投稿やらSS書くのやら色々とはぢめて
地の文です
艦これ?提督も艦娘も出る予定は無いです
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艦長(そうは言ったが。)
艦長「後進、右!思いっきりだ!」
艦長(厳しいな。)
夜明けと共に砲撃戦が始まった。
敵の砲弾が艦の直前に次々と落ちる、水飛沫が窓にかかる。
艦長「全速、舵を左へ、砲撃用意!」
艦長「ここで直進だ!」
ダン!ダン!ダン!…4秒に1発の速さで砲弾を撃ち込む。
と敵から爆炎が上がる、1発の直撃だ!
副長『よしっ、命中だ!』
が、敵の攻撃は止まない。
艦長(当たっただろうが!)
艦長「出力維持、右へ。砲撃止め!」
ヤツは後ろに12の距離。
敵と自艦、互いにジグザグにすすみながらの攻防を繰り返す。
降り注ぐ砲弾がさっきより少ない、主砲を1門やったか?
だが、5門中の1門を潰しただけだ。
それに比べこちらは前部に1門、後ろに向けては酷く使いづらい。
ヤツを見た時から鈍く怨嗟の声が頭に響く。
艦長「いいぞ、ヤツの主砲やったぞ!」
乗員の不安を少しでも和らげねば。
誰かが言っていた『士気が高い船は幸運を呼び寄せる。』
同感だ。
通信士「チャクリンより、ハリアー援護に出ます。およそ5分後です。」
艦長「まだ出せたのか。」
指示を出しつつも、つい声に漏らす。
通信士「ホント、スクラップかと思ってましたよ。」
航空機好きの通信士が答える。
漏れ聞こえる無線に少し意識を移す。
艦長「ヘリで給油か。あの船、ハリアーにはちょうどいいか。」
通信士「小ささならではって感じですね。うわっ!」
舵の切り返しに艦が大きく傾く、敵の攻撃は続いている。
敵の速度は我々より約5ノット早い。
敵の砲弾の投射量は約5…今は4倍か。
安全な海域まで艦隊が着くには誰かが足止めをしないと追いつかれる。
その役目、戦闘能力の残っている私の艦がする、当然だ…。
後部CIWSが動作する、爆発、轟音、艦体が振動する。
艦長「くそっ、後部甲板か。どうだ?」
損傷箇所、火災と怪我人の有無を確認する。
一部対空レーダーにヘリ甲板への被害。
だが、どうせもう使わない。
徐々に距離が縮まっていく。
副長『クソっ当たっただろ!?』
戦闘指揮所の副官が思わず叫んだようだ。
敵に当たっても信管作動しなければ…
今までの経験で有効な攻撃は画像誘導でのミサイル攻撃だ。
だが、先の遭遇戦で使い切った。
そう安くはないモノを惜しみなく使い各国は徐々に疲弊し…。
艦長(また後部CIWSが!?)
ブゥーンと、鈍い音に爆発音が続く。
艦長(クソ、今度は格納庫が。)
ヘリ格納庫に亀裂、載せるべきモノはもう無い。
さらに鐘を打つような音と細かな振動。
艦長「掠ったのか!?後部は大丈夫か?」
各部から報告が上がる。
大きな影響はなさそうだ。
パイロット『やあ、艦長さん。遅れてすまないね。』
損傷のチェック中に無線から明るい声が入る。
艦長「ハリアー助かる、データは…同期できんか。ヤツは今、後方8ほどだ。」
パイロット『OK、俺がアイツをやったら、さあ、食事でも一緒に。』
艦長「ああ、行ってやるさ。撃破できたら、な。」
パイロット『約束だぜ!』
パイロット『アイツにオレのイチモツ見せてヤル!』
操舵士「楽しそうなぁ、かたですね。」
酷く訛った英語、陽気さ。
艦長(こっちの状況わかってのか?)
民族性の違いだろうか。
そんな事を隅で考えつつ、少し出来るであろう時間の為に指示を出す。
艦長「援護で時間が出来るだろう、特に機関員とCIWS班準備しておけ。」
CIWSは改造されて弾倉が大型化され交換も容易になった。
1発の被弾でも致命傷になりかねない我々の命綱だ。
エンジンを唸らせ羽根を揺らしハリアーが横を艦の上を颯爽と飛び去る。
通信士「うわ、あれ30mmじゃねえか!」
通信士が驚きの声をあげる。
釣られてハリアーの映るモニターを見る。
腹部に大きなモノを抱えて飛んでいる。
艦長(30mmガンポッド?どこからそんなものを…ロシア製か?)
少なくとも西側の海軍装備には存在しない…はずだ。
パイロット『攻撃態勢に入る、イケるぞ!』
艦長「対空機銃気をつけろ、見にくいからな。」
パイロット『ああ、ありがとよ』
言う間にハリアーが腹に抱いたガンポッドで攻撃を始める。
艦長「進路維持だ。各員短い時間だが作業にかかれ。」
揺れが俄かに静まる貴重な時間だ。
パイロット『撃ち切った、撃破は無理だったが手応えはある。』
パイロット『よし。確認した、主砲をやったぞ!』
艦長「了解だ、本当に感謝する。」
パイロット『燃料が少ない帰投するぜ。約束、覚えとけよ!』
艦長「撃破はしてないだろう?」
パイロット『アイツの主砲はいくつかヤッタぜ?』
パイロット『また陸で、幸運を!』
横を少し身軽になったハリアーが宙返りをし飛び去る。
副長『約束ってなんです?かんちょぉお!?』
無線を聞いていなかったらしい、副長が叫んでいる。
敵が狙いをコチラに戻す、砲撃が緩い…4秒に1発だけ!
操舵士「やりましたね、艦長!」
艦長「油断するな、まだ敵の方が速いんだ」
だが、つかの間の喜びもそう長くは続かない。
距離が縮まる程に至近弾は増える。
ついに後部、続いて前部CIWSが作動する。
マズイ、と直感が告げる。
艦長「伏せろ!」
考える間もなく叫ぶ。
眼前に閃光、背中に衝撃が…
うまく息ができない。
艦長「くっ…はっ!」
肺に残った僅かな息が吐き出し、ようやく呼吸を再開する。
艦長「損傷!怪我人は!?」
立ち上がりつつ叫ぶ、周りを見渡す。
直接風が吹き込んでいる、窓が無い。
水飛沫が顔に当たる、ガラスが床に散らばっている。
背中が右肩が瞼が痛い、熱い。
右半分の視界がボヤけて赤い。
副長『繋がった、艦橋!主砲の状態確認を!ただ今使用不可です!!』
あわただしい声。
前部のカメラがやられたらしく視認できないようだ。
嫌な予感。
走り、身を乗り出し確認する。
通信士「艦橋乗員、全員無事です…が」
最悪だ。
艦長「主砲損傷、使用不可だ。砲身がやられた。」
折れ曲がった砲身。
攻撃能力を喪失…か。
だが、まだ…
敵との距離、陸上火砲の支援可能地点までの距離を確認する、ダメだ。
航空支援の要請も…ダメだ。
艦長(ここまで、か)
ヤツ重圧、怨念、悪意がハッキリと聞こえる。
「艦長…」
誰かが声を漏らす、皆すがるように私を見ている。
そうだ、私はまだやらなければ、指揮をしなければ、乗員の面倒を見る義務がある。
そうだ、私はまだやらなければ、指揮をしなければ、乗員の面倒を見る義務がある。
艦長(しかし、退艦し逃げるのか?)
逃げ惑う内火艇を銃撃するヤツらを私たちは見た。
艦長(戦うのか?)
艦長(衝角攻撃か、悪くない。)
バカな考えが浮かぶ、が他に手は…
だが、体当たりをするにしても馬鹿正直突っ込んで成功する筈がない。
改めて装備を確認する。
機銃、後部のCIWS…前部は先ので損傷、魚雷に対潜ミサイル。
後は、チャフやフレア、デコイ等の防御装備…煙幕がわりにして接近、銃撃しかないか。
その前にこの状況では、な。
皆、暗い沈痛な表情をしているのが見なくてもわかる。
しだいに大きくなる敵の重圧、弱気では呑まれてしまう。
できることもできなくなる。
だが、どうすれば。
その時、何かヤツとは別の、勇ましい声が頭に響く。
“諦めないで、私はまだ戦える!“
確かにそう聞こえた。
艦長(誰だ?でも、まあ。)
艦長(諦めるにも早いし、ハッタリも必要か。)
放送で皆に呼びかける。
艦長「全乗員!我々に似合うのは栄誉の特進ではなく、生きて受け取る名誉と褒賞だ。」
艦長「特に私にはな!」
艦長「我々にはまだ出来ることがある。」
艦長「諦めるな!生きて陸に上がるぞ!」
乗員は覚悟を決めたようだ、見なくてもわかる。
ヤツの声は気にならない、それとは別に優しい何かを感じる。
艦長(とは言ったものの…)
艦長(まだ戦える、か。)
改めて装備を見直す。
艦長(魚雷やミサイルは誘爆を避けるため捨てるか?)
操作をしようとパネルに手を伸ばす。
艦長(投射デコイは…捨てるか、少しでも身軽に。)
頭に閃光が走る。
艦長(待て、よ…)
敵を確認する。
攻撃手段を失ったのがわかっているらしい、こちらに向け直進している。
艦長(距離…進路…いけるか!?)
艦長「最後の反撃だ!」
艦長「対潜ミサイル、魚雷、水上モードに。」
艦長「デコイを艦の直後に投射、今すぐだ!」
副長『はい、あっ…、了解!!』
副長には意図が伝わったようだ。
副長『攻撃目標デコイに設定』
艦長「敵との距離は約6だ、5分30秒後だ!あってるな?」
副長『はい、計算…よし』
副長『2分後に魚雷、3分後にミサイル発射します!』
艦長「後は弾をもらわないよう避けるだけだ、頼むぞ操舵士!」
操舵士「は、はい!」
ひどく長く感じる時間、砲撃は止まない。
CIWSのおかげで直撃こそないもののマストがレーダーが後部甲板が…火災も発生している。
”当てる、信じて!“
また、声が。
副長『魚雷射出!』
迎撃の余波が後部CIWSを破壊する。
どちらの声もハッキリと聞こえる。
”シズメ…シズメ…“
”沈むのはお前だタコ野郎ォ!!“
艦長(私の頭もついにイカれたか?)
副長『対潜ミサイル発射!』
艦長「もうちょっと左だ、デコイの場所に誘導するんだ。」
艦長「よし、ここで切り直せ。」
艦長「進路はまっすぐだ、左右に揺らしつつ緩急をつけるぞ。」
敵の攻撃を…かわし切れない。
鈍い音を立て艦体が揺れる。
艦長(掠ったか!)
だが、不思議と怖くはない。
この艦は沈まない、敵は沈む、そう確信する。
艦長「やるべき事はやった。信じろ私を、艦を。」
乗員に告げる。
予定の地点へ、敵が、魚雷が走る。
計器を見る、あと10秒、9秒…
カメラがやられたらしい、モニターで確認できなくなった。
5、4…
至近弾が艦橋に水飛沫を運ぶ…もうずぶ濡れだ。
3、2、1…
”ヤリィ!!“
乗員『当たりました直撃です!凄い水柱とヤツが打ち上げられるのを見ました!!』
目視での報告が入る、敵のプレッシャーはもう感じない。
轟音と衝撃波がここまで届く。
艦長「やった…」
感傷もそこそこに仕事があるのを思い出す。
艦長「皆、よくやった。我々の勝利だ!」
艦内に満ちる活気、歓声を体で感じる。
艦長「だが、仕事があるのを忘れるなよ。消化作業の後、乗員の点呼と損傷確認だ。」
もう、声は聞こえない。
救護士から手当受けつつ報告を聞く。
艦橋では私の怪我1番ひどいらしい。
『無線、機関共に修理完了しました。』
『機関10分後に再始動します。』
『不明者死者無し。骨折等の重症者3名命に別状無し。うち1名は艦長ですね。』
艦長(笑いながら言うな。)
『軽傷多数、救護続けます。』
通信士「無線復旧しました。」
早速復旧した無線から命令やらなんやらが流れ込んでくる。
艦長(ああ、もううるさいなあ…)
感傷にも浸れない。
救護士「前、失礼します。」
声と共に顔に包帯が巻かれていく。
救護士「眼は大丈夫です、失明の可能性はありません。」
顔の右半分が包帯に覆われる、右肩も固定されて動かせない。
救護士「本土に戻ると暫くお休みですね。いやあ、羨ましい。」
艦長「こんなミイラみたいでも?」
救護士「あー、やっぱ微妙かも。っと終わりました、これ痛み止めです。」
艦長「ああ、ありがとう。」
命令を反芻する。
艦長「撃破地点を確認しろ、か。」
通信士「『浮遊物あれば回収しろ。』だそうです。」
その命令にある噂を思い出す。
艦長「浮遊ブツねえ。」
操舵士「やっぱり、あの噂気になりますよね?」
艦長「私が、直接確かめようじゃないか。」
艦長「機関始動後、内火艇準備だ。」
艦がゆっくりと動き出す。
通信士「あ、私も見に行きたいです。」
艦長「仕事があるだろ?」
通信士「艦長だって!」
適当に受け流しつつ携帯用の無線機をとる。
艦長「連絡は無線機で。」
艦橋を出る、通信士はまだ愚痴っているようだ。
艦が」加速していく。
撃破地点に近づくほど感じる。
甲板に出る。
艦長「よくやってくれた。」
艦に手を当て思わず呟く。
艦長(あの声は…)
艦長(ホントよく沈まなかったなあ。)
そう噛み締めつつ内火艇に飛び乗り…
艦長(あっ、痛い。)
甲板員に混じり準備をする。
次第に周囲は霧に包まれる、魚雷によって大量の水が打ち上げられたせいだろう。
艦長「いや、さすがだな。」
甲板員「全部撃ったって本当ですか?」
艦長「ああ、本当だ。見なよ、コレ。」
海面には多数の破片が浮いている。
甲板で作業中の乗員たちが小さな感嘆を口にする。
艦長「舵を左に入れて、停止だ」
無線越しに艦橋へと命令する。
操舵士『了解』
艦長「よし、降ろすぞ」
着水の僅かな衝撃、やはり身体が痛む。
水面をみる、波は穏やかだ。
だが、霧で視界が悪い。
なにか違和感のような…感じる。
本当に今日は頭がどうかしたのかと思ってしまう。
艦長「私が操船する。」
アレコレ言うより直接操船した方が早いだろう。
ふと、思い出す。
艦長(小型艇を直接触るのも久しぶりだなぁ。)
船を進めるほど、違和感は呼び声えと変わる。
霧の向こう、海中から呼んでいる。
今はハッキリわかる。
(ここだ!)
内火艇を止める。
「何か見つけました?」
同乗員が不思議そうに聞く。
「少し待とうじゃないか。」
「はあ。」
「そんな顔をするな。」
他の者にはわからないらしい。
もうすぐだ、会える。
夜明けに始まった戦いもこれで終わりだ。
風が吹く、思わず目を細める。靄が徐々に晴れる。
ふと、横を見る。
海面には朝日を背に人影が…
終わり。
あさひ型とタイ海軍と空軍の装備が魔改造な妄想でした。
(じゃあタイトルに艦これなんてつけるなよ……)
タイトルに艦これと付ける意味がわからない
現代兵器有効で現代兵器出すまではいいが艦娘も出すべきでは?
深海棲艦が出てるからセーフ
まあこういう自分自身の妄想をぶちまけるのもSSの醍醐味じゃないかな
確かに読む価値は何もないけど批判されるいわれもないだろ
エミヤ艦長がEMIYA流しながら無限の砲声するのかと思った
別に艦が主役でもいいけどせめて艦娘出してくれよ
いきなり
「後進、右!思いっきりだ!」
でワロタ
そこまでは読んだwww
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