前提作品:まどマギ(本編、フェアウェルストーリー、叛逆の物語)、おりマギ、かずマギ、マギレコ(~5章、君と綴る日記、アザレア、一部の魔法少女ストーリー)
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追記ですごめんなさい
キャラメイクして進める安価スレです
――降りしきる凍て付いた針。
この雨を形容するならこう表すが相応しい。
針に貫かれる度に体の芯まで冷え切ってくのが分かる。
――いつから自分はここ居る? いつから自分はここに立つ? いつから自分は、何故ここに来た?
記憶は地続きのようでされど霧掛かる。
騒々しく雨粒が弾ける音色で掻き消される。
自らの自らへの問いに返すこと能わず。
「……見滝……原」
「神……浜……」
ここは市境。境界線に建てられた標識が物語る。
「――――?」
目にしたことも耳にしたこともない二つの地名。
……とは言え、元より自分は今までどこに居たのかさえも定かじゃない。
……そうだ。母か父に電話しよう。そして迎えに来てもらって――
「……え……」
――母って、どなた?
――父って、どなた?
「ぅぁ……っ」
――消える。消されてく。
この雨……霧と共に、塗り潰されてく。
特に強いて言うべき特別な愛を改めて口にする必要無かった家族を
――おともだちって、どなた?
改めて口にする必要無かった『自分の”アタリマエ”』を、霧散させられる。
そして遂には
―― 自 分 っ て 、 ど な た ?
「っひ……ッ……!」
もはや自分そのものすら曖昧で、この霧のように掴み所のないモノとされてしまった。
掌から零れ落ちる自分が掴めているモノは、得体の知れない”宝石”だけ。
「――――ッ!!」
タガが外れたか、忙しなく辺りを見回す。
「ッは――っ――、は――ッ――」
足らない。
酸素を吸い込む。
だがまだ足らない。
「ひ――ッ、――ハ――!」
意識しない筈の”息”が、意識出来る程の悲鳴を上げているのが聴こえている。
「ハ――ッ、――ク――、っは――ッ――!?」
風が喉を通るノイズが、自分の心をいっそう蝕んでく。
見渡す限りは霧と言う名の暗闇。
見渡す限りは霧が織り成す夢幻の迷路。
見渡す限りは――
――なんだ、”アレ”は
「r:pbんqbんhdfh」
聳え立つ純白。
聳え立つ魔人。
聳え立つ――
「……僧……侶……?」
――めいた、巨人。
いつしか彼らは自分を四方――否、八方を囲い込んでいる。
「――――wyb5@:」
ギロォ……と、首を向ける。
「ひ――――ッ!」
――殺意。
硬直する体。
震える唇。
焼き切れる思考回路。
”視線<サツイ>”の檻に、囚われている。
「――ぁ――ぁぁ――ッ――」
――動け。
「ぁ――ヒ――っ、――いや――っ――!」
――走れ。逃げろ。
「――――ぃ――――ッ――――!?」
――戦え。逃げろ。
「――――っ――!」
――動けッ――!
「――――!!」
1・逃げる。振り返らず。
2・戦う
↓
1
――逃げろ
「……ろ……」
――逃げろ……。
「……げ…ろ……」
――逃げろ……!
「にげ……ろ……」
――逃げろ!
――一切振り返らず――
――逃げろ――!
「――ッ――ゥァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアあああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!」
逃げろ!
逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ!
逃げろ!
こんな奴に勝てる訳がない――!
こんな奴を倒す術知らない――!
こんな奴に敵う道理がない――!
逃げないで良い、筈がない――!!
「ッ――ハ――ッ、ッハ――ハ――ッ――!」
帰ろう……!
“自分の居るべき場所”へ帰ろう……!
何だ。簡単な話だ――!
逃げてしまえば全てが終わる――!
逃げ果せれば全て元通りだ――!
逃げ切れば自分は”いつもの自分”だ――!
視界が開けた先には母が居る――!
視界が開けた先には父が居る――!
友達だって、先生だって、もしかすれば恋人だって――!
自分の”アタリマエ”が、きっとすぐそこにあるんだ――!
――だから、自分は――!
――ジュ――ッ――
「――――――ぁ――――?」
――あたたかい。
「――――ぇ――――」
――胸――?
迸る熱。
膨らむ熱。
燃え盛る、焦熱。
……熱源たる胸に視線をやれば、
「――――――――――――ぉ」
――孔。
そして、
「――――――――――――――――――――――――――ぁ」
焔。
その中には、鼓動する肉。
――ああ、コレは――
――自分――の――
――ジュッ――
「――――――――――――――――――――ぉ」
――グジュルッ――――
――ジュッ――
――ジュッ――
――ジュッ――
――焼かれる。
焦げ付く肉の臭いが、鼻孔を染め上げる。
――否。
もはや、そんな悪臭すら薄れ逝く。
何も感じられなくなってく――
――ああ、自分は――
――死んだか。
計画 失敗
GAME OVER
ここまでチュートリアルみたいな感じです
選択肢やコンマ次第ではBAD END直行と言うことで…
後々選択肢にセーブ(枠は1つのみ)を設けます
では今回のみ>>9より2を選択したうえで強制再開
――戦え。
「……え……」
――戦え……。
「……か……え……」
――戦え……!
「たたか……え……」
――戦え!
――さもなくば――
――殺られる――!
「――――ッ!!」
活路を拓く――!
戦法なぞ知った事ではない――!
一体を薙ぐべく我武者羅に突き進んだ。
偶然か、はたまた第六感が備わってくれたのかは分からないが――
――ジュワァッ……
「っ……!!」
――間一髪。命拾いだ。
灰燼と化す大地。
あのままでは、このバケモノの熱線で焼き払われていた事だろう。
そして
「:@b3q――!?」
グァウンッ――と、突進で引き起こされたソニックブームと共に揺らめくバケモノ。
間髪入れず、
「――――ッヅァァァアアアアアアアアア!」
弾丸の如き脚を撃ち込む。
が――
「――――?」
柔らかい。
だが、バケモノは硬い。
「――へ――――?」
迸る熱。
膨らむ熱。
燃え盛る、焦熱。
……熱源たる足に視線をやれば、
――足――曲が――て――
「っウ――――ッ!」
――痛。
「ギ――――ッガ――――!」
――痛い。
――痛い痛い痛い痛い――!!
――痛い 痛い痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い ――!
「――ッガアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァァッッッッッッッッッッッッッッッッッ――――!?」
――痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い
――痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い
――痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い 痛い ――!
「ッ――ァグ――っ!」
万事休す。
もう、立つ事さえままならない。
熱痛でショートさせられた思考回路が、”考える”を根刮ぎ奪い去る。
もう自分は、動けない。
「――vtq:pm」
――死ネ。
そう宣告された気がした。
「――ハ――ハハ――」
――ああ、死ぬのか……。
馬鹿らし過ぎて笑えてくるとは、まさにこの事だろうか。
もうダメだ。自分はここで死ぬ。
馬鹿だ。
到底敵う筈が……無かったのに……。
……こんなバケモノ相手に……自分なんかが……抵抗したところで……。
「:kpmy43q[-0r」
大地を灰塵と化す熱線。
今、自分に向けられようとする。
この霧雨の中、葬るべく――
誰も、誰も助けに来てくれないまま――
――ドシュッ……
――これが 死 か。
――なるほど。
――案外痛みのない――。
「――――大――」
――ああ、大丈夫。
――死は案外……楽なモノだから。
「――大丈――」
――……ん……?
「――丈夫――――大丈――――」
――あれ……自分は……
生き……て……
「――――大丈夫!?」
↓助けに来てくれた人物
『01~50 温かく柔らかな、金糸の様な髪の女性』
『51~00 どこか儚げな、艶のある群青色の長髪の女性』
3.141592653589793238462643383279502884197169399375105820974944592307816406628998628034825342117067982148086513282306647093844609550582231725359
視界が開けた自分を迎えてくれたのは、温かく柔らかな……金糸の様な髪を巻いたお姉さんだった。
「――え――――」
焼かれる痛みも無い。
我が身が灰となる事もない。
そして、焼くような足の痛みもいつしか紛れている。
それどころか、温もり……すら感じられる。
「良かったぁ……。間に合ったみたいね……」
胸をなで下ろすお姉さん。
先程の切羽詰まる声色とは打って変わり、安堵が染み渡ったかのように表情を綻ばせる。
「……と、病み上がりの所悪いけれど――」
「――立てる?」
差し伸ばされる掌。
問いを含む微笑み。
その問いとは、文字通り『立てるかどうか』だけではない。
『一緒に戦おう』……と言う事だろう。
「……」
――自分は、その手を――
1・『――やるしかない。ありがとう』掴む。
2・『――こんな訳の分からない世界になんて付き合ってられない!』振り払って逃げる。
3・『――武器が欲しい。丁度この人はマスケット銃を持っている』形振り構ってられない。追い剥ぐ。
4・セーブする
5・『――……』その他
↓2
5・『――見つめ続ける』選べない。
4
>>39
セーブしました。
1・『――やるしかない。ありがとう』掴む。
2・『――こんな訳の分からない世界になんて付き合ってられない!』振り払って逃げる。
3・『――武器が欲しい。丁度この人はマスケット銃を持っている』形振り構ってられない。追い剥ぐ。
4・セーブする(保存済みデータ:>>39『差し伸べられた手』)
5・『――……』その他
↓1
1
――掴む。
「――ふふっ」
何もかもが”アタリマエ”ではない、分からない事だらけだ。
僧侶じみたあの巨人達も。
微笑みかけるこの恩人も。
そして、自分自身の事も。
自分だって嫌だ。
自分だって逃げ出したい。
自分だって安らぎたい。
だが――
「――ありがとう」
「えぇ、こちらこそ――!」
抗わなくば生きられない。
そう言うなら、そうする他無いのだろう。
それに、命を拾われすらしたんだ。
だったら、せめてもの間彼女に報いたい。
報って、その先へ――”自分の居るべき場所”に還るんだ。
「さぁ――」
「――行くわよッ――!」
――ッDDDDDDDDDDDDDDDDddddddddddddd!!!!
火薬庫が奏でる、花火大会。
そう形容すべき程の無数のマスケット銃による一斉射撃。
銃弾がさながら壁を織り成し、圧し穿たんと迫り行く。
――ッtttttTTTTTTTTTTTTTTTTTッ!!
蜂の巣。
脅威の象徴だった巨人などもはや見る影もなく、焼け付き、焦げ付き、孔だらけ。
足取り覚束ず、蹌踉めく彼らを――
「――レガーレ・ヴァスタアリア!」
――hhhllLLLLLLLLRRRRRRRRRRRRRッ!
――ギチィッ――!
金色<こんじき>のリボンで、8体のバケモノを纏めて縛り上げ――
「――仕留めるわ」
――手向けるは、勝利の祝砲。
「――ティロ・フィナーレ!」
――DwwwmmmMMMMBBBBBBBBB!
大地を唸らせる轟音。
轟音と共に大地に走る波。
破砕されたアスファルトが舞い上げられ、砲撃がバケモノに孔を開ける。
「――g:a04bmpvgr……」
還るは塵。
灰とも砂ともつかぬ粒となり、宙へと霧散する。
――悪い夢も、これっきりだ。
「――――ぁ――」
――ああ、なんて安らかだろうか。
命を脅かさんとするモノ共が消え失せれば、コレだ。
あれほど強張っていた脚が骨抜きだ。
ほとんど彼女の成果で、自分は何も出来ていないに等しいだろうに……。
――もう、立っていられない。
そして、自分の意識――も――
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
――とある廃墟。そしてその奥の隠れ家。
「――あらぁ?」
甘――いや、甘くなく、寧ろケミカルな刺激臭を放つ極彩色の絵の具――文字通り黄色の絵の具で彩られたスイートポテトを作る手が、ふと止まる。
「……何よ。 ついに自分の料理の生物兵器っぷりにでも気付いたのかしら」
――みたま。
そう呼ばれた女は、わざとらしく両手を下瞼に添え、
「え~んひどいわぁ~、わたしこれでも頑張ってるのよぉ~」
「嘘泣きなんて鬱陶しいからやめて。そんな歳じゃないでしょう」
「う~、わたしだってまだまだピチピチのJK――」
「ソレ、何年も聞いてる気がするのは気のせいかしら」
「ゔ……」
「――で」
――そんな間抜けた話じゃないでしょう?
蒼い瞳が物語る。
勿体ぶられたモノを話せと促す。
「――えぇ、落ち着いて聞いて――」
「……」
間抜けた調整屋の、いつになく神妙な面持ち。
固唾を飲み、固い唇が開かれるを見守り――、
「さつまいも入れ忘れちゃったみたいなの!」
「……」
「……」
――両者沈黙。
この間およそ5秒。
「……てへっ☆」
――ダンッ!
「ひっ」
深く、そして長く、露骨に聞こえる溜息と共にお代を叩き付ける。
「……また来るわ」
「えぇ、調整屋さんはいつでも――」
「正直恨むわ。何でアナタみたいなアホが調整屋なの、って……」
「ひ、ひっど~い!」
――バムッ!
そして強く、そして短く、露骨に大きく扉を鳴らし閉じ、調整屋を後にする。
「……」
「――目覚めちゃった――みたいね」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
はいプロローグここまででした
基本的には土日祝日か暇と体力が出来次第不定期更新ということで…
F9 在日 立憲民主党 連投 埋め立て荒らし コテ雑 逮捕 ドトールコーヒー
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