女騎士「ねだやし!」(72)
女騎士「オークは根絶やしだ」
~とあるオークの村~
ゴォォォォォ…
パチパチパチ…
オークA「う、わぁぁぁぁぁ!」
ザシュッ
オークB「ぎぃやあああああ」
ドスッ
女騎士「…」
ザッザッザッ
それはまさに、火の海であった。
とある世界、とある国、とある小さな村
オークが住んでいる村。
今やそこが、火の海であった。
一面に転がるオークの肉塊。
焼けて異臭を放っている。
やったのは、誰だ?
やったのは
やったのは、彼女。
彼女とは、つまり
女騎士。
ザッザッザッ
女騎士「…」
キョロキョロ
女騎士(もういないか…)
ガサッ
女騎士「!」
オークC「ひぃっ!」
ダダッ
女騎士「…」
オークC「ひぃ…い!い!い!」
ガクガク ブルブル
女騎士「お前で最後だな」
ジャキッ
オークC「ひ、ひ、ひ…ひひひっひひっ」
女騎士「恐怖でおかしくなったか」
オークC「おっ俺はよ、オークだからよ…沢山人間を殺したし、女の魔法使いをなぶって犯したりもした…でっ、でもよ…」
オークC「おっ、お前ほど…こ、殺しちゃいねぇよ…」
女騎士「そうか」
ザシュッ
ザシュザシュザシュッ
女騎士「…」
ザシュザシュザシュッ
女騎士「…」
女騎士「帰るか」
・ ・ ・ ・ ・
~とある山奥、小屋~
ガチャリ
女騎士「ただいま」
?「おかえり、姉さん」
ムクッ
女騎士「あぁ、寝ていなさい。今日も体調は良くないんだろう」
?「うん…ごめん」
女騎士「謝らなくていい。寝ていなさい、魔法使い」
ゆるふわ日常アニメのタイトル風!
魔「うん…ごめん、姉さん」
女騎士「すぐ謝るのはお前の悪い癖だな…肉親に遠慮はしないでいいんだ」
魔「うん…」
女騎士「さぁ寝なさい。夕食はお前の好きなドラゴンゾンビのステーキにするから」
魔「本当?嬉しいな…」
魔「じゃあ、少し休むね…」
魔「姉さん…」
女騎士「ん?」
魔「ありがとう…」
女騎士「ふふ、どういたしまして」
魔「…」
zzz…
女騎士「…」
テクテク
女騎士「…ふぅ」
シュボッ タバコ スパー
女騎士「十年…十年だ。オークを殺して…殺して殺して…村ごと焼き払って…」
女騎士「それで、オークは減ったか…?」
女騎士「否、奴らは減らず増えるばかり…」
女騎士「許せるか?許せる筈がない…奴らが、奴らがただ生きて息をするだけで…子を成し増えるだけで…罪だ…」
女騎士「裁かねば。私が…それだけの資格が…怒りが…私にはあるのだから」
女騎士が多くのオークを裁かないと(騎士だけに)って?
ギリリ…
女騎士「そうだ…思い出せ…忘れるな…怒りを絶やしてはならない…くべろ…くべろ…どんどんくべろ…怒りの炎へ…」
女騎士「父が…母が…何をされたか…やったのは誰か…」
女騎士「私はもはや抜け殻…ただ復讐の炎に誘われた蛾…やがて身を投げ、焼け死ぬまで…」
女騎士「オークを…殺し続ける」
女騎士「ただ」
女騎士「妹は…妹だけは…人並みの生き方をさせてやりたい」
女騎士「あの子は復讐などという黒い感情に囚われてはならない」
女騎士「まっとうに生きて欲しい。ただ、それだけが私の願い…」
フゥー
女騎士「さて、夕食の準備をするか。まずはドラゴンゾンビの下ごしらえだな…」
【続く】
ひでおか
美味しいドラゴンゾンビ
【予告】
テーテッテー テレー
紫の 肉汁したたる 魔の魅惑…
そう、死してなお生ける竜の肉!
一口ほおばれば、致死量一歩手前の毒が全身を駆けめぐり
同時に旨み、旨み、旨みの暴力がひっきりなしにデンプシーロール!
君は食の悦びを改めて知る事となるだろう…!
次回、ねだやし!第二話
『紫の屍肉とニクいあんちきしょう』
チャンネルは決まったな!
女騎士「オークどもは根絶やしだぁぁぁぁぁ!」
ねだやし!はご覧のスポンサーの提供でお送りしました。
【オーク化粧品】
【女騎士のど飴】
【戦士の汗塩】
・ ・ ・ ・ ・
~山奥、小屋~
魔「…」
ムクリ
魔「ふぁ…」
女騎士「起きたか魔法使い。ちょうど夕食ができたところだ」
プゥン…
魔「このドブ川を二ヶ月煮詰めたような臭い…ドラゴンゾンビの肉汁の臭いだね!」
女騎士「うむ。ドラゴンゾンビの半生ステーキ、ショッキングピンク色のキノコを添えて…だ!」
魔「わぁい!」
ヤル気満々じゃねえのよさ
オーク化粧品の使えなさ感
女騎士「さぁ、おあがりよ」
魔「うんっ」
ガシッ
魔「ドラゴンゾンビのステーキは手づかみで豪快に食べるのがおススメ…汚れなんか気にしない…むしろ下品に指をチュパチュパ舐めるくらいでいい…!」
ムシャリ
魔「はふっ!んっ!」
ムシャシャシャシャ ブヂュリ ゴクン
魔「っはぁ!し、痺れる!舌が!喉が!あぁ…視界が揺らぐ…あ、あああああ!」
シロメ グルンッ
ジョババババ…
シッキン! シッキン!
女騎士「おやおや、美味さのあまり失禁か。作った甲斐があったというものだ」
女騎士「では私も食べるとするかな」
ガシッ
女騎士「紫の肉汁…肉からすすり、すすり、すすりりりりりりりり梨梨梨梨梨梨梨梨梨梨梨梨梨梨!」
ジュブブブブブブブ
女騎士「ウボラッシャァァァァァァァ!」
ビクンビクン チクビ ソラタカク!
女騎士「だ、駄目だ…私の乳首…あ、暴れるな…このままでは…出現(おでまし)してしまう…乳首に封じた魔神…」
『ニュルニュルチクビーン』
女騎士「が…」
魔「!」
魔「姉さん…ニュルニュルチクビーンって…まさか!?」
女騎士「魔法使い…知られてしまったか…お前には…お前だけには隠しておきたかった…」
魔「姉さん…」
女騎士「お前に心配をかけたくなかったんだ…だから…あの日、ニュルニュルチクビーンを倒したと偽り私の乳首に封じたんだ」
魔「そんな…ニュルニュルチクビーンが…私…私…!」
女騎士「違う!お前は悪くない!全てはオークが…オークが悪いんだ!元凶は奴らだ!」
魔「でも…ニュルニュルチクビーンは…私が…私の…」
女騎士「違う、違うんだ…それは…違う…」
魔「あ、あああ…わ、私は…なら…使命…果たす…私は……だから……巫女……だから……そう……」
女騎士「よせ、それ以上…思い出しては駄目だ!」
魔「ワタシハ…」
『黒乳首の巫女』
またお前じゃねぇか
魔「…」
女騎士「くっ…恐れていた事が起きたか…魔法使いが黒乳首の巫女に覚醒してしまった…!」
魔「ワタシハ…巫女…黒乳首ノ巫女…」
ラァァァァァ
ゴゥゥゥゥ
女騎士「ぐわぁっ、言葉を発しただけで衝撃波が!」
魔「ドコ…?ニュルニュルチクビーンハ…ドコニイルノ?」
女騎士「黒乳首の巫女はニュルニュルチクビーンを探しだし浄化する…ただそれだけに意識が支配されてしまう…」
ズキッ
女騎士「ぐっ…」
女騎士「共鳴か…私の乳首に封じられたニュルニュルチクビーンが今にも出てきそうだ…」
魔「ソコニイルノ…?ニュルニュルチクビーン…ニュルニュルチクビーン!」
容赦なき連呼!
女騎士「くそっ、こうなった以上ニュルニュルチクビーンの復活を防ぐしかない…その為には黒乳首の巫女…魔法使いを倒すしか…」
魔「ワタシヲ…?タオス…?」
魔「ワラエナイ、ジョウダンデスネ」
女騎士「あいにく冗談は苦手でな…私は大真面目だよ!」
ヌギィ
女騎士「本気でいく…」
魔「ニンゲン…フゼイガ…!」
女騎士(ニュルニュルチクビーンを活性化させる訳にはいかないから乳首は使えない…上が使えないなら…下…)
女騎士(私の陰毛はオリハルコン並の硬度…これでどうにかやるしかないな)
女騎士(久しぶりだ、陰毛忍法を使うのは。オーク以外に使うのは御法度なんだがな…師匠に怒られるな、これは)
ガサゴソ
女騎士(よし、陰毛の具合は良好だ)
魔「タタカイヲ マエニシテ マタヲサワルナド…ゲヒンデスネ」
女騎士「下品結構…勝てばいいのさ!」
マタ ガバァッ
女騎士「先手必勝!陰毛忍法、北風のワルツ!」
グルグルグル ビュワァァァ!
女騎士「陰毛の高速回転で風を発生…それをそのままぶつける!」
魔「チャチナ ジュツデスネ…」
ウワギ ヌギィ
魔「黒乳首忍法…最強の一撃【アルテマ・ウエポン】!」
チクビ ブワァ
女騎士「ち、乳首が…投網のように網状になって広がった!?」
バグンッ
魔「ゴチソウサマ」
女騎士「わ、私の北風のワルツが…乳首に食われた…?」
魔「ワタシノ チクビハ ウチュウ…」
ドヤァ
女騎士「くっ、なら次はどうだ!」
マタ コスコスコス
女騎士「陰毛を擦り合わせ摩擦熱を発生…それを増大させ、地獄界の炎を呼び起こす!」
ボワァ
女騎士「陰毛忍法、太陽のサンバ!」
【糸冬】
本末てんとーう
シュルル! シュルル! シュルル!
ボワァッ! ボワァッ! ボワァッ!
女騎士「陰毛一本一本に一兆度の火球を発生させる…それが陰毛忍法、太陽のワルツだ!」
ボワァッ!
女騎士「下手すれば自身も焼け死ぬ禁断の技…これを使いこなせるのはこの世に二人しかいない…!」
魔「ふぅん」
女騎士「さぁ、焼け死んでもらおか!」
ボワァッ!
ボ! ボ! ボ! ボ! ボ!
女騎士「五毛爆炎弾【インモー・フレア・ボムズ】!」
ボワァッ!
魔「!」
魔「わ、わいの乳首に火球が!五つも!」
女騎士(なぜ関西弁に…)
ゴゴゴゴゴ
魔「ビギニィィィ!黒乳首がさらに黒く!?あ、あぢぃぃぃ!」
女騎士「終わったな…その火球はお前を灰さえ残さず焼き尽くす」
魔「あ、あつい…あついよぉぉぉ…」
女騎士「…」
女騎士「魔法使い…すまん…すまん…私は…ニュルニュルチクビーンを復活させる訳にはいかんのだ…」
ジョバババ…
女騎士「くぅっ…私の股から…涙が…こんな風にしか泣けないなんて…くやしいなぁ…くやしいなぁ…」
魔「…」
ケシズミ
魔「…」
ボロリ
女騎士「灰は灰に…ダストトゥダスト…」
女騎士「こんな事になるなんて…いったいどこで間違えた…私は…私達は…」
わりと早めの段階で間違ってたよね
女騎士「実の妹を手にかけてまで私は…」
キィン…
女騎士「この世界は…そこまでして守る価値があるのか?」
キィン…
女騎士「私が絶望に苦しんでいた時…世界は助けてくれたか?」
女騎士「世界を守る?私を守ってくれなかったのに?皆の為?誰の為?なら私は?その皆に私は?妹は?含まれているのか?いないのか?」
キィン…
女騎士「私は…一体何なんだ?」
女騎士「私……は……」
キィン…
女騎士「世界……私……いらない……そう……」
女騎士「こんな世界なんて」
女騎士「こんな世界なんて」
女騎士「『消えてしまえばいい』」
キュィィィィィィィ!
『解除用登録音声確認』
『封印術式壱から伍まで解除…解除完了』
『封印術式第零、解除中…』
女騎士「!!」
『封印術式解除に伴う器の強度解析』
『解析完了、強度不足により器の追加構築式をサーバーよりダウンロードします』
キュィィィィィィィ!
『No.15678が最適と判断。構築します』
女騎士「な、なんだ…脳内に声が…い、一体何が…」
シャシャシャ ゴワッ
『器の構築に必要な原子が不足しています。5秒以内にキャンセルがない場合自動原子供給モードにより構築を開始します。』
女騎士「な、なんだ…訳がわからな…」
ピーッ ピーッ ピーッ
『自動原子供給モードを開始します』
女騎士「ちょま」
ガシュワン ガシュワン ガシュワン
サワサワサワ…
モッサン! ゴッサン!
女騎士「A゙LILELELELELE!」
・ ・ ・ ・ ・
こうして、なんやかんやで
自動原子供給モードが開始された。
自動原子供給モードとは
なんかその辺の物を手当たりしだい分解するモードである。
そしてそれをニュルニュルチクビーンを再構築する為に使用する…
そう、つまりニュルニュルチクビーンの封印は解かれたのである。
【予告】
テーテッテー テレー
愛しい者を守れず
果たすべき使命も果たせない。
ならば私は何の為に生まれてきた?
薄れゆく意識の中、その答えを見つけられない迷い子がひとり…
次回、ねだやし!第三話
『決意』
チャンネルは決まったな!
女騎士「私が、私である為に」
ねだやし!はご覧のスポンサーの提供でお送りしました。
【女騎士のど飴】
【戦士の汗塩】
オーク化粧品!? オーク化粧品ー!?
・ ・ ・ ・ ・
ニュル…ニュル…
それは、女騎士であったもの。
今は、ただの肉塊。
その肉塊の両の乳首からは奇妙なツタが無数に生えていた。
植物かな?植物じゃないよ、触手だよ。
触 手 だ よ 。
ニュル…ニュル…
触手は肉塊を飲み込み、やがてあるものへと形を変えた。
長い黒髪、紅い瞳。
それは小柄な少女であり
かつて女騎士の妹であった、魔法使いの姿格好をしていた。
?「私は…」
?「そうか、封印が…」
?「だがこの記憶…」
?「器…そして構築原子の影響か」
?「強い意志だ…妹に幸せになって欲しいという願い…そしてオークを根絶やしにするという使命感…」
?「せっかくだ…たまには気まぐれに…生きてみるのも悪くない」
?「一人の人間として…この、魔法使いという少女として…生きてみるとするか」
?「ふふ…ニュルニュルチクビーンは自由…何物にも縛られない…概念、事象…」
?「ならば私は…」
魔「魔法使い、である!」
魔「そしてもう一つの強い意志…オークを根絶やしにするという使命感…それも引き継ごう」
魔「私は魔法使い…オークを根絶やしにする決意を胸に…生きようか!」
魔「ふふ、新たな黒乳首の巫女が現れるまでは…しばらく楽しめそうだ」
魔「ふふ、ふふふ…ふははははははは!」
チクビ ピーン!
ねっだやし! ねっだやし!
やべえスレを見つけてしまった
いいぞもっとやれ
その時、不思議な事が起こった。
興奮した魔法使い(ニュルニュルチクビーン)の乳首が天高くそそり立ち
雲を突き破り大気圏を越えて
銀河を駆けめぐり宇宙を抜け出した。
やがて別の宇宙に到達した乳首は
本来繋がるはずの無い世界、時空を『接続(つな)』げてしまった。
魔法使いがいる宇宙は『白銀』の宇宙。
繋がった先は、『青銅』の宇宙であった。
かつて気まぐれな創造主は
鉱物になぞらえた七つの宇宙を生み出した。
黄金・白銀・青銅・ダイヤモンド・サファイア・ルビー・ラピスラズリ
これらはそれぞれ独立した世界、時空であり
干渉し合う事はありえない…筈だった
それが乳首によって繋がった。
そう、乳首によって!
創造主が想像しえなかった事が起こったのだ。
ありえない、起こる筈がない。
いや…あっては、ならないのだ。
それが起きてしまった…
もはや世界は混沌に陥ること必至!
果たして世界は、宇宙は
魔法使いはどうなってしまうのか…
【予告】
テーテッテー テレー
繋がった白銀の宇宙と青銅の宇宙。
似て非なる世界、時空が繋がるその意味を
その奇跡を、異常を、危機を
まだ誰も知ることは無い。
次回、ねだやし!第四話
『ハローそしてハロー』
チャンネルは決まったな!
魔「やれやれ…しばらくは退屈しなくて済みそうだな」
ねだやし!はご覧のスポンサーの提供でお送りしました。
【女騎士のど飴】
【戦士の汗塩】
【食べられるオーク石鹸】
オーク? 何があったんだオーク!?
・ ・ ・ ・ ・
それから
それからなんやかんやあって
さらにさらになんやかんやあって
ニュルニュルチクビーンこと魔法使いは
七つの宇宙を冒険したりしなかったり。
新たな仲間との出会い
強敵の出現、敗北
そして別れ…
それらをダイジェストでどうぞ。
~青銅の宇宙編~
魔「やれやれ、神様気取りの神ってのは手に負えないな」
青銅神「貴様…何故この空間で動ける!?」
魔「何故ってそりゃあ…神様だからだよ!」
ブゥン!
青銅神「がはっ…馬鹿な…神である我に打撃…ただの打撃が何故当たる!?」
魔「何度も同じ事を言わせるな…私は、神…魔の付く神、だがな」
ニヤリ
・ ・ ・ ・ ・
~さらば女騎士編~
魔「いけない…女騎士…!」
女騎士「大丈夫。私を誰だと思っている?」
その微笑みは私に向けられたものであるのに
私に向けられたものでない事に胸が痛んだ。
魔「女き……ね…ね…え…」
ポロポロ
涙?私が?涙を?
ありえない。が、事実だった。
あぁ、そうか。
とっくに
とっくに、私は…
魔「姉さん…!」
最初で、最後の
私の、姉であった人。
さよならも、言えないで。
・ ・ ・ ・ ・
~青い瞳は危険な香り編~
姫「誓いましょう、貴方の剣に!絶対の信頼を!」
剣士「ならば私も誓おう…貴女が信じる限り…私は最強の剣士であると!」
バシュゥゥゥ!
魔「これは…なんて魔力量だ」
やれやれ、恥ずかしい話だ。
魔神だ何だと名乗っている私がまるで小さく感じられる。
宇宙ってのは広いねぇ。
剣士「姫、手を」
姫「はい」
ギュッ
剣士の青い右眼が
姫の青い左眼が
いっそう輝きを放ち、剣に更なる魔力を与え
爆発させた。
・ ・ ・ ・ ・
~ゴーレム・ハート編~
ゴーレム「ウゴォォォ!」
少年「や、やめろゴーレム!その体じゃ…」
魔「行かせてやれ」
少年「!」
剣士「どのみち長くは保たん…なら、どうするのが…どうさせてやるのが奴の望みだ?」
少年「でも…そんなの…そんなのって!」
剣士「強くなれ。少しでも奴の心が理解できるなら」
ガラガラガラッ
ゴーレム「グオゥゥゥ…」
少年「ゴーレム!」
・ ・ ・ ・ ・
~天使におまかせ編~
妹天使「私が!どれだけ惨めだったか!」
バヒュゥゥゥ
妹天使「いつも、何をしても、貴女の方が上だった!」
バヒュゥゥゥ バリバリバリ
妹天使「姉だから優秀?妹だから劣る?仕方がない?当たり前?」
妹天使「そんな言葉に!無責任な周囲に!私は…殺され続けてきた!」
妹天使「私は…私は生きてなどいなかったのよ!」
魔「ふぅ…」
妹天使「!?」
魔「やれやれ、何というか…劣等感をこじらせた、ありがちな話というか」
妹天使「貴女に…何が分かるというの!」
魔「分からんさ、永遠にな。私はお前じゃないし、お前は私じゃない。もちろん姉天使もお前も、だ」
魔「知らないのか?みんな違って、みんないいって言葉を」
・ ・ ・ ・ ・
~異次元トーナメント編~
実況「おぉっとゴブリン選手、速い、速すぎる!速すぎて見えないぃぃぃ!」
ゴブリン「どうだ、俺の姿が10にも20にも見えるだろう」
剣士「…」
スゥ…
実況「な、なななんと剣士選手、目を閉じた!諦めてしまったかぁ~?」
魔「…心眼」
少年「え?」
魔「読んで字の如く、さ」
少年「心の眼…?でもあの速さ相手じゃ…」
姫「それでも、彼なら…私が信じる彼なら…できます!」
・ ・ ・ ・ ・
~大銀河オーク海賊団編~
魔「…」
怒りに反して頭は冷静だった。
どうやればこいつらを殺せるか
どうすればこいつらを根絶やしにできるか
ただそれだけを可能とする為に何度も脳内でシミュレーションを続けた。
この意志は、かつて私のものではなかった。
だが今は私のものだ。
私を形成する大切な意志だ。
魔「根絶やしにしてやる」
恐らく周りの誰にも聞こえない声量の、それは
どろりと私の口からこぼれ落ちた。
・ ・ ・ ・ ・
~創造者(クリエイター)編~
創造者「何故俺が、醜いオークの姿をしているか、分かるか?」
魔「さぁな、知りたくもないし知る意味も無い」
創造者「ふふ。そうやって怒りを隠し、平静を装う奴を煽るのに適しているんだよ、この姿は」
クルクル
創造者「さぁて問題。俺が今、クルクル回しているコレ、な~んだ?」
ニヤニヤ
創造者「何かな~誰かの腕輪かな~誰のかな~?」
魔「!」
魔「貴っっっ様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
創造者「ぶはははは!そうだ!怒れ怒れ!そのオークより醜く怒りに歪んだ表情が見たいんだよ、俺は!」
・ ・ ・ ・ ・
こうして
なんやかんやあって
ニュルニュルチクビーンこと魔法使いは
全ての宇宙、空間、次元時空から
オークを消し去った。
散っていった仲間達の記憶も
永遠の時を生きる彼(彼女?)にとっては
夢、幻のようなものなのかもしれない…
だが
そうではないかも、しれない。
そうやって新たな物語は
紡がれてゆく…
ねだやし!最終話
『ネバーエンディングストーリー』
完。
ねだやし!はご覧のスポンサーの提供でお送りしました。
【女騎士のど飴】
【戦士の汗塩】
【ニコニコ勇者金融】
魔「チャンネルは」
全員「「「決まったぜ!」」」
【完】
ついにスポンサーのオークも全滅したか…乙
らめぇぇ……おつんぽ、おつんぽいっちゃうのぉぉっ
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