志希「ねーねーこれ飲んでー」モバP「んぐっ?!」 (29)

モバマスSS、書き溜めあり
不器用志希ちゃんとそのPとのおクスリ大実験。砂糖多め注意
次から投稿してきます

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モバP(以下P)「ゴホッ……いきなり何飲ますんだよ、むせちまったじゃねーか」

志希「これはね~頭を撫でたくなるおクスリだよ~」

P「これが?」

志希「うん、即効性があるからそろそろ効いてくると思うよ」

P「この液体にそんな効果が?」

志希「そろそろ撫でたくなってきた~?」

P「えっ?いや……特にそんなことはないな」

志希「そろそろ撫でたくなってきた~?」

P「だってこれ、無味無臭だっt…」

志希「そろそろ撫でたくなってきた~?」

P「というかこれ、ただのみz…」

志希「そろそろ撫でたくなってきた~?」

P「……」

志希「そろそろ撫でたくなってきた~?」

P「……」

志希「……そろそろ……撫でたくなってきた……?」

P「……」

志希「……」

P「……ア、アー、オカシイナー、ナンダカチョウシガヘンダゾー。すげー誰かの頭を撫でたくなってきたぞー。誰か頭撫でさせてくれる心優しい人は近くにいないかなー?」

志希「にゃは♪キミったらしょうがないなー♪仕方がないから特別に志希ちゃんの頭を撫でさせてあげよう♪」

P「嬉しいなぁ、こんな気持ちになっちゃうのもクスリのせいだからシカタナイヨナー」

志希「にゃはは~ギフテッド志希ちゃん印のおクスリだからね~仕方がないのだ~!さあどうぞ~」

P「じゃあ遠慮なく」ナデナデ

志希「……どう?」

P「すごくサラサラしてて気持ちいい、もっと触っててもいいか?」

志希「薬の持続時間には個人差があるからね、治まるまでずっと撫でてていいよ」

P「……ヤバい……これずっと撫でてていたくなる」

志希「フッフッフ……実験大成功なのだ~!」

志希「ねーねー、これ飲んでー?」

P「んぐっ?!……またかよ、またむせかけたじゃねーか」

志希「これはね~手を繋ぎたくなるおクスリだよ~」

P「おまえなぁ……この前散々頭撫でてやっただろうが」

志希「実験だからね、やっぱ最低2回はやんなきゃ。そろそろ手を繋ぎたくなってきた~?」

P「おまえなぁ……」

志希「そろそろ手を繋ぎたくなってきた~?」

P「……」

志希「……」

P「……あー、わかったわかった。段々手を繋ぎたくなってきたよ。誰か手を繋いでくれないかな~?」

志希「にゃは♪じゃあ特別に志希ちゃんの手を貸してあげよう♪さあどうぞ~!」

P「じゃあ遠慮なく」ギュッ

志希「……どう?」

P「やっぱ柔らかいな、柔っこい……」

志希「そういうキミの手はゴツゴツしてるね、やっぱオトコの人なんだね」

P「それにヒンヤリしてて気持ちいい……」

志希「んー?じゃあこういう風に密着させたらもっと気持ちいいかもよ?」

P「おい……そんな風に指を絡ませるなっ……ってもう遅いか……まあいいか……」

志希「フッフッフ……実験大成功なのだ~!」

志希「ねーねー、これ飲んでー」

P「前回から学習していきなり口に突っ込まないのは正直助かる」

志希「でしょ~!」

P「でも3回目だろ?」

志希「甘い、甘いねーキミ。幸運が2度続くことだってあるんだから。そんな甘いキミには甘やかしたくなるおクスリをあげよう」

P「いや飲むなんて一言も言ってないし」

志希「えっ……」

P「……」

志希「……」

P「……」

志希「……」

P「……飲んでやるよ」

志希「やったー!ハイ、じゃあこれ!」

P「んぐっ?!」

志希「甘やかしたくなってきた~?」

P「ハイハイ、なってきたから何すればいいんだ?」

志希「取り敢えず飲み物とってきて~、あとお菓子も~」

P「はいはい」

志希「とってきたらね~ダラダラしたいから背もたれになって~。あとさっきのおクスリ、実は前の頭撫でなくなる成分も入ってるんだ~」

P「……」

志希「炭酸飲料と甘~いお菓子よろしくね~」

P「……取ってきてやるからそこで待ってろ」

志希「フッフッフ……実験大成功なのだ~!」

志希「いやー背もたれがあるとラクちーん~、自動で頭撫でてくれる機能もついてるし。お菓子も甘くて美味しいしサイコー」

P「さよか」

P「そういや最初の方から思ってたけどクスリに名前とかつけないのか?アマヤカシタクナールとか」

志希「ん~……そんな名前をつけようと思ったんだけどね~。調べたらどうやら誰かがもうつけてるみたいなんだよね~。だからやめたの~」

P「へー意外だな、お前はそんなこと気にしないかと思ったけど」

志希「訴訟リスクコワイ、裁判ダメ、ゼッタイ」ハイライトオフ

P「あっ……アメリカ留学中に何があったんだ……おーいハイライトさん帰ってきてー……こんな志希見たことないぞ」

志希「……まあ日本はそこまででもないんだけどねー。でもトラウマで心に傷を負ったから癒して」ハイライトオン

P「……はいよ、お安い御用だ」

志希「♪~」

志希「ねーねーこれ飲んでー」

P「はいはい飲んでやるから口に無理矢理突っ込むなよー」ゴクリ

志希「はーい」

P「そういやこれ何のクスリなんだ?」

志希「ハグしたくなるおクスリだよ~」

P「ごほっ?!……えっ?そんな大胆なの?」

志希「え?」

P「え?……まあいいや、はいどうぞ」

志希「ノンノン!これはハグ"したく"なるおクスリだよ?キミからやってくれないと効き目があるかわからないじゃん~」

P「えぇー……まあお前がいいっていうなら別にいいけどさ」ギュ

志希「わっ、これキミの匂いに包まれる感がすごいね」ハスハス

P「そうなのか?普段もくっついてくること多いだろ?」

志希「いつもあたしから抱き着いてばかりだったからな~。こうしてくれるのは珍しくって」ハスハス

P「抱き着くなよ」

志希「まああたしとしてはどっちにしろハスハスできればオーケーなんだけどね、にゃはは♪」ハスハス

P「嗅ぐなよ」

志希「こんなに濃密なのは初めてかも」ハスハス

P「だから嗅ぐな……ってまあいいか」

P(役得っていったら役得なわけだし)

志希「フッフッフ……実験大成功なのだ~!」ハスハス

P「実験終わったならもう離れていいか?」

志希「まだ駄目、効果継続時間も測定したいから。もうちょい待って」ハスハス

志希「ねーねーこれ飲んでー」

P「はいよ」

志希「キミもこの実験に抵抗がなくなってきたね~」

P「まあもう何回もやってるからな、それでこれは何のクスリだ?」

志希「膝枕のおクスリだよ~」

P「ん、そうか。ほい、じゃあどうぞ」

志希「にゃは♪まだおクスリが効いてないと見えるね!実はこれ膝枕のおクスリとは言ってもやる方ではなく膝枕される方のおクスリなのだ~」

P「される方って……つまりお前が膝枕してくれるのか?」

志希「イエス♪というわけで早速カモーン、こんな機会なかなかないよ~」

P「ちょっと気恥しい気もするけど……まあ今更か」

志希「おクスリのせいだからしょうがないよね~」

P「じゃあ失礼して」

志希「いらっしゃーい。どう?JKの生膝枕は?」

P「こんなこと言うと変態じみてるけど、結構気持ちいい」

志希「にゃはは♪どうだ癒されるでしょ~」

P「なんか気のせいか疲れが取れてく気がする」

志希「最近頑張っててお疲れみたいだからね。ここのところ栄養ドリンクばかり飲んでるでしょ?」

P「バレちまってたか……まぁお前のためならこれくらい何ともないけどな。」

志希「あたしが言うのもなんだけど栄養ドリンクに頼りすぎるのも良くないよ。代わりにこのおクスリで癒されるといいよ~」


P「ホント説得力ないな……でも少しくらいなら休憩してもバチは当たらないか」

志希「あたしは別に平気だからさ、眠くなったら寝ちゃってもいいよ~」

P「そうか……そういわれたらなんだか急に眠くなってきたな……」

志希「体が疲れてる証拠だよ、ゆっくりお休みー」

P「ん……そう……か……すぅ……」

志希「……もう寝ちゃったかな?最近ホント忙しそうだったもんね」

P「zzz」

志希「甘え方が下手な志希ちゃんは素直に甘えられないから……おクスリを口実にするしかないんだ~」

P「zzz」

志希「こんな不器用な志希ちゃんに付き合ってくれてホントありがと」

P「zzz」

志希「こんな志希ちゃんと向き合ってくれてホントありがと」

P「zzz」



志希「…………好きだよ」

志希「……ねーねー」

P「ん?どうした志希?また実験か?」

P(部屋にはもう誰も残っていないせいか小さな声なのに志希の声がやたらと響く)

志希「うん……」

P「おいおい元気がないな、どうした?」クルッ

P(振り返るとちょっと俯いた志希がいつも通り液体を持って突っ立っていた)

志希「これ……」

P(ただいつもと明らかに違ったのは)

志希「…………飲んで」

P(容器がいつものペットボトルではなくフラスコで)

志希「……」

P(中身がいつもの無味無臭の水ではなく、明らかに何かを合成したような色と臭いをしていたことだった)

志希「……いくらギフテッドの志希ちゃんでもさ、おクスリなんて実はそんな簡単に作れないんだよ」

P(ファンタジーの産物だ、非科学的な代物だ)

志希「ましてや頭を撫でたくなったり、手を繋ぎたくなったり、甘やかしたくなったり、ハグしたくなったり、膝枕されたりしたくなったり……そんなおクスリは作れっこないんだよ」

P(そんな否定的な言葉は浮かんだものの)

志希「……でも」

P(志希の手にあるものはそんな言葉を吹き飛ばすくらい迫力があって)

志希「あんまり物事に執着のなかった志希ちゃんもキミは……キミだけはどうしても手放したくなくって……」

P(否が応にも本物だと信じざるをえなかった)

志希「キミはあたしのことをとてもとても大切にしてくれてると思う……でもそれはあたしが大事なアイドルだからに過ぎなくて……」

P(ギフテッドが自分の全知識と全神経を注いだ産物)

志希「今は大事にしてくれても……将来も大事にしてくれるなんて保証はどこにもなくて……」

P(それが効果がないなんてありえないに決まっているだろうが)

志希「確かなものが欲しくなっちゃって……だから作っちゃったんだ……」

P「…………なにを、だ……?」

志希「一目惚れするおクスリ。恋に落ちるおクスリ。キミがあたしを好きになってくれる……そんなおクスリ……」

P「……」

志希「もう一生変な実験しないから。2度と変なおクスリ飲まさないから。だからこれを……」

P「……」

志希「これだけは……飲んで…………ください……」

P「志希……」

志希「……」

P(いつもの自由奔放でお気楽なギフテッドの姿はすっかり鳴りを潜めてて)

志希「……」

P(そこにいたのは自信がなく不安げなただの女の子だった……)

志希「……」

P「志希……すまない、それは飲めない」

志希「…………え?どう、して……」

P「志希」

志希「なんで……あたしをこんなにしといて……滅茶苦茶にしておいて……」

P「志希」

志希「こんな気持ちを知ったらもう前の孤独なあたしには戻れないよ!ねぇ!あたしはどうしたらいいの!!」

P「志希!」

志希「!」ビク

P「あ、いや、勘違いさせてすまない……でもこの言葉だけはクスリに頼らず、俺自身の意思で言わなくてはならないんだ」

志希「え……?」

P「志希、俺はお前のことが――」

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志希「――ねーねーこれ飲んでー」

P「んぐっ?!ゴホッ……いきなり何飲ますんだよ、むせちまったじゃねーか」

志希「にゃは♪ごめんごめん~♪」

P「いったい何のつもりだよ……」

志希「これはね~とあることをしたくなるおクスリだよ~」

P「いきなり何するかと思ったら……なんか結構昔にもこんなことした記憶があるな」

志希「フッフッフ……今回のおクスリは自信作なんだ~。効き目絶大だよ?」

P「なんかそんなこと言われるとかえって怖いな……」

志希「実はね~これさっきあたしも飲んだんだ~。一緒に実験しよ?」

P「おいなにしてんだお前。というかこれは何をしたくなるクスリなんだよ?アブナイクスリじゃないんだよな?!」

志希「うーん……ある意味危なくて中毒性も高いかも……このおクスリはね~」

志希「好きな人を幸せにしたくなるおクスリだよ!」

おわり

以上です。ありがとうございました。
いつもおクスリ開発している志希にゃんがおクスリを口実に不器用に甘えてきたら可愛いだろうなって考えてたらいつの間にSSができてた

変化球ばかり投げてる志希にゃんが最後の最後にド直球を放る姿が見たかった。
変化球投げ続けた後の直球が一番反応にしくいからね
書いてて思ったけど志希にゃんの実験に付き合いたい人生だった

というか楓さんSSはどこに消えた。でも志希にゃんかわいいからね、仕方ないね(自己正当化)

ええぞ!もっと書け!

ええぞ!ええぞ!

あ~(´∀`*)
こんなイケナイ女の子はどこにも行かないように見張っとかないとイケマセンネェ

不安がる志希にゃんが可愛すぎる

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