アイドルマスターシンデレラガールズのSSです。
2500文字程度の短いお話です。
出てくるアイドル
・二宮飛鳥
・佐城雪美
・神埼蘭子
・緒方智絵里
・橘ありす
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1520700918
飛鳥「瞳を持つものと持たないものかい?」
雪美「そう……」
飛鳥「ペロがそう言っているのか」
雪美「うん………。アイドル………瞳を持つもの…持たないもの……居るって……言ってる……」
飛鳥「蘭子を彷彿とさせる表現だね。残念ながらボクはおそらくペロの言葉を借りていうのならば持たざるものだからわからないけれど」
雪美「ペロの言葉……わかる人…瞳…持つ人………」
飛鳥「なるほど…。だけれども、雪美以外にペロの言葉を理解できる人が居るのかい?」
雪美「少しだけ……居る……。ほとんどの人……わからない………………」
飛鳥「興味があるね」
雪美「例えば………蘭子…………」
――――――――――
蘭子「煩わしい太陽ね!」
蘭子「孤独な世界か……」
ペロ「にゃぁ」
蘭子「静寂奏でし者の眷属?」
ペロ「ンギャァ」
蘭子「飢餓か………」
ペロ「にゃん」
蘭子「我は飢えを満たす術を知らぬ」
ペロ「にゃぁ………」
蘭子「しゅ、主人に似て口よりも物を言う瞳よ……」
ペロ「にゃにゃっ!」
蘭子「氷結の宝物庫を開けることはまかりならぬ」
ペロ「にゃぁ………」
――――――――――
飛鳥「ネコと話せたのか……」
雪美「ネコ……違う……。ペロ…………」
飛鳥「嗚呼、そうだったね。ペロは確かにネコだが"ネコ"じゃない」
飛鳥「仮にペロをネコと呼ぶのだとしたらボクらはボクらを人間と呼ばなくちゃいけなくなる。悪かったね」
雪美「…………?」
飛鳥「まぁそんなことはどうでもいいさ。その後二人はどうなったんだい?この場合は1人と1匹というべきだろうか」
雪美「ちゃんと……ごはん……あげた………」
飛鳥「そうか」
雪美「蘭子にも……」
飛鳥「えっ?」
雪美「Pから…もらった……おやつ……。二人で……はんぶんこした……」
飛鳥「そういうことか」
雪美「ペロの言葉……わかる人……。他には……智絵里………」
飛鳥「なるほど、確かに彼女は動物が好きだからね」
――――――――――
智絵里「雪美ちゃん遅いですねぇ」
ありす「渋滞に巻き込まれてしまったみたいですね」
智絵里「撮影まではまだ時間があるから大丈夫だとは思うけど…」
ペロ「………………」ジーッ
ありす「智絵里さん」
智絵里「どうしたの?」
ありす「あの、さっきから猫が…ペロがずっと私を見ているんですが…」
智絵里「お友達だって思ってるんじゃないかな…?ほら、怖くない…♪」ナデナデ
ペロ「うにゃーん」
ありす「それにしても雪美さん、遅いですね」
智絵里「どこに行っちゃったのかなぁ」
ペロ「にゃにゃ」
智絵里「えっ?もうすぐ来るの?」
ありす「智絵里さん、急にどうしたんですか?」
智絵里「今ペロちゃんが『もうすぐくるよ』って言ったような」
ありす「そうですか?にゃぁと鳴いただけのような…」
智絵里「そ、そうだよね…」
雪美「おまたせ……………」
智絵里「ほら、やっぱり」
ありす「偶然ではないですか?」
智絵里「そうかなぁ…」
雪美「どうしたの……?」
智絵里「ペロちゃんがもうすぐ雪美ちゃんが来るよって教えてくれたの」
ありす「ペロがそんなことを言うとは思えないのですが」
ありす「第一、仮に意思の疎通ができるとしてもどうして雪美さんがすぐに来るとわかるのでしょう」
智絵里「そ、それは……」
雪美「ペロ……私…来るって………言ってた…よ……」
ありす「!?」
智絵里「やっぱり」
ありす「でもどうやって雪美さんが来るのがわかったんですか?」
雪美「…………女の勘……?」
智絵里「ペロちゃんってメスなんですね」
――――――――――
雪美「……って……ことがあった………。やっぱり……ペロ……すごい……」
飛鳥「それはどちらかというと野生の勘ってやつなんじゃないか?」
雪美「ペロ………飼い猫……だよ……? 狩りも………しない…………。おやつは……ちゃおチュール………」
飛鳥「そうだったね。さしずめ鳥かごの中で暮らすお嬢様といったところか」
雪美「………ペロ……鳥じゃ…ないよ…………」
飛鳥「……そうだね」
ペロ「にゃにゃ」
雪美「あっ…………おやつ………忘れてた………。ごめんね………………」
ペロ「ンギャァ」
雪美「ちゃおチュール…………どうぞ…………」
ペロ「にゃにゃっ♪」
飛鳥「ふふっ、美味しそうに食べるね」
雪美「うん……ペロ………。これ………好き………」
飛鳥「そんなに美味しいのか」
雪美「人間……猫じゃない………」
飛鳥「いきなりどうしたんだい?」
雪美「この前………ちょっと………ちゃおチュール………食べた……」
雪美「美味しそう…って……思ったから………」
雪美「でも……人間…………猫じゃ…ない……………」
飛鳥「君も意外とお茶目だね」
雪美「そう……………?」
飛鳥「いや、ボクが君のことを誤解していただけかな」
雪美「誤解………?」
飛鳥「ボクは君が紡ぐ言葉と容姿だけで浮き世離れした人間だと誤解していた」
飛鳥「だけれどもそうじゃなくて、神秘的でありながらも君は普通の10歳の女の子なのかもしれないね」
飛鳥「それともこれも、ボクの誤解かな?」
雪美「ううん…………わたし……普通の…おんなのこ……。Pの魔法で……アイドルになれた…おんなのこ……」
飛鳥「Pの魔法で、か……。ボクも同じだ」
雪美「きっと……みんな…そう……………」
飛鳥「ふふっ、そうかもしれないね。誰かの思いや願いがボクらをいつも奮い立たせてくれる」
飛鳥「それは確かに魔法とも言えるだろう」
雪美「うん……」
飛鳥「ところで今君がペロと遊ぶのに使っている猫じゃらしのようなものだけれど」
雪美「…………?」
飛鳥「ボクの予備のエクステだったりしないかい?」
ペロ「ごめんなさい色が綺麗でついね。私が言い出したことだからあまり雪美ちゃんを責めないであげて」
飛鳥「!?」
雪美「ふふっ………。飛鳥……瞳……得た……ね……」
飛鳥「少しは啓蒙が高まったかな。なんてね」
終わり
以上です。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
これからも膝の上の恋人こと佐城雪美ちゃんをよろしくお願いします!
前作です。
【モバマスSS】志希「苺の美味しい食べ方。そして雪美と食べることによるその効果」
【モバマスSS】志希「苺の美味しい食べ方。そして雪美と食べることによるその効果」 - SSまとめ速報
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おつ
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