NEW GAME 「バンド、なんて出来ますでしょうかっ!?」 (15)

葉月「今度、イーグルジャンプ主催のパーティがあってね。そこで出し物をしたいと思うんだ!」

りん「唐突ですね、葉月さん」

葉月「当たり前さ、出し物の話は私が急に決めたことだからな!」

コウ「その、出し物って何をするんですか?」

葉月「むろん、こっちで決めてあるよ。うみこ君率いるチームには、射撃による見世物。八神には、手品をやってもらおうと思う」

コウ「待ってください。なんで、私が手品なんですかっ!? それに、やった事もありませんし!」

葉月「君は今、業界でも凄腕だからな! なんなら、仕事の他にも何かしらの特技はあってもいいだろ?」

コウ「そんな無茶苦茶な・・」

りん「あら、いいんじゃないかしら♪」

コウ「りんっ!?」

りん「コウちゃんが、仕事以外での特技を身に付けるのも、良い事だと私は思うわ」

葉月「ははっ、だそうだぞ、八神?」

コウ「分かりましたよ・・。やればいいんですよね・・・」

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葉月「OK。やってくれるな」

コウ「その代わり、りんも何か出し物やれよっ?」

りん「私も?」

葉月「いや、遠山君はビンゴ大会の司会を任せてあるから、出し物はいいんだ」

コウ「えぇっ!?」

葉月「ビンゴだって、ちゃんとした出し物だからな!」

コウ「ちぇっ」

りん「あのう、葉月さん?」

葉月「んっ?」

りん「青葉ちゃんたちも決めてあるんですよね、出し物?」

葉月「うん、もちろんだよ♪ 涼風君たち4人には、バンドをやらせようと思ってるんだ」

コウ「ば、バンドっ!? ドラムやベースを使って演奏しながら、ボーカルが歌う、あれですかっ!?」

葉月「むろん。バンドといえば、他にあるかね? まさか、ズボンを履く時に使うものと言わないだろうな?」

りん「ひとまず、後者はおいときましょうか。それで、葉月さん、青葉ちゃんたちにバンドは、急過ぎませんかっ? それに荷が想いかと・・」

葉月「人間、誰しも挑戦する事が大事なのだよ、遠山君。だからこそ、私は涼風君たち4人にバンドをやらせる、という方向で決めたんだがね?」

コウ「私もだけど、青葉たちも大変になるぞ・・・」

NEW GAMEが喋った

キャラデザ班、ブース

ゆん「えぇっ、ウチらがっ!?」

青葉「ば、バンド、ですかっ!」

コウ「そうなんだよ! 急に決まったんだけど、まぁ頑張れ」

ひふみ「コウちゃん・・・無責任・・すぎる」

コウ「ひふみん、バンドは私が決めた訳じゃないんだよ。それに私だって、手品をやらないといけないんだしさぁ」

青葉「八神さん、手品なんですかっ?!」

ゆん「遠山さん、ウチには荷が重すぎますわっ! 葉月さんに頼んで、もう一度考え直してくれるよう、説得してくれまへんか?」

りん「でも、もう葉月さんが、出し物の提案した際に一緒に決めて、全体に報告済みだから、もう変更できないそうよ」

ひふみ「そ、そんなぁ・・」

はじめ「まぁ別にいいんじゃないですか?」

ゆん「はじめっ、何を言うとるんやっ!?」

はじめ「バンドなんて、滅多出来る事じゃないし! それに私、一度だけバンド、やって見たかったんだよなぁ~!!!」

青葉「はじめさんは、それでいいんですか?!」

はじめ「もちろんだよ。女子高生が組んでバンド活動をするアニメを見たことがあるんだけど、それがもう格好良くて、たまらないんだよ~」キラキラ

ひふみ「はじめちゃん・・目が・・輝いてる・・ね」

ゆん「まぁ、しゃあない。こうなった以上、やったるわー!」

青葉「そうですね。葉月さんの決めた事ですから、やるしかありませんよね」

ひふみ「うぅ、コミュ症・・だから、人前でやる・・のは恥ずかしい・・・けど、しょうがない・・よね」

りん「やってくれるのね! ありがとう、皆!!」

コウ「まぁ、お互い大変だけど、頑張ろうな」

はじめ「それで、遠山さん、それぞれのポジションは決まってるんですか?」

りん「いいえ。ポジションは、特に決めていないそうだから、そこは4人で話し合ってもらっても結構よ」

はじめ「じゃあ、私、ドラムやるぅ~~!!!」

ゆん「即答やなっ!?」

はじめ「もちろん。ドラムが一番格好良さそうだし、それに他のバンドでドラムが良く見せるアクションが最高だったから、私も真似したいなぁって思ってさ!」

コウ「はじめはドラムで決まりだな。それで、ゆんとひふみんと青葉は、何にするんだ?」

ゆん「ウチは、楽器の演奏なんて、やった事ありまへんわ」

ひふみ「わ、私も・・」

青葉「私もです」

りん「そうね。皆、未経験だという事は、良く分かるわ」

コウ「でも、それだといくら話し合っても、決められそうにないから、ここは、直感で、ゆんはベース、ひふみんはキーボード、青葉がボーカル兼ギターって事にすれば?」

ゆん「ウチが、ベースを、ですかっ!?」

ひふみ「キーボード・・・なんて、良く・・分からない、よ」

青葉「私がボーカルとギターをっ!?」

りん「コウちゃんらしい決め方ね。うん、いいんじゃないかしら!」

そして、昼休み

りん「という訳で、練習場の会議室と楽器を葉月さんから借りたわ!」

はじめ「すげぇ~、こんな間近でドラムを見たのは、初めてですよ」キラキラ

ゆん「ベースって意外と重たいんやな」ズシッ

ひふみ「キーボード・・・うぅ、出来る・・かな?」ドキドキ

青葉「ギターもですが、ボーカルなんて緊張しますよっ・・・///」ドキドキ

コウ「皆、予想通りの反応だな」

りん「ほらっ、コウちゃんは、ブースに戻って、手品の練習よ!」

コウ「わ、分かったから、押すなって!? そ、それじゃあ、頑張れよぉ」スタタタ

青葉「行ってしまいましたね・・」

りん「ほらっ、青葉ちゃんたち、練習よ。それと、はい。今回、青葉ちゃんたちが演奏、歌う歌詞よ!」

はじめ「えぇと、曲名は「SAKURAスキップ」、「STEP by STEP UP↑↑↑↑」、「Now Loading!!!!」、「JUMPin' JUMP UP!!!!」、「ユメイロコンパス」と、5つかぁ~!」

ゆん「え、えぇっ~!? 5つも演奏するんですかぁっ!?」

青葉「こ、これは、疲れますよぉ~!」

ひふみ「まるで・・・本物のライブみたい・・・だね」

りん「バンドと言っても、見た側からは本当のライブよ、ひふみちゃん?」

りん「ちなみに葉月さんが青葉ちゃんたち4人の為に、バンド名も決めたのよ。名付けて、「fourfolium(フォーフォリウム)」って名前でね」

はじめ「かっけぇ~!! 流石は、葉月さんだよ!」キラキラ

ゆん「はじめは乗り気やけど、ウチと青葉ちゃん、ひふみ先輩は、あまり乗らないなぁー」

ひふみ「・・・うぅ」ドキドキ

青葉「あー、あー、よし。ひとまず、声の調子は良いかな?」

ゆん「と、思うとったけど、青葉ちゃんは、少しやる気やな・・」

りん「私も多忙な葉月さんに変わって、少しだけ指導するから、よろしくね」

ゆん「遠山さん、バンドは、詳しいんですか?」

りん「えぇ。実は、ここだけの話、高校の時、少し、ね?」

はじめ「ま、マジですかっ!?」

ひふみ「は、初耳・・・」

青葉「凄いですね、遠山さん」

りん「うぅん。大したこと、ないわよ。それより、練習を開始しましょうか」

はじめ「はい!!」

後の3人「はい・・・」

はじめ「~♪」タンタンタタタタタタタタタタンタン

ゆん「うぅ・・」ジャン、ジャ、カ

ひふみ「っ///」ポロン、ポロン~

青葉「めぐりめぐって、Everyone~♪♪」ピン、ピン~

りん「・・・・・・」

はじめ「はぁー、やっぱドラムは最高だよっ!!」

ゆん「上手く弾けんかったわぁ」

ひふみ「うぅっ///」

青葉「ギターが、それに歌も心配で・・」

りん「はじめちゃんは良かったわよ。ゆんちゃんとひふみちゃんは、もう少し練習が必要ね。青葉ちゃんは、歌は良かったけど、ギターは練習ね」

葉月「やぁ、練習頑張っているかい?」

りん「葉月さん、いつの間に・・」

葉月「いやいや、会議室の前を通りかかったら、楽器と涼風君の歌声が聞こえてきてな。あまり真剣で、それも可愛かったもので、ついこっそり入って、見とれていた訳だよ!」

ひふみ「み、見られて・・いたんだ・・・は、恥ずかしいっ///」

ゆん「うちもや!」

葉月「ははっ、別に気にしてないから、どんどん練習したまえ。あっ、そうだ、これは、私からのアドバイスだが、歌は涼風君だけじゃなくて、4人で歌ってみてはどうかな?」

青葉「よ、4人で、ですか?」

りん「成る程。たまに皆で歌う場合もあるわね! そうしましょうか。」

はじめ「おぉー、青葉ちゃんにゆん、ひふみ先輩と一緒に歌えるなんて、嬉しいな」

葉月「よしっ、じゃあ、皆、歌詞を貸してくれ。今日の、夕方までに誰がどこを歌うか、と4人全員で合わせて歌う箇所も決めておくから! では、また~」スタタタ

ゆん「足早に行っちゃったわ・・」

りん「あっ、もう昼休み終わりね。じゃあ、皆、ひとまず次の練習は夕方に行いましょう」

はじめ「オーッ!!!」

ひふみ「し、仕事・・は、いいの?」

りん「大丈夫よ。新作ゲームの企画を考える一方で、パーティの出し物の練習をしている社員もほとんどいるみたいだし。それに葉月さんとか上の人の許可もバッチリ取れてるしね!」

青葉(パーティなんて、フェアリーズストーリー3の時に参加して以来だけど、主催という事もあって、やる気があるんですね・・)

― 夕方 ―

りん「皆、練習よ。しっかり、頑張ってね」

青葉「一人じゃなくて、4人なら何だか安心しますね」

ゆん「うちも、歌だけならええんですけど・・」

ひふみ「両方・・だめ・・・」

はじめ「よっしゃあ、頑張るぞー!」

りん「さん、ハイ」

4人「「「「めぐ、り~めぐって、ぇ~、Every、one~~!?」」」」

りん「あらっ!?」ガクシッ

りん「ちょっと待ってねっ! 皆、歌い方がバラバラよ?」

ひふみ「ごめんね・・・。私の声が小さかった・・・かな」

ゆん「ひふみ先輩だけのせいではないです。うちもや」

はじめ「もぅ~、だめだな、ゆんは」

ゆん「そういう、はじめだって、合ってなかったやろ!」

はじめ「はははっ、バレたっ? 実は、こういう合唱みたいなのは、久しぶりでさぁ~」

青葉「いきなり、ですね」

りん「これも練習が必要ね」

― カラオケ ―

りん「という訳で、カラオケボックスで合わせる練習をしましょう」

ゆん「いきなりですね、遠山さん」

はじめ「さぁって、歌うぞ~!」

青葉「ははっ、はじめさんは、さっきからテンションが高いですね」

ひふみ「りんちゃん・・?」

りん「なにかしら?」

ひふみ「コウちゃん、連れて来なくて・・良かった、の?」

りん「うん。行きたがってはいたけれど、仕事と出し物の練習で会社を離れられないそうなのよ!しょうがないわ」

ひふみ「そう・・・なんだ」

はじめ「あぁー、ムーンレンジャーの曲が出てるー! これ、歌おうっと!!」ピッピッ♪

ゆん「って、これ、デュエットやん!? 一緒に歌わなあかんやろっ!」

りん「うん! はじめちゃんは、ちょうどいいのを、選んでくれたわね♪」

はじめ「はぁー、やっぱりムーンレンジャーの曲は、いいなぁ!!」

ゆん「うち、あんなに声出したのは、久しぶりや」

青葉「凄いです、はじめさん、ゆんさん!」パチパチ

ひふみ「う、上手いね・・」パチパチ

りん「二人とも、中々良かったわよ」パチパチ

青葉「では、次は私とひふみ先輩がっ!」

ひふみ「ふぇっ!?」

りん「良いわね! ひふみちゃん、青葉ちゃん、頑張ってね」

青葉・ひふみ「「~♪」」

はじめ「うぉっ、青葉ちゃんもだけど、ひふみ先輩も上手いなっ!?」

ゆん「合わせるだけで、こないに良くなるんやな・・」

りん「そうね。こうやって、デュエットを練習していけば、皆で合わせて歌えるようになるのよ♪」

― 終了後 ―

りん「どうかしら? 皆、合わせて歌えそう?」

青葉「はい。遠山さんのおかげで、なんだかコツが掴めてきたような気がします」

ゆん「うちもです」

りん「そう♪ じゃあ、後は、楽器も含めてとにかく練習あるのみよ!」

はじめ「でも、私ら、家に楽器はありませんよ?」

りん「そうねぇ・・。じゃあ、本物じゃなくて、代用できるものをすぐに買いに行きましょうか」

ひふみ「だ、代用・・・?」

りん「近くに夜でも開いてる楽器店があるのだけれど、そこで練習用の小さな楽器があってね。それだったら安いし、家に持ち運べて練習が出来るわ」

青葉「成る程。そんなものがあるんですか・・」

― はじめの家 ―

はじめ「すげぇ~。本物より小さいけど、練習用なら確かに最適だな!」タンタンタタタタタタタタタタンタン♪

はじめ「よぉし、これにドラマーがやってる、首振りも取り入れてみようっと!!」タンタンタタタタタタタタタタンタン♪

― ゆんの家 ―

ゆん「うぅ、また外したわっ!? いつになったら、上手くなるんやろか・・」ジャ、ン

ゆん「とりあえず、練習ありや!」ジャン、ジャカ♪

れん(ゆん姉ちゃん、さっきから何やってるんだろう??)ジィィィィ

― ひふみの家 ―

ひふみ「あっ、また間違えた・・・」ポロ、ン

ひふみ「キーボードって、見たことがあっても・・やってみると、難しい・・・」ポロン、ポロン♪

宗次郎「・・・・」ジィィィィ

― 青葉の家 ―

青葉「めぐりめぐって、Everyone~♪」ピン、ピン♪

青葉の母「青葉ー、あまり騒がしくしないでね。近所迷惑になるから!」

青葉「はーい。うぅ、分かってはいるけれど、家でも練習しないと身に付かないし・・・」

― 2週間後 ―

りん「いよいよ、明日がパーティー! 皆、本番の前のリハーサルよ」

青葉「これが最後の練習ですね」

ゆん「毎日毎日、大変やったけど・・」

はじめ「まぁ、良い感じに仕上がってはきたからね」

ひふみ「うん・・・!」

はじめ「行くよー! 1・2・3~ハイっ!!」~カチ、カチ、カチ♪

ゆん「」ジャンジャン、ジャカジャカ♪♪

ひふみ「」ポロンポロン、ポロンポロン♪♪

はじめ「」タンタンタタタタタタタタタタンタン♪♪

青葉「」ピンピン、ジャンジャン♪♪

りん「まぁっ!!!」

4人「「「「めぐりめぐって、Everyone~♪ 何かが待っているのかな~♪」」」」

りん「す、凄いわぁっ!?」

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