藍子「トリックオアくろねこさんっ」
P「……はあ」
藍子「くろねこさんをくださーいっ」
P「……藍子は黒猫が欲しいの?」
藍子「はいっ」
P「じゃあお菓子はいらないのね」
藍子「……お菓子も欲しいですけど、くろねこさんが欲しいです」
P「ダメだよ。きっと途中でお世話しなくなるんだから」
藍子「そんなことはありません。ご飯だってあげますし、ミルクもちゃんと飲ませますっ」
P「数ヶ月も経てばお母さんがお世話する羽目にならない?」
藍子「大丈夫ですっ。私が責任を持って育てます。お散歩にだってちゃんと連れていきますよ」
P「藍子と違って飼い猫は散歩しないんじゃないかなー?」
藍子「……あっ」
P「割と致命的なことに気づいたみたいだ」
藍子「……と、トリックオアわんちゃんっ」
P「それでいいのか藍子さん……」
藍子「せ、背に腹は変えられません……」
P「ショックを隠しきれていないけど?」
藍子「………………」
P「…………………」
藍子「……お散歩が好きなくろねこさんっていませんかね?」
P「きっとどこかにはいると思うけど」
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藍子「一緒にお散歩できたら楽しいでしょうね……」
P「野良猫はよく散歩してるからペットもいけるはずだよ、おそらく」
藍子「……っ!トリックオアくろねこさんっ!」
P「振り出しに戻った」
藍子「くろねこさんをくれなければイタズラしますよっ」
P「どんな?」
藍子「そうですねー、プロデューサーさんのことは無視しちゃいます」
P「割とショックだし仕事にも影響出るからもっと優しいのにしてくれ」
藍子「……でしたら、お仕事中……はダメですから、休憩中のプロデューサーさんが座っている椅子の高さを変えちゃいますっ」
P「なんて可愛いイタズラなんだ」
藍子「きっとプロデューサーさんは困っちゃいますね」
P「でも、俺座ったままだから椅子下げることしかできないよね?」
藍子「……っ!」
P「気づいてなかったのね」
藍子「………………」
P「黙ってしまった」
藍子「プロデューサーさんのスーツを奪っちゃいますっ」
P「それでいいのか藍子さん」
藍子「これから寒くなりますし、プロデューサーさんは困っちゃいますね」
P「まあ、寒さには弱いから結構困るな」
藍子「……やりすぎじゃないでしょうか?」
P「そもそも黒猫諦めてイタズラばっか考えてるよね」
藍子「あっ……。くろねこさんをいただければ問題ないですね」
P「んー、さすがに黒猫はなー。お菓子なら今あるけど」
藍子「……あむあむ」
P「勝手に食うな」
藍子「……このおせんべい、少し湿気ってます」
P「勝手に食って文句まで言わないでくれ。……生きた猫はあげれないけど、ぬいぐるみならどうだ?」
藍子「ぬいぐるみですか?」
P「そ。黒猫のぬいぐるみ」
藍子「もらいますっ」
P「即答したよ……。今はないからまた今度でもいい?」
藍子「はいっ。……プロデューサーさんってぬいぐるみとか持ってるんですか?」
P「いや、買いに行くけど」
藍子「……それはそれでなんだか悪いような」
P「気にするな。ぬいぐるみの一つくらい安いもんだよ」
藍子「いえ、それでも悪い気がします」
P「そうか?」
藍子「はい。……というわけで、私も一緒に買いに行っていいですか?」
P「………………」
藍子「一緒にくろねこさんのぬいぐるみを選びましょうっ」
P「それが目的だったのか」
藍子「何のことでしょう?」
P「はあ。……わかった」
藍子「えへへ」
P「ただ、変装だけはしっかりしてくれよ?」
藍子「もちろんですっ」
茜「トリックオアごはあああああん!!!」
P「うるさっ!?」
茜「聴きましたよプロデューサー!藍子ちゃんとぬいぐるみを買いに行ったそうですね!!!」
P「………。なにこれ、めっちゃ耳がキーンってする」
茜「私もほかほかの白いご飯が欲しいです!!!」
P「えっ、鼓膜破れてないよね?大丈夫かな……」
茜「……むっ!」
P「良かった。耳は取れてないな」
茜「藍子ちゃんとはデートして私とはしてくれないんですか!!!」
P「デートじゃないわい!」
茜「ちゃんと聴こえてるじゃないですか!!!」
P「しまった!?」
茜「全部聴こえてましたよね!というわけで、私にほかほかご飯をください!!」
P「………………」
茜「どうしましたか?」
P「……茜って意外と大胆だよな」
茜「うん?何がでしょうか?」
P「いや、ハロウィンにかこつけて、ご飯を食べに行こうってデートのお誘いをしてくるとはね」
茜「デート?……はっ!?!?!?」
P「普通だったら立場的に断らないといけないんだけどなー」
茜「あの、いえ、これは……そのっ……」
P「可愛い茜の頼みだからなー。断れないなー」
茜「かわっ!!!……あの、あの」
P「デートとなると夜景がきれいなレストランでディナーが普通だよなー」
茜「はうっ!?……そんなところ」
P「テーブルマナーとかあんまり慣れてないけど大丈夫かな……」
茜「あの、あの……プロデューサー」
P「ん?」
茜「で、でーと……ではなく、普通にご飯を食べません、か?」
P「うん、いいよ。なに食べたい?」
茜「へ?」
P「ご飯食べに行くんでしょ?」
茜「あっ、はい。そうです!」
P「夜景がきれいなレストランとか、ただでさえお金を搾り取られてる俺にはきつい」
茜「ならファミリーレストランにしましょう!」
P「そんなとこでいいの?きついとは言ったけどちょっとしたところなら普通に連れていけるよ?」
茜「いえ!大丈夫です!代わりに未央ちゃんと藍子ちゃんも呼びましょう!」
P「なるほどね。人を増やして俺の財布へのダメージを大きくすると」
茜「そ、そういうわけでは!」
P「わかってるって。二人を呼んだ方が楽しいんだろ?」
茜「当然です!それに、私だけ美味しい思いをするわけにはいきません!!」
P「茜は良い子だなー」
茜「ん?普通じゃないですか?」
P「自覚ないとこがまた……」
茜「それでは二人に連絡しましょう!」
P「……ちょっと待って。藍子はともかく未央は今日オフだぞ?」
茜「そうですね!……はっ!?」
P「ご飯食べるためだけに千葉から来てもらうのはちょっと……」
茜「ということはご飯は……」
P「また今度だな」
茜「はうっ……」
P「………………」
茜「それでは、今日は帰りますね……」
P「まぁ待て。ご飯食べに行こうか」
茜「!?」
P「二人には内緒だぞ?」
茜「……それは悪いような」
P「今度改めて三人とご飯するよ?」
茜「それでも私だけというのは……」
P「じゃあ行かない?」
茜「……行き、ます!」
P「よし、決定ね。準備するからちょっと待ってて」
茜「はい!!!」
未央「トリックオア……」
P「トリック!!!」
未央「トリー……いや、早い早い!?しかもそれじゃイタズラ選んでるよ!?」
P「お菓子あげるからイタズラして!」
未央「うわぁ……」
P「冷めた目すら心地好い」
未央「………………」
P「とまあ、冗談はここまでにして」
未央「たった数秒の冗談のせいで信頼度が地に落ちそうだったよ?」
P「そしたらまた信頼されるよう努力するさ」
未央「無駄にポジティブ」
P「そりゃポジティブパッションのユニットを担当してるからな」
未央「ねえ知ってる?ポジティブパッションのポジティブパッション担当はあかねちんなんだよ?」
P「そりゃ知ってるぞ」
未央「あーちゃんはゆるふわ担当だとして私は?」
P「………………」
未央「……視線で訴えかけないで?」
P「おっぱ」
未央「セクハラだよ!?」
P「まあまあ、これも冗談だよ」
未央「信頼度は地に落ちたからね?」
P「だったらこれからあげればいいとして。つまり、これ以上は下がらないわけだ」
未央「なんで平然と受け入れてるの?おかしくない?」
P「話を戻してイタズラをしてくれないか?」
未央「なんでそこに戻すの!?さっき冗談って言ったじゃん!?」
P「女の子にイタズラしてもらうなんてハロウィンしか出来ないじゃん!!!」
未央「うっわ。開き直ったよこの人」
P「これ以上信頼度が落ちないからな」
未央「そもそも信頼度が消えるよ?」
P「藍子がしようとしたイタズラは椅子の高さを調節するだった」
未央「地味だよあーちゃん!いや、控え目であーちゃんらしいけど!」
P「茜は夜に千葉にいる未央を呼び出してご飯食べようとしてた」
未央「時間!!しかもプロデューサーへのイタズラじゃないじゃん!!」
P「流石にオフの未央にそこまでさせるわけにはいかないから止めたけど」
未央「ありがとうプロデューサー」
P「というわけで未央はどんなイタズラをしてくれるんだ?」
未央「素直に感謝した気持ちを返して」
P「痛いのは勘弁だぞ?」
未央「プロデューサーの中で私はどんなイメージなの?」
P「精神的にくるようなイタズラがいいな」
未央「さっきから会話ができないんだよなー」
P「さぁ、カモン!」
未央「……このあと私が好きなフライドチキンを買いに行こうと思っていました」
P「うん?」
未央「仕事とレッスン帰りのあーちゃんとあかねちんと食べようかなーって考えてたの」
P「ふむふむ」
未央「当然事務所で食べるんだからプロデューサーの分とかも多めに買った方がいいじゃん?」
P「まあ他の子も来るかもしれないしな」
未央「プロデューサーの分は無しで目の前で食べてやるからね!」
P「地味だしイタズラというより嫌がらせだよね!?」
未央「小腹が空いたプロデューサーにはきついでしょ」
P「きついけども」
未央「それではさっそく買いに行ってきます」
P「ちょっ……。行ってしまった……」
未央「ただいまー」
P「おかえり。……ほんとに買ってきたの?」
未央「もちろん。何て言ったってプロデューサーの希望だからね」
P「こういうのは望んでいないんだけど」
未央「でも精神的にくるでしょ?」
P「夕方に揚げ物はダメだね。もう匂いするし」
未央「それを目の前で食べるんだから」
P「……俺の分は?」
未央「あると思う?」
P「あって欲しいんだけど」
未央「とりあえずチキン食べるね」
P「せめて答えてからにして?」
未央「……ほーらプロデューサー。あーん」
P「……あーん」
未央「あむっ。……んぅー!やっぱ美味しいねー!」
P「ぐぬぬ……」
未央「食べたい?ねえねえ、食べたい?」
P「食べたい」
未央「どうしよっかなー」
P「イタズラはもういいから素直にチキンください」
未央「おやおやー?それが人に頼む態度なのかなー?」
P「ぐっ……。イタズラをしてほしいと無茶を言ってすみませんでした」
未央「うんうん」
P「どうか私にもフライドチキンを恵んでくださいませんか」
未央「しょうがないなー」
P「ありがとうございますっ」
未央「はいっ。じゃあ、あーん……」
P「あー……。んっ?」
未央「どしたの?口開けたまま止まって」
P「……箱から新しいのくれるんじゃないの?」
未央「なんでそう思ったの?」
P「未央のことだから俺の分も買ったんじゃないの?」
未央「買ってるよ?」
P「え?じゃあそっちでよくない?」
未央「えー、それじゃつまんないじゃん?」
P「つまるもつまらないもないでしょ」
未央「私のチキンが食べたくないのかー」
P「なんでそうなる?」
未央「女子高生でアイドルに食べさせてもらえるんだよ?こんな機会めったにないじゃん?」
P「職業柄たまにあるんですけど」
未央「……………」
P「……………」
未央「……はいっ、あーん」
P「……あーん」
未央「美味しい?」
P「うん」
未央「じゃあ今度はプロデューサーの番ね」
P「俺の番とは?」
未央「私にもあーんしてね?」
P「なんで?」
未央「ハロウィンだからね」
P「それがなに?」
未央「未央ちゃんはあまーい物が欲しいのだよ」
P「これ、甘いか?」
未央「あまーいシチュエーションだよ?ほら、はやくー」
P「仕方ないなー」
未央「あーむっ」
P「どうだ、甘いか?」
未央「……スパイシー」
P「だろうな」
おまけ
未央「こんにちは!本田未央だよ!」
藍子「こんばんは。高森藍子です」
茜「おはようございます!日野茜です!」
未央「みんなに朗報だよー!」
茜「なんと私たちポジティブパッションのCDが発売されます!!」
藍子「11月8日に発売のTHE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS STARLIGHT MASTER 14に『情熱ファンファンファーレ』が収録されていますっ」
未央「他にもかえ姉さまと川島さん、みなみんにはやみん、涼さんが歌う『Nocturne』と!」
茜「ユッコちゃんがソロで歌う『サイキック!ぱーりーないと☆』も収録されていますよ!!!」
未央「いやー、ジャケ絵も素晴らしいね」
茜「迸る情熱!熱いパッション!!」
藍子「みなさん、ぜひ買ってくださいねっ」
終わりです。
久しぶりにポジパを書いたせいで違和感があったかもしれません。
未央にはお菓子をあげるからイタズラされたいです。してくれませんかね?
これからもまたボチボチ書いていくのでよろしくお願いします。
それでは、読んでいただきありがとうございました。
過去作?
【モバマス】藍子「高森藍子の」茜「ゆるふわ!」未央「らじおー!」
【モバマス】茜「未央ちゃんの」未央「学校に?」藍子「行きますよ」
【モバマス】 茜「海に!」未央「プールに!」藍子「行かせません!」
おっつおっつ
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