ガヴリール「いちゃいちゃしちゃうヴィーネはデレデレしちゃう」 (45)

ガヴリール「いちゃいちゃしちゃうヴィーネ」のつづき

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【ガヴリール宅付近】


ガヴリール「うん、うん。買えたよ。チラシに丸つけてた奴でしょ?」テクテク

ガヴリール「あと牛乳もきれてたよね。一本買っておいたから」

ガヴリール「……はぁ? 牛乳ぐらい一人で持てるわ!バカにしてんのか!」

ガヴリール「いやっ、迎えに来なくていいから!どんだけ過保護なんだよ!」

ガヴリール「あーもー、いま家の前だよ。大人しく待ってろって……」

ガヴリール「玄関ついた。もう切るよ。いいな?」ピッ

ガヴリール「ったく……」


ピーンポーン


ガヴリール「ヴィーネー、ただいまぁー」

ドア「」ガチャ


ヴィーネ「おかえりガヴ!」バッ

ガヴリール「わわっ!」

ぎゅうううううう

ガヴリール「んぐ、苦しいよヴィーネ」

ヴィーネ「だって早く会いたかったんだもーん」ギュ-

ガヴリール「いま電話してたばっかじゃん」ナデナデ

ヴィーネ「電話じゃこんな風に抱きしめられないもの。声だけじゃ物足りないの!」スリスリ

ガヴリール「せめて家の中までは我慢してよ。外じゃ誰かに見られちゃうでしょ?」

ヴィーネ「気にしすぎよ。それに見られてるんだったら見せつけちゃえばいいじゃない」チュッ

ガヴリール「まったく、ヴィーネほんといつもデレデレしすぎ」ニコニコ

ヴィーネ「えへへへ、ガヴの事が大好きなんだもん」

ガヴリール「私もヴィーネの事、大好きだけどさぁ……まあいっか」チュ

ヴィーネ「がゔ~……好き好きぃ……」

ガヴリール「ヴィーネ……」チュッ チュッ



ラフィエル「…………」ニコニコ

ガヴィーネ「「……うへぁ!!?」」ビクッ

【ガヴリール宅】


ヴィーネ「すすすすすみません!お見苦しい所をお見せしまして!!」

ラフィエル「いえいえ、気になさらないでください。こちらも連絡なしに伺ったので」

ガヴリール「だだだだだから家の中まで待てって言ったじゃんかぁ!」

ヴィーネ「ま、まさかラフィがいるとは思わなかったのよ!!」

ラフィエル「ばっちり見せつけられちゃいましたね」

ヴィーネ「~~~~~~!! 」カァァ

ヴィーネ「あー、もう!ガヴリールが可愛いのがいけないのよ!ばかぁ!」

ガヴリール「私のせいなの!?ヴィーネこそ可愛いから私が流されちゃうんだろ!!」

ヴィーネ「私よりもガヴの方がずっとずっとかわいいわよ!」

ガヴリール「なに言ってんの!ヴィーネの方が絶対可愛いから!」

ラフィエル「あらら、混乱しておかしな喧嘩が始まってしまいました」

ラフィエル「お二人とも本当にバカップルですねー。うふふ、いじるネタが一つ手に入って満足ですっ」

ガヴリール「…………えっ、これから天界に来いって?」

ラフィエル「はい。クリスマス、年末年始と下界では節目を迎えるので、ちょっとした連絡を行うそうです」

ガヴリール「なんでわざわざ……」

ラフィエル「注意事項もかねて、という事ですよ。下界の空気に当てられて気分が高揚してしまわないようにと」

ラフィエル「なんでも、去年飲酒で羽目を外した生徒が、人々の前で天使の姿を晒してしまったとか。うふふ、誰の事なんでしょうねー?」

ガヴリール「ゔっ」

ヴィーネ「あんた、ちゃんと行って謝ってきた方がいいわよ……」

ガヴリール「だるいな……どれぐらいかかるの?」

ラフィエル「半日ほどで帰って来れるそうなので、前みたいにはならないと思います」

ヴィーネ「前って?」

ラフィエル「ガヴちゃんに会いたくなって魔界から脱走してきたヴィーネさんみたいには」

ヴィーネ「もっ、もうその話は忘れてってば……!」

ガヴリール「というわけでちょっと行ってくるよ」

ラフィエル「すみませんヴィーネさん。少しの間ガヴちゃんをお借りしますね」

ヴィーネ「うん、気をつけて行ってらっしゃい」

ラフィエル「さっ、ガヴちゃん!つかの間の浮気旅行ですねっ♪」

ヴィーネ「おい!? ちゃんとガヴリール返しなさいよ!?」

ラフィエル「気が向いたら~♪」

ヴィーネ「ラフィーー!!」

ガヴリール「お前ほんとヴィーネからかうの好きだな……」

ラフィエル「うふふ♪」


シュン


ヴィーネ「まったくもう……」

ヴィーネの携帯「」ヴヴヴヴ

ヴィーネ「あれ?」ピッ

ヴィーネ「もしもし、どうしたのサターニャ」

ヴィーネ「えっ?」

ヴィーネ「……魔界から呼び出し?」

【天界・天真家】


ゼルエル「認めんぞ」

ガヴリール「なに急に」

ゼルエル「悪魔との婚約など、たとえ神が認めてもお姉ちゃんは絶対認めません!」

ガヴリール「うわーだる」

ガヴリール「制服取りに来ただけなのにうっとおしいのに捕まっちゃったよ……」

ラフィエル「まあまあガヴちゃん」

ゼルエル「お前が悪魔の子と仲睦まじい関係を築いている事は、よーく知っているんだぞガヴリール」

ガヴリール「また私のプライベート覗いてるの?ほんとストーカーみたいなことやめてよ姉さん」

ゼルエル「ストーカー……」ガ-ン

ゼルエル「お姉ちゃんはガヴリールが心配なんだ!」

ガヴリール「余計すぎる心配だよ。婚約って、姉さんにはそういう話した事ないでしょ」

ゼルエル「そもそも、あの世話焼き悪魔と結婚なんてお前が駄落する一方だろ」

ゼルエル「ちゃんと働かずグータラグータラ。健全な精神を宿さなければ天使として失格だ。そんな事私が許さん!」

ラフィエル「ですが、ヴィーネさんとお付き合いしてからガヴちゃんは真面目に勉強してますし、授業にもきちんと出席していますよ?」

ゼルエル「ぐっ……」

ゼルエル「お姉ちゃんがあれだけ厳しくしても直らなかったのに!」

ゼルエル「……いやいや、真面目に勉強などそんなの当たり前のことだろう。首席として優秀な成績を残さねば」

ガヴリール「はい成績表」スッ

ゼルエル「…………」ペラ

ゼルエル「ぐううううううう」

ラフィエル「よく持ってきてましたねガヴちゃん」

ガヴリール「どうせこういう話になると思ったからね」

ゼルエル「お、お前たちはまだ若すぎる!料理だってちゃんと親元で栄養の整った食事を摂っ」

ラフィエル「ヴィーネさんの献立は栄養バランスもしっかり考えて作られていますよ」

ガヴリール「しかもめっちゃ美味いんだ。私残したことない」

ガヴリール「姉さんも一回食べにおいでよ」

ゼルエル「行く!」

ゼルエル「……じゃなくて」

ゼルエル「お前達は天使と悪魔だ。将来は下界に住むことになるんだぞ!異界の地で二人でやって行けるとは思えん!」

ラフィエル「3年の修行期間の内に下界の文化にも慣れますよ。というかガヴちゃん、すっかり馴染んだからこそ駄天したわけですし」

ゼルエル「ラフィエルはどっちの味方なんだ!!」

ラフィエル「ヴィーネさんですけど」

ゼルエル「裏切り者ぉ!」

ガヴリール「そもそも母さんや父さんなら分かるけど、なんで姉さんが反対すんの?」

ゼルエル「お姉ちゃんだからだ」

ラフィエル「ちなみにガヴちゃんのご両親はなんと?」

ガヴリール「愛はすべての生き物に平等に与えられるべきだ。悪魔の子を大切にしてやりなさいって」

ラフィエル「じゃあ後はゼルエルさんを無視して結婚しちゃえば良いわけですね」

ガヴリール「そういうこと」

ゼルエル「」ガ-ン

ゼルエル「姉という立場が今は憎い……親ならよかった」

ガヴリール「どん引きだよ姉さん」


ガヴリール「…………まあ、うちの家族から承認を貰っても、もっと上がなんて言うかは、知らないけどね」

ラフィエル「ガヴちゃん……」

ラフィエル「……大丈夫ですよ。きっと」ニコニコ

ガヴリール「何を根拠に……」

【天使学校】


天使学校・校長「───というわけで、ここまでが連絡事項となる」

校長「二人とも元気そうで何よりだ。前にあった時より成長した顔付きが伺えるね」

校長「君たちが下界の年越しを迎えるのは2度目だ。もう慣れたとは思うが、くれぐれも羽目を外さないように」

ガヴリール「はい」
ラフィエル「はい」

校長「ではよろしく頼むよ。以上で終わりだ」

ラフィエル「ありがとうございました」

ガヴリール「それでは失礼します」

校長「ああ、天真くん。君はちょっと残ってくれないかね」

ガヴリール「?」

校長「天真くん、君はいま悪魔の子と一緒に住んでいるね?」

ガヴリール「!」

校長「そして、その子とは婚約まで考えているとか」

ガヴリール「んなっ!? なななんでそんなこと校長が知って……!!」

校長「ふふふ、神はなんでもお見通しなのだよ。今朝方、通達があったんだ」

校長「話が急で済まないが、君に伝えなければならない」

校長「神は君と月乃瀬くんとの結婚を認めるそうだ」

ガヴリール「は、はぁぁぁぁ!?」ガタッ

ガヴリール「ま、ま、ま、まじ……かぁ~~……」ヘタ

校長「良かったね。天真くん」ニコニコ

校長「ただし条件があってね」

ガヴリール「えぇ? 私達の生活報告書?」

校長「うむ。神からのお達しだ」

ガヴリール「いや、意味がわからないんですけど……」

校長「今回、君たちの結婚を認めたのは異例中の異例だ。なにせ天使と悪魔の結婚だからね」

校長「ただ今後も、このような例が出てくるようであれば、神は全て承認するご意向だ」

校長「愛する者たちの意思をできる限り尊重したい。とね」

校長「とはいえ、やはり相手が悪魔となれば気軽に首を縦には振れないらしい」

ガヴリール「まあ、分からなくはないですが……」

校長「そこで君たちがちゃんと幸せな生活を送れるのか、ある程度の期間、報告して欲しいというわけだよ」

ガヴリール「はぁ……」

校長「言い換えれば、今後天界と魔界の関係は君たちにかかっていると言っても過言ではない」

ガヴリール「なんか、随分重い話になりましたね」

校長「最初から重い話だよ。天使と悪魔が結婚するなんてね」

ガヴリール「そこまで深く考えてなかった……」

校長「私もまさかこういう時代が来るとは思っていなかったが、種族も性別も越えた愛とは素晴らしいものだね」

校長「ぜひ君達にはいい結果を残して貰いたい」ニコニコ

ガヴリール「う……頑張ります」///

校長「……最も」

校長「魔界側が君たちの関係をどう思うかだがねぇ」

ガヴリール「ん……」

校長「私は応援するよ。天真くん」

【悪魔学校】


ヴィーネ「えっ!? 天使の生態を調査って……!」

悪魔学校・校長「ああ。君が一人の天使を非常に大切にしていることは前の報告でも聞いている」

校長「その事を大魔王さまへご報告したら大変にご興味を持たれてな」

校長「結婚を認める代わりに報告書の提出を命じるとのことだ」

校長「なんでも、そこまで深い関係になっているのであれば、天使の弱点や苦手な事など容易に探れるだろう。とね」

ヴィーネ「そ、それって……天使の情報を売るってこと……?」

校長「その通りだ」

ヴィーネ「で、できません!」

校長「それなら結婚は諦めるしかない」

ヴィーネ「そんな……!」

校長「…………」

校長「私も祝福してあげたいが、こればかりは……すまない」

ヴィーネ「…………」

校長「ひとまず、これが概要が書かれた紙とレポート用紙のサンプルだ。どうするかは君が考えなさい」

ヴィーネ「…………は、い」

校長「月乃瀬くん」

校長「何かあれば、いつでも相談しに来るといい。レポートの添削ならいつでも見よう」

ヴィーネ「ありがとう、ございます」

【人間界・ガヴリール宅前】


ガヴリール「あ、ヴィーネ」

ヴィーネ「あ……」

ガヴリール「ヴィーネも出かけてたんだ。どこに行ってたの?」

ヴィーネ「…………」

ガヴリール「ん、どうした、落ち込んでるな……何かあった?」ナデ

ヴィーネ「う……ガヴぅ」ジワ

ラフィエル「結婚を認める代わりに!?」

サターニャ「天使の事を報告しろ!?」

ガヴリール「…………」

ガヴリール「なんでお前らが私の家にいるんだよ」

ラフィエル「不穏な空気を感じ取ったので神足通でちょちょいと」

サターニャ「私は不穏な空気を感じ取ったラフィエルに無理やり連れてこられたわ」

ガヴリール「……まあいいけど」

ヴィーネ「う……ぐすっ、どうしよぅ……」

ガヴリール「ヴィーネ……」

ヴィーネ「結婚を認めてくれるって言ったって、ぐす、こんなの、スパイ行為じゃない……」

ヴィーネ「天使の情報を、し、しかも、大好きなガヴの……うぇ、ひっく、なん、で」

ヴィーネ「私っ、普通に、幸せになりたい、だけなのに」

ヴィーネ「こんなの、できない……!」

ヴィーネ「わっ、わたし……ぐすっ、ど、どうしたら……い、いいのっ……」

ヴィーネ「ごめん、がゔ……ひっく、ご、ごめんねぇ……!」

ガヴリール「え、ていうか普通に提出すれば良くね」

ヴィーネ「……え?」

サターニャ「私もそうすればいいと思うけど」

ヴィーネ「な、何言ってんの、サターニャ!ぐすっ、いくらなんでも」

ラフィエル「それを出せば結婚できるなら良いんじゃないですか? 正直その程度で拍子抜けでした」

ヴィーネ「ラフィ!?」

ラフィエル「っていうか、天使の弱点ってなんですか……そんなの私も知りませんよ」

ガヴリール「カエルだったりしてな」

ラフィエル「それ私個人の弱点じゃないですか」

サターニャ「ガヴリール、輪っか出して」

ガヴリール「なんでだよ」フィィン

サターニャ「天使の輪を取ると弱体化するとかないのかなって。んふふふ」スッ

ガヴリール「ふん!」ピカッ

ビリビリビリッ

サターニャ「あばばばばばば」

ラフィエル「サターニャさん、輪っかは天使力のかたまりですよ」

ヴィーネ「……………………」グスッ

ヴィーネ「え、なに、すごく重く見てたのって私だけ!?」

サターニャ「あんただけね」

ラフィエル「ヴィーネさん考えすぎですよー」

ヴィーネ「なんで!?」

ガヴリール「っていうか私も同じようなの出されてるし」スッ

ヴィーネ「『天使と悪魔の共存を目指すため、特例として結婚を認める。代わりに共存が実現可能であるかを調査するため、二人の私生活を四半期ごとに報告する事』って」

ヴィーネ「全然違うじゃない!」

ガヴリール「変わらないよ」

ラフィエル「ヴィーネさんも私生活を報告すればいいだけの事です」

ヴィーネ「そ、そんなのって」

ガヴリール「ヴィーネさ、私と付き合ってから一緒に暮らして、天使特有の弱点とか生態ってわかった?」

ヴィーネ「…………わかって、ない」

ガヴリール「でしょ? つまり報告するものって私生活の内容ぐらいしかないんだよ」

ヴィーネ「えぇぇぇ……」

サターニャ「あんたは真面目すぎるのよ。他人が求めてるものに自分も応えようとしすぎ」

サターニャ「悪魔ならもっとズル賢く生きなさい!」

ラフィエル「サターニャさんはズル賢いというより小ズルい……ぷーくすくす」

サターニャ「ラフィエル喧嘩売ってるの!?」

ヴィーネ「…………はぁー」

ヴィーネ「私なんか馬鹿みたい。勝手に衝撃受けて勝手に落ち込んで勝手に泣いちゃって」

ヴィーネ「私一人じゃ答えが出ないままずっと泣いてたかも」

サターニャ「大悪魔様がいつでも話を聞くって言ったでしょ?」

ヴィーネ「サターニャ……」

ガヴリール「お前がいなくても解決はしたけどな」

サターニャ「あんたほんと可愛くないわね!」

ラフィエル「泣いてるヴィーネさん、とっても可愛かったですっ」

ヴィーネ「みんながいて本当に良かった。ほんとに、ほんとにありがとう」

ヴィーネ「えへへへ、泣いたらお腹空いちゃった」

ヴィーネ「いい時間だし、みんなで晩御飯食べよっか!」

ガヴリール「ん」

サターニャ「ヴィネットのごはん……!」

サターニャ「やった!食べ……もがもが」

ラフィエル「いえいえ、私たちはこれでおいとまさせていただきます」グググ

サターニャ「もががーー!」ジタバタ

ヴィーネ「え? でも、せっかく来てくれたのに……」

ガヴリール「食べていけばいいじゃん」

ラフィエル「うふふ。それは野暮でしょう?」

ラフィエル「これで晴れて、天界からも魔界からも結婚のお許しを頂いた事になるんですから」ニコニコ

ヴィーネ「なっ!」

ガヴリール「んぐっ」

ラフィエル「後はお二人で盛り上がっちゃってください♪」

ラフィエル「さ、行きますよサターニャさん。神足通───」

サターニャ「もが……ヴィネット!」

ヴィーネ「え?」

サターニャ「式には呼んで!!」

ラフィエル「あ、私もぜひお願いしますね。ガヴちゃん」

シュン


ヴィーネ「…………///」プシュ-

ガヴリール「……あいつら、最後に爆弾落としていきやがって」

ガヴリール「とりあえず、ごはん。食べよ?」

ヴィーネ「うん…………」

【その日の夜】


ガヴリール「天使の生態ね……」

ヴィーネ「びっくりよね」

ガヴリール「言われてみれば、悪魔の生態とかも全然知らないしなぁ」

ヴィーネ「私たちあまり変わらないわよね」

ガヴリール「ツノがあって、翼が違って」

ヴィーネ「輪っかがあって、衣装が違って」

ガヴリール「…………ねえヴィーネ」

ヴィーネ「んー?」

ガヴリール「ちょっと調べてみない?」

ヴィーネ「え?」

ガヴリール「もちろん神さま大魔王さまには秘密でな」ニヤ

ガヴリール「うわー……」

ヴィーネ「何よ、その目」

ガヴリール「その悪魔の衣装、やっぱど変態だよ」

ヴィーネ「ど変態!?」

ヴィーネ「が、ガヴだってその服危ないじゃない!スカート短いし脇見えてるし!」

ガヴリール「ヴィーネの比じゃないよ……」

ガヴリール「その露出の上、手袋してるのがもうエッチすぎる」

ヴィーネ「なんでよ!?」

ガヴリール「手袋外してみ」

ヴィーネ「うん」ヌギ

ガヴリール「えっちじゃない」

ヴィーネ「じゃあ付けるわ」キュッ

ガヴリール「えっちだ」

ヴィーネ「意味わかんない」

ガヴリール「ヴィーネの手って綺麗だから余計にさぁ」

ヴィーネ「ガヴだって可愛い手してるじゃない」ニギ

ガヴリール「」ビクッ

ヴィーネ「…………」

ヴィーネ「なーにガヴ、私に手を握られただけで反応しちゃって」

ガヴリール「しししてない!」ドキドキ

ヴィーネ「手に欲情するなんて……ガヴのえっち」

ガヴリール「欲情してないもん!ヴィーネの淫魔!」

ヴィーネ「淫魔じゃないってば!」

ヴィーネ「ガヴの輪っか、本当に触って大丈夫?」

ガヴリール「ん、今は抑えてるし、大丈夫だと思うよ」

ヴィーネ「サターニャは思いっきりビリビリしてたわよね……え、えい」ツンツン

ヴィーネ「いけそう……」サワ

ガヴリール「どう?」

ヴィーネ「う、うーん……ちょっぴり、ビリビリする」ニギニギ

ガヴリール「おー、ヴィーネもちゃんと悪魔なんだ」

ヴィーネ「私はちゃんと悪魔だもん……」

ガヴリール「天使同士だと触ってもなんともないんだよね。悪魔には効くのかぁ」

ヴィーネ「んー、弱電流が流れてる感じかな?お風呂上がりに腰に当てたら気持ち良さそう」

ガヴリール「天使の輪をなんだと思ってんだ……」

ガヴリール「ヴィーネ、私も触りたいとこある」

ヴィーネ「ん、どこ?」

ガヴリール「ツノ」

ヴィーネ「つつつつつの!?」///

ガヴリール「いつもなかなか触らせてくれないしさ」

ヴィーネ「だ、だって、それは……うううー……」

ヴィーネ「今日だけだからね!」

ガヴリール「お、まじで。触っていいの?」

ヴィーネ「よしこい!」

ガヴリール「そんな気合いまで入れなくても……」サワ

ヴィーネ「んっ……」ピクッ

ガヴリール「ヴィーネのツノって可愛いよね」ナデナデ

ヴィーネ「ちょ、ちょっとあんまり触らないで……!」

ヴィーネ「ゔゔゔゔー……!」カァァ

ガヴリール「ヴィーネのそのツノ触られて恥ずかしいって感覚が分からんわ」

ヴィーネ「こういうのは家族とか結婚相手にしか触らせないものなの!」

ガヴリール「じゃあ私触っていいんじゃん」ナデナデ

ヴィーネ「へぁぁ!?」カァァァァァァ

ガヴリール「変な声出たぞいま……」

ヴィーネ「は、恥ずかしいこと言わないでよ!」

ガヴリール「えぇぇ……?」

ヴィーネ「も、もうツノはいいでしょ!」

ヴィーネ「次は私がさわる番っ!」ガバッ

ガヴリール「おわっ!?」ドサ

ヴィーネ「えへへへ、ガヴのほっぺ気持ちいい~」スリスリ

ヴィーネ「ん~……んっ」チュッ

ガヴリール「んむ」

ガヴリール「ちょっとヴィーネ、これじゃいつもと一緒だよ」

ヴィーネ「天使姿、悪魔姿ではやった事ないでしょ?そもそも私たち、そんなに元の姿に戻らないし」

ガヴリール「ヴィーネがキレた時はよくツノ生やしてるじゃん」ニヤニヤ

ヴィーネ「それはあんたが怒らすからでしょ」

ヴィーネ「ああー……ガヴの羽気持ちいいー……」モフモフ

ガヴリール「んん、くすぐったいよヴィーネ」

ヴィーネ「こうやって抱きしめてると本当に幸せ」ギュ-

ガヴリール「ヴィーネの羽、パタパタ動いてる」

ヴィーネ「ガヴも嬉しいとつい動いちゃうでしょ?」

ガヴリール「そこは天使も悪魔も一緒なんだな」

ヴィーネ「ガヴの羽、フワフワで羨ましいなあ」サワ

ガヴリール「んっ」ピク

ヴィーネ「…………」

ヴィーネ「……」サワサワ

ガヴリール「んっく」ピクピク

ヴィーネ「……」クリクリクリ

ガヴリール「あぁんっ」ビクッ

ヴィーネ「」

ガヴリール「ちょっとヴィーネ、触り方なんかやらし……」

ヴィーネ「はぁ、はぁ……」サワサワサワ

ガヴリール「ちょっとヴィーネ!? んあっ、はぁん」

ヴィーネ「ガヴの声、可愛い……!」

ガヴリール「変なスイッチ入ってる!?」

ヴィーネ「がゔ、がゔぅー!」サワサワ

ガヴリール「ま、まってゔぃーねっ、あうっ」ジタバタ

ガヴリール「だ、脱出!」バッ

ヴィーネ「あ、こら逃げるな!もっと触らせてよ!」

ガヴリール「や、やだ!ヴィーネ、なんか興奮してるもん!な、なんかやらしいんだもん!」

ヴィーネ「やらしくないから!興奮してないから!」ムラムラ

ガヴリール「嘘だ!手がワキワキしてる!」

ヴィーネ「はっ!? い、いや、してないしてない!」

ガヴリール「もう充分天使の事わかったよねっ?これぐらいでいいでしょ!」

ヴィーネ「まだ満足してないもん!もっと触りたい!」

ガヴリール「も、もっと触りたいって……!」

ガヴリール「ヴィーネのすけべ!!」

ヴィーネ「!!!」

ガヴリール「そうやって変なこと考えてるんでしょ!えっち!」

ヴィーネ「!!?」

ガヴリール「思えば、たまに抱きついてる時に私のお尻撫でてきたり、背中に指を這わせたりしてた!えっちないたずら好きなんでしょ!」

ガヴリール「えっち、えっち! ヴィーネのえっち!!」

ヴィーネ「……!!」

ヴィーネ「そうよ!えっちよ!!!」

ガヴリール「!?」

ヴィーネ「私はえっちよ!悪い!?」

ヴィーネ「ガヴだってえっちだもん!そんな短いスカートヒラヒラさせて可愛いお尻がチラチラ見えるのよ!えっちな私が興奮するのも仕方ないでしょ!」

ガヴリール「……!!?」

ヴィーネ「だいたい最初に誘ってきたのはガヴじゃない!」

ガヴリール「別にこんな事をするつもりで誘ってないよ!!」

ヴィーネ「じゃあどこまでならOKなのよ!」

ガヴリール「なんで線引きが必要なの!?常識の範囲でやってよ!?」

ヴィーネ「…………常識の、範囲で」

ガヴリール「……ヴィーネ?」

ヴィーネ「そもそも、これから夫婦になる予定なのよね」

ガヴリール「ん? うん」

ヴィーネ「夫婦になる上で、こういう事も必要だと思うの」

ガヴリール「え、ま、まあ……将来的には?///」テレテレ

ヴィーネ「今から練習したっていいわよね」

ガヴリール「え!!?」

ガヴリール「や、いやいや!ま、まだ早いって!」

ヴィーネ「早くないでしょ。結婚秒読みでしょ私たち」

ガヴリール「いやいやいや!」

ヴィーネ「私とはイヤ?」

ガヴリール「そんな事ないよ!私もいつかはしたいよ!」

ヴィーネ「じゃあ、しよっ」

ガヴリール「か、可愛くいってもだめ!いいいまはちょっと!」///

ヴィーネ「しかたないわね……」ユラ

ガヴリール「な、なんでゆっくり近づいてくるの……!」

ヴィーネ「ふふふ、観念しなさいガヴリール……」

ガヴリール「ちょ、ちょっとまってゔぃー……」

ヴィーネ「私、悪魔の時はちょっと強いわよ?」ガシ

ガヴリール「何する気なの!?」




ヴィーネ「ガヴリール、愛してる♪」

ガヴリール「私もだけど今はそのセリフが怖い!!」

【その後・魔界】


悪魔学校・校長「ふむ」ペラ ペラ

校長「はっはっはっは!」

校長「流石は優等生の月乃瀬くんだ」

校長「このレポート、添削するところが全く無いじゃないか」

校長「ふっふ、今すぐ大魔王さまに送るとしよう」




しもべ「大魔王さま!悪魔の子から報告書が届いております!」

大魔王さま「おお、きたか。さっそく読もう!」

◯月◯日
なかなか天使が起きてくれない。
原因は夜遅くまでゲームをしていたせいだ。天使も結構夜更かしをする。
遅刻してしまうのでキスをしたら布団からモゾモゾ出て来てくれた。思わず抱きしめると小さく唸って抱きしめ返してくれる。今日も可愛かった。

◯月×日
天使がブロッコリーを残した。
好物のハンバーグと一緒に出せば食べてくれると思ったのに。仕方がないのであーんしてあげると、不満そうにもぐもぐ食べてくれた。ちょっぴりむくれた表情がとても愛らしい。今日も可愛かった。

◯月◇日
天使のお義姉さんと義妹ちゃんが遊びにきた。
料理を振る舞ったが張り切って作りすぎたので友人達も呼んだ。義妹ちゃんはとても喜んでくれて嬉しかった。
お義姉さんからは終始認めんぞ!と言われたが、その度に天使がビンタをしていた。姉妹とても仲がいいと思う。お義姉さんには負けられない。
天使はお義姉さんに対して呆れた表情を見せていたが、どこか嬉しそうだった。今日も可愛かった。

◯月△日
天使とケンカした。私たちはよく喧嘩もする。
本格的に寒くなるのでしっかりした冬服を用意しようと思ったが、天使が買い物に行く事を渋る。何かを隠しているみたいだった。
その夜、本を読んでいると天使から指輪をプレゼントされた。指輪を買ったために冬服を買うお金がなくなったそうだ。言ってくれればいいのに。
今年はお揃いのセーターをたくさん編むことにした。今日は可愛すぎた。

大魔王さま「…………」ペラ ペラ


大魔王さま「…………」


大魔王さま「…………」




大魔王さま「天使と悪魔のノロケ話、めっっっちゃうざい!!!!!」



良いな

このシリーズでガヴィーネ編が一番好きだな

おつんこか

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