白坂小梅「寒さを乗り越えるために」 (22)

いつもながら王道のしょうこうめSSです
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白坂小梅「幸子ちゃんの本棚の中身を全部キン肉マンに変えるドッキリ…」
白坂小梅「幸子ちゃんの本棚の中身を全部キン肉マンに変えるドッキリ…」 - SSまとめ速報
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―3日前―
小梅「最近…寒いね…」

星輝子「あぁ…まだ10月なのにな…フヒ」

小梅「ってことで…できてる…?」

輝子「フヒヒ…ほんとに作れるんだな…凄いぞ…」

晶葉「科学に不可能はないからな…いつか『あの子』の謎も解き明かすぞ」

小梅「頑張ってね…」

輝子「フヒヒヒィ!!早く見せてくれ…あれをォ!!」

晶葉「あぁ…火炎放射機は…」

小梅「違うよ…?」ゴゴゴゴ

晶葉「ひいっ!す、すまん、アノアロの杖だったな…」

輝子「おお、これが…」

小梅「アノアロの杖…!!」

――――――――――――――――――
説明するぞッ!アノアロの杖っていうのはな!簡単に言うなら火を出せる杖なんだッ!!

これはイギリスのロビン家の家宝だったんだけど幼き日のキン肉マンマリポーサが盗んでしまったんだッ!たいへんだーッ!

懐に入れておけば体に火を纏わせる「モクテスマ・ディフェンス」とかロビン家だけが使える頭の兜とアノアロの杖を一体化させる「ユニコーン・ヘッド」が使えるッ!

ちなみにウチの推しメンはウォーズマンだぞッ!熊をも切り裂くベアークロー!あとロボ超人っていう特異体質に生まれてしまったからこその悲運な―――

あの…尺がないのでその辺で止めてほしいんですけど…

小梅「これ…火を吹くだけ…?」

晶葉「いや、このどんな大火災でも迷わず救助に行けるほどの強度を持つ『超☆耐火服』とセットに使えば全身に火を纏うこともできるぞ」

輝子「ユニコーン・ヘッドは…?」

晶葉「すまん…それは無理だった…杖の八割近くが頭部と一体化するなんて現代科学では無理だ…」

輝子「まあ…仕方ないな…」

小梅「ありがとね…」

晶葉「ああ!こちらこそいい経験ができた!」

これが後にそれを求めて人々が長蛇の列を作る、友情の握手(シェークハンド)である―――

輝子「じゃあ…早速、やろうか…?」

小梅「ロビンマスクごっこ…」ぼおおっ

輝子「おぉ…ほんとにすごい…」

小梅「でも…事務所のものは燃やさないようにしないと…」

千川ちひろ「あーすみません、これ燃やしてもらえます?」

小梅「うん…わかった…」

輝子「シュレッダーじゃなくて燃やすところは…きっと裏帳

ちひろ「輝 子 ち ゃ ん ?」ぎらり

輝子「」

小梅「も、燃やすね…?」ぼうっ

ちひろ「ありがとうございますっ!報酬はお二人の口座に振り込んでおきますのでここであったことは…」

輝子「」

小梅「うん…誰にも言いません…」

ちひろ「それではまた!」

輝子「」

小梅「輝子ちゃん…?」

輝子「ハッ!わ、私は…」

小梅「もうちひろさん行ったよ…?」

輝子「あ、あぁ…ごめん…まるで悪魔に睨まれたようだった…フヒヒ」

小梅「たぶん…これ以上この話はダメだと思う…」

輝子「同感だ…」

小梅「知り合いの悪魔よりも…怖かった…」

輝子「フヒ…知り合いに悪魔がいるのか…」

小梅「うん…約10万歳の…」

輝子「フヒ…なるほどな…」

小梅「これだけだと…飽きる…」

輝子「ただ火が出るだけだしな…」

小梅「じゃあ…なにしよっか…?」

輝子「肉とか…買ってくるか…?」

―スーパー―
小梅「来ちゃったね…」

輝子「フヒ…そうだな…」

「おやー?何をしていらっしゃるですかー?」

小梅「あ…ライラさん…」

輝子「肉を買いたくて…」

ライラ「お肉ですかー?それなら今日はここから3㎞のスーパーで昼の特売がやっておりますです」

小梅「さ、3㎞…?」

輝子「い、いや私たちは…」

ライラ「安いですよー、お買い得なのですよー」

小梅「あの…」

ライラ「お金は大事でございますからねー、節約する必要がありますです」

輝子「い、いや別にここでも…」

ライラ「お買い得なのです!!!!」

小梅「わ、わかった…」

ライラ「その方がいいでございますです」

輝子「フヒ…仕方ない、走って行こうか…」

輝子「着いたな…フヒ…」

小梅「10分しか走ってないのに…体が…暖まっちゃった…」

輝子「まるでウォーミングアップだな…」

小梅「とりあえず買おう…安い牛肉でいいよね…?」

輝子「タレも買っておこう…」












小梅「確かに…安かったね…」

輝子「じゃあ…事務所に帰ろう…」

小梅「ウォーミングアップは済んだから…全力で…ね」

小梅「本気で走ると…疲れる…」

輝子「フヒ…そうだな…」

小梅「スタミナは…まだ…不十分…」

輝子「でも…トレーニングの成果出てるよ…?」

小梅「そうだね…」

輝子「あれ…?走って暖まってるからアノアロの杖の意味なかったんじゃ…」

小梅「…」

輝子「……」

小梅「………」

輝子「…………」

小梅「い、いいの…っ!」

輝子「かわいい」

小梅「でも…焼き加減がわからないね…」

輝子「ガスコンロでしか肉を焼かないからな…」

小梅「じゃあ…晶葉ちゃんに頼む…?」

輝子「いや…料理しなさそうだし…」

小梅「じゃあ…無人島に行って火の扱いに慣れてる幸子ちゃん…?」

輝子「さっちゃんでも火炎放射機は使ったことないだろ…」

小梅「じゃあ…いつもお世話になってる…あの人に頼むしかないね…」

輝子「なるほど…それいいな…フヒ」

ちひろ「ちょっとヘレンさん!勝手に屋上にリング置いて楓さんにスペシャルマン譲りのフットボールタックル仕込ませるのやめてくださいって言いましたよね!?」

ヘレン「落ち着いて、ジャンクマン」

ちひろ「誰がジャンククラッシュでアイドルをレアメダルに変える悪魔騎士ですか!」










輝子「フヒ…?」

小梅「なんだか聞いちゃいけないような会話が…」

ヘレン「認めないのなら、いいわ…勝負はリングの上でつけるまで」

ちひろ「メダルにしてやります!!」

ヘレン「本性を現したわね…事務所の運命は、私が守るわ!」スッ

ちひろ「なんですか?そのウォークマンは…」

輝子「出、出るぞ…あの技が…」

ヘレン「聞いたことあるわよね?『超人大全集』!!」

ちひろ「まさか!!」

ヘレン「そのまさかよ!アイス・ロック・ジャイローー!!」

ちひろ「」カチコチ

カンカンカン!! ウィナー ヘレンッッッ!!!

輝子「ヘレンさん…!悪魔騎士を倒すなんてすごい…」

小梅「すごかったです…!」

ヘレン「これもひとえに超人への愛がなせる技…つまり、世界レベル…!!」

輝子「あと…私たち以外に人がいないのに、どうやってゴングを…?」

ヘレン「それは……」

小梅「それは…?」

ヘレン「………」

輝子「………」

小梅「………」

ヘレン「………」

小梅「……あの」

ヘレン「………」

輝子「……あれ?」

ヘレン「気合いよ!!!!!」

小梅「気合いかぁ…」

ヘレン「ところで…輝子、小梅、用は何?稽古をつけに来たのかしら?」

小梅「それもいいけど…これ…」

ヘレン「牛肉…?っ!これは…」

輝子「そう…アノアロの杖だ…」

ヘレン「予想外!…なるほど、これを使って肉を焼きたいのね」

輝子「そうだ…」

ヘレン「それだけかしら?」

小梅「…え?」

輝子「お、怒ってるのか…?」

ヘレン「その程度の肉では、世界なんて程遠いッ!!」

輝子「あ、あぁ…そっちか…」

ヘレン「夜までに知り合いのツテで最上のステーキを用意してあげるわ!!」

小梅「よ、夜までに最上のステーキを…?」

ヘレン「できらぁっ!!!」

輝子「フヒ…ありがとう…ヘレンさん…」

ヘレン「See you again!また夜に会いましょう!!」

輝子「なんだか…大変なことになっちゃったな…」

小梅「この杖の…おかげかな…」

輝子「フヒ…初めの目的失っちゃったな…」

小梅「でも…いっか…」

輝子「そもそも…ロビンは初めにユニコーン・ヘッドしたから…アノアロの杖を手に持ってるのはマリポーサだけ…」

小梅「マリポーサごっこは…いいや…」

輝子「フヒ…私もだ…」

小梅「今夜はさっちゃんも…誘おうか?」

輝子「そうだな…じゃあ美玲ちゃんとぼののさんも…」

このあとヘレンさんがめちゃくちゃセントーン・ガブラドーラした



ハートフルなSSを目指して書き始めましたが…いやー、難しいですね…

乙乙
最上のステーキを屋上のステーキと空目した

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