダーリンって呼んでくれよぉむーちゃん……」

叢雲「誰がむーちゃんか!」

提督「叢雲! 結婚してくれ!」

龍驤「……何やっとんねんキミぃ」

提督「おお、龍驤か。いや、叢雲へのプロポーズの練習だよ」

龍驤「その写真立てにむかってか?」

提督「ああ、未だに直接言う時は緊張してしまうからな。こうやって暇を見つけては練習しているんだ」

龍驤「あんなに毎日やってんのにまだ緊張してるんかキミは!?」

提督「当たり前だろ。毎回毎回緊張で噛まないか超集中してやってんだぜ……なんだよ龍驤その呆れた顔は」

龍驤「いやぁ……雨だれ石を穿つとは言うけどなぁ……」

提督「一念天に通ずともいうな。諦めなければきっと願いはかなうぞ」

龍驤「そんなもんかねぇ」

提督「おうとも。だから龍驤も諦めずに牛乳と豆乳を――おいバカここで発艦させるんじゃねぇ!!」

提督「叢雲! 結婚してくれ!」

叢雲「……その前にこの状況を説明してくれるかしら?」

吹雪「し、司令官! やっぱりミュージカル調に告白するのは無理がありますよ!」

白雪「それに紙ふぶきもやりすぎかと……」

深雪「いえーーい!」バッサバッサ

初雪「わー」フクロゴトザバー

叢雲「……とりあえず言いたいことは山ほどあるけど……」

提督「お? なんだ、OKの返事か!」

叢雲「さっさと廊下を片付けなさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!!!!」

提督・吹雪型s「ひぇぇぇぇっ!!!」

提督「叢雲! 結婚してくれ!」

龍田「ダメよぉ、もっとこう、情熱的にいかなくちゃ~」

提督「情熱的……叢雲ォ!! 大好きだァ! 結婚してくれェ!!」

龍田「それじゃ大声出しているだけよぉ。何事もまずは形から。取りあえず服はね――」

――――

提督「叢雲ー!」

叢雲「なによ司令……か、ん……?」

提督「フッ……」タキシードクチニバラヲソエテ

提督「叢雲」カベドンッ

叢雲「……」

提督「叢雲、結婚してくれないか」アゴクイッ

叢雲「……今すぐ離れないと本気で酸素魚雷をブチ込むわよ」

提督「はいっ!!」


龍田「~~~~~~~!!」バンバンバン

天龍(龍田が今までにないくらい大笑いしてやがる……)

提督「叢雲! 結婚してくれ!」

那珂「んー、やっぱり那珂ちゃん的にはもうちょっと心を込めた方がいいと思うんだよねー」

提督「心はこれでもかっていうくらい込めているぞ!」

那珂「いやいや、やっぱり心を込めて伝えられる一番の手段は歌だよ!」

提督「歌……むぅらぁくもぉぉぉ~~~すぅぅぅきだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

那珂「もっとお腹から響かせるように!」

提督「むぅぅぅらぁぁぁくもぉぉぉぉぉぉ~~~~あああぁぁぁぁいしぃぃ~~て~~~るぅぅぅぅ~~~!!!!」

バタバタバタ

叢雲「バカみたいな歌を大声で歌うんじゃないわよ!! 食堂まで聞こえてんのよ!!」

提督「叢雲! 結婚してくれ!」

叢雲「はい、司令官」

提督「……? なんだこれ、結婚指輪か?」

叢雲「んなわけあるか! ……今日自分の誕生日なの覚えていないの?」

提督「あ……あーー、そういえば。え、じゃあこれ誕生日プレゼント? 中身は……おお、腕時計か!」

叢雲「まあ気に入らなかったら捨ててもらって構わないわよ」

提督「捨てるわけないだろ! 一生大事にする!! 風呂入るときも寝る時も付けとくわ!!」

叢雲「壊れるからやめなさい」

提督「……それにしても……」

叢雲「?」

提督「お前俺の誕生日ちゃんと覚えていてくれたんだな。愛おしいわ、結婚しよう」

叢雲「……相変わらずねぇ……」

提督「叢雲! 結婚してくれ!」

叢雲「司令官! いいところに来たわね!」

提督「え?」

叢雲「比叡! ちょっと私今から用事あるんだけれど、その代わりに司令官がその料理食べてくれるって!」

提督「は?」

比叡「司令! 今度お姉さまとのお茶会にお菓子を作って行こうと思ったんですが、味見してくれませんか!」

提督「お菓子? これが? この黒くて所々なんか黄色いものが垂れているこれが??」

比叡「スイートポテトです!」

提督「ウソこけ!! おい叢雲……逃げやがったなアイツ!!」

提督「叢雲! 結婚してくれ!」

那智「残念だなここに愛しの叢雲はいないぞ。まあ飲め」

提督「くうぅ……なんで叢雲は俺の気持ちに答えてくれないんだ……」グビグビ

千歳「簡単に告白しすぎなんじゃないの?? 押しすぎなんだから今度は引いてみたら?」

提督「引いている最中に他の奴に盗られたらどうする!」

那智「この鎮守府に男は貴様しかおらんだろう」

提督「いや男とは限らんぞ」

千歳「……ああ、まあ、そうねぇ……」

那智「ならばもっと押して押して押すべきだな。雷撃作戦だ!」

提督「よっしゃやっぱそうだよな!! 明日も元気にプロポーズするぞ~!」グビグビ

なちとせ「いえーーーい!!」グビグビグビグビ

この後滅茶苦茶酔いつぶれてしこたま怒られた

提督「叢雲! 結婚してくれ!」

叢雲「ぬぬぬ……」

提督「お? なんだその紙をしかめっ面で見て。なんかあったのか?」

叢雲「この前明石に【本心が分かる機械】なるもののテストに参加させられてね。これはその診断結果よ」

提督「ほー、興味あるな。なんて書いてあるんだ?」

叢雲「教えるわけないでしょ」

明石「そう言うと思いまして! はいこちら写しになります!」

提督「でかした明石! ってうわぁぁぁ!」

明石「む、叢雲さん酸素魚雷はまずいですまずいですって!!」

叢雲「言ったら殺す! 見たら殺す! 知ったら殺して私も死ぬわ!!」ウガーーーー!

提督「叢雲! 結婚してくれ!」

叢雲「お花見に来たのに私ばかりみているのねぇ」

提督「花より叢雲だからな俺は」

叢雲「お月見の時は迷惑だからやめてほしいわね」

提督「それで叢雲、返事の方は……」

叢雲「食べないならこの鳳翔さんお手製おはぎ貰うわよ」

提督「あっこらそれ俺の最後の一つ!!」

叢雲「司令官を見ながら食べるおはぎはおいしいわ」

提督「なら俺は叢雲を食べ――バカ串で目を突こうとするんじゃねぇ!!」

提督「叢雲! 結婚してくれ!」

叢雲「……」

提督「……叢雲?」

叢雲「……zzz」スヤスヤ

提督「なんだお昼寝か。なら邪魔するのは悪いな。毛布とって来よう」

叢雲「……zzz」

提督「……これでよし。いやあ叢雲は寝顔も可愛いなぁ……」

叢雲「……」

提督「いつか、ケッコンじゃない本当の結婚をしような、叢雲」ナデナデ

叢雲「……」

提督「よし! 叢雲エネルギーも貯まったし、ここは一つ叢雲が起きるまでに仕事を終わらせておこうかな!」

提督「そしたら『仕事のできる男素敵! 大好き!』となるやもしれん……ぬふふ!」

提督「よーし頑張るぞー!」

叢雲「……」







叢雲「……ったく、本当にバカねぇ……ふふっ」





オチもヤマもないだらだらしたラブコメが好きなので、短いですがこれで終わりです
叢雲はリアリストだから艦娘と人間が本当にむすばれることは無いって思っているけど、毎日告白してくるケッコン相手の司令官のことを誰よりも大好きなロマンチストな所が大好きです(個人の見解)

叢雲の本当の気持ちはスレタイの通りです。スレタイを見直した人がいたら私の思惑通りです(姑息)
次はまた叢雲か霞か別の艦娘になるかもしれません。それではありがとうございました。次もよろしくお願いいたします。


そして感想をいただけると逆立ちして喜びます。

ツイッターの方もよろしくお願いします(ダイマ)
@SSbonjin


いつも通り良かった
提督が馬鹿だけど可愛い、そこが良い

あ、そうだ(唐突)

なにかこの艦娘のこういう話が読みたいとかリクエストあったらこことかツイッターとかで書いてくれたら「ええやん!」ってなったら書くのでよかったらよろしくお願いします

朝潮の真面目さにふり回される提督とか

ムキーーーッ!
マジでスレタイ見直してたわ まんまとヤラレタ

チクショウメェーーーッ!

雪風と山城のペアで、山城が徐々に幸せになる話とか

おっつおっつ
やっぱり叢雲は最高だぜ

スレタイでわかったぜ

おつおつおつ

素晴らしい

【艦これ】提督「朝起きたら艦娘が爆乳になっていた」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2018年04月15日 (日) 02:51:57   ID: fU07Pl3t

スレタイ見直した...

2 :  SS好きの774さん   2018年04月15日 (日) 07:10:52   ID: PZistx_E

はぁ……良い……(語彙力)

3 :  SS好きの774さん   2018年05月19日 (土) 18:01:55   ID: at9UFwpu

わずか二十弱のレス消費でこの満足感。

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