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※ほぼ地の分で構成されています。それでもいいという方お付き合いください
本日鎮守府。
「むむ……」
「姉さん、まだ?」
「待ちなさい響! んー……。これ! えー!?」
「それじゃあ……。こっちかな? はい、上がり」
執務室では、第六駆逐艦隊によるババ抜きが行われていた。
「もー! 響強過ぎ! 一回も負けて無いじゃん!」
「姉さんはもう少し表情を変えない努力をするべきだね」
「響お姉ちゃん、強いのです……」
「一回も勝てないなんてねえ……」
先程から響は一度も最下位を取らずにいた。
「司令官、こっちに来て手伝ってよ!」
「司令官さんも一緒にやるのです!」
「仕事はそろそろ一区切りじゃない?」
暁、電、雷が、書類仕事をする提督に向かって言う。
「ババ抜きとはいえ、大人が入るのはどうかと思うが」
「司令官、逃げるのかい?」
「…………」
挑発するような口調で言う響。
さすがの提督も、ババ抜きで、しかも子供に挑発されて参加するのはどうかと思ったが。
「いいだろう。その挑発、乗ってやろう」
書類仕事が面倒になって来た頃合いだったので乗る事にした。
「しかし、ババ抜きなんていつ以来だ。軍ではもっぱらポーカーばかりだったからな」
「ぽーかー? それは何だか分からないけど、今はババ抜きよ!」
「暁、一人前のレディになりたいならポーカーくらい嗜まないとならんぞ」
「えっ、ホント!?」
「それより、とりあえずカードを配ってくれ」
「はいなのです!」
「待って!? ぽーかーって何なの!? 教えてくださいなのです!」
暁を無視して、ババ抜きを始めようと電からカードを受け取る提督。
そんな提督の背中に、暁は飛び付いた。
「おっと。いきなりはさすがに危ないぞ。ついでにカードが見にくい」
「ぽーかーの事教えてくれるまで、ずっとこうしてるんだから!」
「じゃあ響、引いてくれ」
「ダー」
「何でちょくちょく無視するのよ!」
背中で暴れる暁が落ちないように支えながら、響にカードを差し出す。
その後は。
「おー……」
あっさりと残り一枚になった提督。
後ろから提督のカードを見ていた暁には、これが運ではないというのが分かった。
提督のカードを引いている響の、カードを引くクセを利用して要らないカード……。ジョーカーは勿論、提督の引く相手である電が持っていなさそうなカードを送っているのだ。
「さて、響が引いて終わりだな」
「ハラショー……。本当に強いね司令官」
「私達、全然カード減ってないのに……」
「凄いのです……」
響が、最後のカードを引いて提督は上がった。
最初は後ろで暴れていた暁も、今では憧れの視線を投げていた。
これが、大人の余裕……!
「ねえ、ところでポーカーって何なの?」
「……本当に知りたいか? ポーカーによって人生を破滅させる人間もいるのだぞ?」
「えっ……」
提督の真剣な声に、提督の背中に乗って前後に揺すっていた暁の動きが止まる。
電、雷の表情も変わる。
響だけは、呆れた表情をしたが。
「うっ……。も、問題無いわ! 私達は命を掛けて戦っているのよ!」
「そうか。ならば、教えてやろう」
そう言って、提督は暁と電、雷にポーカーのやり方を教える。
全て説明し終わると、暁は提督の後頭部に向かってヘッドバッドをした。
「ぬうううう!! 普通のカードゲームじゃない!」
「痛いな。現金を賭ければ人生破滅させる人間もいるさ。マイク……。可哀想な奴だった……」
「誰よマイクって!」
もう一発、提督の後頭部に頭突きをする暁。
「でも、面白そうなのです!」
「ちょっとやってみましょう、暁!」
「そうね! こういうのを華麗にやってこそレディよね!」
そう言って、暁達は早速ポーカーで遊び始める。
その輪から外れて、響が提督のところにやって来る。
「あんまり、暁をからかってあげないでね。本人は真剣なんだから」
「少しくらいからかわれた方が、レディになれるさ」
そう言って、立ち上がろうとした提督の膝に、響が座った。
「響?」
「朝からずっとトランプしていて疲れてしまったんだ。少し、休ませてもらうよ」
響はそう言って、提督に寄り掛かったまま目を閉じた。
「あっ、響ズルい!」
「私達も司令官さんとお昼寝するのです!」
そう言って、暁達も提督の下に駆け寄ってきて寄り掛かる。
そうこうしている間に、提督は三人に押し倒された。
「右舷は貰ったわ」
「じゃあ私達は左側にしましょう電」
「はいなのです!」
「んっ? んっ……」
「…………」
右側で暁、左側で電と雷を腕枕して、腹の上に響を乗せた状態になった提督。
完全に身動きが取れない状態である。
朝から遊び続けていたせいか、四人ともすぐに眠りについた。
そこに。
「司令、午後の出撃ですけど……」
比叡がやって来た。
「比叡、すまんが身動きが……。待て、どこへ行く比叡。せめて誰かを引き取って……」
比叡は提督を一瞥した後、何処かへ去って行った。それから少しして、執務室のドアが再び開かれた。
「…………」
「…………」
入って来たのは青葉だった。
青葉は入って来るなりカメラで写真を撮る。
「では、私はこれで」
「待て青葉。その写真を何に使うつもりだ。青葉ー」
提督の言葉を無視して、青葉はどこかへ去って行った。
「クソ……」
青葉を追い掛けようと立ち上がろうとしたが。
「しれいかん……。んふふ……」
強く抱きついて来る第六駆逐艦隊にを起こすのが憚られて、諦めた。
それから、提督は少女性愛嗜好者か!? 第六駆逐艦隊を侍らせるその姿! という記事が鎮守府内に張り出され、艦娘達からしばらくの間距離を置かれた(ただし一部の艦娘達はいつも以上に提督にくっついた)
青葉と比叡は二人だけでオリョール海に出撃させられた。
「重巡洋艦と戦艦に、無傷で資材持って帰って来いとかどんな無茶ぶりですかー!?」
「ひええええええええ!! 喋ってないで走って! 凄い勢いで追っ掛けて来てるから!!」
「艦載機なんかに当たっちゃダメでち! 全力回避!」
「今の内に提督に会いに行くのね!」
「オリョクル指導なうっと」
「二人も潜れれば良かったのにねえ」
以上です
行間もうちょっと空けてもええんやでおつ
会話文バリバリあるのによく ほぼ地の文 とか書いたなお前すげーわ
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