白菊ほたる「幸せの白いふわふわ」 (17)
初投稿です。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1515918559
フレデリカ「うーん? いないなー、どこかなー? ここかな? あープリン発見!」
ガチャ
ほたる「おはようございます」
フレデリカ「ほたるちゃん! おはぼんじゅーる〜♪ わーお、その帽子可愛いねー、新しいやつ?」
ほたる「いえ、前から使ってるものですけど……ありがとうございます」
フレデリカ「あれー、そうだっけ? ねぇねぇところでほたるちゃん今から予定ある? 一緒に探すの手伝ってくれない?」
ほたる「探し物ですか……? いいですよ、何を探してるんですか?」
フレデリカ「えっとねー、白くてフワフワで幸せになるやつ! なんて言ったっけなー、ソフラン?」
ほたる「柔軟剤……?」
ガチャ
朋「フレちゃーん、見つかったー? あ、ほたるちゃん、おはよう!」
ほたる「おはようございます、朋さん」
フレデリカ「まだ見つかってないからほたるちゃんにもお手伝いお願いしてたところ〜 あ、プリンなら見つけたけど、朋ちゃん食べる?」
朋「それあたしのプリン! ちゃんと名前書いてあるでしょ! まったくもー、大体どこ探してるのよ。冷蔵庫なんかに入ってるわけないじゃない」
フレデリカ「いやー、わかんないよー? 今日のアタシのラッキーアイテム冷蔵庫だし!」
朋「え、そうなの!?」
フレデリカ「たぶん!」
朋「もう!」
ほたる「あ、あの……朋さん、なんで虫取り網持ってるんですか……?」
朋「ん? さっきは逃げられちゃったからね、今度こそ確実に捕まえられるようにと思って!」
ほたる「逃げられ……あ、あれ? 柔軟剤を探してるんじゃないんですか……?」
朋「柔軟剤? 違うけど……え、なんで?」
ほたる「フレデリカさんがさっきそう……」
朋「ほたるちゃんになんて説明したのよ」
フレデリカ「白くてフワフワで幸せのソフランを探してます!」
朋「柔軟剤ね」
ほたる「違うんですか……?」
朋「白くてふわふわで幸せまでは合ってるんだけどね。正確には幸せを運んでくる、だけど。あたしが探してるのはケサランパサランよ」
フレデリカ「そーそー!ケセラン!」
ほたる「ケサランパサラン……ってなんですか? 虫さんなんですか……?」
朋「あれ、聞いたことない? うーん、正体は植物の綿毛だとか動物の毛がまとまったやつだとかいろんな説があるみたいだけど……そうね、分かりやすく言うと幸運を運んでくる妖精みたいなものね」
ほたる「幸運を運んでくる妖精……!」
朋「そう! それがさっきふわふわ飛んでてね! あれはケサランパサランに違いないわって捕まえようとしたんだけど、高いところに行っちゃって手が届かなくて……何かないかなって探してるうちに見失っちゃったのよ」
フレデリカ「でー、そこにアタシが通りがかって一緒に探すことになったの! ケセランのおかげでフレちゃん早速プリンを見つけられて超ラッキー♪」
朋「だからそれあたしのだってば! 食べちゃダメよ? それより今はケサランパサランよ。この部屋にはいなかったのね?」
フレデリカ「うん、空飛ぶフワフワはいなかったよー」
ほたる「あの、その妖精さんって具体的にはどんな見た目なんですか……? 大きさとか……」
朋「見た目は、そうね、ちょうどほたるちゃんの帽子のポンポンみたいな感じよ。大きさもそのくらい」
ほたる「え?ポンポン……?」
フワッ
朋「!!」
フレデリカ「!! ばかもーん! そいつがルパサランだー! ケセランパサラーン♪チャッチャラッチャー」
朋「くっ……! 完璧な変装だったわ、全く気付かなかった……!」チャーチャーチャー
ほたる「い、いつから……!?わ、わっ、……!」チャッチャラッチャー
フレデリカ「チャーチャラッチャー」
朋「フレちゃん歌ってないで!!」
フレデリカ「怒られたー♪ でもこの子、全然逃げないねー」
朋「そうね、って言うか……」
ほたる「わぷっ……! ひゃ……くすぐった、はぷっ……!」フワッ フワッ
朋「なんかほたるちゃんにめちゃくちゃくっついてるわね」
フレデリカ「懐いてるねー、甘えてる時のわんこみたい♪」
朋「やっぱり生き物なのかしら……ほたるちゃんどう? 何か運気が上がってる感じする?」
ほたる「え、わ、えっと……よくわからない、です……」フワフワ
朋「まぁそうよね」
フレデリカ「ねぇねぇ、この子って飼えるのかなー? 飼う? 飼っちゃう? 何食べるんだろ? あ、プリンあるよ♪」
朋「育てるにはたしか穴の開いた箱に入れて、おしろいの粉をあげれば良かったはずだけど」
ガチャ
海「おはよー」
聖來「おはよーございまーす!」
フレデリカ「おかーさんこの子飼ってもいい!?」
海「誰がオカンか。何? 猫でも拾って……なにそれ?」
聖來「ポンポン? みたいだけど、動いてるね。動物なの?」
ほたる「えっと……ケサランパサラン?って言って、幸せを運んできてくれる妖精さんみたいです」
聖來「ケサランパサラン! 聞いたことある! へーこれがそうなんだ!」
海「朋がそいつで捕まえてきたのかい?」
朋「元々はあたしが見つけて探してたんだけど、気付いたらほたるちゃんの帽子に変装してくっついてたのよ」
海「よくわからないけど……これって前に朋が言ってた幸せを運んでくるっていうやつだよね。良かったじゃないか、ほたる」
ほたる「はい……! でもわぷっ……さっきから顔の回りから離れてくれなくてックシュン」フワコショ
聖來「あはは! 甘えてるときのわんこみたい!」
フレデリカ「そういえばほたるちゃん、ずっと帽子にケセラン付いてたんだよね。ここに来るまでになにかいつもより運が良いことあった?」
ほたる「え……あ、そういえば、さっき自販機でお茶を買うときに千円札が1回で入りました……!」
聖來「ほたるちゃんらしいエピソードだ」
海「逆に信憑性が上がるね」
朋「あたしもあやかりたい……! ね、ほたるちゃん! あたしにも触らせて!」
フレデリカ「アタシもー!」
ほたる「は、はい……どうぞ」
朋「やった! わっ、ふわふわ……フフ、運気がグングン上がってる気がするわ!」フワフワ
フレデリカ「はいはい次アタシー♪ わーお☆ほんとにフワフワだねー、柔軟剤使った? さすがソフランちゃん♪」フワッフワ
海「パサランだよ。で、飼うって言ってのはこれのことかい? 事務所で飼うの? そもそも飼えるものなのかい?」
朋「飼育方法自体は簡単そうなんだけど、事務所でっていうのはどうなんだろ。あんまり人目に付かない方が良いって読んだ気がするわ」
聖來「そうなの? ストレスになったりするのかな。事務所だといっぱい人が出入りするもんね」
海「そういうのとはなんか違う気もするけど……既にウチら5人に見られてるのはいいのかね」
朋「とりあえず、何か入れられそうな箱を探してこなきゃ」
フワッ
ほたる「あ、あれ、ケサランさん……?」
ゴッサマー!!!!
ほたる「きゃっ!」
朋「あー! 逃げた! フレちゃん!」
フレデリカ「まかせて! あーだめだセイラさんお願い!」
聖來「わっ! 早い、見た目に反してすごい勢いで飛んでるね……!」
海「でもこの部屋からは出られないんだから、朋! 落ち着いてその網で……」
コンコン、ガチャ
ちひろ「失礼しま……きゃっ!」ゴッサマー!!!!
朋「あーっ!!」
ちひろ「えっ、あの、私何かしちゃいました……? さっきのは一体……?」
聖來「あー、あはは……ちょっとタイミングが悪かったね。ケサランパサランを捕まえてたんだけど、ちょうど逃げ出したところでドアが、ね」
ちひろ「ケサランパサラン?」
ほたる「あの、きっと私のせいです……すみません……」
海「ほたるのせいじゃないよ。きっと狭いところに閉じ込められそうなのがイヤだっただけさ」
フレデリカ「ほたるちゃんにはすっごい懐いてたしね」
朋「うぅ、あたしのケサランパサラン……」
海「別に朋のではないだろ……」
ちひろ「あの、ごめんなさい……」
聖來「まぁまぁ、それよりちひろさん。何か用事があって来たんじゃないの?」
ちひろ「えぇ、プロデューサーさんから次のライブが決まったって連絡が来て、その詳細と新しい衣装のデザイン画を皆さんに早くお渡ししたくて来たんですが……本当にごめんなさい……」
朋「まぁ……うん、しょうがないわよ。それによく考えたら幸運を運んできてくれるものを無理やり閉じ込めておくのもなんか罰が当たりそうだしね……ちひろさんは悪くないわ」
フレデリカ「元気だして朋ちゃん? フレちゃんのプリン食べる?」
朋「あたしのだからね?」
聖來「ねぇねぇ、それよりその資料早く見せて見せて!」
ちひろ「はい、こちらになります。あの、お詫びと言ってはなんですが、今度ケーキでも差し入れしますね」
朋「ほんと!? ちひろさん大好き!!」
海「朋」
聖來「ふふっ、ケサランパサランは逃げちゃったけど、ちゃんと幸せを運んできてくれたんじゃない? ほらみんなで見よ!」
フレデリカ「フンフンフフーン♪ あっ、ほたるちゃんほらほら見てみてー! 今度の衣装フワフワですっごい可愛い!」
ほたる「わぁ……! 本当ですね、楽しみです♪」
ココノポンポン ケサランサンミタイデスネ
タイミングトイイ ホントニコウウンヲハコンデ キタッテカンジガスルネ
ネーネー パサランッテ マカロンニニテナイ? タベタクナッテキチャッター
ニテルカナ?
ア アタシ キョウノラッキーアイテム マカロンダッタカラモッテルワヨ
ホントー! サッスガトモチャンラッキーガールゥ!
……
おわり
以上になります。人選は趣味によるものです。
お付き合いいただきありがとうございました。
乙
やっぱりケセランパサランが一般なのか……
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません