J( 'ー`)し「優しくしてあげるんだよ!」
ワイ「ふーん」
横の家
夫婦:30代半ば
長女 小学2年生 次女 幼稚園 の4人暮らし
上の子が小さい時は2,3か月に1度ほど 延べ5,6回くらい
夫婦そろってインフルになったとき。夫婦で冠婚葬祭に出掛ける時など預かったことがあった
上の子「こんにちわー」
下の子「ちわー」
ワイ「はいはいこんにちわ」
ワイ「おっきくなったなぁ 下の子はなんて名前や?」
下の子「キャーーーーーー」
ワイ「話が通じんなぁ ちんまいなぁ」
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ワイ「ところで隣は夫婦そろって旅行でも行ったの?」
J( 'ー`)し「……」
J( 'ー`)し「ちょっとこっちおいで」
ワイ「ん?」
ワイ(なんや台所の隅に呼んで)
J( 'ー`)し「横の奥さん……ガンなんだって」
ワイ「えっ?」
J( 'ー`)し「入院して手術することになったんだけど実家遠いのよ」
J( 'ー`)し「奥様のお母さま亡くなってるし、旦那さんのお母様もお仕事していて」
J( 'ー`)し「都合がつかない日に頼めないか って言うから入院中日中ずっと預かることにしたからね」
ワイ「…了解やで」
J( 'ー`)し「夜間保育とかいろいろ探してたらしいのよ まったく最初から頼めばいいのに他人行儀な」
ワイ「それで…悪いんか?」
J( 'ー`)し「そんなこと聞けないわよ! でも2人には余計な事言うんじゃないよ!」
ワイ「承知」
J( 'ー`)し「それであの年ごろの子って何見るのかしら DVDでも借りてくるわ!」
ワイ「ワイが知るかいな…」
結局 ツタヤに行って上の子に選ばせた映画とかを流した
『アンパンマンはキミだー♪』
J( 'ー`)し「下の子が好きなものを選んでるのねぇ 偉いのねぇ」
ワイ「なんだか結婚したくなってきたわ」
J( 'ー`)し「あんたの子だとアニメとかばっかり見そうね」
ワイ「アンパンマンもアニメやで」
J( 'ー`)し「それで今日はどんなごちそうにしようかねぇ 子供ってなにが好きなの?」
ワイ「ハンバーグとちゃうか?」
J( 'ー`)し「あんたと違うでしょ! 女の子なのよ!」
ワイ(あの年代なら性別差とかないやろ)
上の子「いただきます」
下の子「まーす」
J( 'ー`)し「ごめんねー こんなものしかなくて」
ワイ(手巻き寿司やん 普段刺身なんて半額のしか出てこんやん)
ピンポーン
隣の旦那さん「すいません 遅くなりまして お預かりいただきありがとうございます」
J( 'ー`)し「普段10時過ぎだと思ってたけど」 現在7時
隣旦那「いえ 多少は融通がきくので」
J( 'ー`)し「いいからいいから もうご飯食べさせちゃったからね」
隣旦那「すいません…」
それから2週間ほど 平日日中は預かり 夕飯後あたりに旦那が迎えに来る日々が続いた
下の子「にゃんにゃん にゃんにゃん!」
上の子「ごはんあげてもいいの?」
ワイ「ええで」つチュール
下の子「わぁあ はぁあ キャアアア!」
ワイ(何で叫ぶんだろ)
上の子「キャハハハハ まてまて~」
ワイ(猫 我慢やで)
猫←11歳(年寄り)
猫(ウチ 抱っことか嫌いやねん)←捕まった
ワイ(我慢や ワイ注意とかできん人なんで)
下の子「にゃんにゃん! にゃんにゃーーーー!!」」
10日目くらいに ストレスからか猫が血便だしたので以降は多少注意した
~3週間後~
J( 'ー`)し「今日退院らしいから 2人とも明日は来ないわよ」
ワイ「さよか もう退院できるんやね」
ワイ「ほっとしたわ」
J( 'ー`)し「手術でガン取り切れなかったんだって」
ワイ「えっ?」
J( 'ー`)し「若いと… 進行も早いのね」
ワイ「……あかんのか?」
J( 'ー`)し「そんなこと知るわけないじゃない!」
ワイ「スマン」
それからも一週間に1日くらいは体調悪い日なのか通院の日なのか知らないが2人を預かることがあった
母親の体調のせいだろうか
病状を聞いたわけではないだろうが2人 特に長女はだんだんと暗くなっていったように思う
ただ
上の子「〇〇ちゃん」ナデナデ
なんか猫が長女に懐いたのでうちに来た日はずっと猫と遊んでいた
下の子はアニメに夢中だった
ワイ「アレ 大丈夫なんか?」
J( 'ー`)し「なにが?」
ワイ「『うちの猫にしたい』って言われたらなんて断ればええんや?」
J( 'ー`)し「…知らないわよ」
~さらに一か月半後~
J( 'ー`)し「今日ね 隣の奥さんがうちに来てね」
ワイ「ほう」
J( 'ー`)し「2人は父親方の実家で預かることになったって」
ワイ「さよか」
J( 'ー`)し「転校とかの準備ができたんだって」
ワイ「あの年で友達も両親もおらん地域に引っ越しか…辛いなぁ」
ワイ「…かーちゃん泣くなや」
J( 'ー`)し「だってあんまりじゃない」
J( 'ー`)し「かわいそうでかわいそうで」
ワイ「…結局どうなんや」
J( 'ー`)し「聞けないわよそんなこと」
次の土曜日に
夫婦と娘2人が立派な菓子折りと封筒を持参してうちに来た
4人が来た段階でJ( 'ー`)し は涙目
「いいから」「そんなわけには」とお決まりの問答で封筒を押し付けられていた
ワイ(まだあかんとも決まったわけじゃないのに)
上の子「〇〇ちゃん」ナデナデ
とは言うものの猫に頬を寄せる子供の姿はなんかこみ上げるものがあった
下の子は特段感慨もないのかお父さんの腰にぶら下がったりなんかして遊んでいる
ワイ(さて… これで猫を連れて帰りたいとか言われたらなんていえばええねん)
ワイ(あー わからん思いつかんどうしよう)
上の子「…」
上の子「じゃあね」
そっと猫の頭を撫でると上の子は立ち上がってお母さんの横に立った
ワイ(…ほっ)
「では本当にお世話になりました」
と言ってドアが閉められる。
無言なのもなんなんでとりあえず思いついたことを口に出してみた
ワイ「よかったなぁ ちゃんとバイバイ言える子で」
J( 'ー`)し「…………」
無言で部屋に駆け込むかーちゃん 目を目を見合わせるワイと親父
10分後くらいに目を真っ赤にして出てきて
ワイ「大丈夫かい」
J( 'ー`)し「あんたがバイバイなんて言うからじゃない」
ワイ「ん?」
J( 'ー`)し「あの子たちがお母さんとバイバイするところ想像しちゃったわよ!」
ワイ「…ああ」
ワイも泣いた
それから3年たって今朝猫が死んだ
夫婦からは特に連絡もなく、こちらは住所も知らない
あれからどうなったんだろうなぁ
ってトイレを片してたら思ったから書いてみた
実体験かい
おつ
吐き出してくれてありがとう
ん、おつおつ
なんかこの親子が「自分たちは何もかも判ってあげて共感してあげて涙を流してもあげるとても素晴らしくて理想的なお隣さんですよ」臭くて気持ち悪いな
えぇ…
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