和久井留美「不退」 (15)
三連休の2日目だった。
下半身に違和感を覚えて、僕は目を覚ました。頭は覚醒しきっておらず、少し痛む。薄く開いたまぶたの間からは、見慣れた、自分の部屋の白い天井が見えた。重ったるいような、肌に纏わり付くような空気を感じながら、違和感の元へ視線をやる。
「じゅるっ…んっ…ぢゅる…」
そこには、僕の朝勃ちで硬くなっていたであろうペニスを咥え、わざとらしく水音を立てながらフェラをしている和久井留美の姿があった。一糸まとわぬ姿で、よく見ると、フェラをしながら自分の股を指でいじっている。
僕が目覚めたことに気がついて、彼女は僕に視線を移す。
「おはようございます、和久…」
とまで僕が言いかけると、彼女は切れ長の目をより一層鋭くして、半ば不機嫌になったように睨みつけた。口はペニスから離したが、左手で手コキを続けられた。
僕はまどろみがかった頭を回して、訂正の言葉を探す。
「…留美さん」
「…」
間違えた。まだだ。
「……留美」
「…ん」
不満が解消して、少し上機嫌になったのか、再開されたフェラは中断前よりも激しくなっていた。
上体を起こす。ちょうど手の近くにあったゴムの端を縛ってゴミ箱に捨てた。昨日何度もまぐわって、何度も射精したというのに、一度寝ると回復していた。ペニスはフェラを続けられ、硬度をますます得ている。
夢中になって、僕のそれをしゃぶる留美の神をくしゃりと撫でた。少し汗ばんでいるのが分かった。じゅぶりじゅぶりと、淫らな音を立てながら、裏筋を舐め、竿に舌を絡ませ、頭を振られる。その間にちらちらと僕の反応を伺っては、攻める場所を変えられる。
留美のフェラが気持ちよくて、もう出してしまいそうだった。
僕のそういう反応を読み取ってか、留美は更に激しく、更にねちっこく、竿を舐める。水音がどんどん大きくなって、シーツにまで留美のヨダレと僕の我慢汁の混ざった液体が垂れる。留美の右手もどんどん激しくなり、必死になって自分の性器をいじっていた。
「もうっ…出っ…!」
言い終わることなく、僕は留美の口の中で果てた。留美の口内に,どろりと精液の感触が加わる。留美は、残った精液までも一滴残さず出させようと、尿道を吸うようにしながら、ペニスから口を離した。
留美の口の端から、一筋の白い線が垂れている。それを指で掬うと、舌を絡ませて精液をねぶりとった。そうして両手で受け皿を作ってから、その上に唾液混じりの精液を垂らした。
「昨晩…あんなに出したのに。やっぱり絶倫ね」
手の上の物を見せながら僕にそう言うと、それをまた口に戻して、今度は出すことなく飲み下した。僕はそれを、ただ見るしかなかった。
全部飲んだことを証明するかのように、留美は僕に舌をつき出して口内を見せてくる。そこにはもう僕の物はなく、もう全て留美の胃の中に入ったことを告げていた。
「…シャワー、浴びましょ」
「…はい」
昨晩からの肌のべたつきは少々不快で、それは留美も同じだったのだろう。…それなら、フェラよりも先にシャワーを浴びてはどうかと思ったが。額の汗を手の甲で拭いながら、留美は裸のまま寝室を出る。僕もその後について、浴室へ向かった。
ベッドのシーツには、フェラをしながら留美が漏らしたであろう愛液の染みが、大きく残っていた。
今回はここまでです、続きは股
留美の神
昨晩と今朝の汚れを、熱湯で落としていく。
浴槽に浸かり、二人でこれからの予定を話した。今日はどこかに出かけるのか、それとも一日中家にいるのか。どちらも二人一緒にいることを前提としたものだった。
留美は開いた僕の足の間に座り込んで、体を預けている。偶に、僕の股間に自分の尻を押しつけてくるけれども、それが意図したものなのかどうか、僕には分からない。
話をしながら、うなじへ、背中へと視線を落としていく。眼前の留美の背中は白く陶磁器のように美しい。それが、湯の熱気で少し朱に帯びていた。
何度も見てきたが、何度見ても飽きない。水で濡れると、更に淫靡さを増しているように思えた。背中だけでなく、毛先から水滴を滴らせているショートカットも、同じように感じられる。
たまらず、うなじにキスをした。驚いた留美が「ひゃう!」と乙女のような声を上げるが、それも気にせずに、跡が残らない強さでキスをしていく。それと同時に、左手で背中を撫でる。
「ちょっと…さわり方がねちっこくて…んっ!」
白い背中はスベスベとしている。留美は、背中で掌が走る度に身をよじらせた。うなじに付けていた唇を離して、留美を振り向かせ、唇を重ねた。今日初めてのキスだった。
キスをしながら、左手を背中から前面まで移動させ、胸を揉んだ。留美の胸は、事務所の他のアイドルに比べると、控えめな方だろう。本人もそれを口にはしないが気にしているようで。胸の大きな女性と僕が対面するときに、少しだけ不機嫌になる。
だがその態度は愛おしく思うし、僕はそんな留美の胸に惹かれた。留美のそれは小ぶりでも形がよく、白い肌に映える綺麗な乳首を備えていた。美しさすら感じた。それには感度がよいのか、優しく揉むだけでも多く感じてくれる。それが嬉しかった。
掌に収まるほどのおっぱいを、痛くならないように優しく揉んでいく。重ね、吸い合っている唇の隙間から、留美の甘いと息が漏れた。
ここまでです、続きはまた。
かなりスローペースになりますが、それでもお付き合い頂けると嬉しいです
自分のペースでええねんではよはよ
右の空いている手で留美の陰部を触る。湯の中でもはっきり分かるほどに愛液が漏れ出ており、粘度を含んだせいかその部分だけ水の肌へのまとわりつき方が違った。
膣の中に中指を侵入させる。抵抗感など何もなく、留美の中は指を全てくわえ込んだ。それから、よく知っている、留美が感じる部分を中から押し上げていく。
「んちゅ、んぁ、あぁ!」
キスに、胸への愛撫に、手淫。これらを同時に受け、留美はゆで火照った頬を更に赤くしながら、乱れていく。淫らになる。
留美が口の端から、唾液を溢れさせている。留美も僕に好き勝手されるだけじゃなく、片手で僕の顔をよせ、もっと密着するようにキスをしてくる。舌を口の中に入れ込んで、僕の熾烈を丹念に舐め上げられる
喘ぎ声を出す度に留美の口からは唾液が零れ、膣は更に粘度を高める。水面が跳ねて出ている音なのか、留美と僕のキスが元なのか、水音は激しく浴室にこだまし、僕たちの情欲を高めさせてくる。
「ちゅぅ、んん、あぅ…うぅん、んぁ、ぅん…♡」
喘ぎ声と吐息に甘さが加わりだした。留美の膣が僕の中指を締め付けてくる。留美の、僕の顔を寄せんとする手の力は強くなったり弱くなったりを繰り返す。
もうそろそろで留美がイきそうなことを悟ったので、中指で更に激しく留美の膣内を刺激し、絶頂まで導く。
「んっ~~~~!!」
激しく水面を揺らし、痙攣をしながら、留美はイった。肩で息をし、ほおけた表情を僕に投げかけている。
…少しやり過ぎたようにも感じた。本当は二人で出かける予定だったのに、こんな事するつもりじゃなかったのに、抑えが効かずにしてしまった。僕は少し後悔した。きっとこのままだと、二人で外に出ることなく、爛れた1日を送ることになるだろうと、これまでの経験から僕は確信していた。
何にしても、湯から身を出さねばならないだろう。ぬるめの湯だと言っても長く浸かりすぎるとのぼせてしまう。そうなる前にと思い、足を曲げて体を起こそうとした。
そのときだった。
僕に向き直った留美が肩に手を置いて寄りかかってくる。僕が湯から出ようとするのを妨げてくる。そして少しの間静寂してから、
「…シないの?」
とだけ、そう言われた。
不惑に空目
鼻先三寸に、留美の顔がある。上目遣いで、物欲しそうに僕の顔をのぞき込む。
正直、僕は我慢の限界だった。留美の体を触っている間に射精したばかりのペニスは硬さを得て、今すぐにでも留美と繋がりたいという欲望が脳内を駆け巡っていた。
しかしここは風呂場で、避妊具など置いてあるはずもなく。だから僕は自分の欲望を抑え込んでいた。
でも、もうどうでも良くなってきた。のぼせた頭で、冷静に考えることが出来なくなっていたのだろうか。何もかもが、自分に強いていたルールさえも、どうでも良くなった。
どれだけ取り繕っても、僕が留美とセックスをしていると言う事実が消えることなど無い。僕は留美に欲情して、留美の体を貪って、留美を傷つけてきたんだ。もう、引き返せるところにはいない。
ならいっそ、どこまでも突き進んでやろうと思った。
対面している留美の太ももをこじ開けて、膣口に亀頭をあてがう。そうして、ゆっくりと、生のペニスを留美の中に侵入させていく。
その過程で、留美は眉をひそませ僕を受け入れながら、口元の筋肉を引きつるように動かした。
留美は、ほほえんでいた。
初めて生で味わう留美の中はとても熱く、侵入してきた男を離さないように締め付けてくる。根元まで挿入されると、留美は足を僕の腰に絡めて、抜けないようにホールドしてきた。
「ちゅ…んん…んっ♡」
そうしてから、胸板にキスマークを付けられた。僕がさっき出来なかったことを、留美は気にせずに、いくつもいくつも跡を残していく。いくつか後を残すと満足したのか、背中まで腕を回して、僕の胸に顔を埋めた。僕はそんな留美を抱き寄せ頭を撫でた。
頭を撫でられると、留美は猫のように喜んで、安心するらしい。年下の僕から子供のように扱われるのはどうか、と訊いた事があるが「貴方だからいい」と言う旨のことを言われた。それ以来、僕たちの間で「頭を撫でる」という行為に、何か特別な意義が組み込まれたかのように思える。
「もっと…動いて、ねぇ」
顔を埋めたままに留美におねだりをされた。しかし、浴槽で抱きつかれたままでは腰を動かしにくい。だからゆっくりと、ゆっくりと腰を引いて、打ちつける。根元までペニスを挿入したまま頭を撫でて髪を手ぐしで梳いていく。
留美の感じる部分は分かっているので、そこを重点的に責めていく。湯とは違った、ぬめついた液体が挿入部からあふれ出る。
小刻みに腰を動かす。ピストンの度に留美の膣内はうねり、射精をさせようと絡みついてくる。熱を帯び、ペニスを貪ろうとする膣内で、僕は早くも射精をしてしまいそうだった。
「んっ…♡んぁ、ふっ…うん…うぅ…♡」
留美も絶頂を迎えそうなのだろう。しかし、腰はがっちりとホールドしたままで、一向に離そうとしない。それどころかどんどん自らの腰を押しつけてくる。
中出しは避けねばと考えた。しかし、その考えは直ぐに消え去った。もうそんなことどうでも良かった。
留美の中で果てたい。留美の中で出したい。留美を孕ませたい。
男としての欲望が、僕を覆い尽くす。細身の留美の体を、折れてしまう位に強く抱き締めたまま
「留美っ…出る…!」
「い、一緒に…!ああぁっ……♡……んぅ♡」
深くまでペニスを挿入し、一番奥で精液を吐き出した。留美は体を痙攣させながら、僕に寄りかかるように抱きついてくる。絶頂しながらも、精液を一滴も膣から零さないように腰を締め付ける。
その状態のまま、留美は顔を上げて僕を見つめてきた。表情には満足したような様子が見られる。拭うことが出来ずに垂れたであろう唾液が口の端から垂れていた。
たまらずキスをして、頭を撫でた。
それから。
僕たちは避妊など一切考慮せずに繋がり合った。もうそんなことなんか、考えるのもバカらしいとさえ思った。引き返すことが出来ないんなら、もう好きなようにしよう。その考えの下、留美は僕を求め、僕は留美を求めた。
こんな日が続けば、きっと留美はいつか妊娠するだろう。アイドルを続けることが出来なくもなるだろう。そうなれば僕も責任を負わされ、きっと事務所を去ることになる。
もう引き返せないという事実だけが、僕たちの間に残った。
ここまでです、ありがとうございました。
書いている途中にバレンタイン留美さんが来たのですが、どうしましょう
最高だと思います
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